カテゴリ: 光軸調整・メンテナンス

赤道儀AXDを載せるピラー架台のネジ山を修復しました。
ピラー脚AXD-P85に付属するピラー架台、一番上のネジが分かりますでしょうか。
自分で選んだリング付きのM8ボルトを短く使っていたので、ネジ穴の手前部分が
メロメロになってしまいました。
恐らく16mmあるネジ穴の半分程度しか使っていなかったようです。
しかも毎回強烈に締め上げていたので、ついに1か所ダメになってしまいました。
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①ネジ山修復キット M8×1.25を手に入れ、ドリルで穴を拡大します。
写真はタップを切っているところ。ここは慎重にやります。
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ここまで入いれば大丈夫でしょう。
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③別に用意したコイルのサイズや規格を確認します。
穴の長さが15mmあるので、コイルはM8×1.25-2Dを使用します。
2Dはネジ径の2倍の長さという意味らしい。確かに16mmはありました。
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④インサーターの長さを調整します。コイルより2~3mm程度長くないとタングが絡みません。
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⑤これをタップを切った穴に回しながら入れます。
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⑥ネジ穴より0.5mm程度奥に入れ、反対側の余分な所を切って完成です。
サイズがピッタリなら、タングの付近にある折れ線で折るのですが、
今回はもう少し長く切りました。
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3本のうち1本のネジがバカになっていると赤道儀はグラグラして全く使い物になりません。
メーカーの修理、新品の購入(6万円以上)、接着剤によるネジ穴の修復も考えましたが、
これが一番いい方法だったなと思っています。もし、あと2つの穴がダメになったら
同じように修理し、それでもだめならM10に穴を拡大するとか、まだまだ使えそうです。
本当はもう少し重いAXD-P85DXの方がいいのでしょうが、
現在の14.5kgよりも更に10kgも重いので困りものです。
本当は重い方がいいのでしょうが。

天気が悪くて撮影できていませんので、次の遠征に備えて色々と準備しています。
先日は鏡筒を載せるアリガタのストッパーとして、M5のネジ穴を切り六角ネジを取り付けました。
ボール盤もなく初めての作業でしたが、無事終了してほっとしています。
止まり穴ですが、使うタップはハイタップが便利でいいなと思いました。







これは備忘録です。そして長いです。

普段の光軸調整で、どうしても疑問となっていることを払拭したいということで、
以下の点について試してみました。
1.センタリングチューブの十字線の信頼性を高める。
2.アイピースアダプターの遊びの軽減。
3.接眼部中心軸と鏡筒中心軸が同一平面内にあることの確認。
  (直交性の確認までには至っていないが)
4.斜鏡マーク合わせのクセを正す。

各タイトルは仰々しいものになっていますが、
諸先輩方がすでに実践していることを参考にし、まとめた内容です。

1.センタリングチューブの十字線の信頼性を高める。
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ここに釣り糸を張りますが、φ0.165mmの1号だと溝が広すぎて縦糸も横糸も不確かな位置に
張られます。そこでφ0.330mmの4号を張り、溝の中心に位置するように接着剤で固定します。

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セロハンテープだと剥がす時にべたべたするので、引っ越し用仮止めテープで押さえます。

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これで完成です。6号の糸だと太すぎます。本当は2~3号程度が適当ではないかと思いますが、
当面はこれで良しとします。

2.アイピースアダプターの遊びの軽減。
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センタリングアイピースやレーザーコリメーターは上の写真の左と右の組み合わせからなるアイピースアダプターで固定します。ただ、これがクラクラするので、コピー用紙1枚を左と右の部品の間に入れます。
そして、センタリングアイピースやレーザーコリメーターを差し込んで固定するときは自然と止まるようにゆっくりとネジを締めてゆきます。それでもガタはありますが、以前よりはしっかりした感じになりました。

3.接眼部中心軸と鏡筒中心軸が同一平面内にあることの確認。
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さて、ここからが核心部分にになります。
(1)スパイダーをほぼ均等に張ります。スパイダーの直交性と直線性に注意して張ります。
ただ、これがすぐにできないから我々は苦労するのですから、ほどほどのところでやめます。
(2)細工したセンタリングチューブとアイピースアダプターにレーザーコリメーターを入れて点灯します。
(3)釣り糸の縦糸の回折像が鏡筒の向こう側の内面に映し出されます。
(4)スパイダーを固定している上部リングは、ナットで鏡筒本体と6か所で固定されています。下部リングも6か所で固定されています。
ここで、このナットの位置が①上下ともに同じ位置にあり②接眼部の真向いにある、と仮定するのです! そんなバカなと思われても当然ですが、もしずれていれば後々不都合が出るものと思います。
(5)レザーコリメーターによるセンタリングチューブ縦糸の回折像が上のナットと下のナットに中央を横切るように回転体を回します。


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(6)私のε-180EDはナットの中央にはのりませんでしたので、台座の角度を調整することになりました。
(7)台座を固定するネジ、表の4本と裏側の2本を緩め、コピー用紙を折って4枚分として挟みネジを締めました。これでレーザーの回折像が上下のナットの中央に来るようになりました。
(8)3の(1)にある写真のように、斜鏡光軸引きナットの通る穴におもりを付けた糸を通し、わずかに振動させます。
(9)この糸に映るレーザーの回折光の様子を見ながら、スパイダーの位置を微調整します。
この方法では接眼部から見たスパイダーの左右の調整はかなりの精度でやれると思いますが、前後の位置に関しては、チェックできません。
(10)その弱点を補うために、スバイダーの各足の長さやスパイダーの直線性と直交性を目で確認しながら行います。私はここに相当の時間がかかりました。3~4時間はかけています。
「天体望遠鏡徹底ガイドブック」(西條善弘著 誠文堂新光社)によるとスパイダーの厚さは3.5mm。一様な形状ではないので、まっすぐになっているかは測定方法が見つかりません。直角定規やはがきの角では誤差が大きすぎます。目視による確認が一番のようですが、補助的に定規や円形の塩ビ板に描いた図形を補助として使っています。

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釣り糸の背後に揺れる白い糸があります。接眼部にあるセンタリングアイピースから覗いている様子です。(糸は揺れている状態です)
(11)ここには大きな落とし穴がありました。鏡筒を置いてあるテーブルの水平が少しでもずれていれば、結果が全く違うということです。天板がベニヤ板程度の安物テーブルしかない我が家では、鏡筒を載せる場所によっては傾きが大きく変わります。注意が必要です。

4.斜鏡マーク合わせのクセを正す。
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3の(10)で紹介した塩ビ板です。たくさんの円と直交する直線をケガキしています。中心部には小さい穴をあけています。

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主鏡のところにはめ込みます。

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スパイダー側から見た様子。白い壁や布とか紙があると見やすいです。

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斜鏡の光軸調整を進めて行き、センタリングチューブの十字線と斜鏡マークを重ねますが、このとき鏡筒の中心と合わせることによって校正できるのではないかと言う考えでやってみました。
写真では少しずらして撮っていますが、センタリングアイピースの中では、十字線、斜鏡マーク、塩ビ板の中心の穴を重ねます。

注意点
・向かい合うスパイダーの距離を狭めすぎてナットで強引に締め上げると、場合によっては、スパイダーが外れることがあります。ナットを緩めるきっかけとしてレンチは使いますが、締めるときは手で動く範囲にしておくのがいいと思います。位置が決まれば六角レンチでしっかり締めていいですが。
・斜鏡を鏡筒から外す作業を伴いますが、絶対に落としてはいけません。鏡筒内でカチッと落としただけで鏡は割れます。(上記2つは経験済み^^;)
・接眼部台座は鏡筒を立てた状態でいうと、上下左右に動きます。ネジを緩めるときは、直前に写真を撮っておくか、元の位置に印を付けた方がいいと思います。

最後に
・3の(4)での接眼部向かい側のナットを信頼しすぎるとか、一番最後の塩ビ板の中心と十字線、斜鏡マークが合う条件は無限にあるのではないかと言う指摘もあろうかと思います。
また、台座を動かすとは何事か、などという意見もあろうかと思います。
確かに接眼部向かい側のナットは真正面ではなく、台座を動かす必要はなかったかもしれないと
思うふしもあります。
・僅かな治具で少しでも調整の効果を上げるには、このような所ではないかと考えてやってみました。
ポイントは3の(10)ではないでしょうか。スパイダーの中心を鏡筒の中心に持ってきたつもりでも、何かずれているという感覚があり、それがなかなか解決しないので今回の作業に及んだ次第です。

さっそくその日の夜、星像テストを実施しました。結果はまずまずでした。ほっとしました。
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2015年6月6日20:30~       庭撮り うしかい座アルトゥールス  -0.05等
鏡筒ε-180ED  赤道儀 AXD  カメラ ML-8300  ノータッチガイド   接眼部の調整なし
L  60秒1枚  (フラットは5月に撮ったものを流用したので合っていません)

このあと、AX103S(f825mm)で土星と木星を眼視して楽しみました。
土星も木星もきれいでした。
アイピースはビクセンの20mm、9mm、5mmを試しましたが、9mmが一番よかったと思います。
このあと、焼き鳥を食べに行きました。これも美味しかった。

後々のメンテナンスも考えている所ですが、
この調整の結果はどうなのか、試してみなくてはなりません。
 
まずはスパイダーが1本はずれているとどうなるか。
これは8月12日に撮った画像です。
この写真では左下のスパイダーが無いということになりますが、光条は出ています。
相対するスパイダーが直線上に載っていないと、二重になるようです。
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この後、チェックするチャンスに恵まれず、止むを得ず自宅の窓から約6km離れた
釜臥山展望台の照明を恒星に見立てて光条のチェックをします。
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次に焦点内外像。
これはたぶん、焦点外像だったはずです。
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斜鏡、主鏡のどちらに原因があるのか分かりづらいです。
本人はどちらもあっていないと考えています(笑)。
更に、その他にも問題ありと踏んでいるわけです。
 
そして昨日、ついに実際の星を使ってテストするチャンスが訪れました。
もちろん、天気は良くありませんでした。
低空の雲は見えているのですが、上空の雲で星がなかなか見えません。
一部、双眼鏡で見ると北の方に少し星が見えるので、思い切って望遠鏡を出しました。
なんと夜の11時過ぎです。
北極星が極望に見えるのを待つこと30分。なんとか極軸を合わせ、二重星団を入れました。
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うんっ?
何故かいい感じ。4隅もまずまずです。
この低空と上空にある雲、入れ代わり立ち代わり次々とやってきます。
 
雲のないところを探して2時間。なんと全面晴れてくるではありませんか。
そこでスバルを撮ってみました。これは300秒のL画像です。もちろん庭撮りです。
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光条はやや肥大しているかな。
周辺の星像はまずまず。
バックフォーカスの調整をやり直したのが原因だと思います。
見ようによっては、ここ数か月で一番いい状態です。
等光度曲線を見ても、とても綺麗に巻いています。
主鏡の圧迫とセンタリングはかなり改善されたようです。
あれとあれさえなければ・・・・・・・。
 
でも、今回は反射望遠鏡を知るためのいい機会になりました。
いずれ斜鏡の交換などを考えて行きます。
そのときは、最近疎かになっている屈折望遠鏡の方で楽しみたいと思いますね。
 
スバルの画像処理はこれからです。
 
 
 

ここしばらく光軸調整と補修をしていました。
その過程で色々ありました。
1つはスパイダーの調整中に、スパイダーの1本が外れたこと。
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とりあえず接着剤で補修しましたが、シアノ系の接着では接着方法が悪いのか
2回外れてしまいました。
エポキシ樹脂系の2液混合タイプの接着剤の方は、今のところ外れずにいます。
ただ、混合後4分以内ではり合わせという条件にこだわり過ぎたのか、スパイダー面は
0.3mm程度はズレたようでした。
 
塩ビ板に"けがき"して同心円と直交する2直線を引きました。
最も慎重にやらなければならないのは直交する直線です。
コンパスを使って垂線を引く原理でケガキします。
5mm間隔で引いた同心円はスパイダーの全体的なバランスをチェックするのに役立ちました。
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そこで、ついでなので筒の中心と接眼部が直交しているのか調べました。
少なくとも2次元平面内でのチェックと言った方が正しいかもしれません。
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同じものを2枚作り、中央にホントに小さな穴を空け、糸を通します。
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次に接眼部にレーザコリメーターを付け照射します。きっちり合致しています。
接眼部のスケアリングが正しければ、これでOKですが、そんなに甘いものではありませんでした。
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センタリングアイピースで覗いた時のイメージです。
ほぼ合っていますがわずかに糸が下になるように写しています。
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この後、スパイダーを張り、斜鏡と主鏡の光軸調整をします。
ただ、スパイダーの中心出しはこの塩ビ板ではやっていません。
目の位置を正しい場所に固定するのは至難の業です。
実際は5mm角の木材を92.23mmに切って、筒と斜鏡をスパイダーを取り付けている
円盤の距離をが等しくなるようにして中心を出しています。
 
 
また、今回は主鏡のセンタリングを機械的にやってしまおうということで、
筒と主鏡を収めている主鏡セルの間にボーグの遮光紙に両面テープを貼って、
隙間に入れました。
温度変化による変形を考慮して、隙間よりもやや薄い組み合わせにしました。
これを入れたため、主鏡の光軸調整は格段に楽になりました。
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さて、このような調整をしている最中にアクシデントが起こりました。
斜鏡の先端部の破損です。
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主鏡に映った斜鏡です。
 
これがどのような影響を及ぼすのか、実際の撮影画像を見てみないとわかりません。
 
長くなりました。
まだまだ続きはありますが、私自身の備忘録ということで勘弁してください。
 
 

ここしばらく忙しくしていましたが、意外と天気がよくて
スーパームーンの翌日に望遠鏡出してM13を撮ってみました。
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2013年6月24日(月)  22:25~24:07    自宅庭
赤道儀AXD  
ガイド鏡 ボーグ60ED  ガイドカメラ Atik 16IC   ガイド PHD 
ε-180ED    ピント調整β-SGR  カメラML8300    フィルター IDAS  50mmLRGB
RGB;10分×各2枚   合計60分
CCDStackでRGBのそれぞれをコンポジット→ SI7でダークフラット処理とマスク処理+カブリ補正→
CCDStackでRGB合成→SI7でデジタル現像その他→PS.CS5で調整
 
実際はL画像も10分×3枚撮ったのですが、月の明かりで飽和してしまい全く使えませんでした。
切り抜いた画像ですが、中心部はマスクを掛けても潰れは回復できませんでした。
露出時間を半分に切り詰めれば、もう少しマシになったかもしれません。
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満月期の撮影は色々と難しいものだということが実感できました(笑)。
 
ただ、この日は翌日の勤務が無かったので、それをいいことに白鳥座のサドル付近も
撮ってみましたがこれも惨憺たるものでした。
 
実は、光軸調整は6月9日(日)に終わっていました。
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主鏡の洗浄の前に斜鏡を取り外してみました。
なんと! マークは斜鏡の中心ではなかった(笑)。左が約5.0cm右側が6.4cmですね。
 
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主鏡を洗浄。
洗剤をつけて手で軽く洗ってみましたが、細い線状の傷がついてしまいました。ガーン・・・
あと端のところで曇った所が一か所できてしまいました。小豆くらいのサイズか・・・トホホ。
 
で、この後メゲずに作業をつづけ、
主鏡の横ずれを防ぐためボーグの植毛紙を三か所ある隙間に入れてセット。
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そして元通り組み立て、光軸調整をして来るべき日を待ったわけです。
 
ところが、楽譜をパソコンで打ち込む作業を頼まれ、
とうとう満月期に望遠鏡を出すことに相成りました。
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この作業は結構時間がかかるものです。
一つの音に対して、長さと高さを決めて打ち込み、スタッカートやアクセントなどの記号も
それぞれの音符に対して付けて行きます。
鍵盤を使ってメトロノームに合わせて弾くと音符を入力する方法もありますが、
そういう鍵盤を買う余裕は今のところなしです。
もっとも、上のようなフレーズを正しく弾けるかどうかが問題ですね(笑)。
弾き方がまずいと、その通りに記譜されるようですから、修正が大変です。
 
一番の心残りは、ご褒美にとんかつ定食を御馳走してもらえるはずだったのですが、
徹夜疲れでとんかつ屋に行けなかったことですね。
 

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