台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)BLOG

日本の得がたい友邦にして生命共同体である台湾との関係強化や、中国拡張主義への対抗を訴える言論活動を展開する台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)の主張、活動情報などを伝える。

2014年11月

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台北市長選に日本の「歴史問題」を持ち込む国民党

■皇民化教育を受けた台北市長候補?   

十一月二十九日に投開票の台湾統一地方選挙で内外から最も注目されるのが、二〇一六年の総統選挙の前哨戦と言える台北市長選挙だ。

親中的な国民党の連勝文氏と、台湾本土派の医師で無所属の柯文哲氏との事実上の一騎打ちだが、当初は「国民党が長く一党独裁で政治経済の中枢を押さえていたため、首都機能を持つ台北には国民党支持者が多く集まった。市長選では、国民党重鎮の連戦元副総統の長男で、同党次世代ホープの連氏が優位という事前予測が強かった」(朝日)。だが目下のところ、柯文哲氏が連勝文氏を大きくリード。

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台湾本土派で無所属の柯文哲氏と国民党の連勝文氏の一騎打ちとなっている台北市長選挙

国民党寄りのケーブルテレビTVBSが十七日に発表した世論調査の結果によれば、支持率で柯文哲氏が四五%と、三二%の連勝文氏を引き離している。

連勝文氏が「伸び悩む最大の原因は、『権貴』(特権階級)とのイメージだ。連家は金持ちで知られ、民進党の台北市議らは父親の連戦氏の資産は少なくとも786億円と指摘。連勝文氏も台北随一の豪華マンションに自宅を持ち、庶民の生活とかけ離れている、との受け止めが広がった」(朝日)という。

そうした状況に苛立ったのが父親で国民党名誉主席の連戦氏だ。十六日の応援演説で「柯文哲こそが高官の二代目か三代目だ」と罵った。「高官といっても中華民国ではなく日本の役人のことだ。皇民化教育を受けたため、中華の文化、価値、歴史には否定的」と言ってのけた。

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息子への応援演説で柯文哲氏を罵る連戦氏

■「皇民」批判は在台中国人の台湾人憎悪

一九五九年生まれの柯文哲氏はもちろん、「皇民化教育」など受けてはいない。しかし連戦氏にとって、そのような事実はどうでもいいのだ。

そもそも「日本統治時代の皇民化(日本人化)教育の影響で中華文化を忘れた」というのは国民党の所謂「外省人」(在台中国人)勢力が戦後の台湾占領直後から一貫して抱き続ける台湾人観であり、台湾人に対する蔑視、憎悪の感情を言い表すものでもある。

柯文哲氏に対し、連戦氏はこうも批判した。「(日本時代に)柯文哲の祖父は『青山』と改姓していた。『青山文哲』が台北市長になろうとしている」と。

柯文哲氏の祖父、故柯世元氏が日本時代の「高官」だったと批判するのは連戦氏が初めてではない。連勝文士の選対本部幹事長、蔡正元氏もすでに九月の時点で、「日本時代にたった一人だけ台湾人の督学、つまり教育制度における最高官位に就いた者がいた。それが柯文哲の祖父だ。その人が日本の権貴だったことは疑いない」と発言している。

しかし実際には柯世元氏は当時「督学」などではなく、公学校(台湾人向け小学校)の訓導(教諭)に過ぎなかった。

柯文哲 連戦
柯文哲氏の祖父、故柯世元氏は小学校の先生で、高官ではなかった

■連戦氏の祖父こそ日本時代の特権階級

中共と同様に国民党の中国人にとっても歴史捏造宣伝は常套手段で、今回もその一例だというわけだが、台湾人はそれには騙されなかった。

野党、学者、メディアはただちに「歴史検証」を行い、柯世元氏が「日本の権貴」ではなかったことともに、逆に連戦氏こそが「日本の権貴」の二代目であることを明らかにしている。

連戦氏の祖父は日本時代の詩人、歴史学者である連横(雅堂)氏で、それこそ当時の特権階級だったといえる。

たとえばその著書『台湾通史』(一九二〇年)には明石元二郎総督、田健次郎総督、中川小十郎台湾銀行頭取が題字を寄せ、下村宏総務長官が序文を書いており、体制にべったりの御用文人だったことがわかる。一九三〇年には総督府の阿片専売を讃える一文を発表するなどで台湾人知識人たちから糾弾され、中国への移住を余儀なくされている。

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連戦氏の祖父、連雅堂氏こそ日本時代に体制に媚びていた

ちなみに連横氏と共に中国へ渡った息子の連震東氏は国民党に入党。現地で生まれたのが連戦だ。その「戦」の字には日本との一戦で勝利し、台湾を中国に取り戻すとの願いが込められているそうだ。連戦氏の中華民族意識と反日感情が強烈である背景には、こうした生い立ちもあるようだ。

連震東氏は抗日戦争中、重慶の国府幹部となり、終戦後は台湾接収のため帰郷して権勢を振い、公務員でありながら大富豪となる。その息子である連戦氏の「786億円」の資産が批判を浴びるのも、そうした経緯があるためなのだ。

■柯文哲氏の祖父は国民党に殺されていた

連戦氏から祖父、柯世元氏を罵られた柯文哲氏だが、当初は自身の祖父の経歴をあまり知らないでいたようだ。なぜなら祖父にはあまりに悲しい過去があり、父親の柯承発氏が多くを語ってくれなかったからだ。

戦後も学校で教鞭をとり続けた柯世元氏は一九四七年、二・二八事件(国民党による台湾人虐殺事件)に遭遇する。台湾人と外省人とが衝突するさなか、柯世元氏は外省人を匿ったのだが、その後の清郷(台湾人知識人などの捜索、逮捕)が実施された際、何とその外省人に密告され、投獄された。そして拷問を受けて心身ともにボロボロとなり、釈放後に死去したのだという。

そのため柯承発氏は悲しみに打ちのめされ、毎年行われる事件の追悼会に参加するたびに泣いて帰宅するという話を、柯文哲氏は連戦氏から祖父が批判を浴びた後、涙ながらにメディアに語っている。

柯承発氏は息子が台北市長選に出馬を決めた際、猛反対している。政界入りして再び国民党に迫害されるのではないかと懸念したのだ。しかし柯文哲氏は、台湾人と外省人との対立を超越したいと話す。

ところがそう語る柯文哲氏に対し、連戦氏は逆に対立を煽ったのだ。柯一族が親日家庭であると強調し、外省人有権者の反日感情に訴えたのである。

郝柏村元行政院長(かつての軍の長老で郝龍斌現台北市長の父)も、直ちにそれに呼応し、「柯文哲は台湾皇民の末裔。柯の祖父は李登輝と同じ皇民。当時の皇民は日本占領時代における特権階級だ」などと更に歴史を改竄し、退役軍人らに連勝文氏への支持を訴えた。

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更にデマを広げた郝柏村氏

■選挙は国民党特権階級と台湾人庶民との戦い

二・二八事件当時、柯文哲氏の祖父は無実の罪で殺されたが、連勝文氏の祖父(連震東氏)は台湾人知識人の名簿を当局に渡し、その逮捕、投獄に協力したと言われる。

言わば連一族は戦後台湾社会における支配階級、特権階級の象徴のようなものなのだ。彼らから見れば柯一族など、被支配階級たるべき台湾人庶民の一部にしか見えないのだろう。だからこそ連戦氏は、ここまで卑劣な批判を柯一族に公然と加えることができるのだ。柯承発氏は「連先生、私達の尊厳を守ってくれませんか」と訴えたが、もちろん連戦氏からは謝罪の言葉一つない。

だが連戦氏や郝柏村氏の発言には国民党内部からも批判の声が高まっている。なぜならこれによって浮遊票が柯文哲氏に一気に流れる恐れがあるからだ。

何しろ台湾人の多くは「皇民の末裔」なのである。

名指しもされた元総統の李登輝氏も郝柏村氏の発言には「私にだけでならともかく、全ての台湾人をもそう呼ぶとは。みな怒ると思う」とコメントした。そして「(皇民化は)我々の歴史なのだ。あれ我はたくさんの外来政権に支配され、自分と言う存在がなかった。しかし今の台湾人は自分が誰だか知っている」とも。

柯文哲 皇民2
理性を欠いた在台中国人のネガティブキャンペーンを批判する李登輝氏

台湾人を蔑む中国人特権階級の支配から台北市、そして台湾全体が救出されることを祈りつつ、今度の台湾統一地方選挙を見守りたい。

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 「台湾チャンネル」の関連報道

【台湾チャンネル】第57回、外務省が「昭文社地図」問題で回答・国民党が台北市長選で「反日」カード[桜H26/11/21]
(20分49秒から「国民党が繰り出す反日カード」)
 
https://www.youtube.com/watch?v=heGLKyuDzvU

■台湾研究フォーラム忘年会のご案内

2012-12-21_031










年末も余すところ少なくなりましたが、来年のさらなる飛躍を期し、恒例の忘年会を下記の通り開催致します。ご多用中とは存じますが、是非とも足をお運びいただけますようお願い申し上げます。

なおご出席の方は、必ず事前にお申し込み下さい。

 


■台湾研究フォーラム(台湾研究論壇)忘年会

 

【日時】 1214日(日)1700分~1900

 

【場所】 台南担仔麺(タイナンターミー) 職安通り店 

新宿区歌舞伎町2-41-5 小泉ビル 1F/03-3209-5488 ※例年のお店とは違います。

http://www.tainan-taami.com/shinjuku02/index.html

 

(交通)

「西武新宿駅」北口約2

「東新宿駅」A1出口5

「大久保駅」南口出口7

 

【会費】 3500円(飲み放題・食べ放題)

 

【申込み】 1213日まで下記へ

twkenkyuforum@yahoo.co.jp 07064842624 

台湾が中国?/WOWOWドラマ「悪貨」公式サイトに見る日本人の非常識

「台湾は日本の生命線!」より

WOWOWが十一月二十三日に放送を開始する連続ドラマ「悪貨」の公式サイトに載る「ロケ日記:1」によると、「台湾の有名スポットで3日間の集中撮影」を行ったとか。
そしてそこにはこんなことも書かれていた。

「台湾はちょうど国慶節(中華人民共和国の建国記念日)の連休で、街のあちらこちらで旗が揺れる中、野々宮(及川)の定宿であるホテルの場面を圓山大飯店(台北圓山グランド・ホテル)で撮影」

WOWOW悪貨
「悪貨」公式サイト(http://www.wowow.co.jp/dramaw/akka/diary/)より

台湾の国名を「中華人民共和国」と呼んでいるではないか。

これを書いた者は「街のあちらこちらで旗が揺れる」のを見たそうだが、それは誰もが知っている中華人民共和国の五星紅旗などではなく、中華民国の青天白日旗だったはずである。だがそれでありながら、なおも「中華人民共和国」と書いてしまうのはどういう感覚か。

おそらく単なる書き間違いであって、中共が台湾侵略を正当化するために行う「台湾は中国領土の不可分の一部」との宣伝工作に、故意に加担した訳ではないと思う。

しかしたぶん、長年にわたるそうした宣伝工作に洗脳され、台湾は「中国の一部」との印象が刷り込まれ、このような馬鹿げた書き間違いを犯し、そして間違いに気付かないでいるのだろう。

そしてこのサイトの他の担当者も、この誤りに気付かなかったようだ。

またサイトを見る庶民の者の多くも、こうしたものに違和感すら感じないでいるに違いない。

だいたい日本人とはそういうものなのだ。たとえ台湾が中共に支配されていないことは知っていても、しかしその一方で「中国の一部」という誤情報がしっかりと脳裏に刻み込まれてしまっているのである。

ところで私がこのように書くと、中には「単なる書き間違いであり、大したことはない」と感じる人もいるはずだ。

しかし中共の宣伝工作がここまで日本の民衆の間に浸透しているのである。それでもなお「大したことはない」と言うのであれば、その者もまた洗脳をされている証だと思う。

「中国の一部」という中共の対日宣伝工作の目的はもちろん、将来台湾を侵略、併呑する際に、日本の政府、政財界、メディア、国民がそれを支持するよう仕向けることにある。たとえば米軍の台湾救援や、それに伴う自衛隊の後方地域支援に反対させるといった具合にだ。

このように日本にとっても甚だ危険な宣伝と言えるのである。

それでは日本人がそれを跳ね返すにはどうすればいいかと言えば、もっと常識的になるしかない。

この「ロケ日記」の執筆者にしても、現地で台湾には中共の支配が及んでいなのを見ているはずなのに、常識がないからこんな愚かな間違いを書く訳である。

中共の宣伝工作は「愚民」を主要ターゲットにするものであることをお忘れなく。

「台湾抗日」展示施設が北京・中国人民抗日記念館で来年オープン


「台湾は日本の生命線!」より
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2450.html

■中国人が記念する「台湾光復」の歴史捏造



中国北京の中国人民抗日記念館(抗戦館)では十月二十五日、「台湾光復六十九周年座談会」が行われた。



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台湾の統一派団体と中国の抗戦館の共催で行われた「台湾光復69周年」座談
会。言うまでもなく台湾統一を狙った宣伝工作である


まず「台湾光復」とは何かだが、台湾紙中国時報の説明によれば「第二次世界大戦で日本が敗れ、一九四五年十月二十五日に台湾公会堂(台北公会堂の誤り)で台湾地区降伏式典が行われ、台湾は正式に日本の五十年にも及んだ統治から脱却した」ことを指す。

実際には「台湾地区降伏式典が行われ、日本軍が降伏したのに乗じ、中国(当時は中華民国)が不法にも台湾の領土編入を宣言した」だけである。台湾は一九五二年発効のサンフランシスコ講和条約で日本に放棄されるまでは日本領土であり続け、中華民国あるいは中華人民共和国に割譲されることはなかった。

だが、中国人はそのような事実は一切無視し、抗日戦争の結果、台湾は祖国に復帰した日だとして記念するわけである。

この日も同館の沈強館長は「台湾同胞は抗日戦争当時、大陸とともに支持をし合い、ともに闘争するなど、戦争勝利に重要な貢献を行った」などといったプロパガンダを展開した。

■「犠牲者数六十五万人」に象徴される虚構の歴史観

李宗遠副館長も「台湾人民は日本の強暴を恐れず、三年一小戦、五年一大戦で日本の植民統治に反抗し、最後は崇高な民主思想を実現した。それが台湾光復なのだ」と強調したが、「三年一小戦、五年一大戦」など、とんでもない作り話だ。

それは清国統治時代の台湾の「三年小反、五年大乱」(台湾の民衆は苛烈なる中国統治に耐えかねて、小さな反乱を三年に一度、大きな反乱を五年に一度のペースで行った)との状態を、日本統治時代に置き換えたもので、大胆な歴史改竄の宣伝と言える。

ちなみに中共はしばしば、日本統治下の台湾で殺害された住民は「六十五万人」だと強調する。これは一九四五年、国民党に身を投じた台湾人らが作った台湾義勇軍が何の根拠もなくでっち上げた数値だが、二〇〇五年の「抗日勝利六十周年記念大会」で、当時の胡錦濤総書記も演説で「日本が台湾を侵略、占領した半世紀において、台湾同胞は絶えず反抗を行い、六十五万人が壮絶な犠牲となった」と言っているため、いまや中共公定の数値なのだろう。

■台湾人は抗日ではなく日本のために戦った

実際に「抗日」のために日本に殺された台湾住民は約三万人と見られる。その多くは日本の領台直後、デマに踊らされて土地を奪われると誤解して反抗した武装住民の他、各地に盤踞する匪賊勢力、さらにはカルトを含む無知蒙昧な愚民集団、そして警官や住民の襲撃を繰り返す原住民だが、社会が安定し、教育が普及した一九一〇年代にはほぼ「抗日」は影を潜めているのである。

台湾人の人口もその「半世紀」において三百万人から六百万人へと倍増しており、「六十五万人の壮絶な犠牲」など誰も見ていない。

したがって台湾人の「抗日」が抗日戦争勝利に「重要な貢献」を行ったというのは大袈裟だというより大ウソだ。

たしかに台湾義勇軍(戦時中福建省で軟禁されていた台湾籍民、つまり台湾籍=日本国籍を持つ中国人を寄せ集めた部隊。中共の影響下で医療、宣伝、後方生産工作を担当。隊員数は最多時で六百人)という抗日組織の例はあったが、台湾人の大多数は日本国民として日本のために戦っていたというのが真相である。

■「台湾同胞抗日闘争史実展示庁」が来年オープン

ところが沈強氏は次のようにも表明したのだ。

「抗戦館は大陸初の『台湾同胞抗日闘争史実展示庁』を建設し、来年の光復七十周年に公開する」

「両岸(台湾と中国)人民がともにあの時代の歴史を理解できるようにする。展示庁は一万五千百平方メートルで、その内展示室は六千百九十平方メートル。十一月に起工し、来年九月に竣工の予定」

おそらく「六十五万人虐殺」を含むさまざまな歴史捏造の展示が行われるのだろう。

その目的は反日宣伝を通じ、台湾人に中国の平和統一に必要な中華民族意識を抱かせ、日台離間を図ることにあるはずだ。

座談会の主催者は抗戦館及び台湾の中華民族主義団体、台湾抗日志士親族協進会。言わば台中共催だったわけだが、そこには台湾の王暁波・世新大学教授もいた。

王暁波
台湾の王暁波教授。中共の対台湾洗脳工作のコマの一人だ

■国台弁にも働き掛けた台湾・世新大学の王暁波教授の惷動

この人物が台湾展示庁の開設を働きかけていたらしい。席上、次のような経緯を明らかにしている。

「現在抗戦館には大陸側の抗戦史料しかなく、これに台湾人民の抗日史料が加われば完全なものとなろう。そこで数年前から台湾をテーマにした展示間の設置を訴えてきた。そして国台弁や(中共)北京市委員会の支持を取り付け、着工が正式に決まったのだ」

「国台弁」とは中国の対台湾工作を管轄する国務院台湾事務弁公室のことだ。この日も国台弁からは范麗青新聞局副局長が、北京市委からは崔耀宣伝部副部長が出席した。

王暁波3 中國人民抗日戰爭紀念館副館長李宗遠向國台辦巡視員、新聞局副局長范麗青介紹抗戰紀念館改擴建情況
抗戦館の李宗遠副館長から台湾抗日展示施設の建設計画を聞かされる国台
弁新聞局の范麗青副局長


王暁波氏はメディアに取材に対し、こう述べた。

「両岸が協力して抗日を記念することは、台湾と米国、日本との関係を破壊することになる」

「台湾人民は愛国主義の歴史、日本殖民統治への反抗の歴史を取り戻すべきだ。そうした歴史は台湾では歪曲、抹殺されてきた。そこでこの歴史を祖国へ持ち帰ったのだ」

■中共のプロパガンダ史観を振り回す中華愛国主義者

王暁波氏は中国統一派の在台中国人である。保釣運動の出身で、根っからの反日反米主義にして中華愛国主義者だ。

したがってその尖閣諸島の領有の主張は嘘に塗れているが、抗日史に関しても全く同様だ。

たとえば日本統治下での使者の数を「十一万人」と推算するが、それはさまざまな「抗日事件」の死者数を十倍、百倍増しにし、そこに大東亜戦争での三万人の戦死者を加算したものなのだ。そしてその一方で「六十五万人」説に関し、「誇張とは思わない」とも言ってのけるのだから、学者といえども学者としての良心はない。

王暁波氏の専門は中国哲学で、歴史には門外漢のはずだが、しかし中国の政治的な捏造史観にだけは通じている。とくにその歴史観は中共のプロパガンダに実に近い。

■台湾の歴史教科書の中国化と連動している

それでは在台中国人は別としても、台湾人ははたして王暁波氏が行うような中華民族主義の宣伝に洗脳され得るだろうか。

多くの人は、それは難しいと考えている。今や民主化された台湾で、民度が高く、親日反中感情が一般的な台湾人が、どうしてそのようなものに染まるだろうというわけだ。

だが王暁波氏は、それは可能と見ているはずである。中国統一を達成すれば、後は台湾人に思想統制を加えればいいだけだと。

今年に入り、国民党政権は学習指導要領を改訂し、高校が使用する歴史教科書の「中国化」(脱台湾化、反日化)を行ったが、その改定を主導し、中共から高く評価されているのが、実はこの王暁波氏なのだ。

中国統一達成の暁に、中共から功臣として遇されたいとの思いで、ここまで大胆なことに手を染めてしまったのだろうか。

いずれにせよ台湾での教育・思想統制の動き、そしてそれと連動する中国での台湾「抗日」顕彰の動きは、中共の台湾併呑攻勢の一環であると認識すべきで、安全保障の側面からも日本人としては無視できない。

東京五輪「チャイニーズタイペイ」(中華台北)呼称問題―中国の宣伝は日本人が打ち破れ!

五輪など国際競技会で台湾代表が「台湾」や「中華民国」ではなく「チャイニーズタイペイ」を名乗るのはなぜかといえば、それは台湾併呑を正当化するために「一つの中国」の看板を掲げる中華人民共和国が国際五輪委員会(IOC)に圧力をかけた結果だ。

「チャイニーズタイペイ」は中国語で「中華台北」と書く。台湾ではやはり「一つの中国」なる虚構の上に立つ国民党政権が「中華台北」を受け入れた。「中華」とは「中華民国」を指すとして妥協したわけだが、国際社会はそうは受け取らない。

なぜなら「チャイナ」と聞けば、それは「中華人民共和国」を指すからだ。中国はだからこそ、この呼称を許すのである。

そこで我々は日本国内において「チャイニーズタイペイ」なる呼び名を否定し、危険視する世論を盛り上げる運動を提唱し、実行に移している。二〇二〇年に開催される東京五輪では「台湾」代表を歓迎し、台湾への友情を示すとともに、世界各国の前で「一つの中国」という虚構宣伝を打ち破りたいとの思いからだが、こうしたまだまだ小さな運動の存在が最近、台湾でも知られるようになった。

この運動のため、「日本は『台湾』を支持する」などと書かれた「8陣デザイン」作製のプラカードがネット上で話題を呼び、マスメディアにまで取り上げられるに至ったためだ。

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台湾で大きな感動を呼んだ「8陣デザイン」製のプラカード。「台湾不是中國的一部份」(台湾中国の一部
ではない)、「日本人支持『台湾』參加東京奥會」(日本人は『台湾』の東京五輪参加を支持する)等と書
かれている


たとえば自由時報は十一月五日、「東京五輪で中華台北と決別か?日本人が『台湾』の出場を呼び掛け」と題する記事で次のように報じている。

「(プラカードが紹介されると)ネットユーザーたちは爆発的な勢いで拡散し、『台湾の名を支持する。二度と低能きわまりない中華台北と呼ぶな』『中華台北など地名でもないし国名でもない。全くのゴミのような呼称だ』との書き込みが見られた。そしてさらに多くの人々は感動しながら「台日友好!」と書いていた」

以上の経緯は七日の本ブログ記事「日台提携で東京五輪「チャイニーズタイペイ」呼称追放運動を!ー台湾に届いた日本からの訴え」でも詳報したが、自由時報は六日にも、再度この件について報道を行っている。

「東京五輪 日本が台湾の正名を支持」との記事がそれだ(「正名」とは名を正すという意味)。あの国ではこの記事も大きな評判を呼んだと聞く。

以下に翻訳しよう。

チャイニーズタイペイ 中華台北 自由時報261106
自由時報で掲載された記事。見出しは「日本が台湾の正名を支持」

――― 一九八一年、IOCとの間で調印した「五輪委方式」を受け入れ、台湾は国際競技界で(国旗、国歌、国号の代わりに)「チャイニーズタイペイ五輪委会旗」と国旗歌、そして「チャイニーズタイペイ」(中華台北)の名しか許されなくなり、それが国民を悔しがらせて来た。

―――最近、ネットでは一枚のプラカードが拡散されている。そこには漢字で「日本人は台湾を支持する。台湾は中国の一部ではない」と書かれ、併せて英語で「チャイニーズタイペイ?日本は台湾チームの2020年東京五輪への参加を歓迎する」とある。

―――台湾に友好的な日本の台湾研究フォーラム会長の永山英樹氏は昨年九月、本紙への投書で我が国が「台湾代表」の名で東京五輪に参加することに支持を表明。当時、彼のブログにこのプラカードが掲げられた。

―――最近になりこのプラカードは再びネットで広まり、多くの人々を呼応させている。

―――実際に台湾が国際競技界で正名を行うのは不可能なことではない。

―――しかしその難度は国連加盟に勝るとも劣らない。

―――我が国の国際五輪委員である呉経国氏は、「五輪委員会方式」には時代的な背景がある。それぞれの協議事項には決まりというものがあり、どのような改変も容易ではない」と話す。

―――呉経国氏は「IOCの一九九六年以降の規定により、加盟資格を失って再度加盟を申請できるのは国連加盟国に限られる。台湾がもしIOCに正名を働きかけるなら、国内でのコンセンサスだけでなく、国際社会での絶対的な支持を得ない限り不可能だ」と指摘している。

記事はこのような内容である。「チャイニーズタイペイ」の正名の難しさは「国連加盟に勝るとも劣らない」というのは事実である。台湾が国連加盟を果たせないのは中国の妨害があるからだが、それと同様に「二つの中国」の状況を世界に伝える「中華民国」の国名や、「一つの中国・一つの台湾」という現状を各国の前で明らかにする「台湾」という地域名などを、中国が許容するわけがなく、「国際社会での絶対的な支持」など得られようがないためだ。

しかしそれだからこそ、東京五輪の開催国となる日本では、「日本人だけでも」との気概を持って、国民もメディアも「チャイニーズタイペイ」などと言った政治的な名称ではなく、正しく「台湾」と呼んで台湾の選手たちを歓迎し、応援するべきではないだろうか。

なぜなら我々民間は、五輪委方式に従う義務などない。中国のプロパガンダに配慮すべき筋合いはさらにない。

まずはメディアが東京五輪の開催以前におけるスポーツ中継において「チャイニーズタイペイ」と呼称するなら、みなで「台湾と呼んで」と訴え続けていけばいい。国際社会で孤立を余儀なくされる隣国の人々の心に思いを致しながらだ。

そうした良識、勇気に基づく行動が、世界を欺く邪悪なる侵略国家の宣伝を打ち破って行くことに繋がるのではないか。

【過去の関連記事】
日台提携で東京五輪「チャイニーズタイペイ」呼称追放運動を!ー台湾に届いた日本からの訴え(付:動画―台湾チャンネル第54回) 14/11/07
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2454.html
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