11月のサンクスギビングから12月上旬までの期間は、キリスト教圏の年末 休暇前の追い込み時期にあたるため、何やかんやで大阪合宿の前に止めの出張が入り勝ちです。
今年も12月11日の夜欧州から風邪気味の状態で帰国しました。
単身赴任はこういう場合でも洗濯など雑用があるから不便です。
寝付けないままNational Geographic Channelで第二次世界大戦中の連合軍エースパイロットの物語を見ながら転寝するうち、合宿当日12日昼前に眼が覚め、雑用を済ませて新大阪 駅へ移動、キャリーバッグをひきずり乍ら舞洲に着いたらいきなり初日の練習後記念撮影の最中でした。 今回は恒例となりつつある強い 洋酒を買う暇もなく、手ぶらでの参加となってしまい、高木先生には大変申し訳ないと思いつつ。。
関西の実家に立ち寄れば、ウォッカ の1リットル瓶をもっていけたのですが、そんな時間も取れず、件の酒は花見まで温存することとします。

というわけで、部屋で高木先生がどこからともなく調達してきてくださった日本酒をちびちびやりながら1時 間半ほど過ごした後、M料理長がプロの腕を発揮した3種の鍋料理とロースとビーフやロティセリチキンをはじめとする豪勢な料理を囲んでの宴会開始。

ここに9月に発売され たDVDの内容に関する高木先生自らの技術解説が加わっていよいよ合宿はその白眉に突入です。

敏腕整体師Sさんからの質問:相手の攻撃があたらず、自分の攻撃があたる距離とは何か。
これに対する二通りの答えを先生が実演します。
ひとつは蹴りの受けに含まれている要素。いまひとつは手品のような錯覚を利用した要素。
最終的には数字の世界だと分かると目から鱗なのですが、分かるのとやるのとは雲泥の差。
特に後者は二日目の稽古時、歩法に絡めて補足説明がありましたが、手と足の連動がないとスムーズにはできない高度な動きです。これを左右均等に自然にこなすとなるとかなりの数稽古が必要。
やってやろうと狙って動くのではなく、ゆったりした気分を維持しながら、ささっと済ませるのは至難の技。
思い起こせば、数年前、試力のバリエーションとして先生が指導した内容の完成形がこれなのだと、出し 惜しみしない先生の指導方針を再認識したのでした。手足の連動が単純ななんばを越え、逆突き、順突きの境目なく、有利なポジションから確 実に当たる場所で打つ。
自分の弾が相手に確実に当たる距離まで相手を引き寄せて攻撃をしろ、という点は、前述のエースパイロットが空中戦の極意として語ったことと同じです。
こうなってくると、遠くから当てるためのスピードはいらない世界に突入する訳で、自分の組手スタイルはまっ たく逆であると考えざるを得ず。
相手の攻撃が縮むときにスリップストリームに入った車のように距離を詰める、進むことができる、一発を狙わない心と身体が絶対条件になってくるのです。
30年あまり前、澤井先生からいただいたアドバイスがまだ実践できていないことを痛感します。



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