以前、このブログに『 釣り人のための 遊遊 さかな大図鑑 』という本のことを書いた。( ←2007年7月19日 参照 )

遊遊さかな大図鑑







この図鑑の最大の特徴は、魚たちが、≪ 釣り人目線の写真で紹介されている ≫ ことだ。
ダイバーなどの撮影による≪ 水中写真 ≫だと、雰囲気はそれなりにカッコ良かったりするのだが、魚の色や模様、ヒレの形状などが不鮮明で、わかりにくく、図鑑としての機能を果たしていないものが少なくない。
ところが、この『 遊遊 さかな大図鑑 』は、“ 釣り人のための ”と謳ってあるだけあって、釣り上げたばかりの魚を船上などでスグに撮影した写真を使っているので、魚の形態や色彩などが見やすく、実用的なのだ。

釣魚識別図鑑













同じ版元の(株)エンターブレインから、今度は、『 釣魚識別図鑑〜ここで見分けよう 』というコンパクト・サイズの図鑑が出た!

著者:小西英人 ( 『 週刊つりサンデー 』元代表 エッセイスト )
編者: 中坊徹次 ( 京都大学教授 総合博物館、京都大学大学院農学研究科海洋生物増殖学分野担当 )
※『 遊遊さかな大図鑑 』 と同じ座組みによる著書で、今回は中坊氏が監修ではなく、編者になっている。

釣魚識別図鑑









文庫本より少し大きい程度のサイズで、携帯にも便利。

オールカラー 267種の海水魚が、形( カタチ )で探せる『 魚形探索 』と、似た魚を比較して見る『 釣魚識別 』で調べることが出来る。
魚の呼び名は、地方名を含む900余りが掲載されている。
釣魚識別図鑑の見やすいページ!







たとえば、ジギング・ファンが気になる『 カンパチ 』と『 ヒレナガカンパチ 』の違いも一目瞭然。
「かさご」と「うっかりかさご」







根魚などは、生息している地域や、水深などによって変異や個体差が大きく、色彩も異なるので、『 カサゴ 』と、『 ウッカリカサゴ 』はビギナーにはほとんど見分けがつかない。
そこで、両者の違いを、色合いではなく、模様の『 形 』や、胸鰭軟条の『 数 』で、端的に紹介してある。

また、最新の学説もキチンと取り入れ、『 メバル 』は、A型、B型、C型の三種が併録されている。

メバルA型A型








メバルB型B型









メバルC型C型








同様に、
『 スズキ 』と『 ヒラスズキ 』 と 『 タイリクスズキ 』
『 ニベ 』と『 シログチ 』
『 ヒラソウダ 』と 『 マルソウダ 』
『 シロサバフグ 』と『 クロサバフグ 』
『 クロマグロ ( 幼魚 ) 』と『コシナガ ( 若魚 ) 』
 などなど、漁師でも混称しているような魚たちが、左右見開きのページで比較して見られる。

さらに、この図鑑がユニークな所は、魚を紹介したページの欄外に、釣り人たちが目標にするべき魚のサイズ、自慢しても良いサイズ、アベレージサイズ、放流サイズが明記されている。
ちなみに、ルアーフィッシングでこれからベストシーズンを迎える『 シイラ 』のページを引いてみると・・・。
欄外
目標210センチ
自慢120センチ
普通80センチ
放流45センチ
食味は『 良 』としてある





多くの釣り人が読むであろう図鑑のシイラの食味に“ 良 ”と書くことは、勇気のいることなのではないか。
半可通の釣り人たちの間ではシイラは“ 不味い魚 ”と言われ、あまり歓迎されない。
しかし、それは、われわれ釣り人が、魚の扱いがズサンであることに起因する。
釣りたてを鮮度の良いうちにキチンと“ 活けじめ ”し、水氷に浸して持ち帰れば、刺身でもバター焼きでも美味しい。
とくに真冬のシイラは脂が乗っていて市場価値は高い。
そういうことを勘案して『 良 』と表記している本書の見識の高さにもエールを送りたい。

釣魚識別図鑑-ここで見分けよう (釣り人のための遊遊さかなシリーズ) (釣り人のための遊遊さかなシリーズ)


株式会社エンターブレイン 本体1600円 + 税