樹木葬や海洋葬などは自然に帰るという点においては良いのでしょうが、故人を偲ぶ証が何も残らない「漂う葬送」は残された者にとってはいかがなものでしょうか?

 日本人は墓参りを特に好みます。墓前で家族全員でご先祖様に手を合わす・・・素晴らしい光景です。特に小さなお子さんが親や祖父母のまねをして合掌する姿はほほえましく、「教育」 という観点からも未来に残してほしい日本人の風習です。

 私達は当然のことながら木や石から生まれてきた訳ではありませんん。ご先祖様があり、親があり、「あなた」があり、子、孫へと続いてゆきます。たとえあなたに子供がいなくても、輪廻を結ぶ子孫、血族者が必ずおられるはずです人は決してひとりではなく、この絆としがらみがあるが故に、お釈迦様は「仏・法・僧に委ねなさい」 と諭されているのです。

 あなたが生前に「死んだら遺骨をどこかへ撒いてほしい」 と遺族に伝え、遺族があなたの意志を尊重して樹木葬や海洋葬で遺骨を撒いたとしても、残された者の気持ちはどうでしょうか。

 「故人の人権や希望」 「慣習の継続」「仏教帰依」全てを尊重し、原点に立ち返って、故人ひとりだけの独立したお墓を建てたとしたら様々な問題は解決されるのではないでしょうか?

  
 夫婦や独身の弟姉妹同士が個人を尊重して、別々にひとり墓に入り、仲良く並んでいる情景も、ごく自然な形で、微笑ましく写ることでしょう。ご先祖の墓地の中で、自然に全てのしがらみや悩みが解決され、家系同士のきれいなお墓おだやかなお墓ができることでしょう。

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