ここ1週間ほどで「ゲバルトの杜〜彼は早稲田で死んだ」「zk/頭脳警察50 未来への鼓動」を見た。どちらも同じ時代が舞台。
まず先に見た「ゲバルト〜」は基になっているノンフィクションを読んでいたので、やっと見れた!と思ったのだが、事件から何十年も経っているせいかサラッとした印象を受けた。内田樹さんが言っていたが「大義を与えられると残酷になれる人が一定数いた」という言葉に同時代性を感じた。
また「頭脳警察〜」のドキュメンタリーはメンバーのPANTAさんが亡くなってしまったので興味を持って映画の存在を知った程度だったが、無理を承知で書くと、もう少し当時の映像や音源が聞きたかったというのが正直な感想だ。ただこれはタイトルに「未来への鼓動」とあるので主題は「現在」だったのだろう。昔の話に終始していたらノスタルジーだけになりかねないから、それは避けたかったのかもしれない。
それとPANTAさんのセンスというか目の付け所の良さというか、誰かの詩に曲を付けているのが多いことに驚かされた。といってもこの時代、ジャズをバックに詩を朗読するなんてことが盛んにおこなわれていたようなので不思議な話ではなかったことは想像ができる。とは言えその中の曲一つが当時の活動家たちのテーマ的にとらえられ、そのことに嫌気がさして解散するという話に、経済的なものとはちょっと違う「消費」の力というか止められない大きな流れみたいなものが見え隠れして、これまた同時代性を感じた。ゲストの加藤登紀子さんが「大きなものは壊せなかった」という言葉が印書に残っている。
2作とも、自分のような当時に生まれたものとしてはどうして現状のような無関心に覆われているのか、また当時の文化が人々に与えていた影響力の大きさを知るためにも、この時代のことをもう少し知りたいと思わされる興味深い作品であった。
まず先に見た「ゲバルト〜」は基になっているノンフィクションを読んでいたので、やっと見れた!と思ったのだが、事件から何十年も経っているせいかサラッとした印象を受けた。内田樹さんが言っていたが「大義を与えられると残酷になれる人が一定数いた」という言葉に同時代性を感じた。
また「頭脳警察〜」のドキュメンタリーはメンバーのPANTAさんが亡くなってしまったので興味を持って映画の存在を知った程度だったが、無理を承知で書くと、もう少し当時の映像や音源が聞きたかったというのが正直な感想だ。ただこれはタイトルに「未来への鼓動」とあるので主題は「現在」だったのだろう。昔の話に終始していたらノスタルジーだけになりかねないから、それは避けたかったのかもしれない。
それとPANTAさんのセンスというか目の付け所の良さというか、誰かの詩に曲を付けているのが多いことに驚かされた。といってもこの時代、ジャズをバックに詩を朗読するなんてことが盛んにおこなわれていたようなので不思議な話ではなかったことは想像ができる。とは言えその中の曲一つが当時の活動家たちのテーマ的にとらえられ、そのことに嫌気がさして解散するという話に、経済的なものとはちょっと違う「消費」の力というか止められない大きな流れみたいなものが見え隠れして、これまた同時代性を感じた。ゲストの加藤登紀子さんが「大きなものは壊せなかった」という言葉が印書に残っている。
2作とも、自分のような当時に生まれたものとしてはどうして現状のような無関心に覆われているのか、また当時の文化が人々に与えていた影響力の大きさを知るためにも、この時代のことをもう少し知りたいと思わされる興味深い作品であった。