2019年06月15日

小出義雄さん追悼・インタビュー公開3/3

小出義雄さんインタビュー
〝千葉長距離界の父〟からホットなメッセージ

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こんばんは。
О村ライターです。


4年前収録の小出義雄さんインタビュー、これで完結です。

小出さんが処方するハードトレーニングは知られています。本記には文字数の都合で触れられませんでしたが、小出さんは秘訣があるんだ、といろいろ教えてくださいました。

選手が脚が痛いと訴えてきたら、待ってましたと休ませる。どこも痛くなければどんなに休めといっても走ってしまう。ちょっと脚が痛くなって、それを口実に休ませられた時は、ちょうどいい仕上がりになる、と。

よい休養(タイミング)と充実した食。それがあってのハードトレーニングなんだな、と改めて学ばせてもらいました。




小出義雄さんインタビュー
〝千葉長距離界の父〟からホットなメッセージ

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「勝つための練習をし、身体と心のバネをためる」

い〝個〟を育てるには



標高3000m以上の高地トレーニングとか、暑い中で走ることとか、学のある人からは、「小出は無茶をさせる」と、よく批判されたものです。

 データや研究に従えば、多くの選手を程々に伸ばせるでしょう。間違ってはいません。しかしその練習はオリンピックで勝てるのか? 私の練習は勝つための練習なんです。



近頃の長距離選手は毎日のようにマッサージを受けているでしょう。人間の筋肉は、ほぐし過ぎてしまうと、せっかく鍛えた細胞がまたゼロに戻ってしまう。

 その時は身体が軽くなったように感じるけど、筋肉に発展がないですよ。それに、人間には自然治癒力がある。

 マッサージをするのは、疲労が限界寸前とか、今こそ必要だ、という時だけです。Qちゃん(高橋尚子)もたまに背中をほぐすくらいでしたよ。



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 昭和40年に先生になって間もないころの話です。大学の先生が言うには、砲丸投げは全力で投げられる限度が30本だそうですが、僕は120本投げさせました。

 1日120本の練習で、選手が、どんどん成長していくのがわかる。それを2年半やったら、関東大会で1位です。

 
砲丸投選手を2人連れて、福井インターハイに行きましたよ。やり投は国体3位に入りました。





長距離の練習も、公園でぐるぐる走るんですが、120mくらいある階段を上って、木をジャンプして飛び越えるようなところ。2年生の時に5000mで1周遅れの最下位だったような選手が、翌年にインターハイ優勝ですよ!

 クロカントレーニングなんて注目され出しましたが、とっくの昔にやっていたわけですよ。



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 駅伝の強化は進んでいる。しかし強い個人がなかなか育ってこない。その問題を解決するには、コンディショニングを知ることです。

 僕はどんな練習をやらせても、コンディショニングだけは絶対に負けない自信がある。





 どこで力を抜いてあげて、どこで刺激を与えるか。Qちゃんはよく、「早く試合が来ないかな」と言っていたものです。

 試合が近くなるとどんどん身体が軽くなるから。身体のバネをためると同時に、心のバネもためる。トラックでも駅伝でも、どんな場面でも大事なことです。

 身体のバネをためながら、すべてがプラス思考になっていくように。



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Twitter プロフィール
スポーツライター。主に陸上競技(T&F,not only Ekiden)。インターハイ、箱根駅伝を23大会連続取材中。好きな物事/温泉(但ぬる湯)、競馬、黄金旅程(香港名)、手抜き料理、睡眠、地図、城、川、土、佐野元春、国電パンチ、魚介系、ちょうどえぇ~。愛知県犬山市出身
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  • 寄稿雑誌 エールスポーツ群馬4号
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