猫の欠伸研究室(アーカイブ)

~淡々と飽きもせず……~ チベット・ラサの僧侶曰く、「人の生涯は猫の欠伸のようなものだ」

2006年09月

 9月最後の土曜日です.朝7時半過ぎから,息子がテニスの試合に行くのに,大山田総合運動公園までCopenで送っていきました.桑員の大会のようで,市内の中学校をはじめ,いなべ市の学校なども集まってきていました.「今日は,試合には出ない」といっていましたが,さて,どうなったのでしょう?まだ,帰っては来ません.

 送っていったついでに,いつもの内科受診を済ませてきました.8時半くらいでしたので,一番乗りと思ったのですが,70歳ぐらいの男性が,すでに受付を済ませていました.上には上があるものです.朝から動いたせいか,眠くて仕方ありませんでしたので,午前中は,大人しく過ごしていました.

671b0f6e.jpg
 午後からは,多少外の空気でも吸ってくるか,と思って,ブラブラ散歩に7fbd6a1b.jpg
出 かけました.外に出てからひらめきましたので,六華苑に行って写真を撮ってきました.たくさんありますので,何回かに分けて紹介します.考えてみれば,拙宅から最も近い観光地です.地元の人間は,案外そういった観光地には行かないものですが,ホントにそうでした.左の写真では,中央の少し奥に塔屋が見えます.これは,マンション9階の玄関前から見た六華苑です.六華苑内から,拙宅マンションが見えるところはほとんどありません.それだけ木が生い茂っているのです.右の写真は,庭園の端っこからかろうじて見えたものです.

c56895a4.jpg
 庭園の西の端に行きますと,この写真のように,最近できたスーパー・バc2ad9189.jpg
ローがすぐそこにあるのですが,園内は,周囲の音も,あまり聞こえてこないほどの別世界です.六華苑は,旧・諸戸精六邸で,山林王と呼ばれた桑名の実業家二代目諸戸静六の邸宅として,大正2(1913)年に竣工したものです.揖斐・長良川を望む約18,000�uあまりの広大な敷地に,洋館と和館,蔵などの建物と,“池泉回遊式日本庭園”で構成されています.創建当時の姿がほぼそのまま残っている貴重な遺構です.右の写真に案内図があります.

6a2bdbd5.jpg
 洋館の部分は,“日本近代建築の父”とも呼ばれたジョサイア・コンドルd94b48ff.jpg
が手がけたもので,地方に唯一残る彼の作品として注目されているようです.桑名市が,平成3(1991)年に土地を取得し,建物は諸戸家からの寄贈を受け,整備したのち,平成5(1993)年から,六華苑という名称で一般公開されています.洋館と和館は,平成9(1997)年肉にの重要文化財に指定されています.他に6棟が,三重県有形文化財,離れ屋は桑名市有形文化財にそれぞれ指定されました.庭園は,一部を除いて,平成13(2001)年に,国の名勝にしてされています.入場料は,大人が300円ですから,大変お値打ちです.今日は,主に洋館部分をご紹介します.

Dsc03936  この写真が,東側からみた洋館の様子です.中央が玄関で,その右手に4階建ての塔屋が見えます.この塔屋が,我が家の玄関から見えるものDsc03978 です.方角としては,この写真の左手斜め奥から見えます(最初の写真もご参照下さい).洋館は,全体として,かなりシンプルなデザインとなっていますが,この塔屋だけは存在感があり,かなり印象に残ります.右の写真は,玄関の左手から撮影しています.車寄せになっています.

bf834b94.jpg
 玄関のガラスは,ステンドグラスのような色ガラスになっています.左が,建物の内側から見たところです.玄関にDsc03993向かって,左手には,さほど大きくはない,応接間があります.応接間の手 前には,2階から塔屋へと続く階段があります.右の写真がそれです.手すりの部分には,スペード3f796d8b.jpg
が長くなったような,凝った飾りが施されています.この階段に向かって左には,“電話室”と“トイレ”があります.電話室を設けるのは,この時代,それなりのお屋敷では常識だったようです.旧・諸戸邸の電話室は,かなり広く,内側には,椅子が向かい合わせに,計7脚ほどおいてあるくらいです.

8f3a7100.jpg
 そのほか,1階には,このように“ダイニング・ルーム”,“リビング・ルーム”があります.いずれも,暖炉が設けられています.このダイニング・ルームの写真では,奥の中央に暖炉があります.

c28a4eb0.jpg
 2階に上がると,書斎,寝室があります.書斎の写真は,ピンぼけになっ3c963f65.jpg
てしまいました(左の写真).玄関ホールの上にあたるところの窓から外を見ると,右の写真のように見えています.奥の方が,六華苑の入り口につながっています.2階には,“女中室”があります.現代では,“女中”というの3c11338d.jpg
は,不適切用語かも知れませんが,時代背景に鑑み,ご容赦Dsc03990下さい.もともとは,予備室になっていたようです.トランクが見えています が,その右手には,和風の押し入れが設けてありました.右の写真は,2階からさらに4階の塔屋につながる階段です.今は,上ることはできないようになっていますが,六華苑が一般公開された当時は,4階まで上ることができ,私も登ってみて,揖斐川が見えるのを確認しました.ちょっと残念ですね.

e4099883.jpg
 2階には,サン・ルームもあります.サン・ルームにロッキング・チェアが2脚です.ここからの庭園の眺めもかなりよいものがありまe8eeb850.jpg
す.ここには,諸戸精六氏が,ロッキング・チェアでくつろいでいる写真が飾られていましたが,羨ましい限りです.

Dsc03988  1階に戻ると,和館へ続く通路があります.ここは,階段でおりると,和室へと行くことができます.洋館の裏手に回ってみると,このDsc04020 右の写真のようになっています.左の写真は,右の写真では,ちょうど右下の端にある部分ということになります.洋館と和館は,このようにつながっていますが,とくに違和感なく並んで建っていますし,内部もつながっているのです.

6a4a33d5.jpg
 庭園や,和館,その他の建物などの写真もたくさんありますが,今日は,これくらいにして,また,続きを明日以降,ご紹介します.入り口(長屋門)の外には,入場者数の表示がしてありました.おそらく昨日までのトータルでしょう.61万4129人ということです.今日は,バスで来られた団体のお客さんのほか,何組かの観光客の方もいらしたのですが,概して静かでした.和館の畳の部屋で,寝転がって庭園を眺めている形もありました.私も,しばし,畳に胡座をかいて座らせてもらい,庭園をボンヤリと眺めてきました.静かで,落ち着くことができる場所です.七里の渡しなども,徒歩で十分にいけるところです.

 

 早くも週末,金曜日です.M2のFj院生は,熱心に今日も,10時半から2時半まで“出勤”してきて,研究室のパソコンでデータ整理をしています.明日は,保育所の運動会だそうです.データ整理は,少々苦労していましたが,“一応,終わりました”ということで,月曜日に文章化して持ってくるといって,帰宅していきました.

 午後3時からは,S研究員さんの英語セミナー&研究指導です.英語は,かなり進歩しました.後期課程入試にも何とか対応できるのではないか,と思います.今日は,そのほか,10月7日に開かれる予定の,看護医療学会での発表の資料を確認しました.学会が済んだら,入試の時のプレゼン資料作成に邁進してもらわなければなりません.

 そうそう,昼前には,OGで,性・生殖看護学分野のK教授のところの後期課程の院生になっているKtさんが,修論の投稿論文について,考察の途中までできたものを持ってきてくれました.来週,時間を取って,確認することにしました.帰りの電車で読んできましたが,まぁまぁまとまっていると思います.彼女からも,「頑張ってやって,褒めてもらえるのは,小学生まででしたよね?」といわれて苦笑いをしていました.まぁ,博士後期課程の院生では,相当のレベルでないと,褒めてはもらえませんねぇ.もちろん,彼女の努力は認めています.働きながら,よくやっていると思いますし,自分なら,あそこまでできるかどうか自信はありません.

 夕方は,M2のMn院生の指導です.修論の研究方法と,結果のかなりの部分は,まぁOKです.あとは,“はじめに”の部分,つまり,研究の動機や,文献レビュー,研究目的などを書くのと,考察が残っています.“残っています”というよりも,考察は,結論を導くという重要な部分ですから,それ相応の努力が必要です.必要条件ではありますが,十分条件ではありません.つまり,安倍新総理の口癖ではありませんが,「しっかりと」やることは必要ですが,それだけで十分かというと,そうではありません,ということになるのです.“大人ですから,それなりの結果”を出してもらわなければなりません.

 その安倍新総理ですが,今日は,所信表明演説でした.新聞各紙の論評によれば,相変わらず,“具体性に欠ける”といわれているようです.また,“能ある鷹は爪を隠す”ではありませんが,タカ派も爪を隠しているだけであるから,表面的な優男のイメージや,言葉の優しさにごまかされてはいけないという論調も優勢です.私も,前に書きましたが,言葉の美しいのには,要注意と思っています.言葉だけ,表面だけの綺麗さで終わってしまっている可能性が高いのです.何が隠されているのか,ホンネは何かをきちんと見極める必要があります.とんだ連想です.この辺りにしておきましょう.安倍さんほど,毛並みや家系がよいわけではありませんので(ビンボー人の小倅と自覚しています),馬脚を現すといけません.

 今日は,放送大学のテキストのシラバス(暫定バージョン)も書き終えて,メールで送信してきましたし,添削も一通り終えてきました(とはいえ,Mk研究員の原稿のチェックが残っています).週末は,この間入手した統計ソフトを試してみたり,統計の本や心理アセスメントの本を読もう,と考えています.明日は,息子が,午前中からテニスの試合ですので,朝は送っていかなければならないようです.

 いよいよ9月も終わりで,夏休みもオシマイです.来週からは,10月.早くも後期です.修論締切まで,今日現在で,103日です.いっそうの奮闘努力を期待しましょう.

 気温はやや高めでしたが,秋らしいさわやかな日でした.午前中は,年休を取り,定例の受診でした.ところが,これが,8時半過ぎには,外来の受付を済ませたのですが,すべて終了までには2時間半以上もかかってしまい,予定が狂ってしまいました.午後1時からは,カリキュラム検討委員会の会議があったのですが,間に合わない時間になってしまいました.会議があったので,早めに出かけて受付をしたのですが,ちょっと旧いことばでいえば,“想定外の出来事”でした.

 この頃,主治医の患者さんが多いようです.私が診てもらうようになった昨年のはじめ頃は,そうでもなかったのですが…….診療科の性質上,一人の診察時間も長いのが,遅くなる理由でもあります.もっとも私自身の診察は,3分間診療ではありませんが,きわめて短時間で済んでしまいます.後期からは,授業などの関係もありますので,火曜日受診に変更することにしました.

 この頃は,家内の付き添いもなく,一人で受診してきます.当然,往復は,Copenを走らせます.今日は,帰りに,オープン・エアーで帰ってきました.気分爽快です.オープン・エアーもこの気分の良さに貢献しているのですが,主治医からは,後期のスケジュールになれたら,減薬を本格的に考えましょう,といってもらえたのもあります.自分自身では,あまり調子がよくないのか,と思って受診したのですが,主治医の評価は,そうでもなかったようで,東京日帰り出張も許可が出ましたし,順調に推移しているともいってもらえました.ただ,気をつけなくてはならないのは,調子に乗ることだと,自分でも自覚しています.

 そんな,こんなで会議にはとても間に合わなくなってしまい,委員長のK教授はじめ,委員の先生方にはご迷惑をおかけしてしまいました.大学到着は,2時を過ぎてしまっていました.2時半からのM1のOk院生のセミナーには間に合いました.セミナー終了後,K教授には,電話でお詫びをしましたが,ご諒解をいただき,感謝しています.次からは,しっかりと貢献しなくてはなりません.

 今日は,もう一つ,想定外というと失礼なのですが,教え子のKb君から,東大大学院に合格したという連絡がありました.彼は,1,2年生の時,3年間にわたって,私が指導教員として担当した学生です.“2年間にわたって”の間違いだろう,というご指摘があるかも知れませんが,何ということか,受講登録を提出し忘れたために,見事,留年していたのです.学部卒業後は,東京で働いているのですが,帰省の度に立ち寄ってくれていました.大学院合格,それ自体は,めでたいことですが,東大を始め,旧・帝大系の大学は,“大学院部局化”を果たし,大学院大学になっています.つまり,大学の本体や,教員の所属が大学院になっていて,大学院教員が学部を兼担して教えているのです.院生は,普通の大学よりも遥かに数が多くなっています.すなわち,院生があふれていますので,人並みの出来では,おそらくきちんと面倒を見てもらえないだろうと思います.

 彼は,そういった,あえて困難な道を選んだ訳です.新たな門出を祝ってやりたい気持ちも十分あるのですが,今後,相当険しい,厳しい道に足を踏み入れたともいえます.教え子の活躍を祈りつつ,彼自身にも,いっそうの努力を望みたいところです.

 ところで,帰宅してみたら,mamekichiの前の勤務先でずいぶんお世話になった,小児神経科のN先生からの手紙が届いていました.私が退職して,院長が替わってから,ずいぶんご苦労していらっしゃるということを,風の便りに聞いてはいたのですが,それが相当なものだったようで,体調も崩されてしまっていたようです.“あのお元気なN先生が……”と思うくらいです.大変残念な,想定外です.一度(だけではなく,何度でも),お会いして,多少とも元気づけて差し上げられたら,と思っています.

 さて,明日は,金曜日.午前中は,Fjさんが修論の分析結果を持ってきます.午後は,S研究員さんのセミナー,夕方は,M2のMnさんの指導です.そして,来週からは,いよいよ後期となります.週末は,愛知学院大で,青年心理学会もあるのですが,余力がありそうなら,出席しようかと思っています.

 ブログのデザインを変えてから,ある方に,“あれは,ヒヨコですか?”と聞かれたことがありました.“エッ?”と絶句してしまいました.各エントリーの前に掲げられているイラストのことです.

 ブログ・デザインのテーマが,“次の日ケロリ”というカエルですので,ヒヨコではなく,オタマジャクシです.“トトロ”に出てくるメイちゃんがいうところの“オジャマタクシ”ですね.足も生えてきていますね.しかも4本ですから,ヒヨコではあり得ません.

 全く関係のない連想ですが,ウチの娘は,小さい頃,“ドロボー”を,“ドボロー”と,“トウモロコシ”を,“トウモロコロシ”といっていました.幼児によく見られる語音の置換などの発音ミスの現象です.さらに,思い出すと,息子は,消防車を,“ボーボー車”といっていたことがあります.消火作業をするよりも,火の勢いを増すような表現で,考えてみるとちょっと恐ろしいいい方でした.

 以上,全くおまけの,つまらない話でした.お後がよろしいようで…….

 今日の中日新聞・夕刊の1面のコラム“紙つぶて”に,“おまえは幼稚園児か”という,作家・海月ルイさんのエッセイが載っています.“プロ作家養成教室や,文章講座に出かけると,プロを目指すという人は大勢いるものの,いずれも認識が甘く,置かれた立場や状況を分かっていない”という書き出しで始まっているのですが,痛快ですし,ほとんど同感です.

 “彼らに共通しているのは,過大な自己評価と,世間に対する過剰な期待”だということだが,“後者については見当違いもはなはだしいとしか言いようがない”と断じてあるのは,気持ちが良いくらいです.“いい大人が「僕は褒められて伸びるタイプなんです」と言っているのを聞くと,「おまえは幼稚園児か」と怒鳴りつけたくなる”と書いています.

 さらに,“「褒めて育てる」というのは,あくまでも幼稚園児か小学生,せいぜいが中高生までの子供に対するしつけや教育の方法である.いい大人がそんなことを他人や世間に期待するものではない”と,結ばれています.

 mamekichiも,試験前には,学部学生には,“頑張ってやって褒められるのは,小学生まで.大学生は大人ですから,きちんと成果を見せてください”といっています.学部ができた2年目に,発達心理学の試験で20名くらい落としたところ,“頑張って勉強しました”とか,“あんなに頑張って,たくさん書いたのに,どうして不合格なのか?”,“落ちたなんて,お母さんにいえません.エ~ん”と泣き落としに来たり,泣きながら廊下を歩いていたら,当時の学部長のK先生に「どうしましたか?」と聞かれて,“mamekichi先生の試験で,落とされました”と答えたとか,トンだ目に遭遇したことがあります.それ以来,試験前には,“頑張って,褒められるのは,小学生まで”と宣言するようにしています.また,“落とされた”のではなく,“勝手に落ちた”なのです.

 院生達にも,ときどき,同じことをいっているようで(あまり自覚していませんが……),論文指導中に,先手を打たれて,“頑張って褒められるのは,小学生まで,でしたよね?”といわれてしまうことがあります.これには苦笑せざるを得ません.

 海月さんは,今日のエッセイの中で,“「プロを目指す」という者の修養の場においては「社交辞令」などは存在しないし,必要のないものである”と書いておられます.学部学生は,プロの看護職を目指して,勉強のために大学に来ています.大学院生は,看護学の研究者や教育者を目指して,あるいは,自らの専門性を高めるために大学院に通ってきています.したがって,変なところで褒めたり,甘やかしたり,手をかけすぎたりするのは,よくないと思っています.必要最低限のことは教え,あとは,実際にやらせてみて,一定水準の成果が現れているかをチェックするということが大切だと考えています.

 作家の森博嗣さんも,エッセイの中で(大学の話をしましょうか,中公新書ラクレ),教員の学生に対する役割として,“圧倒的な力の差を見せつける”ことだ,という趣旨のことを書いておられたと記憶していますが,同様のことでしょう.

 大学でいえば,同世代のほぼ半数が大学に進学してきますし,希望者が進学先を選ばなければ,全員が入学できるという“希望者全入時代”が来ているともいわれます.そういう時代背景の中では,私のような考え方ややり方は合わないのかも知れませんが,大人は少々頑固で,物わかりが悪い方がよいのではないかと思っています.

 以上,海月ルイさんのエッセイから,連想したことです.明日は,午前中は年休で,定例の受診.午後は,カリキュラム関係の会議のあと,M1のOk院生さんのサマー・セミナーです(これも,最後になりました.10月からは後期の授業に,そのままボーダーレスに移行していきます).夕方は,統計関係のコンサルが1名の予定です.長かった夏休みも,いよいよ数日を残すだけになりました.そろそろ新学期モードに,ギアチェンジが必要です.

↑このページのトップヘ