Soldat_550px<コートジボワール>バグボ前大統領を拘束…混乱収束へ

毎日新聞 4月11日(月)23時32分配信

 【パリ福原直樹、ヨハネスブルク高尾具成】大統領選の結果を巡って武力衝突が続く西アフリカ・コートジボワールで11日、退陣を拒否して居座り続けていたバグボ前大統領の潜伏場所にフランス特殊部隊とワタラ元首相派の戦闘部隊が戦車などで突入し、バグボ氏と妻らを拘束した。ロイター通信によると、バグボ氏はワタラ氏が大統領選挙事務所として使用していた最大都市アビジャン市内のホテルに連行された模様。

 フランスのテレビなどによると、バグボ氏はけがもなく健康状態も良好という。ワタラ氏派も前大統領の拘束を認めた。ロイター通信によると、ワタラ氏側はバグボ氏を訴追する方針。市民ら1000人以上が戦闘で犠牲となった同国の混乱は、バグボ氏拘束で収束に向かう。

 仏軍は10日以降、国連の平和維持活動(PKO)と協力し、アビジャン市のバグボ氏派の拠点を集中攻撃に乗り出した。バグボ氏派は9日、一転攻勢に出て、仏軍・国連は「前大統領派が一般民衆への攻撃を続けている」と非難、反撃を本格化していた。

 AFP通信によると、11日も仏軍部隊は前大統領官邸付近の攻撃を継続、官邸の一部を破壊した。同日午後には仏軍特殊部隊がワタラ氏派部隊を支援する形で突入作戦に着手。バグボ氏は拘束された当時、執務中だったとの情報もある。

 バグボ氏が拘束された後、フランスのサルコジ大統領とワタラ氏が電話で協議。コートジボワールの正常化に向けて協議したとみられる。

 コートジボワールでは昨年11月末の大統領選決選投票で、選挙管理委員会がワタラ氏勝利の暫定結果を発表。しかし、バグボ氏寄りの憲法評議会はワタラ氏の「不正」を指摘、50万票以上の投票を無効とし、バグボ氏再選の最終判断をした。このため翌12月上旬には双方が大統領就任を宣誓する異常事態となった。

 北部を支持基盤とするワタラ氏派と南部で強いバグボ氏派の武力衝突に発展。これまでに推定100万人が避難民化した。

 赤十字国際委員会(ICRC)によると西部の要衝ドゥエクエで3月末、800人以上が殺害されているのが確認された。これとは別に国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)も、双方の戦闘で市民ら少なくとも118人の遺体が見つかっていると明らかにした。

 バグボ氏退陣に向けては国連やアフリカ連合(AU)などが調停を繰り返したが、不調が続いていた。バグボ氏は00年に大統領に初当選。世界最大の生産を誇るカカオ豆の輸出利権を独占化するなどして権力を掌握してきた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110411-00000141-mai-int

以前もこのブログでコートジボワールでの人道の危機を
紹介しましたがバグボ氏拘束で収束に向かうようですが
1000人以上が犠牲になっています。国際的な調査と
国際的な訴追の必要性も出てくると思います。