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台湾紙で慰安婦の真実を訴えた

ブログ「台湾は日本の生命線」より転載

台湾紙で慰安婦の真実を訴えた 

2015/06/08/Mon
■台湾教科書問題―大中国史観から派生する抗日史観

国民党の馬英九政権下の台湾では、かつての同党独裁時代さながらに、中国人化の洗脳教育を復活させるべく、大中国史観に基づく高校用歴史教科書が今年九月の新学期から使用される見通しだ。

昨年突如として歴史教科書の学習指導要領(課綱)の大幅改定が密室作業で行われた結果である。台湾は中国の領土の一部だとの虚構宣伝を生徒に刷り込むため、台湾史を強引に中国史の一環と位置付けるわけだ。むろんそこには、数々の歴史捏造が伴うことになる。

ちなみに、すでに日本でもたびたび報道されているように、課綱は日本時代に関しても、批判的な記述に切り替えるよう指導している。大中国史観からは当然の如く、抗日史観も派生するのだ。

たとえば従来の教科書は史実重視で、当時を台湾の近代化建設の時代とも位置付け、公正な評価を行って来たのだが、課綱はそれを改め、台湾人に対する圧迫、搾取の時代と強調したり、戦時中についても「大東亜共栄圏の構想」を「大東亜共栄圏の侵略構想」に、そして「慰安婦」を「婦女子を慰安婦にする強制」などと書き換えるよう求めている。

■台湾の「強制連行」否定論者を「皇民」と罵る中華民族主義者

現在、こうした時代逆行の動きに対し、野党をはじめ、全国の教員、そして高校生までもが反対の声を上げているが、そうした中の六月三日、野党の台湾団結連盟(台連)が驚くべき事実を暴露した。

「驚きべき」とは言っても、国民党の中国化政策が、中共の意向に沿ったものであることを思えば決して不思議ではないのだが、要するに学習指導要領の改変を主導した学者たちの多くが、中共に繋がる中国統一団体の関係者、つまり偏執的中華民族主義の活動家たちであることが明らかになったのだ。

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高校用歴史教科書の中国化を主導するのは中共に繋がる在台中国人たちだった。
この事実を説明する台連の黄昆輝主席


そのリーダー格に王暁波という学者がいるが、自由時報によると、これが台連に激しく反撥した。

「(慰安婦問題は)強制だったと改めたことに反対なら公開討論に応じよ。私は自分の首を賭けるから、台連も武士道精神に基づき切腹覚悟で応じよ。果たしてそれができるか」と。

この挑発は、台連が昨年、課綱の改定を非難する中で、「慰安婦が一〇〇パーセント、強制だったとする証拠があるのか」などと批判したことを受けてのものだろう。

「武士道」云々は、台連を日本に媚びる狗と位置付けた上での茶化しだ。もちろん台連は
日本に媚びているのではなく、史実を追及しているだけなのであるが、中華民族主義にかかれば、日本の台湾統治を全面否定しない者は「親日」「媚日」「皇民」「殖民地美化」の漢奸となるわけだ。

■日本人として歴史の真相を伝えなくてはならない

ちなみに王暁波は、中国統一派の政論雑誌「海峡評論」の創始人、編集者にして、同派の連合組織である中華両岸和平発展連合会の創始人。台湾が中国の一部であることと強調するためなら歴史の歪曲、捏造も厭わない大学教授だ。七〇年代初め、国民党が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのを受け、政治活動に目覚めたという激越な中華民族主義者である。

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王暁波。過激な中華民族主義者だ

慰安婦の歴史に関しても、正しいのは王暁波ではなく、台連であることは言うまでもない。

だが台湾国民は、それをどこまで理解できるだろう。自由時報の読者の中にも、自信満々で公開討論を呼び掛ける王暁波の主調こそ正確だと誤解する人々は数え切れまい。

そこで私は、日本の官憲による強制連行はなかったとの史実を台湾国民に伝えねばとの思いから、自由時報の読者投書欄に投稿することにした。

もっとも台湾でも、強制的に慰安婦とされたと証言する女性たちがおり、多くの国民が彼女たちに同情を寄せている。果たしてこのような物議を呼びかねない文章を自由時報は採用するだろうか。

また仮に掲載されても、多くの読者が私を誤解する恐れもある。つまり自国の歴史を美化したいだけの見苦しい日本人だと。

だがすでに台湾人が歴史の真相を訴えているのだ。私も日本人としてそれをやるべきだと考え、六日に一文を認め、投稿した。そして翌七日、果たしてそれが掲載された。

■史実を史実と理解した台湾のメディアに感動味わう

以下がその日本語訳だ。タイトルの「吉田清治 王暁波」は、自由時報が付けた。


吉田清治 王暁波  

◎永山英樹

日本にはかつて慰安婦という悲哀の歴史があるが、日本人として言うべきことは言わなくてはならない。
自由時報の六月四日の報道によれば、課綱審査グループの主任である王暁波は「もし台連が、我々が慰安婦について『志願』から『強制』としたことに不同意なら、私は全責任を負い、自分の首を賭けて公開討論を行う。台連も武士道の切腹精神に基づき、それに応じてほしいのだが、果たして台連にそれができるか」と強調した。
日本の政府、軍隊が慰安婦を強制連行したという問題は、朝日新聞が一九九一年以降、強制連行に関わったと自称する吉田清治の八〇年代の証言(吉田証言)を散布し、韓国国内で様々な風説が広がって惹き起されたものだ。
その後の一九九五年、吉田は自分の証言が彼の「創作」(捏造)であることを認め、朝日新聞も昨年ついに誤りを認め、謝罪した。
また、一九九三年の河野洋平内閣官房長官が発表した談話(河野談話)が、日本による韓国での慰安婦の強制連行を認め、謝罪した問題もある。現在日本政府は韓国や中国との関係悪化を懸念し、この談話を放棄していないが、河野の行為が何ら根拠もない、韓国政府に迎合しただけの政治的作文であることはすでに実証されている。
そのため、日本国民の中にも大勢の「王暁波」(理性を欠いた反日学者、知識人)はいるが、彼らですら慰安婦は「強制」だったと主張、宣伝することはできなくなっている。
もし台連に暇があれば、どうぞ公開討論に応じ、王暁波に首を差し出させて下さい。
(台湾研究フォーラム会長)


この一文が掲載され、私はやはり台湾の人々は史実を史実として理解できるということに、改めて感動したのだった。

■大中国史観の横行は台湾国民にも迷惑

この拙文は投書欄のページの一番上に飾られた。しかも見出しの文字はページ中最大。この短文のテーマ、内容は重視されたように思える。

自由時報6月7日自由広場_convert_20150608170130
周辺国のメディアが慰安婦の真相を訴える投書を採用、掲載したことは特筆に値する

自由時報は台湾の朝刊中、発行部数はダントツ一位。多くの読者の目に止まったと思うが、問題はその反応だ。同紙電子版にはコメント欄があり、内容に理解を示すものもあれば、批判もあった。批判文は台連を「日本皇民党」と罵るなどしており、おそらく中華民族主義者が書いたと思われる。

フェイスブックでも二人の台湾人が拙文をシェアしているのを見かけた。一人は歴史研究家で、「よく書いてくれた。これでさらに王暁波を批判できる」とのコメントを添えていた。

さて馬英九総統は三日、台湾発の慰安婦記念館を開設する意向を明らかにしたが、これもまた大中国史観に基づく抗日史観拡散の動きなのだ。

これを受け菅義偉官房長官は五日の記者会見で、「そうした動きが本格化するようであれば、さまざまなルートを使ってわが国の立場を説明し、(設置を)取りやめるよう詰めていきたい」と述べた。

台湾に対するこうした努力は有効である。こうした行動の積み重ねによって台湾国民の内、歴史の真相を理解できる者は理解することになるからだ。

逆に拱手傍観すれば、馬英九をはじめとする中華民族主義者たちは今後も歴史捏造を恣にすることだろう。

それは台湾国民にとっても迷惑な話だ。逆に日台分断、台湾併呑を目指す中共は大喜びする訳だが。


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戦う台湾の高校生!歴史教科書問題で国民党政権(中華民族主義)に立ち向かう

ブログ「台湾は日本の生命線」より

戦う台湾の高校生!歴史教科書問題で国民党政権(中華民族主義)に立ち向かう

2015/06/06/Sat
■従来の公正な歴史教科書を憎悪する国民党政権  

歴史を改竄して自国を貶める教科書問題を抱える日本の国民なら理解しやすい話だ。台湾でも現在、同様の問題が発生し、大きな議論を読んでいる。

戦後台湾では、中国から亡命して来た国民党独裁政権の中国人化政策の下、学校教育で教える自国史は大中国史観で描かれた中国史のみで、台湾の独自の歴史はほとんど隠蔽されていた。

台湾史の教科書が使用され始めたのは民主化(台湾化)以降。中学校では李登輝政権下の一九九七年で、高校では民進党政権下の二〇〇六年になってからだ。

それらの教科書の記述は中立性、公正性で定評があった。なぜなら、これら台湾人政権の関心は捏造史観で愛国心を煽ることではなく、史実を取り戻して台湾を見つめ直させることにあったからだ。もちろんそこには従来の洗脳教育への反撥もあった。

しかしこれによる台湾人意識の高まりに反撥したのが、国民党などの在台中国人の政治勢力だ。

そしてお隣の中国共産党。台湾併呑を目指す中共にとっても、台湾人意識の高揚は大きな脅威に映った。

そしてこれら勢力は、新しい台湾史教科書を「台独教科書」と罵った。また「日本殖民地美化」とも痛罵した。なぜならこれら教科書は、日本統治時代も台湾史の一環として客観的に評価したからだ。

■中共から評価される台湾の歴史教科書改竄

そこで二〇〇八年、在台中国人である国民党の馬英九が政権を握ると、「脱中国化」から「脱台湾化」への揺り戻し、つまり再び大中国史観による洗脳教育を復活させようと動き出した。

そして台湾史を中国史の一環と位置付ける牽強付会の捏造歴史を生徒に押し付けるべく、高校社会科の学習要領(課綱)の「微調整」(実際には大幅改定)を、国民の監視が及ばない「黒箱」(密室)作業で行い、二〇一四年二月に改定綱領を公表したのだ。

これにより大中国史観は歴史教科書だけでなく、公民教科書にまで及ぶことになる。

中共はこれに賛意を示したが、国内では民進党などの野党や学者団体、教職員などの猛反対が巻き起こった。

しかし教育部(文部科学省に相当)はそれに耳を傾けず、今年九月の新学期から改定綱領に基づく教科書が使用される予定である。

そうした中、このほど驚くべき事実が判明した。学習指導要領の改定には、中共の影響が及んでいる可能性が出て来たのである。

■主導者たちは偏狭な中華民族主義者たち

李登輝元総統を精神的指導者と仰ぐ政党、台湾団結連盟(台連)が六月三日に明らかにしたところによると、歴史課綱委員会のメンバーの民間学者六人のうち、孫若怡が中国の統一戦線工作(統戦)下にあるとされる偏執的な中華民族主義の政論雑誌「海峡評論」の編集委員で、呉昆財ら二人が同誌の連寄稿者だ。

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台連による歴史改竄の元凶の暴露のニュースは現地紙一面トップを飾った

残りの三人も呉昆財が委員会に引き込んだ仲間たちと疑われている。ちなみに呉昆財は、独裁者蒋介石を「ミスターデモクラシー」などと讃える中華民族主義者である。中国メディアの取材に対し、「全世界で政治に奉仕しない教科書はない」とも言い放ったこともある。

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教科書の「中国化」を主導したのは「海峡評論」誌や中華両岸和平発展連合会など中国統一派グループのメン
バーたちだった


これまで教育部は、同委員会のメンバーの名簿の公開を頑なに拒否して来たが、台連の頼振昌国会議員は「道理で国民には見せられないわけだ」と話す。

さらに頼振昌は課綱審査グループについても、その十人のメンバー中、四人もが「海峡評論」の関係者だと指摘した。たとえばグループのリーダーである王暁波は同誌の主筆にして編集長。この人物こそ今回の綱領改定の立役者だ。その他の三人も同誌の編集委員である。

また台湾では昨年、中国統一派団体が結集して中華両岸和平発展連合会なる反日反米の民族主義団体が発足しているが、王暁波はその創設者であり、孫若怡らもその一員だ。

■台湾の教育部(文科省)は中国の影響下か

台連からの「教育部は中国の統戦教育部か」との批判に対し、教育部の呉思華部長(文科相に相当)は「課綱グループが中共と関係あるかはよくわからないが、同グループは国家教育研究院に帰属する。教育部は同院の専門性を尊重する」として取り合わない。しかし国家教育研究院は教育部の直属機関ではないのか。

一方、王暁波もこう反論する。

「民進党政権時代、課綱グループは台独学者が中心だったはずだ。なぜ台連はそれに抗議しなかったのか」と。

そして、改定綱領が日本時代の慰安婦に関する記述で「強制連行」に触れるよう指導する問題で、頼振昌が昨年、「教育部は、慰安婦が一〇〇パーセント強制連行されたとする証拠でもあるのか」と批判したのを意識してだろう。次のような挑発も行った。

「もし台連が、『志願』から『強制』に改めたことに反対なら、私は全責任を負い、命を掛けて公開討論を行おう。台連も武士道精神に基づき切腹覚悟で応じよ。それができるか」

いかにも中華民族主義者ならではの好戦性だ。こうした勢力に学校教育は牛耳られて行くのだろうか。

■政府が恐れる高校版「ヒマワリ学生運動」

こうした捏造史観による史実の隠蔽、否定は日本の歴史教科書問題と同様だが、しかし日本と異なるのは、全国の高校生がそれに抗議の声を挙げていることだ。

全国の各校の生徒たちがフェイスブック上で「黒箱課綱に反対、拒絶、撤回要求」を唱えるグループを結成し、その数は六月五日の段階ですでに四百二校を数えている。

校内で討論会を行い、あるいは街頭でデモ行進を行うなど、抗議活動は拡大する一方だ。

今日の高校生は昨年の太陽花(ヒマワリ)学生運動の大学生たちと同様、民主化時代に生まれ育った世代であり、しかも確固とした台湾人意識を持っており、前時代的な中国人化のための洗脳教育などとても受け入れられないのである。

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教科書問題で討議を行う高校生たち。台湾の将来を思い真剣な面持ちである

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高校生の抗議デモ。このうねりは高校版「ヒマワリ学生運動」に発展するのか

こうした状況を受け、六月三日には毛治国行政院長(首相に相当)が、高校版の太陽花学生運動に発展するのを懸念し、教育部に対し「生徒たちと意思疎通を図れ」と支持した。与党国民党議員からも「まずは生徒と話し合いを。改定綱領の実施は延期すべきだ」との声が上がった。

一方、呉思華教育部長は同日、「すでに新旧版の教科書のいずれも使用できることに決めている。改定綱領に反対する教員、生徒に報復しないことを保証する」というのが精一杯。馬英九政権自体は、生徒の思想改造の目論みを放棄する気などさらさらないのである。

七月には台北で生徒らによる大規模デモが行われる見込み。

懸念されるのは政府によるその後の「報復」だ。なぜならそれが、中華民族主義者のやり方だからである。


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「日本統治」否定に見る台湾歴史教育「中国化」の蠢きー国民党の洗脳政策に高校生も反撥!

ブログ「台湾は日本の生命線」より転載


「日本統治」否定に見る台湾歴史教育「中国化」の蠢きー国民党の洗脳政策に高校生も反撥!

2015/06/04/Thu
■公正だった台湾でも反日歴史教育の動き  

学校の歴史教育で日本の「侵略」「殖民地支配」を受けたとヒステリックに強調する周辺諸国の中で、当時の歴史を公正、客観的に記述するのが、台湾の民進党政権発足以降の高校用歴史教科書だ。要するに台湾人は中国人や韓国人と違い、反日民族主義で国民を束ね、政権の正当性を強調するという政治的発想がないという訳だ。

しかし二〇〇八年に発足した馬英九総統(中国出身)の国民党政権には、それが強烈なまでにある。同党独裁時代と同様、台湾人に中華民族主義(つまり反日民族主義)を扶植する洗脳教育に乗り出しているところだ。

この政権が歴史の門外漢の学者たちを集め、密室作業で学習指導要領を改定させ(「微調整」という名の大幅改定)を行わせ、歴史、公民等の教科書に大中国史観(中華民族主義)を反映させることに着手したのが、二〇一四年一月のことである。

日本でも共同通信(二〇一五年二月十三日)が「『日本統治時代(1895~1945年)を過度に美化しないよう』などとして教育部(教育省)が学習指導要領を昨年改定」「改定要領は『統治』の表記を『植民統治』に変えるほか、慰安婦問題について『(慰安婦になることを)強制された』との言葉を補うなどとし、歴史問題で日本に批判的」と報じている。

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歴史教科書の学習指導要領の改定により、左欄から右欄へのように、日本統治時代に関する批判的記述が増加することに

■日本統治時代を「美化」?―台湾人の理性への侮辱

実際に現行の教科書は日本統治時代を「美化」しているかどうかだが、この問題は台湾では議論の大きな的である。そもそも国民党(あるいは中国共産党)の大中国史観にかかれば、日本統治を一〇〇%否定しないことは、すなわち「美化」となる訳で、多くの台湾人は、こうした幼稚な罵倒語にうんざりしている。なぜならそれは、台湾人の理性に対する、言われなき侮辱だからだ。

改定要領はこの他、日本統治下での経済的発展を促した諸施策の説明よりも、日本による経済の壟断、搾取を強調するように指導もしており、でき得る限り当時の時代を否定する構えだ。

さて、「統治」か「植民統治」かの問題である。

現行の教科書は日本統治を「日本統治」「日治」と呼ぶ訳だが、台湾ではこの他、独裁時代の公定用語である「日拠」(日本占拠)との呼称もある。これは「日本占領」という意味で、そこには日本統治は不法な占領であり、台湾の主権は当時を含め、一貫して中国が握っているとの国民党の主張が反映されている。しかし史実に照らせば、日本の台湾統治は下関条約に基づく合法的なもの。したがって「日拠」なる用語は政治プロパガンダに過ぎないのである。

そのため教科書でも史実に符合する「日治」が採用されるに至ったわけだが、中華民族主義者はそれが許せない。

■「日本統治時代」-排斥される歴史用語

だからと言って、「日治」を否定するにも正当な理由も見当たらない。そのため行政院は二〇一三年、公文書では「日拠」で統一する決定はしたものの、教科書については「日治」と「日拠」の両表記を容認するというのが精一杯だった。

そうした中で持ち出されるのが「殖民統治」なのである。これであれば史実に反しないし、「殖民」という二字で日本統治の不法性、不当性を強調するのが狙いだ。

さてその後の今年五月九日、教育部が今年九月の新学期から使用される新たな高校用歴史教科書を公開。九社ある内、「日本殖民統治時期」を採用したのは五社に及んだ。

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公開された新しい歴史教科書

一方「日本統治時期」が二社で「日治台湾」は一社。それらの中には「日本人は半世紀もの長きに及ぶ殖民統治(略称・日治時期)」との記述も見られた。

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日本統治時代に批判的な呼称改変には、日台分断を画策する中国も関心を示す。写真はCCTVのニュース画面

そして残りの一社だが、こちらは「日拠時期殖民統治」とした。これは、大中国史観を拡散するため、二〇一二年に設立された史記文化という出版社。代表者は両岸統合学界執行長の肩書を持つ中国ベッタリの退役中将。書中で日本殖民統治時期を日拠時期と略称する理由を三百字以上にわたって解説しているあたりは、実に戦闘的だ。

■「日本美化」と「台湾独立」を敵視する国民党

学習指導要領の改定を伝えた前掲の共同の記事だが、そこにはこうも書かれている。

「歴史問題で日本に批判的な一方、中国とのつながりを強調する内容。野党などは『大中国史観に立ち、台湾を矮小化している』などと反発している」

このように台湾人に中国人意識を抱かせようと狙う国民党は、従来の教科書の所謂「日本統治の美化」だけでなく、台湾人意識を高揚させる台湾独自の歴史の記述をも「台湾独立」の動きだとして敵視し、台湾史を中国史の一環として強調したいのである。

そのため改定された学習指導要領は、たとえば十七世紀のオランダ統治を「治台」から「入台」に改めよとし、オランダが「中国の台湾」に侵入したかのような印象を持たせようとするが、それ以前の時代に台湾は中国に支配されたことはなかった。

同じく鄭成功一族による台湾統治時代も「鄭氏統治時期」から「明鄭統治時期」に改め、台湾が明国(中国)の統治下にあったかの如く記述するよう指導するも、あの当時明国はすでに滅亡している。

要するに台湾は古来中国の一部だったと位置付けたい訳だが、実際にはどれも史実より「政治」を優先させた、国民党独裁時代の捏造史観の復活なのである。

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捏造に満ちた大中国史観に基づく歴史用語改変の数々

■中国人の洗脳歴史教育を拒絶する台湾の青年層

戦後史についても、国民党による一九四五年の台湾の「接収」(連合国の一員としての台湾軍事占領)を「光復」(台湾の中国への復帰)に改めよとするが、史実は「接収」である。

四七年の二・二八事件についても、それが後の白色テレへと続く恐怖政治の一環だったとした従来の記述を止めさせ、事件があたかも突発事件だったかのように描き、かつ白色テロは削除するよう規定した。つまり国民党自らによる台湾人弾圧政策の隠蔽である。

そして「中国」は「中国大陸」に改めろとも指示。台湾は中国の一部であり、「中国」は外国ではないとの位置付けだが、これも事実に反している。

そしてこうした欺瞞に満ちた教科書の中国化は、歴史のみならず公民の領域にも及んでいる。

だから国内で「大中国史観に立ち、台湾を矮小化している」との批判が巻き起こっているのは当然なのだ。民進党の首長や歴史学者の他、全国の教員、そして高校生たちまでもが、「微調整」された指導要領に沿う新教科書のボイコットを訴えている状況だ。

生徒たちまでがネットなどを通じ、反対運動を展開していることは注目に値する。彼らはこれまで客観的、理性的な歴史教育を受けて来た世代であり、国民党の前時代的な洗脳教育など受け入れることができないのである。

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「中国化を拒絶し、台湾史を守れ!」 高校生らが洗脳教科書に抗議デモ(5月31日)

しかし国民党はだからこそ、その子供たちの思想を改造しようと躍起になっているのだ。しかも中国共産党による支持と声援を受けながら。

これが、今台湾で進行する悲劇の一つなのである。

7月18日、黄錦容先生講演「台湾ナショナリズムの現在」

台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)第170回定例会

自由時報 ひまわり学生運動5
















今回は台湾から来日される黄錦容先生を講師としてお迎えします。
昨年の太陽花(ひまわり)学生運動以降に見られる様々な現象やナショナリズム的な言説について考察。広がりを見せるナショナリズムのオタク的心情の内面も突きながら、台湾における社会運動や社会の改造の可能性、策略などを解説していただきますので、お誘い合わせの上ご出席ください。


講師 黄錦容先生(台湾国立政治大学日本語学部特別招聘
教授)

演題 台湾ナショナリズムの現在ー愛国主義と非物語的な虚構性


日時 平成27年7月18日 (土)18:30~20:15

場所 アカデミー文京 学習室(文京シビックセンター地下1階)
(東京都文京区春日1-16-21)

交通:東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」直結
都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」直結
JR中央線・総武線「水道橋駅」徒歩約10分

会費 会員500円・一般1000円
   (会場では入会も受け付けます。年会費2000円

問合せ twkenkyuforum@yahoo.co.jp

台湾人と中国人の異なる歴史観―なぜ台北市長は台湾総統の握手を拒否したか

「台湾は日本の生命線」より転載。


■産経が報じた二・二八虐殺事件の追悼式

産経新聞は二月二十八日、「台湾2・28事件式典で台北市長、馬総統と握手拒否」と題する記事を配信した(紙面掲載は三月一日)。

次のような内容だ。

―――中国国民党政権が台湾住民を弾圧した1947年の「2・28事件」から68年の28日、台北市内で追悼式典が開かれ、遺族代表として初参加した台北市の柯文哲市長が、国民党の馬英九総統との握手を拒否する場面があった。

―――柯市長は祖父が事件の犠牲者で、式典には父母も参加。あいさつでは涙を流し、「(事件は)今日まで社会の分裂をもたらし、柯家3代や多くの被害者家族の苦しみを生んだ」と何度も言葉を詰まらせた。

―――馬総統は「事件の教訓は忘れない。台北市には中央と協力して社会の和解を進めてほしい」と訴え、柯市長のあいさつの後と式典後の2度、握手を求めたがいずれも拒まれた。

馬英九氏はこれまでも懸命に「和解」を求め続けてきたが、それではなぜ柯文哲氏は握手を拒否したのか。本人は後に「手が汗をかいていたから」と説明したが。

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■二・二八事件―なぜ台湾人は中国人に反抗したか

まず二・二八事件とは何かだが、記事はこう説明する。

―――事件は47年2月28日から台湾全島で起きた国民党統治への抗議行動。行政院(内閣に相当)は92年、武力弾圧などによる犠牲者を1万8千~2万8千人とする推計を公表した。

もう少し詳しく解説しよう。

当時なぜ抗議が起こったかと言えば終戦後、一年以上に及んだ「国民党統治」が戦争勝者の略奪支配だったからだ。日本統治下の合理的な法治社会は不条理な人治社会へと一変し、前近代的な思想、習俗を持つ中国人が近代文化を持つ台湾人を抑圧したため、起こるべくして起こった全島的な反乱だった。

台湾人の指導者層はただちに事態の収拾に掛り、台湾人の自治を要求。国民党はそれに受け入れるふりをして蒋介石に精鋭部隊の急派を要請。かくして中国軍が上陸し、無差別虐殺、清郷(シラミ潰しの住民検挙)を行った。人々は虫けらのように扱われ、何人が犠牲になったかも記録されなかった。「1万8千~2万8千人」という数値はあくまで事件前後十年の人口統計から割り出された。

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事件は国民党によってタブーとされ、同党の残虐さを目の当たりにした住民は、民主化時代が到来するまで、それを口にすることもできなった。

■社会の分裂に言及した台北市長の涙のスピーチ

「祖父は師範学校卒業後、小学校の教師となった。事件当時は清郷を受け、知識人と言うことで逮捕され、暴行を受け、出獄後三年間は寝たきりとなり、そして亡くなった」

式典で遺族代表として挨拶に立った柯文哲氏は、嗚咽しながらこう語った。

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遺族代表として嗚咽しながらスピーチする柯文哲・台北市長

彼の祖父は事件当時、反抗には加わらず、逆に所謂「外省人」(中国系)を匿ったのだが、その者が裏切って密告したため、捕えられたのだ。

「一九四七年という悲しみの時代に、多くの台湾人は家族や友人を失い、台湾社会に恐怖心が長期間植え付けられた」と、事件後の社会状況を振り返り、「人と人との間に冷たい壁が作られ、今も社会は分裂している」とも述べている。

今も続く台湾人と外省人との、主に政治面における心理的な対立を指摘したのだろう。

「私の台北市長選への出馬に父は当初猛反対した。『私は二・二八事件で父親を亡くした。だから息子まで奪われたくない』と。この言葉を聞き、私はこうした台湾の状況を次の代に残したくないと考え、立候補を決意した」

「真相が明らかにされれば許すことができる。許すことができれば和解が生まれる。和解されれば平和が訪れる。歴史の悲劇を再来させないこと。これが我々の代の責任だ」

■中国人との「和解」を受け入れらない遺族の思い

涙のスピーチを終えた柯文哲氏に、馬英九氏(外省人)がいたわりの握手を求めた。しかし柯文哲氏はそれを拒否した。

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馬英九総統の差し出す手を握らなかった柯文哲市長

その後、馬英九氏が登壇。

「事件当時の衝突はすでに歴史となった。中華民国政府はみなさんとの努力の末、真の意味での民主政府となった。しかし私達は永遠に事件の教訓を忘れてはならない。歴史を繰り返してはならない」

こう述べた上で柯文哲氏に、「台北市は中央政府とともに社会の和解を進めてほしい」と訴えたのだ。

そしてその後、再び握手を求めたが、柯文哲氏はそれも拒否した。

「衝突はすでに歴史となった」と強調する馬英九氏の姿勢を、受け入れなかったのではないか。「和解」にはまず事件の「真相」究明からだと考えているのだから。

国民党政権はまだ、事件の真相に関する多くの資料を公開していない。事件の元凶とされる蒋介石の動きを示すものを含めてだ。

■社会分裂の原因は台湾人より外省人勢力

昨年のこの日、世新大学の王暁波教授(外省人)が事件の犠牲者数に触れ、「小さなケース」だと述べて波紋を呼んだ。この人物は馬英九政権による歴史教科書の「中国化」(大中国史観の導入)政策を受け、学習指導要領修正を指揮した人物である。

こうした事件への反省なき歴史観は外省人にしばしば見られ、そのような意識、認識の差異も「社会の分裂」の原因となしている。しかし国民党を中心とした外省人の政治勢力には、事件の「真相」究明にこだわる台湾人勢力こそが「分裂」の原因であり、「和解」を妨げていると強調する傾向がある。

報道によれば柯文哲氏の握手拒否に対し、国民党内部からは「馬英九氏は敢えて『外省人に生まれた罪』を背負っている。失礼だ」との声があるというが、それもそうした台湾人批判なのだろう。

しかしそのような状況だからこそ、馬英九氏がいかに事件に反省の意を表明しても、多くの台湾人は、その真意を疑っている。

■台湾の未来のために握手を拒否した

柯文哲氏は挨拶の中で、次のようにも語っている。

「祖父は皇民であれ国民であれ、それは自分が決めたものではなく、一人の真面目で分をわきまえた台湾人に過ぎなかった」と。

これは台北市長選挙中、ライバルの国民党候補陣営から、日本時代に教員だった祖父は「皇民」であり、柯文哲氏を「皇民の孫」と罵られたことへの回答と言えるだろう。

言うまでもなく「皇民」とは、日本時代の日本国民のことを指す。そしてその呼称には、外省人の台湾人への最大限の侮蔑、憎悪が込められている。国民党は台湾支配当初から、台湾人を日本の奴隷教育を受けて漢民族文化を忘れた者どもと看做し、侮蔑、憎悪してきた。

それには中国伝統の愚民統治しか知らない同党の、近代的な文化に染まる台湾人に対する恐怖感もあった。だからこそ同党は二・二八事件後、その原因として「共産党の煽動」とともに、「日本の奴隷化教育の影響」を挙げ、台湾人鎮圧を正当化していた。

しかし「日本教育の影響」という見方は決して誤りではない。実際に台湾人は「皇民化」(近代国民化)していたからこそ、中国人の不合理な支配に憤り、その不正を糾そうと立ち上がったのだ。もっともその「影響」のために、法治の観念から行政長官の自治実現の約束を信用し、野蛮な軍隊に蹂躙されたわけでもある。

中国人の台湾人に対する侮蔑、憎悪が改められない限り、台湾に「和解」も「平和」ももたらされない。そしてそれが改められない限り、国民党による中国への「売台」の可能性も払拭されない。

式典では「政府に公平正義があって社会に和解がもたらされ、国家の将来が保証される」とも訴えた柯文哲氏。彼には国家の未来のためにも、馬英九氏との握手を断ったのだ。

台湾研究フォーラム「台湾新年」を祝う会のご案内

※参加希望者は必ず下記へお申し込みを!
twkenkyuforum@yahoo.co.jp 
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 台湾研究フォーラム「台湾新年」を祝う会のご案内

台湾研究フォーラム26年度忘年会 002



















台湾の正月(旧正月)に当たる2月19日、都内の台湾料
理で台湾文化を体験します。奮ってご参加下さい!

【日時】平成27年2月19日(木)19時00分~21時00分

【場所】台湾料理「台南担仔麺(たいなんたーみー)」新宿店

※今回は「新宿店」。忘年会で使った「職安通り店」ではありません。

 東京都新宿区歌舞伎町2丁目45-1 常盤ビル1F 
 電話03-3232-8839

交通:JR「新宿駅」東口より徒歩10分/西武「新宿駅」より徒歩2分(高田馬場寄り)

http://www.tainan-taami.com/shinjuku01/index.html


【会費】3500円(食べ放題・飲み放題)

【申込み】必ず前日までに下記へお申し込みを(50名まで)。

twkenkyuforum@yahoo.co.jp

【主催】台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)

【問合せ】070-6484-2624

講演会「馬英九の売国行為が生んだ台湾の現状」ー台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)第169回定例会

台湾研究フォーラム第169回定例会

講師:盧韻至さん(台湾独立建国連盟日本本部盟員)


演題:「馬英九の売国行為が生んだ台湾の現状」

318ひまわり学生運動後、台湾の若者はもちろん台湾全体的に台湾アイデンティティや台湾独立への意識が高まったが、去年の11月台湾の地方統一選挙での国民党惨敗により、馬英九の売国行為には更に加速する可能性がある。ここで欠かせないのは日本とアメリカからの協力だ。


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講師略歴―台湾台南生まれ。1993年に留学生として来日。現在、グラフィックデザイナーとwebデザイナーとして日本で働く。2001年に日本人と台湾独立運動支援掲示板を立ち上げ、現在も台湾独立運動に力を入れる。









日時:2月4日(水) 18時30分~20時30分


場所:文京シビック3階会議室(東京都文京区春日1‐16‐21)

交通:東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」徒歩1分
    都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」徒歩1分
   JR総武線「水道橋駅」(東口)徒歩9分

会費:会員500円/一般1000円

問合せ:twkenkyuforum@yahoo.co.jp 
    070-6484-2624

台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)平成26年忘年会



台湾研究フォーラムは12月14日、東京新宿の台湾料理屋「台南担仔麵」新宿職安通り店にて忘年会を開催し、日本人、在日台湾人など参加者たちは日台交流について語り合いながら楽しい一時を過ごしました。

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