七転納豆

納豆と大豆。ときどきデパ地下。時には文書もくりひろげます。

キッコーマンの御用蔵で麹室なる部屋が公開されていました。
キッコーマン御用蔵の麹室
煉瓦造りで両サイドに麹蓋がぎっしり並んでるけど、水滴が垂れないよう天井が斜めになっていたり、天井の中央には換気のための開口部がチムニー状に開けられていたり、おまけに室の中央には火鉢を置いていたんですって。。

ねぇ、こういう装置って見覚え無いですか。
納豆好きなら絶対知ってるはずなんですけど。

ほら、宮城野納豆創始者の三浦二郎さんが発明したというあの文化室にそっくりでしょう。

せっかくですから、仙台の宮城野納豆に今なお残る文化室と見比べてみましょうか。
宮城野納豆の復元された文化室
かたや煉瓦造で、こちらは木造トタン葺きですが、形はそっくりでしょう。。
あと、大きな違いとして工事室には大きな窓がついてて、これを開閉することで温度をコントロールしたそうですが、でもね、文化室だって廊下側に開閉できる換気口があるんです。

出入り口の扉のすぐ横にあるこれが換気口で、開閉できるようになっています。
こちらは廊下側に開けられた換気口
文化室には、さらに天井開口側にもシャッターがありますので、換気口とのコンビネーションでかなり細かく温調できたんじゃないでしょうか。

火鉢はもちろん納豆室でも使いますし、炭火造りを標榜する納豆屋さんって結構ありますよね。納豆界では火鉢で温調するだけじゃなくて、薬缶をつかって温度・湿度のコントロールもしたりしてますけど、醤油屋さんもしてたんじゃないかなぁ。。


関連リンク)
25.12.08:納豆製造に革命を起こした文化室。そのとき、人類は発酵の進行をコントロールする方法を獲得したのだ!
25.12.09:壁は二重で、内側はトタン貼り。天井は寄棟造で、その真ん中に排気口を設ける。今日は、三浦二郎氏の考えた文化室の中を紹介します。
・図版は三浦二郎氏執筆の「合理的納豆製造法」に記載されている文化室の図面です。
 「炉」とあるのがおそらく火鉢なりが置かれていた場所と推察されます。
合理的納豆製造法掲載の図版

一麹、二櫂、三火入れ。
醤油づくりの3番目の肝である「火入れ」についてもしっかり説明するパネルがありました。
これが3番目の火入れなのだ
微生物の活動を止める!
酵素を失活させる!
これっていわゆるパスチャライゼーションなんですが、醤油の場合はそれだけではありません。品質を整え、色を整え、味を整えるのがその目的。私も初めて聞いたのですが火香(ひが)って表現があるんだそうです。加熱することでメイラード反応が起こり、醤油独特のコクと香りを生み出すのだそうです。

でね。。パスツールがパスチャライゼーションに気づくのは19世紀末のことなんだそうですけど、われらが日本酒とか醤油とかの世界と比べると、ちょっと遅すぎやしませんか?

さて、そんな見学を終えたところで、キッコーマンには御用蔵なる醸造設備があることを教えていただきました。
江戸期幕藩体制の頃。。亀甲萬は江戸城の一角に醤油蔵を設け、維新を迎えた後もそのまま御用達で醤油を作り続けたというのです。そして、その江戸期そのままの醤油作りを受け継いで、いまもなおこの敷地で伝統製法を守り続けているというからすごくないですか!

それがこれ。。
木桶づくりの伝統製法も守っているのだ
朱塗りの蔵に、黒塗りの木桶。
木桶の醤油蔵なのに、漆塗りで仕上げてるところがなんとも御用蔵な感じを強調します。

くどいようですが、これ木桶なんですよ。
時々ですが、微生物の呼吸で生まれる気泡がぷくりと沸き起こったりするし。
ちゃんと木桶なんです
それに、下階に降りれば、どう見たってこれが木桶だってことがわかるとおもいます。

醤油が発酵から生まれてくるということ。
規模が大きくったって、基本の製法は変わりようがないということ。
そして、伝統の技術をちゃんと大切にして、守り続けているということ。

キッコーマンのこだわりとか、すてきさとかにしっかり触れ知ることができたのでした


関連記事)
・まずは工場見学のインプレッション記事へのリンクです
26.02.04:一麹、ニ櫂、三火入れ。同じ大豆で発酵なんだけど、お隣の世界を訪問してみました。
26.02.05:7mタンクだろうが、小さなタンクだろうが醤油づくりは発酵の力で生まれるってことは変わらないのだ。
でも、キッコーマンの醤油って世界中どこのスーパーに行っても売ってるんですよね。そういう記事も、しっかり書かねばなりませぬ。

一麹、ニ櫂、三火入れ。
醤油づくりの肝となる工程を指すのがこの言葉。
麹作りが一番大事で、次が櫂入れ=桶をかき混ぜて発酵をコントロールするところ、そして、火入れはパスチャライゼーションであり、独特の香りをつける工程。

今回、キッコーマンの工場を見て感じたのは、どんなに大きな工場であろうが、結局醤油作りってのは微生物の力でできてるってこと。
つまり、キッコーマンの工場ってむちゃくちゃ規模が大きいけど、肝となる工程は何一つおろそかにしてないってことに安心したわけです。

見学コースもね、最初は微生物を紹介するところから始まっていて。
醤油は発酵から生まれてくるのだ
原材料も大事だけど、微生物も同じくらい大事なんだってことが、この説明パネルからも伝わってきます。
麹菌と酵母と乳酸菌っていうのは、味噌作りと変わらないんですね。

ちなみに味噌作りでは「一麹、二炊き、三仕込み」ていう言い方をします。
糀作りがやっぱり一番大事で、次が納豆風に言えば大豆の浸漬と烝煮。指で潰して硬さを判定するのは納豆と変わらないのですが、硬さはちょっと違います。
納豆だと親指と小指で潰すけど、味噌屋さんはね親指と人差し指でつぶしてました。

さて、発酵の秘密を教えてくれる説明パネルがまだまだ続きます。
タンクの中では、酵素が働いて栄養素を分解。ついでそれを微生物が食べて旨みや香りとかを生みだしてくれるのは醤油も味噌も変わりません。
でもね、醤油ならではの特徴が一つありました。これが微生物の働き
キッコーマンのキャラクターである”なあに”ちゃんが櫂をもって、タンクの中をかき混ぜてるんですよ。醤油づくりにおいて「櫂」がいかにたいせつなものなのか、ちゃんと伝えてくれているんです。

さて、ここで問題です。
あの巨大なタンクをどうやって櫂入れ=かきまぜてるのでしょう。。
わかります?

こちらが、巨大なタンクの図解説明なんですが、攪拌装置なんてみあたらないんですよね。
7mタンクの仕組みはこうなっているのだ

そうか、野田って醤油の国なんだな。
街中を歩いてるだけで、醤油の匂いがふっと漂ってくるんです。そして、道の向こうに巨大な発酵タンク群が現れてきて、どれだけこの場所で納豆を作ってるのかしらって。

エントランスの辺りから見えるタンクだけで圧倒されるのですが。。
大きなタンクがどれだけあるのだろう

でも、構内に入っていくと、直径7mの超巨大なタングが無数に並んでいたりするのです。
直径7mの発光タンクがごろごろしているのだ

撮影禁止の場所も多かったけど、いろいろおもしろいなって思ったことが多々ありました。

合間を見て、そのおもしろさをこれから紹介していきますね。。

ひょっとしたら、納豆探検してる時に撮影したデータの中にドライ納豆が埋もれてるんじゃないかなってことに気づいて、「ドライ」ってワードを放り込んでみたんです。

もちろん、ドライフルーツ入りのスイーツとか、ビールとか、クリーニング屋さんとか。。まぁ、いろいろヒットするわけですが、ドライ納豆もいっぱい出てきました。
世の中って、ほんとドライ納豆だらけなんだってことがよくわかります。

これとか、鹿児島の黒酢屋さんの商品なんですよ。
重久盛一酢醸造場の黒酢ドライ納豆

創業200年を超える老舗の黒酢屋さんがなんでドライ納豆で、なんで東京で買えるのか。。

こちらは既出の商品ですが、大阪・関西万博公式ドライ納豆。
万博公式ドライ納豆
青いミャクミャクに赤いミャクミャクってところが、キャラクター理解度の高さを物語ってたりするわけです。

こちらも紹介してませんでした。
こな納豆とドライ納豆をトッピングしたソフトクリーム
ソフトクリームと納豆って相性いいんです。
まぁ、きなこをかけてるみたいなもんだと思えば納得でしょう。。

こちらは、たぶん東京駅で新幹線乗る前に撮影したもの。
紀伊国屋にもあったかドライ納豆が
駐在さんとかが日本に帰国する際は、ドライ納豆が食べたい(食べた瞬間にどうしようもなく日本を感じるそうです)からJAL便を使うって方がいましたけど、新幹線でもそんなことがあるのかもしれません。

こちらは仙台で見つけたドライ納豆。
そうそう、カンロにも昔からあったね
とはいえ、カンロのプチポリ納豆っていうのはずいぶん昔からありました。

これって期間限定だったんじゃなかったっけ?
リスカの納豆チッブル。
リスカの納豆チップル
なぜか、埼玉県八潮のヤオコーで撮影してますが。
うまいんですよ、これ。納豆の旨みがギュッと凝縮されてて、あっというまに完食しちゃう悪魔の食べ物だったような記憶があります。

旭松にもありましたか。
納豆汁は知ってましたけど、そうかドライ納豆もあるのかって。。
旭松にもあったか!
もう、納豆は自社生産してないんですけどね。

左のさくさく納豆ですが。。
これがまったく記憶がありません。
ひだりのさくさく納豆で右はよく見るあいつ
調べてみるとフォルツァ社の製品みたいです。ドライ納豆の老舗で、JALのあれとかもここんちの製品だったりするところ。
右はもちろん鹿児島のカーリス社。鹿児島の日の出納豆を使ってるんじゃなかったっけ?

米中味噌というのは大阪船場の老舗の味噌屋さんなんですが、こんな商品も扱ってたんですね。
米中味噌本店のぽりぽり
大阪時代はわりとご近所だったりして、靱公園のお祭りとかのポップアップで納豆に近しい何かを売ってた記憶もあるのですが、こちらは吉祥寺三浦屋で撮影したもの。
ちょっと記憶が曖昧で、申し訳ありません。

はて、これはどこのだろう?
はて?これはどこのだろう。
2020年の撮影だから、コロナど真ん中の頃なんだけどなぁ。

そして、カンロのプチポリバリエーション。
カンロのプチポリ納豆。まだバリエがありました
フレーバー違いで色々あるみたい。

こういうのも、納豆wiki管理者としてはデータベース化すべきなんでしょうけど。。すいません、すいません。。
ここ七転で紹介させていただくということでお許しください。

納豆汁はね、ポタージュスープなんですよ。
とろみがあって、はち切れんばかりの旨みがあって、それと身体が芯からあったまってくるような、そういう食べ物じゃないといけないんです。

そんな納豆汁が急に食べたくなった週末のある日のこと。
っていうか、ふと気づいたんです。
こんなに寒い日が続いてるのに、今年はまだ納豆汁を食べてないんですよ。
しまった、どうしよう?
酒田の納豆屋さんは汁の素の製造をやめたらしくて、東京で買えなくなってしまったでしょう。秋田の福治郎さんとこのも美味しいけど、ネットで取り寄せると時間かかるし。
となると。。
有楽町の秋田に行くか?
でも、汁の元が置いてなかったらどうする?

葛藤すること2分!
で、気づいたわけです。
ヨドバシカメラにあれを頼めばいいじゃないかって。エクスプレスなら翌日には絶対届くし、うまくしたら今日届いちゃうかもよ!

そんなわけで届いちゃったわけです。
粉末川口納豆を今年もゲット!
粉末川口納豆が。。
これさえあれば、濃厚で旨みたっぷりで、身体が芯から温まる納豆汁が、簡単にあっという間にできちゃうんです。
お椀に、粉末納豆を好きなだけ盛り込んで、これを仕上がった味噌汁のスープを少量入れてかき混ぜて、程よいペースト状になったら、もう一回スープを足してとろとろに。ここまできたら、味噌汁の具とスープとをお椀いっぱいによそって大丈夫。
食べる前に、もう一回かき混ぜるのを忘れないでくださいね。

さあ、これで今年初の納豆汁の出来上がりです。
今年初の納豆汁をいただく
濃厚で、旨みたっぷりで。
飲みほどに身体があったまって。
納豆ごはんのお供に美味しくいただいたのでした。


関連記事)
・粉末納豆で納豆汁を作り始めたのは2023年のシーズンからだったようです。しかも、この頃はひきわりと粉末と両方混ぜてたから芸が細かいというか。。
粉末納豆、到来!なにに使ってるかって?そんな聞くまでもないでしょ。粉末は大さじ1、ひきわりは小さじ1が今のところのレシピなんです!

・川口納豆の粉末タイプが登場したのは2016年のことでした。
門傳社長!新製品はなんですか?
ひきわりフリーズドライの粉末

じゃぁ、これは?
この納豆の名前は何だと思います。。
昆布と椎茸小粒納豆
まぁ、昆布と椎茸小粒納豆かなって思いますよね。
「昆布と椎茸」でもなければ、「小粒納豆」でもないことは、みなさんもうおわかりだと思います。
この掛け紙をデザインしたメーカーさんも、そう呼んで欲しいから「昆布と椎茸」と「小粒納豆」を同じ色の白文字で表現してるんだと思うのですが。。

でも、そうはいっても、商品名ラベルの枠組みの中に入ってる「ゴロゴロ角切り」とか「いっしょに発酵」とかは商品名とどう絡んでるんだろうって、当然深読みするわけです。

つまり、こういうことです。
この商品の本当の名は
「ゴロゴロ角切り昆布と椎茸 小粒納豆」じゃないかって。。
それとも、「昆布と椎茸いっしょに発酵 小粒納豆」かもしれないし、いやいや、そこまできたなら「ゴロゴロ角切り昆布と椎茸 いっしょに発酵 小粒納豆」なんじゃないの!

考えるほどにわからなくなるわけです。
じゃぁ、メーカーのサイトに行けばいいじゃない。。みなさん、そう思うでしょ。ところが、それが一筋縄ではいかないわけです。

同じサイト上でもページが違うと表記が違ったり、プレスリリースとサイトで呼称が変わっていたり。そうやって、難読度数がどんどん上がっていくのです。


関連リンク)
ちなみにですが、太子食品のサイトでのこの納豆の呼称はこうなってました。
昆布と椎茸小粒納豆40g×2(たれ付)
ここんちの名称はすごい明解なので助かりますが、それでも、一つのパックの中にどれだけ入ってるかっていうのも、納豆wikiでは表現しないといけなくて、2Pか3Pか。あと、包材の違いで、カップかPSPかとか。。
いっぱい決めないといけないことがあって、ほんとたいへんなのよ。
名称を決めるのって。

ほんとにもう、どうしたらいいのって?っていうのが納豆界における商品名の呼び方なんです。
納豆wikiに登録するにはページ名がユニークな必要があるので、これってものすごくシビアな話なんですよ。。なので、たとえばこの納豆ですけど商品名の名前をどうしたら良いんでしょう。

自然の味小粒納豆
普通で考えたら、「自然の味そのまんま」だと思いますよね。。だけど、この真ん中のタイトルは商品名じゃなくて、ブランド名なんですよ。

となると、どれが商品名だと思う?
そうなると。。
"特別栽培北海道産大豆100% 小粒納豆" ってあたりが商品名候補かなって思うけど、いやだけど北海道産なんて補助ワードが商品名のわけはないし、その横の"駿河湾深層水使用”だって横書きでしかないでしょう。って思うわけです。

そうなると、「自然の味そのまんま小粒納豆」ってするところが順当かな。。

って、思うでしょ。
でもね、このブランド「自然の味そのまんま」には、もうすでに小粒納豆製品があるんですよ。そしたらどうする?

そんなわけで、以前食べた時は「駿河湾深層水食品小粒納豆」って名前で納豆wikiに登録したわけです。
自然の味 海洋深層水 小粒納豆
まぁ、順当かな。
こういう表現であってますよね。。

だけど、この二つちょっと違いますよね。。
どうしたらいいと思う?

そんなわけで、我らが探検隊の冷蔵庫の中が納豆在庫で大変なことになっているのはみなさんご存知だとおもいます。

でもさぁ。。これならいいよね。
では今日は

買い置きしてたこの子たち。

賞味期限間近だし、そろそろ食べなくちゃね。


関連リンク)
・こちらは、その右側の納豆ジャーキーを作ってるShonan Soy Studiono のサイトへのりんくなんですが。。
Shonan Soy Studio

そういえば、最近は鎌倉山さんとコラボを始めたんですって聞いたのは去年の春先くらいのこと。老舗の納豆屋さんと、納豆の可能性を開こうとしている新しい納豆屋さんと、その二つが組んだらどうなるんだろうって思ってたら。。
こうなったようです。
鎌倉山納豆とコラボ中

えっ。。
ひょとして、ここで?
トルココーヒー飲めるの!

隣町のスーパーにお米(渋谷区はハチペイ使ってお米を買うといいことあるんですよ)を買いに行ったところ、見つけてしまったんですよ。
えっ。ひょっとしてここでトルココーヒーを飲めるの?
ほら。。これ、なんていうのかな?
熱せられた砂が入ってて。この上でコーヒーを沸かして、そのまま飲むやつ。。
エスプレッソコーヒのお友達みたいなやつね。。

そばに立ってる方に、お願いできますかって訊いたら、いいですよってお返事をいただいて、人生初のトルココーヒーをいただくことになったわけです。

まず最初に砂糖を入れて、つぎにコーヒーパウダーを入れていくのですが、手前の二つともがコーヒーなんですって。
トルココーヒーを淹れていただいた

そこからの手順は思わずビデオで撮っちゃったんで、こちらをご覧ください。

この沸騰し始めて、吹きこぼれる前にさっとあげるところが、たまらんでしょ。
おまけで、ゼリー菓子みたいなスイーツをつけてくれて、これはコーヒーに入れないでねって。。

では、いただきます!
これがトルココーヒーだ!
こく味があって、雑味がなくて。美味しいコーヒーなんですよ。
しかも砂糖しっかり入ってるから甘みもあって。
なので、くいくい、いっちゃいます。

おいしかったぁ。。
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