「お前もか!」 手塩にかけた人材に去られるトップの苦悩
経営そのものだけでなく、人事制度や、職場環境の構築などなど、とにかく必要な人材を惹きつけるのは中小企業の経営者にとって非常に重要な仕事だということだ。
「どういうわけか惚れたやつほど去っていく」
ま、当たり前な気がする。優秀なやつほど転職のチャンスが多いし、報酬があがるチャンスが大きい。優秀な人材を逃さない方法は、それに見合った報酬を与えるしかない。もちろん報酬とは金銭面だけではなく、職場環境であったり、仕事のやりがいなど、多岐にわたる。本文にある「手塩にかける」というのも成長のチャンスを与えるという報酬のひとつだろう。トップは、なぜその社員が辞めたかを考えることはもちろん、逆にその社員はどうして今まで辞めなかったのかも考えると良いかもしれない。
もちろん金銭面も甘くみない方がいい。「大企業のような高待遇はうちでは用意できません」というのは経営者の思考停止だ。必要な人材に必要な報酬を与えるのは経営者の責任で、それができないのは人材を活かしきれていない証拠ともいえる。もちろんそれは必要な人材の退職という形で結果がでる。コラムにあるように中小企業は「人材が命」だ。なので中小企業の給料は大企業より高くあるべきだと思う。実際に米国では大企業よりベンチャーの方が給料が高い。そして、日本の中小企業でそれができないのとすれば、それはその会社のビジネスモデルの問題だと思った方がよいように思う。