台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)BLOG

日本の得がたい友邦にして生命共同体である台湾との関係強化や、中国拡張主義への対抗を訴える言論活動を展開する台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)の主張、活動情報などを伝える。

2014年06月

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台湾を裏切る台湾軍退役将官の群れ(上)(下)

ブログ「台湾は日本の生命線」より。
 

台湾を裏切る台湾軍退役将官の群れ(上)ー宿敵中共への投降の動き

2014/05/29/Thu
■日本の安全にも穏やかではない事態 

一九七二年、日本がまさに中国と国交を結ぼうとした際、蒋介石の息子で後に総統となる蒋経国行政院長は「中華民国 断腸の記」(「文芸春秋」十月号掲載)なる一文でこう警告した。

蒋介石 443734
蒋介石・経国親子。台湾亡命後は台湾人を反共政策
で動員したが、その軍の忠臣たちは今や中共に走り
つつある


「共産党は、コトバをわれわれとはまったく違った解釈で使います。わたしたちには戦争、平和、協力、対話、文化交流、相互訪問、親善、そういったコトバがいろいろありますが、かれらはそのいかなるコトバを使おうとも解釈は一つに帰する。かれらの解釈は、戦争は戦争である。平和も戦争である。対話も戦争である。友好訪問、これも戦争で親善もまたしかり。これを総称して、わたしたちは『統戦』と呼んでいます」

「目的は一つ。すべてはいろいろな策略、方式をもって自由国家に入り込み、浸透、転覆、社会体制をひっくりかえし、経済を撹乱し、最終的にその国を赤化するという唯一の目的からきているのです。(中略)中共と国交を結べば、日本への浸透工作は当然はげしくなります。(中略)中共のネライは台湾への打撃をおけば、日本の赤化にあります。中共としては日本を赤化せずしてアジアをおさえることはできないからです」

不倶戴天の敵である中国共産党を知りつくした蒋経国ならではの指摘だろう。そして彼は次のようにも強調した。

「われわれ中華民国は千五百万人の人口でもって陸・海・空六十万の軍事力を保持しているわけです。これは南方からくる共産勢力の進撃を食い止め、第一線に立っているということを日本の方には忘れてもらっては困る」

台湾の中華民国軍が日本の国防に貢献してきたのは本当である。その存在が中国軍の海洋進出(台湾併呑)を抑止してきたのは事実であるし、台湾周辺海域において日本のシーレーンも守ってきたのも同軍である。

ところが今日、かつて蒋介石、経国の国民党に忠誠を尽くし、中国軍と対峙してきた中華民国軍の多くの将官たちは退役後、すっかり中国の「統戦」(統一戦線工作=敵の内部に味方を作る)にやられてしまっているのだ。

これは日本にとっても穏やかではない事態と言える。

■中共にシンパシーを抱く国民党の元将官たち

「統戦」のターゲットとなっている退役将官らは主に国共内戦後に台湾へ逃れてきた中国人(所謂外省籍)だ。

ちなみに中華民国軍の将官の多くは中国人である。六〇年代末の段階で九八%は外省籍だった。二〇〇〇年から八年間の民進党政権時代、国民党軍から国軍への転換が急がれ、多くの台湾人が将官へ昇進したものの、それでも七〇%はなお外省籍に占められている。

すでに「大陸反攻」「三民主義で中国を統一する」との夢が潰え、台湾の民主化で台湾人勢力が台頭した今日、これら中国出身の老軍人たちの心が世界に覇を唱えつつある祖国へ傾くのは不思議なことではない。中共はかつての仇敵であれ、やはり同胞である。王朝交替は中国歴史の常態であり、新王朝たる中華人民共和国に仕えても、必ずしも売国とは考えないと考えるのが中国人なのだ。台湾人を守るため、強大化する祖国と対峙するなど愚かだとの思いも強く働いているはずである。

「大陸反攻」という大義名分の下、長年にわたって台湾人を動員し続け、その自由を束縛してきた中国人武装勢力の成れの果てがこれなのだ。

中共がこうした退役将官たちを取り込み、軍事情報を引き出す一方、中華民国軍に影響力を及ぼそうとしないはずがない。国共内戦においても、こうした謀略で勝利したとの経緯もある。

かくて彼らを「祖国」へ招き、歓待して骨抜きにし、あるいは利益誘導で丸め込むとの策略に打って出た。

二〇一一年、北京で開かれた中共軍の将官らとの座談会で、退役空軍大将(二級上将)である夏瀛洲が「今後二度と国軍(中華民国軍)と共軍(中共軍)とを分けたりしない。我々は共に中国軍だ」「理念は異なるが、しかし中華民族の統一という目標は完全に一致している」と発言し、中国側を喜ばせた。

一方台湾では激震が走った。夏瀛洲は副参謀総長、国防大学校長を務め、退役後も総統府戦略顧問を務めたほどの軍の大物だからだ。

夏瀛洲
衝撃発言で物議を醸した夏瀛洲。強烈な中華民
族主義者ゆえに台湾を裏切るのか


彼が二〇一三年、米国から購入した長距離早期警戒レーダーの開設式典に出席した際には軍、国会で大きな問題となった。言うまでもなく中国への機密漏洩の可能性や対米関係の悪影響が懸念されたためだ。

■強化される元軍人への取込み工作

第一次国共合作当時の一九二四年、孫文は広東において中華民国の陸軍士官学校に当たる中黄埔軍官学校を設置した(台湾の陸軍軍官学校はその後身)。当時は第一次国共合作の時期で、校長は蒋介石が務めたが、中共からも葉剣英が教授部副主任に、周恩来が政治部副主任にそれぞれ就任している。林彪、彭徳懐もここで学んだ。

そのため中国では一九八四年、中国では鄧小平の肝煎りで同校出身者による黄埔同学会が結成された。

そして台湾でも一九九一年、同校出身者らが黄埔四海同心会を設立。それ以来毎年メンバーは訪中し、同学会と交流を進めている。中国のミサイル恫喝を受けながら初めて台湾総統の直接選挙が実施された一九九六年には、台北で集会を開き、「台湾独立反対、早期統一促進」の方針を打ち出している。そして二〇〇四年、同学会が黄埔開校八十周年を祝う活動に多くのメンバーが参加した。

中国側は目下、「黄埔戦略」なる統戦を強化している。たとえば同学会は二〇〇九年以来、「黄埔情」と銘打った交流活動を行い、「両岸軍人は心を合わせて黄埔精神を発揚しよう」などとして、台湾の退役将官らを招いているのだ。

上記の夏瀛洲の衝撃的な発言も、そうした活動の席上吐かれたものだった。

黄埔201005291445china1
南京の孫文の墓を仲良く参拝する国共両党の退役将官たち。もちろん中共
が御膳立てした交流イベントだ(2010年)


そして今年四月にも交流活動が中国で開催され、多くの退役将官が軍の制止を振り切り、嬉々としてそれに参加していたことがこのほど判明し、台湾国内では大きな波紋を呼んでいる。

今や危険な「中共の走狗」―台湾を裏切る退役将官の群れ(下)

2014/05/30/Fri
外では中共が強大化し、内では台湾人の政治勢力が台頭する中、「なぜ台湾人などのために大陸同胞と戦い、血を流さなくてはならないのか」との思いに駆られているようだ。かつて中共を不倶戴天の敵として来た台湾の中国人将官たちは、中共の統戦(籠絡の謀略)を、自ら進んで受けつつある…。

■中国の拡張政策に台湾も協力すべきと

自由時報は五月二十五日、「制止も聞かず、二十人を超える退役将官は先月、またしても中国ツアー」と題する記事を載せ、次のように報じている。

退役将官 自由時報
自由時報が大きく報じた退役将官の動き。「制止も聞かず中国へ渡航」とあ
るが、つまり事実上の「投降」というわけだ


―――軍筋が昨日明らかにしたところでは、退役上将(大将)である黄幸強、陳廷寵、李楨林らは二十数人の退役将官を連れ、四月下旬に中国広東の仏山へ赴き、中国が主催する第六回「黄埔情」交流活動に参加した。

―――中国側は人民解放軍の元副総参謀長である銭樹根上将がリーダーで、双方合わせて六十人以上もの退役将官が集まった。黄埔軍官学校創立九十周年の記念活動や軍事互信メカニズムについて話し合われた。

―――これまで定期交流ではつねに両岸(台湾と中国)による釣魚台(尖閣諸島)防衛での提携、南海(南支那海)における主権防衛での提携について話し合われてきた。今回も例外ではなく、「中国が積極的に南沙諸島の赤瓜礁(スプラトリー諸島のジョンソン南礁)で建設を行う際には、両者はある程度の協力を行うべき。たとえば相互補給、相互連絡などの往来協力だ」との提案がなられたという。

驚くべきことだ。台湾の元将官たちは、世界各国が懸念する東支那海、南支那海での中国の拡張の動きに、台湾も協力すべきだと考えているのだ。

■制止も振り切る「投降」の動き

そして次のようにもある。

―――今年六月十六日は黄埔開校九十週年の記念日だ。中国はあらゆる手段を使って我が方の退役将官を個人的に、あるいは団体で中国へ呼び、準備会や一連の活動に参加させ、主導権を握ろうとするはずだ。

―――国防部や退除役官兵輔導委員会は中国の統戦の罠に陥らないよう中国行きの取りやめを何度も勧告してきたが、状況は何も変わっていない。

―――中国側の受け入れ団体(黄埔同学会)は民間とされるが、その設立の背後には解放軍と統戦部がいる。軍筋は参加する台湾側の退役将官について「老世代だけではない。中国渡航禁止期間が過ぎたばかりの若い人間もいる」とし、懸念を示した。

続々と中国の「投降」の呼び掛けに応じているようだ。自国政府の制止をも振り切るというのは、そういうことだろう。

これはまさに国共内戦当時の状況に似ている。当時中華民国の軍隊はそのようにして内部分裂し、中共に敗れ去ったのだった。

黄埔 第六回
台湾、中国双方の退役将官が仲良く記念撮影。台湾の現役軍人はこれをどう見
ているのか


■「中華民族の復興」を夢見る台湾の元総司令

新華社によると、中国側の銭樹根元副総参謀長は現地で、「百二十年前の甲午の年(日清戦争が勃発した)で中華民族は惨敗したが、新世紀の甲午年である今年、両岸は共同で中華民族の偉大なる復興という中国の夢の実現を目標に努力しよう」と呼び掛けた。

つまり中国と台湾は統一し、日本をも圧するアジアの覇者たろうとの訴えだ。

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「中華民族の偉大なる復興」を呼びかけた中国の銭樹根元副総参謀長

一方、中国新聞評論網(四月二十五日)によると台湾側の参加者である黄幸強もまた、「両岸の老将はかつては往来しなかったが、今では兄弟のような間柄。統一して国家の分裂が解消されなければ国家の強盛は望めない。我々老軍人は生きている間に中華民族の偉大なる復興を見たいと思っている」と述べたそうだ。

「黄埔情」交流活動には六年前の第一回以来欠かさず参加している黄幸強は陸軍総司令、副参謀総長、総統府戦略顧問を歴任した人物。それほどの軍の大物が「統一された強盛な中国」の出現を夢見ているのだ。

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台湾の黄幸強元副参謀総長。敵と共に中国統一への夢を語った

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軍事的に対立する敵同士であるはずだが、今やすっかり「兄弟のような間柄」だ

自由時報は五月二十五日の論評で、次のように書いている。

―――両岸は現在、軍事対立が緩和されたかに見えるが、実際には危機が潜伏している。厳明国防部長も中共こそが軍事面での最大の敵だと指摘した。

―――将官にまで上り詰めた人々は軍のエリートで、現役時代には反共の重要性を強調していたはず。しかし一旦軍服を脱ぐと中国へ走り、解放軍を兄弟と称している。こうした矛盾現象は現役将兵の国への忠誠心に悪影響を及ぼすだけでなく、軍の「誰のために戦い何のために戦うのか」という中心思想に深刻な亀裂を与えることだろう。

■「反共の忠臣」たちも今や「中共の走狗」か

ちなみに同紙は三月十二日の社説で次のように警鐘を打ち鳴らしていた。

―――国家安全局は先頃、「昨年から現在まで、十五件の中共スパイ事件が摘発された」と報告したが、そのうち九割は現役軍人、退役軍人が絡んでいた。おそらくこれは氷山の一角だろう。

―――逮捕されたスパイは最高位が少将だが、一部の将官が退役後に中国へ渡り、「国軍も中共軍もみな中国軍」「両岸はできるだけ早期に統一すべきだ」と叫んでいる状況を見れば、思想が動揺し、あるいはスパイになる将官は更に大勢いるはずである。

「われわれ中華民国は軍事力を保持し、共産勢力の進撃を食い止め、第一線に立っているということを日本の方には忘れてもらっては困る」と蒋経国はかつて語ったが、今やその軍の実力は大きく低下しつつあるばかりか、むしろ内部では「共産勢力の進撃」に呼応する動きも活発化しているわけだ。

こうした状況も我々日本人は「忘れてはならない」。

蒋介石、経国親子のかつての忠臣たちは、自らの裏切り行為を恥じないのか。おそらく当人たちはこう言って自らを正当化するのだろう。

「我々は台湾独立に反対し、中国統一を促進しているのだから、蒋公も経国先生もきっとお喜びのはずである」

「かりにそうでなくても、二人はすでに死んでいるのだから関係ない」

反中世論戦出陣式ーいしゐのぞむさん『尖閣反駁マニュアル百題』出版祝賀会の御案内

本会も当日は会場運営を担当します。奮ってご参加下さい。
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いしゐのぞむさん
『尖閣反駁マニュアル百題』出版祝賀会の御案内

頑張れ日本!全国動委員会の水島総・幹事長と記念対談も!
テーマは「尖閣防衛!民間闘争の在り方」

中国の古典籍を調べ上げ、尖閣諸島に中国政権の支配が一
切及んでいなかったことを実証し、中国の政治宣伝を完膚なきまでに崩壊させ続ける長崎純心大学のいしゐのぞむ(石井望)准教授の著書『尖閣反駁マニュアル百題』がこのほど集広社から刊行されました。

石井望これまで日本人も知らないでき
た歴史の真実が内外にはっきりと示されることが期待されます。

そこでこの良書の門出にあたり祝杯を挙げるべく、下記の要領で出版記念会を開催します。

この日は中国の世論戦(捏造宣伝工作)に対する反中世論戦の出陣式としたく、憂国の士各位の奮っ
てのご参加をお待ち申し上げます。(出席の方には本書を贈呈)




いしゐのぞむさんの出版を祝う会


(発起人)
イリハム・マハムティ
葛城奈海
黄文雄
小坂英二
水島総
永山英樹
西村幸祐 (五十音順)

日時 平成26年6月27日(金)18時30分~21時00分

場所 文京区民センター 3―A

(東京都文京区本郷4-15-14/文京シビックセンターの斜向い)
   交通:都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分  
   東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
   JR「水道橋駅」徒歩15分

内容

1、記念講演「尖閣の“台湾附属島嶼説”崩壊」
 
  講師 いしゐのぞむ氏(著者・長崎純心大学准教授)

2、記念対談 いしゐのぞむ氏×水島総氏「尖閣防衛!民間闘争の在り方」

2、祝賀パーティー

会費 4,000円(本書1冊を献上します)

お申込 6月25日まで下記へ
twkenkyuforum@yahoo.co.jp (台湾研究フォーラム)

主催 いしゐのぞむさんの出版を祝う会

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本書紹介ーAmazonより

『尖閣反駁マニュアル百題』(集広社・二千円+税)

尖閣反駁マニュアル百題10383517_311869445638437_3677127857266160218_n
尖閣有史480周年記念出版! 
「歴史で議論すれば日本の完勝である」

京都大学中国文学出身の気鋭の漢文学者が尖閣古典史料を網羅研究し、その核心部分を抽出。歴史ある我が国の領土-尖閣に関する中国と一部日本識者の謬説に対し、わかりやすく反論・解説した一冊。

【目次】
第一章 なぜ今、尖閣前史か
第二章 現代の論説に駁す
第三章 史料は百題指南
第四章 尖閣南北航路説
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