今まで使っていたフードが老朽化したため夏に一度作ったのですが、今回は遮光環付きのフードです。
ねらいとしては自宅撮影の可能性を少しでも広げたいということです。
結論としては、フードだけでは市街地上空の光害は防げないというところでしょうか。
近隣の街灯などについては、今後色々と調べたいと思いますが、今のところの感触としては有効性はありそうな気がしています。

夏に作ったフード。奥は左からε-180ED、VC200L、手前は左からFS60-CB、AX103S用です。
色テープは「ここで貼り付けるとぴったり位置てすよ」という目印です。

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さて今回はε-180EDとVC200L用ですが、失敗のないようにエクセルで設計図を作りました。
望遠鏡の像の作り方を無視した図かもしれませんが、これで大丈夫かと思います。
横と縦に配置している数字は10mmを1単位にしています。
特に主鏡の鏡筒内の位置については、「天体望遠鏡徹底ガイドブック」(西條善弘著 誠文堂新光社)を
参考にしました。
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設計図を作って何が知りたかったかというと、
(1)どれくらいの材料を準備すればよいか
(2)フードのサイズと遮光環のサイズの適正値や限界
を知りたかったからですね。
赤いラインはケラレの生じない境界線と考えました(あまり自信はないが)。
写野角に近いものではないでしょうか。

図から数値を読み取って計算してみると、各鏡筒の写野角よりわずかに広くなっているようです。

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フードの筒と遮光環の基盤は厚さ1.0mmの低発泡ポリエチレンで、柔らかく切断しやすい素材です。市販の巻き付けフードは1.5mmのこれを使っているようです。呼び方はベルポーレンでも通用するようです。先頭の遮光環だけは硬めの1mmのポリプロピレンにしたました。
ポリエチレンは専用の接着剤がありますが、3~4種類試しましたがいずれも弱点があります。
(写真右上)切り抜いた材料で型にはめ、接着剤が乾燥するのを待っているところです。段ボールを切り抜いたほうが、しっかり支持してくれます。
フードの切り目は重ねないで接着剤で固め、アルミテープと黒いテープで遮光・補強しています。
(写真右下)円形カッターで遮光環を切り抜いているところです。カットし始めてから中心がずれないに注意します。中心は金属針か軟性ゴムで固定できます。両面テープで固定することもできます。
この円切りカッターは直径17cm用で売られていますが、40cm用を追加し替え刃も一緒に購入して2,000円くらいです。

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(写真左上)遮光環の基盤が完成しました。
(写真右上)これに植毛紙を貼り付けますが、何しろ高価なので1/4ずつカットします。
(写真左下)これが最も材料を無駄にしないカット方になります。逆に考えれば、貼るのが難しい円形を避けたといった方が正しいかもしれません。
(写真右下)低発泡ポリエチレンの遮光環の裏表に植毛紙を貼ります。遮光環のエッジにも植毛紙が行くように、5mmほど糊しろを作りましたが、8mm程度が最適だと思いました。そしてこの裏に貼る植毛紙は内径よりも2mmほど小さい方がいいようです。つまり植毛紙のカット面がエッジ付近にあると、そこが反射するからです。
ここが一番重要なところだと思いました。望遠鏡側からみたときに、多少不細工でも、フードの筒先から見たときに植毛紙の切断面による反射光が見えなければいいのです。
あと、4枚で円形にしますが、境界部分は重ねて貼るのがいいでしょう。隙間が生じない方がいいです。

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(左上・右上)遮光環ができたら、フードに取り付けます。筒先は8mm幅に植毛紙を貼り遮光環止めにしました。3枚重ねて貼りました。そのあと両面テープで厚さ4mmの表面アルミのウレタン(レジャーシート・お風呂保温材…)を貼り、更に植毛紙を貼ります。この作業も大変でした。ズレないように平行に貼るのが大変です。
(下2枚)鏡筒取り付け部分です。内径が合わないとスカスカだったり、取り付けできないなど大変なことになります。もっといい方法があるのかもしれないが、やや柔らかい材料とやや硬めの材料を層状にすれば、最後の内径の調整が容易かと考えて作業しました。
中心部分(内側)は植毛紙、次が低発泡ポリエチレンで、この2つはセットです。
結果的には鏡筒と接触する部分はややきつく、この層状の部分は少し柔らかめでした。
鏡筒からフードを外すと、この部分が取り残される始末。フードとこの部分はあまりしっかり接着していないのが原因ですが、今のところフードの1つ内側の所に紙を重ねて挟み、フードがぐらぐらしないようにしています。

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フードのサイズを決めるときに最も重視したいのが、ケラレです。
(写真右・下)フードの先端部分から、主鏡を覗いてみます。主鏡の手前側が見えれば大丈夫だと考えています。
もう少し厳密にいえば、鏡筒のスパイダーを取り付けている円環がありますが、その円環と主鏡が重なる位置で目視して、それよりも遮光環が外側にあれば大丈夫ということだろうと思います。
もう少し余裕を持たせたいのですが、そうすればフードの直径が大きくなります。

材料費
植毛紙6枚 9720円+送料
低発泡ポリエチレン1.0mm厚100cm×100cm 2枚 1,944円+送料
円切りカッター 2,020円
アルミテープ 108円 その他  合計約16,000円 平均単価8,000円
製作日数
約8日(家事その他の用事以外の空き時間を利用して)
難易度
★☆
労力
★★