米大統領、イラン当局を強く非難 発言翻訳はツィッターにも
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は23日、ホワイトハウスでの記者会見で、大統領選の結果をめぐる混乱が続いているイラン情勢に言及し、抗議デモ参加者を弾圧しているイラン当局の対応を非難した。
オバマ大統領は「米国と国際社会は、(イラン当局による)ここ数日間の脅しや暴力、監禁にがく然とし、憤っている」と語り、こうした「不正な行動」を強く非難すると述べた。
大統領はまた、米国が抗議デモを煽っているとのイラン政府関係者の主張を、事実無根で馬鹿げていると一蹴(いっしゅう)。「以前からの外交問題を利用して、他国に責任を転嫁する古い戦略は、イランではもはや通用しない。これは米国や西側諸国ではなく、イラン国民とその将来の選択の問題だ」と述べた。
オバマ大統領の発言はイランの主要言語であるペルシャ語に翻訳され、ネットサービス「ツィッター」上のホワイトハウスのページに掲載された。こうした試みは初めてとみられている。
イラン情勢に対する懸念が膨らむなか、オバマ大統領のイラン政策には、このところ厳しい目が向けられている。大統領は当初イランに対して、言論の自由を暴力や不正な手段で封じ込める措置を止めるよう呼び掛けたが、共和党の一部は、イラン大統領選の結果に抗議している改革派を支持する姿勢が弱いと批判していた。
イランを強く非難する発言をこれまで控えてきた理由について質問されたオバマ大統領は、自身の論調が一貫していると主張。「イラン大統領選の直後、わたしは選挙の性質について深い懸念を示した。ただ、結末を決定するのはわれわれではない」と述べ、イランに内政干渉する意向がない点を強調した。
オバマ米大統領、イランを強く非難 「選挙の正当性には疑問」
【ワシントン=丸谷浩史】オバマ米大統領は23日、ホワイトハウスで記者会見し、イラン大統領選後の混乱について「不当な行為を強く非難する」と、これまでより強い表現でイラン当局による暴力や監禁などの措置を非難した。選挙結果に関しても「相当数のイランの人々が選挙に不正があったと考えており、選挙の正当性には疑問がある」と表明した。
大統領のイランへの姿勢に米国内で批判が出ていたため、従来にない表現を使って非難の調子を上げたとみられる。ただ同時に大統領は「イランの将来は、イラン国民が決定することだ」とも述べ、内政干渉は避けるとも強調した。
大統領は「米国と国際社会はここ数日の脅しや暴力、拘束などにぞっとし、憤慨している」と、改革派候補支援のデモを弾圧したイラン当局の行為を非難した。(10:35)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090624AT2M2400G24062009.html