拉致被害者松木薫さんの母親死去
1月11日 22時26分
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北朝鮮による拉致被害者で、熊本市出身の松木薫さんの母親のスナヨさんが11日夜、入院先の熊本県内の病院で亡くなりました。
92歳でした。

松木スナヨさんは、昭和55年、26歳のときに留学先のスペインから北朝鮮に拉致されたまま安否が分かっていない松木薫さんの母親です。
スナヨさんは、認知症が進んだことなどから、10年以上前から熊本県内の病院に入院し、長女の斉藤文代さんの看病を受けながら息子の帰りを待ち続けていました。
枕元には、スナヨさんお気に入りの、高校の学生服姿の松木さんの写真が飾られ、斉藤さんによりますと、病室でよく、「薫が帰ってきたら病院の玄関まで出迎えお帰りと言ってあげたい」と話していたということです。
しかし、ここ数年は体調を崩しがちで、会話をすることも難しくなっていたということで、家族の間では一刻も早い解決を望む声が強まっていました。
スナヨさんは、11日午後、体調を崩し、30年以上待ち続けた息子との再会を果たせないまま、11日夜、亡くなりました。
看病を続けてきた斉藤さんはNHKの取材に対し、「皆さんに応援してもらってこれまで頑張って生きてくれたが、残念ながら薫には会えなかった」と話しました。

高齢化する拉致被害者の家族
拉致からすでに30年以上がたち、被害者の帰国を待ち続ける家族の多くが高齢になり、問題の解決は時間との闘いとなっています。
政府が認定している北朝鮮による拉致被害者のうち、安否が分かっていない12人の親の平均年齢は去年86歳を超えました。
▽最も高齢の市川修一さんの父親の平さんが、ことし99歳になるほか、▽親の世代では最も若い、横田めぐみさんの母親の早紀江さんも来月で78歳です。
また、増元るみ子さんの父親や、市川修一さんの母親のように、肉親との再会を果たせぬまま他界する人も出ていて、去年は闘病生活を続けていた田口八重子さんの姉が亡くなりました。
高齢化が進むなか、「自分たちが生きているうちに解決してほしい」という被害者家族の声は年々、切実さを増しています。

横田さん「ただ悲しい気持ち」
松木スナヨさんが亡くなったことについて、横田めぐみさんの母親の早紀江さん(77)は「『もうちょっともうちょっと』という思いで懸命に救出活動をしていた方が亡くなったことはとても切なくただ悲しい気持ちです。年を重ねている私たちもあすどうなるか分からず、ひと事ではありません」と話しました。
また、父親の滋さん(81)は「北朝鮮にいる被害者も日本で待つ家族も高齢化していて、残された時間はほとんどありません。政府は、拉致問題は一刻を争う問題だという認識を持って具体的な取り組みを進めてほしい」と話しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140111/k10014432551000.html

亡くなられた松木スナヨさんに心からご冥福をお祈りしたいと思います。
政権交代を行い一年間経ちますが拉致問題での全く進展が有りません。
やったことと言えば津川雅彦氏のポスターやモンゴルへの協力要請です。
しかし、駐日モンゴル大使は関係者に「自国は北朝鮮へは
交渉の協力はするが仲介は出来ない」と発言したそうです。
今回の拉致被害者家族の死去に津川雅彦氏のポスターが
虚しく感じます。関係筋の情報でも日朝交渉の糸口すら
見れない状況だそうです。政府の無策ぶりを感じますし
自分の任期中に解決すると断言する
安倍総理や古屋拉致問題担当大臣の発言だけでなく
具体的な行動を示して欲しいと思います。