猫の欠伸研究室(アーカイブ)

~淡々と飽きもせず……~ チベット・ラサの僧侶曰く、「人の生涯は猫の欠伸のようなものだ」

2011年06月

 連日の猛暑日であります。先ほど、14時のアメダスでは、36.2℃、西北西の風が、4m/sとなっていました。西北西の風ということは、ちょうど、鈴鹿山脈か、伊吹山地から風が吹き下ろしているということです。この風のパターン、まさに、桑名でフェーン現象が起きるときのパターンです。昨日と同じです。昨日は、最高気温、37.5℃で、全国第3位の高さだったようです。

 昨晩も熱帯夜と思われましたので、眠剤(マイスリー)を服用して寝たのですが、逆に裏目に出てしまい、マイスリーが切れた頃から何度か、目を覚ましてしまいました。この辺り、消失半減期が、1.78~2.30時間という、超短時間作用型の眠剤の弱点ですねぇ。このところ、まあまあ眠れていましたから、今晩からはまた、眠剤なしで寝ることにします(笑)。

 何度か目が覚めてしまったおかげで、やや睡眠不足でおりました。さすがに寝不足でした。さらに、朝、8時16分と、21分に長野であった地震を感じてしまい、午前中はその影響で、何となくフワフワしてしまっていました。そこへ、またこの暑さですので、さすがに今日は散歩に出ようなどという、チャレンジングな考えは浮かんできませんでした。地震について、桑名の震度はニュースでは出ませんでしたが、おそらく震度1くらいだったと思います。調子がよければ、気づかなかっただろうと思いますが、こういうときに限って感知してしまうというのも皮肉なものです。

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 さて、この写真、何だと思われますか? 今朝届いていた、ナショナル・ジオグラフィック日本版(2011年7月号)の31ページから引用させていただきました。“最新スキャナが描く虹色の脳”だということです。アメリカ・ハーバード大学のヴァン・ウェーディーン教授が、アメリカ政府から30億円以上のプロジェクト支援を受けて、最新鋭のスキャン技術を用いて画像化したものだそうです。それにしても、見とれてしまうくらい美しいですね。最初にこのページを開いたとき、「おぉ、すごい!」と声が出てしまったくらいです。

 脳には、神経細胞の細胞体が集まる“灰白質”と、神経繊維が絡み合った”白質”とがあります。神経科学者の現在の関心は、脳の各部位に情報を伝達し、感情や記憶などを司る白質の機能に集中しています。ウェーディーン教授たちのプロジェクト・チームは、生きた被験者の“コネクトーム”と呼ばれる神経回路の地図データを集めて、老化や学習などの事象についての脳の反応を明らかにしようとしています。この研究プロジェクトによって、自閉症や、統合失調症の新しい治療法が見つかる可能性があるということですが、うつ病もそこに含まれているのでしょうか? ナショナル・ジオグラフィック日本版の記事には書かれていませんでしたが、期待したいところです。

 この画像は、3D画像法によって神経回路を色分けしたもので、繊維組織に沿って流れる体液を追跡することで神経の接続状態を明らかにしたものだということです。ウェーディーン教授は、「非常に整然としています。これこそが脳の真の美しさなんです」といっていらっしゃるそうです。

 このプロジェクトは、Athinoula A. Martinos Center for Biomedical Imaging で行われているようです。また、Wedeen, J. Van教授のページから、リンクをたどって登録しますと、科学エッセイが、3本まで無料で読めます。このページで引用した画像を含むエッセイも、そのようにして読むことができます(もちろん英文ですが)。また、このWedeen教授のページからは、リンクをたどりますと、YouTUBEで公開された、マーモセットの脳の神経繊維の3D画像が見られます。これ以外にも、いくつかの画像とエッセイを読めます。画像を眺めているだけでも、感動します。

 しばし、暑さも忘れられるかとも思います。

私たちは、これまで脳の本当の姿を見たことがなかったです。
  by Van J. Wedeen

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 「言うまいと思えど、今日の暑さかな」であります。予想最高気温は、35℃でd54b1e28.jpg
すが、すでに、11時現在で、34.5℃になっています。ということは、午後になったら、35℃以上になること必至であります。しかし、昨日は1日中惰眠をむさぼっておりましたこともあってか、朝から、「たまには汗をかくかなぁ!?」などと思い立ってしまったのでありました。一時の気の迷いであったとしてもよいのですが、昨日までよりも、体調もややよいような気もしましたので、朝10時前から40分ほど、惣構堀の周りを一回りし、住吉神社まで、本当に久しぶりに散歩に行ってきました(笑)。

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 それにしても、さすがに午前中から(9時には、31.6℃になっていました!)、5bdbd760.jpg
30℃を超えているとあって、さすがに暑いこと。惣構堀の辺りでは、散歩しているなどという、まさに酔狂な人には、一人も出遭いませんでした。歩いてきた距離は、1.5�qあまりでしたが、2~300m行くか行かないかのうちに、木陰が恋しくなってしまう有様でした。

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 ノウゼンカズラも、このように花盛りでした。青空をバックに、この、いささ3e552bf8.jpg
か強烈なオレンジ色の花を見ますと、まさに「真夏」というイメージです。それだけに、この花を見ますと、いつも「暑い」という連想も、沸いてくる気がします。

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 さて、惣構堀脇の桜の木には、けっこう虫たちがいるようです。こちら、キ7283654e.jpg
リギリス科のヤブキリではないかと思います。大きさは、5cmほどだったように思います。2枚だけ写真を撮らせてくれたのですが、あとは近づくたびに、桜の幹の裏へ、裏へと回っていき、気づいたらいなくなっていました。右は、ゴマダラカミキリでしょうか? こちらも逃げ足が速く、見つけたと思ったとたんに、かなり上の方まで行ってしまいました。そのため、失礼ながら、お尻の写真であります(苦笑)。

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 思ったよりもふらつきはなく、また、ひどく疲れるということもなく、何とか9352695b.jpg
揖斐川沿いの住吉神社まで辿り着けました。こちらも暑いためでしょうが、散歩する方はまばらでした。神社の脇にある六華苑付設の駐車場も、観光客の姿はありませんでした。いやぁ、本当に暑いです。真夏並みです。早々に、諸戸氏庭園の方を回って、帰宅です。

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 こちら、諸戸氏庭園前の、小生のお気に入りの休憩スポットですが、さすee95a757.jpg
がにこの暑さ。木陰にいても、あまり風も期待できませんでしたし、出かけてから、30分以上経っていましたので、ここもほぼスルーです。右は、9階に上がってきてから、北側のスーパー・バローの上空を撮った写真です。夏の雲ですよ。参りますねぇ。いやはや。


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 ところで、こんなに暑い日に、物好きにも、わざわざ「汗でもかいてくるか」と出かけたのには、実は訳がありました。そうなのです、そのモチベーションとなったのは、こちら、アイス饅頭であります。桑名名物、値段はちょっと高くて、1つ\140ですが、夏になったら、これを食べない手はありません。家族には内緒でありますが、5つ買ってきて、すでに1つをお腹に入れてしまいました(爆)。桑名では、こちら寿恵広のものが有名ですが、その他にもたくさんあります。いっぺんに涼しくなりました(笑)。午後は、ゆるりと過ごすことに致します。それにしても、やはり運動といいますか、歩いてくるのは、気持ちよいものです。体調がよければ、朝か、夕方、少しずつ、また、歩き始めることにしましょうか。

【付記】 本日、アメダスのデータでは、最高気温は36.7℃(14時&15時)でしたが、ニュースなどでは37.5℃だったと報じております。37.5℃は、消防本部かどこかのデータか、あるいは、14時から15時の間の時間帯のアメダスデータかと思います。中日新聞によれば、山梨県甲州市で最高気温38.5℃、甲府市で38.1℃に次ぐ記録であったようです。いやはや昨年の、日本一暑いの再来かと恐れおののいております(爆)。20時現在でも、32℃を超えていますので、今晩も、tropical nightですねぇ。えぇっ? 何だ、それ?ですか、熱帯夜を英語で書いてみました。気分が変わるかと思いまして……。

 どうやら九州南部は、すでに梅雨が明けてしまったようです。平年に比べ、16日も早いとか。そういえば、天気図を見ますと、今日も、梅雨前線は、北陸から東北にかけて、ほぼ一直線になっているようです。ひょっとしたら、東海地方なども、梅雨明けが宣言されるのか、と思ってしまいそうです。

 今日も今日とて、暑い1日でした。もう驚きもしなくなっていることに、むしろ驚きますが、桑名では、33℃を超えておりました。13時に33.9℃です。16時を過ぎて、やっと30℃台になってはいましたが……。その16時を過ぎる頃からは、風も出て来て、9階の我が家では多少は、涼しく感じられるようになりました。

 さて、体調そのものは、決して悪くはないのですが、どうも眠気とふらつき、それに、腹部の不快からは、なかなか解放してもらえません。今日も何と申しますか、「朝に惰眠、夕べに午睡」という1日でした(これは、書くまでもありませんが、「朝に礼拝、夕べに感謝」という言葉のぱくりであります)。どれだけでも眠れる、という感じで過ごしています。ふらつきがひどいという理由で、主に室内にこもっているということが、余計に眠気を増している要因なのかもしれません。今日は、これだけ眠いならば、いっそのこと、この眠気に徹底的に沿ってみようなどと思って、過ごしておりました(爆)。

 この暑さの中、まじめに働いていらっしゃる皆様方には、大変申し訳なく思うのですが、この先、何をどうするにしろ、この眠気やふらつきなどを何とかしないことには、まともに活動もできませんので、ならば、一度は、身体の欲するところにしたがって過ごしてみようということなのであります。誠に屁理屈もここに極まれり、という気もしますが……。

Miyarisan  ところで、もう一つの懸念要因でありますが、“腹部不快”です。子どもの頃、腸が弱いということで、“ミヤリサン”なる整腸剤を飲まされていたことを思い出します。このミヤリサン、まだあるんですねぇ、ちょっと感動しました。それに、製薬会社のサイトを見て(ミヤリサン製薬)、この年にして初めて知ったのですが、ミヤリサンというのは、このミヤリサン製薬の初代社長でいらっしゃる宮入近治博士が、1933年、千葉医科大学(現 千葉大学医学部)において、人の腸内細菌の研究中、腸内腐敗を強く抑制する芽胞(天然のカプセル)菌を発見、宮入菌と名付けたことによるんだそうです。それ以来、宮入菌は1940年の製造許可を受けてから、今日確かな信頼を得る整腸剤として使用されるに至ったと、説明がありました。

 いやぁ、実際に小生が服用していた頃から、ほぼ50年を経て、改めて知った次第で、感動しました。もう一度、このミヤリサンを服用してみると、腹部不快が改善されるかもしれないという気がしてきました(爆)。早速、家内に頼んでみることにします。

 しかし、我ながら、どうしようもないなと笑えてきます。どうぞ、皆様も、暑さを吹っ飛ばせるかもしれませんので、このバカさ加減を笑い飛ばしてやってください(笑)。

 スッキリしない天候の1日でした。天気予報も、新しいものが発表になるたびに、内容が変わっているようですし。最高気温は、13時で30℃ちょうどでした。午後からは、ざっと、小雨程度でしたが、ベランダに降り込んできて、慌てて洗濯物を取り入れる始末でした。湿度が高く、何とも蒸し暑い、ベタベタした感じで、気分的にも今ひとつです。

 さて、マイブックスにもあげておきましたが、日本評論社から発行されています“こころの科学”という雑誌の158号が、特別企画として、“抗うつ薬”を特集しています。

●総論
 精神科医が抗うつ薬を投与するときに考えること/仙波純一
 うつ病治療に薬は必要か?/原井宏明

●抗うつ薬と治療
 精神科クリニックと抗うつ薬による治療戦略/南海昌博・道明智徳
 入院治療と抗うつ薬/忽滑谷和孝・眞鍋貴子・杉田ゆみ子
 児童・思春期と抗うつ薬/田中英三郎
 軽症うつ病と抗うつ薬/冨田真幸・渡邊衡一郎
 うつ病を超えての使用/天神朋美・三宅誕実・宮本聖也
 抗うつ薬の副作用/佐藤晋爾
 抗うつ薬と衝動性・自殺/張 賢徳・広井真介
 双極性障害と抗うつ薬/山田和男

●抗うつ薬とは
 分子メカニズムからみた抗うつ薬の歴史と展望/茅野龍馬・小澤寛樹
 抗うつ薬の開発/山田光彦
 抗うつ薬マーケティングの功罪/冨高辰一郎

●抗うつ薬とのつきあい方
「官能的評価」から考えた精神科治療論――いかに抗うつ薬を服み効かせるか/熊木徹夫
 抗うつ薬Q&A/尾鷲登志美

 以上が、この特集の目次です。いずれも専門の精神科医の先生方の手によるものです。各論はともかく、私自身は、総論の2編に興味を引かれました。というのも、もちろん自分自身が、6年以上お世話になりましたし、その一方で副作用に悩まされもしたからです。さらに、同じく向精神薬とはいえ、抗うつ薬の作用の仕方、副作用の出方は、どうも、抗不安薬や睡眠薬とは違うように感じられましたので、その辺りはいったい何が違うのかという点も気になっています。

 特別企画の趣旨について、編輯に当たられた仙波純一先生(さいたま市立病院)は、次のようなことを書いておられます。

  • 抗うつ薬は、精神科医の扱う薬の中では、もっとも扱いが難しいかもしれない
  • 抗精神病薬・抗不安薬のように即効性もなく、効果も患者ごとに異なる
  • うつ病患者に、精神科医は抗うつ薬投与以外になすすべがないようであり、「薬ばかり出るが、ちっともよくならない」と一部から指摘される所以である
  • さまざまな副作用が気づかれるようになり、抗うつ薬は従来いわれていたほど安全な薬ではなさそうである

 これらのうち、即効性がないという点については、最近の研究ではそれを否定するものがあるとする専門家もいますので、慎重に検討していただきたいところです。「効果が患者ごとに異なる」という点については、私の素人考えによれば、うつ病の診断自体に問題があるか、もしくは、うつ病は単一疾患ではなく、症候群であって、現状ではそれらがきちんと判別されていないためもあるという気もします。うつ病は、脳の病気であることについては間違いはないと思いますが、脳に形態学的あるいは構造的に共通した異常があるのかどうかについては、十分な研究成果がないようですし、脳の機能的異常についても、たとえば、SSRI系の抗うつ剤の根拠とされるセロトニンの不足や、種々の神経画像学的手法に基づく、さまざまな脳機能の不全が指摘されてはいますが、いずれも仮説の域を出ていないと考えるべき段階にあると思われます。

 マスコミに登場される大学教授クラスの精神科医の先生方から、私などが診てもらっている先生方まで、皆さんが、そろって、たとえば、「セロトニン仮説」が正しいと考えていらっしゃるのでしょうか?本当は、その辺りを一度、きちんと聴いてみたいと思います。

 「薬ばかり出るものの、ちっとも治らない」という患者からの“指摘”が、仙波先生の書かれたように、「一部から」だけなのかどうかは、失礼ながら疑問があります。というのも、私自身も、6年以上にわたって、服用してきましたが、未だに寛解状態に至ったとはいえません。ネット上にありますQ&Aサイトで、うつ病に関する質問を見ていましても、「2~3分、話を聞いて、薬を出してもらうだけ」の診療実態を訴えるものや、「不調を訴えると、薬の量が毎回増える」という訴えがかなり見受けられます。もちろん、患者自身も、指示通りに服薬して、休養を取っていればそれだけで治るというように、思い込んでいるとしたら、それだけでは十分ではないことを理解する必要があるといわざるを得ません。

 4点目の副作用が多種多様であることは、診療場面において、患者の訴えをよく聴いていればわかっていただけそうにも思います。今回の特集にも寄稿していらっしゃいますが、熊木徹夫先生(あいち熊木クリニック)のように、向精神薬の「官能的評価」について関心を持って、患者さん自身から、精神科の薬を服用した印象、感覚、効能の出方、副作用の現れ方について検討していらっしゃる先生もある訳ですから。精神科の薬の添付文書(もともとは、医師・薬剤師向けの文書ですが、ネットで検索すれば閲覧可能です)には、臨床試験の際などに見られた主要な副作用、論文や外国での臨床試験の報告に記載された副作用が示されています。ただし、これらは、いずれも比較的短い服用期間において見つけ出された副作用であり、かつ、単一の抗うつ薬を服用した場合の副作用があげられているのです。私を含めて多くの方がそうであるように、数年単位で継続して、抗うつ薬を服用した場合にどういう副作用が見られるかについて、あるいは、複数の抗うつ剤を同時に用いていた場合についても、きちんとデータを集めて、リサーチした報告があるのかどうかまでは、わかりません。

 抗うつ剤は、中止する場合にも退薬症状を防ぐため、時間をかけて減薬することが勧められています。また、寛解、あるいは軽快してきた場合にも、再発・再燃を予防する意味で、一定期間服用し続けることが勧められています。さらに、日本の精神科医療では、どうしても多剤併用の処方がされがちであるという現実もあります。これらを考慮に入れた場合、効果、副作用とも、きちんとフォローアップして得たデータに基づいて検討していただきたいところです。

 この副作用について、私自身の場合は、便秘と断言はできない状況ですが、どうも腸の動きもおさえられてしまい、スッキリと排便できないというのが、この2年半以上にわたって続いています。これは、抗うつ薬を続けて飲んできたためではないかと思えますが、明確ではありません。同じ頃から、このブログにもくどいほど書いていますが、ふらつき・眠気・頭重感の3点セットが目立ってきました。これは、もともと、うつ病の症状なのか、副作用なのか、自分としては判然としません。判然としないがために余計に悩みの種なのですが、いったい何なのでしょう?

 仙波先生は、企画趣旨説明の後半で、次のように書いていらっしゃいます。丸数字は、あとで私見を述べる際に便利であるために、1つの文ごとに順番に、私が勝手につけました。

�@この特別企画では、精神科医以外の一般の人たちに、うつ病の薬物療法における抗うつ薬の意義や役割について、わかりやすく説明していただくことに主眼をおいた。�A各テーマは抗うつ薬にまつわる種々の話題である。�B薬を処方するのは医師以外にはいないので、それぞれの執筆者は精神科医ばかりになってしまった。�Cしかし、執筆者の先生には、精神科医の代弁者となって、一般の人たちに抗うつ薬についての適切な知識が持てるよう執筆していただいた。�D精神科の薬物療法は、医師と患者で効果や限界についての合意がなされて初めてうまくいくと考えるからである。�Eこの特別企画が、抗うつ薬による治療にまつわるいくつかの問題を明らかにし、うつ病患者さんと精神科医の間にある誤解を解き、うつ病の治療の一助となることを期待する。

 学生か院生の書いたものを元に添削か、論文指導をするような形になり、大変失礼かとは思いますが、私見を書かせてもらいます。

 �@、�B、�Cについては、内容がかなり重複しており、しかも、何となく言い訳に読めてしまう気がしてなりません。もし、�Dにありますように、「精神科の薬物療法は、医師と患者で効果や限界についての合意がなされて初めてうまくいく」と、本当にお考えであれば、上でも触れたように、熊木先生が書かれたような「官能的評価」についてもページを割いて欲しいと思います。さらにいえば、服薬している患者自身からの意見やコメントを集め、それに基づいて、専門家である精神科医の方々から説明する、回答するというものがなければ、意味がないと思うのですが、いかがでしょう?

 さらに屁理屈を書かせてもらえば、�Cに図らずも書かれていますが、薬の処方は、医師だけに許された専権事項であります。そうであるが故に、あるいは、そうであるがこそ、前のパラグラフに書きましたように、実際に必要と判断されて、処方された薬を服用する当事者である、患者自身がもつ服用感、印象、感覚など、主観的な評価に対して、耳を傾ける必要があると考えます。それがなければ、�Eに書かれた内容は、空念仏に過ぎないと思わざるを得ません。意地悪く考えれば、何10年か前に指摘された、「医師のパターナリズム」の現れじゃないのか、などと、へその曲がった小生は勘ぐってしまうのであります。

 それにしても、�Eにあるような、「抗うつ薬による治療にまつわるいくつかの問題」とか、「うつ病患者さんと精神科医の間にある誤解」って、具体的にはどういう問題や、どういう誤解なんですか? 思わせぶりに書くんじゃなくて、明確にしてくださいよ。

 総論として掲載されています2編の論文についても書きたいと思っていましたが、ここまでで十分に長いものになりましたので、機会を改めることにします。

【補足】 パターナリズム(paternalism)……強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉することをいう。日本語では「父権主義」「温情主義」などと訳される。語源は、ラテン語 のpater(パテル、父 )です。

 医療においても、1970年代初頭に、エリオット・フリードソンが医者と患者の権力関係を「パターナリズム」(医療父権主義、家父長的温情主義)として告発したことによって、パターナリズムが社会的問題として喚起されるようにもなっています。その後、「患者の利益か、患者の自己決定の自由か」をめぐる問題として議論され、医療現場ではインフォームド・コンセントを重視する環境が整ってきています。

 その昔、小泉純一郎元首相は、「自民党をぶっ壊す」と宣言しておりました。それはそれで、その通りになったと思うのですが、こちら、菅首相。「燃え尽きる」とか何とか言っておられますが、まさか、「日本をぶっ壊す」結果に陥らないでしょうねぇ。何だか、マジに心配になってきました。

 そのリソースは、MSN産経ニュースのこのニュースです:国内企業、電力不足で日本脱出続々 “思い付き”脱原発にも不信感

 

原子力発電所の停止による全国規模の電力不足を受け、生産拠点などを海外に移転する動きが 広がってきた。電力安定供給の確保の道筋が見えないまま、「脱原発」色を強め、自然エネルギーへのシフトを強める菅直人政権への不信感も、日本脱出に拍車 を掛けている。東日本大震災を教訓としたリスク回避のための拠点分散化の動きも重なり、「産業の空洞化」が一気に加速しかねない。    2011.6.26 20:56

 家電や自動車用の精密小型モーターで世界シェアトップの日本電産は、主力拠点を置く関西電力管内で15%の節電を求められたことに強い懸念を示し、滋賀県にあるモーターの試験設備を海外に移す検討を始めたといいますし、HOYAは、デジカメなどのレンズに使われる光学ガラスの生産を昭島工場(東京都昭島市)の他に、中国・山東省での工場建設を決めたといいます。ガラス原料を溶かす生産工程で、電力の安定供給が欠かせないためだということです。さらに、三井金属は、高機能携帯電話(スマートフォン)向け回路基盤の材料となる電解銅箔の製造ラインをマレーシア工場に新設するそうです。

経済産業省が大手製造業を対象に実施した緊急アンケートでは、サプライチェーン(部品供給網)を海外に広げる可能性があると回答した企業は、7割近くに上った。供給網の脆弱(ぜいじゃく)さを痛感した大手メーカーの要請が、関連企業の海外シフトに拍車を掛けている。

国内企業が最も危惧するのが、電力供給の先行きだ。定期検査で停止中の原発の再稼働のめどはたたず、来春には全原発が停止する恐れがある。一方で、菅首相 が意欲を燃やす自然エネルギーで原発を代替できる見通しもない。原発停止で増大する火力発電用燃料の調達費に加え、割高な自然エネルギー電気の導入コスト は電気料金値上げにつながり、企業の収益を圧迫する。

みずほ総合研究所の市川雄介エコノミストは「(自然エネルギー普及は)思いつきのレベルにすぎない。中長期的なエネルギー政策を明示しないと、空洞化を防げない」と警告している。

 「しっかりと、きちんと頑張る」のもいいんですけど、いい加減にしてもらわないと、「国破れて山河あり」になりかねまんせん。民主党の幹部の皆様方、あなた方がごたごたしている間に、産業界は、確実にリスクを避ける動きをしているんですよ。下手な正義、正論は、国を滅ぼします。かの山本夏彦翁も、「お茶の間の正義は、国を滅ぼす」喝破しておられますぞ。

【付記】 その1.日刊ゲンダイに「しがみつき菅首相 辞めさせる「ウルトラC」があった!」という記事がありました(@niftyニュースでみました)。

憲法第69条にはこうある。〈内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない〉

今回、否決されたのは不信任決議案である。これは1国会に1回しか出せない慣例があるため、もう伝家の宝刀は抜けないかのごとく言われるが、憲法に書いてある通り、信任決議案を否決する方法が残っているのだ。元東京地検特捜部副部長で、弁護士の若狭勝氏がこう言う。

「不信任決議案は〈お前は気に食わないから辞めろ〉という決議です。これだと与党の議員は賛成しにくい。それに対して、信任決議案は〈この人でいいか〉という 質問になる。嫌いか、好きじゃないかという質問に似ていて、不信任決議案は積極的に辞任を求めるのに対し、信任決議案は消極的な辞任勧告です。つまり、信任決議案の否決の方がハードルが低いのです」

若狭氏によれば、1国会に1回しか不信任案を出せないというのもおかしな慣例だと言う。

 なるほど、やはり、憲法など国の基本法は、しっかりとアタマに入れておく必要があります。また、慣例というのも、若狭弁護士によれば、自民党政権時代に作られたものだから、特段気にする必要はないそうです。

 その2. 疑問点。なぜ、支持率も低い菅首相に、これまた支持率は限りなくゼロに近い国民新党の代表である、亀井さんだけが、かなりの影響力を行使できるのでしょう? どうにもよくわかりません。ちなみに、菅内閣支持率は、2011年6月の時事通信の調査では、21.9%です。国民新党の支持率は、2011年6月実施の、時事通信社の調査では、0.1%です。

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