アキバ系投信自作派

takachan🐣:気象予報士の肩書を持つ投資家、DIY投資家で全てポートフォリオを自分でカスタマイズしています。なお、このブログに書かれている情報は細心の注意を払っていますが、100%の正確性を保証する物ではありません。最終的な判断は自己責任でお願いします。

分配シリーズ

配当成長のお楽しみのある毎月分配型投信を自作してみよう!

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毎月分配型投信がお年寄りの人の間で人気ですが、その一方でその投信を買った人が長期的には分配金を減らされて泣いている投資家もいます。
現在、日本にある毎月分配型投信はETFを除けば全てダメ!と言い切れるほど品質が劣悪です。
だからこそ、高品質な毎月分配型投信を作る意味があります。
必ずしも日本の投信を利用する必要はありません。

🐣米国株+個人向け国債変動10年で作る

ではでは、ここからが本題です!
MO(アルトリア・グループ)、PG(プロクター・アンド・ギャンブル)、MCD(マクトナルド)、DIA(SPDR Dow Jones Industrial Average ETF)の4つが米国株(米国株ETF)です。
そこで、今回は米国株個別銘柄の配当成長を見てみましょう。
ただ、MOのスピンオフの関係で2009年からのデータで見てみます。

🐣前提条件

100万円の資金を2009年01月02日にMO、PG、MCDに3等分して投資して年間配当金のグラフを示します。
この場合は毎月分配ですが、MCDの一部は6月に配当落ちになっていますが、ほとんどが5月に配当落ちになっています。

終わりは2023年12月29日とします。
為替は1ドル=141.06円とします。
配当落ち日の為替レートを使って円換算しています。

出所:米国ヤフーファイナンス(株式)、日本ヤフーファイナンス(為替)よりグラフを作成
年間配当金(2009-2023)

100万円当たりの配当金の推移、円換算
年度配当金
2009年49644円
2010年50937円
2011年50560円
2012年55797円
2013年73882円
2014年86333円
2015年104689円
2016年100685円
2017年109552円
2018年122685円
2019年132686円
2020年136061円
2021年146627円
2022年186038円
2023年208255円
合計1614431円

全期間配当金受け取り合計額は1406176円です。
投資元本100万円は2020年までに配当金で回収できました。
元本(2023年12月29日終値で)は4912240円と約4.91倍になっています。 

勿論、2023年は円安が定着しており、今年も円換算の配当金が増えています。

ただ、今までは円安で配当金が増えているので、2024年は日銀の金融政策次第では、ここまでの配当成長にはならない可能性もあります。
一方で、新NISAによる外国株式への資金流入が考えられる為、投資の面では円安要因も相当あります。


間違っても、日本の毎月分配型投信を買わないようにしましょう。
後は個人向け国債変動10年を買ってリスクを調整すればOKです。

毎月分配型投信を自作する最も簡単な方法は「DIA+個人向け国債変動10年」の組み合わせです。
個人向け国債変動10年は毎月買って行けば半年後には毎月利払いになります。
個人向け国債変動10年はリスクの調整に使います、リスク許容度が低い人は個人向け国債変動10年の比率を高めれば良いのです。

🐣配当成長のお楽しみがある

注意点は、これは過去の配当のデータなので、将来を保証する物ではありませんが、上手にやれば配当成長のお楽しみがあります。
個人向け国債変動10年は日本の長期金利が上がってくれば、それに合わせて半年毎に利率も上がってくるので、金利上昇のお楽しみもあります。
既に個人向け国債の3月債の初回利率は年0.49%近くまで上がって来ています。
 
でも、米国個別株では倒産リスクがあります。
それが怖いのならばDIAを使えば大丈夫でしょう。

日本で売られている毎月分配型投信では、こんな配当成長のお楽しみはありません。
だって、多くの投信はタコ配だからです。

🐣注意点

個別銘柄では倒産リスク、減配リスク、為替変動リスクがあります。
株価下落もありますから、元本保証はありません。
DIAを使っても、減配リスク、為替変動リスクがあります。
個人向け国債も信用リスクはあります。
厳密にはETF価格変動リスク、株価変動リスクもあります。
投資ですから100%の正解はない点はご了承ください。


応援よろしくお願いします。
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お年寄りの分配金目的でグローバルX S&P500配当貴族ETFはファイナル・アンサーか?

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久々の分配シリーズです。
今日は東証上場ETFである【2236:グローバルX S&P500配当貴族ETF】(以下2236)を検討してみましょう。


今回の意図は配当型の投資で今まではっきりとした結論が出せなかった理由やオススメできなかった理由を交えて、今回の2236が果たしてファイナル・アンサーになり得るのかを考えたいです。

その前に配当貴族インデックスに連動するインデックスファンドと海外ETFである$VYM、$VIGと比較してみます。
前提条件
扱う物は以下の3つです。
1:$VYM
2:$VIG
3:野村米国株式配当貴族・H無型(投資一任) 
期間は以下の通りです。
2018年09月28日~2023年03月31日までです。
データは海外ETFは米国ヤフーファイナンス、配当貴族インデックスデータはウェルスアドバイザーズのウェブサイト、為替レートは日本ヤフーファイナンスです。


無リスク金利は日銀ウェブサイトから年率-0.03641987%とします。
データは全て円換算します。基準価額は2018年09月28日を10000円とします。

まずは基準価額のグラフからです。
配当貴族
野村米国株式配当貴族・H無型(投資一任)は$VIGに近い事が分かります。
そこで各種データを見てみましょう。

各アセットクラス
アセットクラス標準偏差リターンシャープレシオ
$VYM19.88%11.55%0.583
$VIG18.63%13.53%0.728
配当貴族18.13%12.91%0.714
配当貴族の場合は$VIGに近く、かなり良いデータである事が分かります。

そこで今度は【2236:グローバルX S&P500配当貴族ETF】について説明して行きます。

ファンド概要
25年以上連続増配をしている米国の高配当企業への投資を目指します。

高い潜在インカム
成長を続けている高配当銘柄に投資するために、S&P500配当貴族を構成している銘柄に投資します。

堅調なファンダメンタルズに基づく安定した成長
利益の増加によりキャッシュフローが安定している企業は、連続的な増配が可能です。

このような企業への投資しています。

🐣今までなんでダメだったのか?

分配型投資では日本の場合は毎月分配型投信がありましたが、過大な分配金を出したり、リスクが高い物に投資をした事で基準価額が大暴落してしまい、金融機関とお年寄りが訴訟になるほどでした。
その上で金融庁からは毎月分配は顧客本位ではない!と言われて販売を自粛していました。


ところが金融庁の報告書の問題をきっかけに再び販売されるようになりました。
お年寄りによる毎月分配のニーズが高くて今でも売れる状況です。
最近では流石に過大な分配金は出さなくなりましたが投信の手数料は相変わらず高い状態が続いています。


今でもダメな理由は高い手数料だけではありません。
公的年金は偶数月に支払われます。
ですが、毎月分配型投信ではこれを無視して毎月分配をするのです。


そうなるとキャッシュフローにデコボコが出来てしまいます。

今回、考えるETF(2236)は奇数月分配です。
配当貴族インデックスなので連続増配に近く、長期的には増配が期待できるので、ETFが受け取る企業の配当金からコストを差し引いて分配金として出せば、分配金成長も見込めると思われます。


奇数月分配にして公的年金と分配金を交互に受け取る事で毎月のキャッシュフローを安定させながら、連続増配による分配金成長を目論めると思います。

それだけではありません。
このETFは1口から投資が出来て1000円程度から投資が可能です。
これならば買いやすいでしょうね。

更に外国税額控除にも対応しており、配当金の受け取り方法によっては自動的に外国税額控除をやってくれます。

グローバルX社は海外の運用会社ですが2236を見る限り、日本人向けにカスタマイズされていて、海外の運用会社とは思えない使いやすさが特徴です。

では、日本の運用会社が販売されている毎月分配型投信はどうなのか?
まずは手数料が高いので、それに見合ったリターンは必須です。
米国株式で運用をするのならば配当込みS&P500をアウトパフォームしているのかを確認する必要があります。

ここで、お年寄りが運用成績が良くなるアクティブファンドを選べるのか?と言う問いです。
あるにはありますよ。
例えば、Aurea Lotus 代表/CEOである柳下裕紀さんの運用するファンドがそれです。




運用成績だけではなくて柳下裕紀さんは非常に優秀なアクティブファンド・マネージャーですから、これから先の運用も期待できますが、問題は投資できるかどうかです。
当たり前ですが、投資ができてこそ良い運用成績を享受できる現実を理解しなくてはなりません。

投資をしたい方は是非とも投資をしてみましょう。
・・・・とは言っても分配金が欲しいお年寄りの方が興味を持つようなアクティブファンドとは言えません。


結局は分配金目的だとみんな買えないか?逆に購入お断りをされる柳下裕紀さんが顧客を選ぶファンドかも知れません
つまり、分配金にフォーカスしている限りは、運用成績の良くなるアクティブファンドは事実上買えなくなります。


そこで2236はどうでしょうか?
運用管理費用 年率0.3025%と比較的リーズナブルです。
勿論、2236は上場インデックスファンドなのでコスト分はベンチマークを下回りますが、ベンチマークを上回るアクティブファンドを見つける事が事実上、無理ならばこれでいいんじゃないでしょうか?

勿論、コストの安いバンガードのETFである$VIGもありますが、年4回の分配です。
その上で、外国税額控除は自分で確定申告をする必要があります。
その労力を考えたら2236の方が利便性は高いと思われます。


お年寄りが分配金目的だったら、2236が一番簡単なのに、キャッシュフローを安定させているので、悪くはありません。
$VIGは低コストですが、手間がかかります。
運用成績の良くなるアクティブファンドを探すのはもっと大変です。

🐣S&P500に近いパフォーマンスを期待

連続増配企業の場合は配当込みS&P500に近いパフォーマンスが得られているだけに、大きく配当込みS&P500を下回る可能性は低いと思われます。

過去の運用成績は将来を保証しませんが、【グローバルX S&P500配当貴族ETF】はお年寄りが分配金を得ながら運用をするニーズに応えるファイナル・アンサーになり得るかも知れません。

勿論、S&P500のインデックスファンドを買って、楽天証券で毎月定率解約サービスを利用するのが一番、運用効率が良いと思われますが、運用成績の良くなるアクティブファンド並みの鬼門になっていると思われます。

楽天証券を選ばなくてはなりませんし、eMAXIS Slim 米国株式S&P500を買って自分で証券解約設定をしなくてはなりません。
その設定の段階でつまずくと思われます。


【グローバルX S&P500配当貴族ETF】は買って、配当金の受け取り方法の設定は必須ですが、どこの証券会社で買ってもOKなので、こちらの方が少しだけ楽かな?って思います。

注意点はこの説明では納得が行かない投資家もいると思います。
でも、お年寄りの立場を考えた時に0.0001~1.0000まで教えるのは結構大変ですし、そこまで理解してくれるかどうかは検討しないと後々面倒な事にもなり得ます。


みなさんはどうお考えでしょうか?

応援よろしくお願いします。
注意:記事を一部、訂正させていただきました。


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【日本アルファ・カルテット】 VS 【MO+PG+MCD】3均等の毎月分配型対決!その2

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今回は前回の続き編です。

今回は実際にもえらえる分配金、配当金と元本についてみて行きましょう。
注意:MOはアルトリア・グループ、PGはプロクター&ギャンブル、MCDはマクドナルドです。
この3銘柄を組み合わせるだけで毎月分配になります。

今回は実際の分配金(配当金)と元本の対決!

前提条件
前回と同様に日本アルファ・カルテットと【MO+PG+MCD】による分配金(配当金)、元本で対決になります。
期間は2014年04月末~2020年03月末までとします。
データは日本アルファ・カルテットはモーニングスター、MO+PG+MCDは米国ヤフーファイナンス、為替レートは日本ヤフーファイナンスから引用しています。

投資元本は2014年04月末時点で・・・
日本アルファ・カルテットには100万円
MOには100万円/3、PGには100万円/3、MCDには100万円/3を投資します。
ここでは投信買付手数料、為替手数料、株式買付手数料は無視します。
株式配当金は落ち日の為替レートを使って円換算しています。


投資元本は2014年末には100万円ですが、これは2020年03月末の評価額を求めます。
まずは実際に受け取れた分配金(配当金)の推移を見てみましょう。
年間受取分配金(配当金)
年度日本アルファ・カルテットMO+PG+MCD
2014年183780円27443円
2015年336930円47438円
2016年153150円45258円
2017年122520円49009円
2018年114352円54087円
2019年63302円58354円
2020年12252円15162円
合計986286円296751円
元本は?119154円1376945円

分配金グラフ
【MO+PG+MCD】は毎月分配型でありながら、長期的には配当金が増えています。
それに対して日本アルファ・カルテットは最初は分配金を大量に出しますが、長期的には急激に分配金が減って来ています。


最後に当初2014年04月末に投資した投資元本100万円はどうなったでしょうか?
日本アルファ・カルテットは119154円
【MO+PG+MCD】は1376945円
ともう比べるまでもなく、日本アルファ・カルテットは元本が激減し、
【MO+PG+MCD】は元本が増えています。


では、元本+分配金(配当金)の合計額ではどうでしょうか?
日本アルファ・カルテット:1105440円
【MO+PG+MCD】 :1673696円
約50%も差がついてしまいました。


なお、倒産リスクを考えたら【MO+PG+MCD】のみの投資の人はあまりいないでしょう。
無難な考えで言えば同じ毎月分配でもDIA辺りならば30銘柄に分散投資されていますから、倒産リスクはあまり気にしなくても良いと思われます。

これは合理的な毎月分配型投信は自作できる事を意味します。
毎月分配の神髄とは何か?・・・それはその辺で売られている毎月分配型投信である筈はありません。


自分自身が毎月分配を極める事は可能であり、それは奥が深い世界である事は間違えありません。
一時期は金融庁から毎月分配は顧客本位ではないと言われて販売自粛をしていた金融機関が最近になって毎月分配型投信を販売をして売れていると言います。


それでも、その辺に売られている毎月分配型投信は毎月分配の神髄とはお世辞にも呼べません。
毎月分配の神髄を極めるにはやっぱり自作で【苦労は買ってでもしろ】の実践と自分で考え自分で行動する事に他なりません。


そのぐらい、毎月分配とは難しい投資カテゴリーなのです。
なお、これは割引率が考慮されていませんが、この時期のコールレートは高くても年0.07%ぐらいで期間の終わりはマイナス金利になっていた為、割引率を考慮しても大差が無いと判断しています。

応援よろしくお願いします。

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【日本アルファ・カルテット】 VS 【MO+PG+MCD】3均等の毎月分配型対決!

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今回は久々の分配シリーズ編です。
真の毎月分配とは何か?を問うこのシリーズでは、なんと分散されているポートフォリオよりも分散度合いが低くても更に標準偏差が低くなる奇妙な現象まで起きてしまいます。
では、早速、本題に移りましょう。

今回は毎月分配型対決編

前提
今回は以下の3本を用意します。
1:日本アルファ・カルテット
2:MO+PG+MCDの開始時3均等ポートフォリオ
3:VOO(S&P500ETF)
期間は2014年04月末~2020年03月末までとします。
3本ともに円換算です。
【MO+PG+MCD】はこれで毎月分配型になります、開始時は均等配分します。
無リスク金利は-0.15759671%とします。

出所:データは日本アルファ・カルテットはモーニングスターより、MO、PG、MCD、VOOは米国ヤフーファイナンス、為替レートは日本ヤフーファイナンスより。
無リスク金利は日銀ウェブサイトより。
まずは日本アルファ・カルテットから解説に入ります。

正真正銘の毎月分配型投資信託です。
このファンドは日本株への投資に加え、「高金利通貨戦略」と「株式カバードコール戦略」および「通貨カバードコール戦略」を組み合わせることで、インカムゲインとオプションプレミアムの確保、ならびに中長期的な信託財産の成長を目指します。

投資されている日本株は最も比率が高いトヨタ自動車でさえも4.6%しか投資されておらずTOP10でも比率は30%台と分散が効いています。

今度は【MO+PG+MCD】3均等の毎月分配型
これはMO(アルトリア・グループ)、PG(プロクター&ギャンブル)、MCD(マクドナルド)の3銘柄ポートフォリオです。
開始時には3均等配分します。

最後にVOOですが、これは米国企業500銘柄以上組み込まれていて、S&P500に連動を目指すETFです。

既に書きましたが、これらは米国企業であり内部留保が大局的には薄いと考えて良いですね。
それに対して日本株アルファ・カルテットでは、内部留保が分厚い贅肉状態になっている企業へ分散投資を行います。

ここでMOはこのように述べられています。

MOはESG投資家から毛嫌いされる企業であり、ESG投資が進んでいる機関投資家からは投資から外されており、株価が軟調気味で、その上でのバイオハザードによる株価下落を直撃した銘柄です。
つまり、MOビジネスリスクが高いのです。

ただ、このシリーズはあくまでも毎月分配型を議論する為のエントリーなので、毎月分配を作りましょう。
そこでPG、MCDを加えて3均等ポートフォリオを作ります。

いくら3銘柄でも、分散投資では日本アルファ・カルテットには勝てませんし、VOOにも勝てません。
MO+PG+MCDでは内部留保が薄い意味でも日本アルファ・カルテットに投資されている日本企業には勝てません。
更にMOはビジネスリスクがとても高いのです。

いよいよデータで検証してみましょう


各種データ
項目日本アルファ・カルテットMO+PG+MCDVOO
標準偏差23.8516.7317.30
リターン-3.269.338.58
無リスク金利-0.15759671-0.15759671-0.15759671
シャープレシオ-0.1300.5670.505
は最も良いデータ、は二番目に良いデータ
分散の度合いが大きい、日本アルファ・カルテット、VOOに比べてたったの3銘柄ポートフォリオである【MO+PG+MCD】の方が標準偏差が低いと言う現象が生じています。


リターンは【MO+PG+MCD】の勝ちで、日本アルファ・カルテットのボロ負けでした。
つまり、分散投資もやり方を間違えるだけでもリスクが高く、リターンが悪くなります。


今度は基準価額のグラフを見てみましょう。
基準価額推移
もう比べるまでもありません。
なんと、分散投資が効いていて内部留保が分厚い贅肉だらけの日本企業へ投資している日本アルファ・カルテットはお世辞にもパフォーマンスは良いとは言えません。


【MO+PG+MCD】とVOOは良い勝負ですが、それでも【MO+PG+MCD】の方が良かったと言えますね。
これは予想外の結果ではないでしょうか?
勿論、【MO+PG+MCD】の場合はどれか1銘柄でも経営破綻してしまうと大きくパフォーマンスを劣化させますから、流石にここまで極端なポートフォリオを作る人は少ないでしょう。


それでも、毎月分配型を自作をする際に、いくつかの視点を持っていれば、その辺で売られている毎月分配型投信よりも良い自作毎月分配型投信を作れる事を意味します。

応援よろしくお願いします。

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各国の実績配当利回り、実績配当成長を見てみよう!

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今回は各国の実績配当利回り、実績配当成長を見てみましょう。
前提
今回のデータは1979年年末~2019年年末までのデータを用いて1980年~2019年までのデータを見てみます。
データの出所はMSCI、日本ヤフーファイナンス、Pacific Exchange Rate Serviceより。
今回、扱う国は以下の5つです。
米国、豪州、日本、ドイツ、スウェーデン
データは全て円換算してあります。

まずはプライスリターンは配当なしのリターングロスリターンは配当込みのリターンです。
つまり、グロスリターンとプライスリターンの差が配当リターンになります。
これは再投資リターンになっています。

そこで、ここでは・・・
実績配当利回り={(グロスリターン+1)/(プライスリターン+1)-1}x100%
とします。


なお、これだけでは本当の意味での高配当なのかが分からない為、実績配当成長も見てみましょう。

まずは実績配当利回りの推移から見てみましょう

各国の実績配当利回り1980_2019
昔は全般的に配当利回りが高く、日本を除けば配当利回りは約4%以上でした。
では、現在はどうかと言えば、米国は配当利回りが低い方になりました。


2019年の実績配当利回り(円換算)
米国:1.99%
豪州:5.13%
日本:2.56%
ドイツ:3.28%
スウェーデン:4.26%
こうやって見ると、実績配当利回りは豪州、スウェーデンで高い事が分かります。


ですが、これは配当成長を加味していません。

実際の実績配当金を見てみましょう

まずは1979年年末に10000円を各国の株式市場に投資をした前提で年間配当金を出します。
各年度の配当金のグラフは以下の通りです。

USA配当金
これは米国です。
1980年では年間566円でした。
2019年には年間2073円になりました。
年間配当成長率は3.38%(39年間)になりました。


AUSTRALIA配当金
今度は豪州です。
1980年では年間399円でした。
2019年には年間1719円になりました。
年間配当成長率は3.82%(39年間)になりました。


JAPAN配当金
今度は日本です。
1980年では年間196円でした。
2019年には年間912円になりました。
年間配当成長率は4.02%(39年間)になりました。


GERMANY配当金
今度はドイツです。
1980年では年間409円でした。
2019年には年間1492円になりました。
年間配当成長率は3.37%(39年間)になりました。


SWEDEN配当金
最後はスウェーデンです。
1980年では年間696円でした。
2019年には年間10543円になりました。
年間配当成長率は7.22%(39年間)になりました。


スウェーデンは高配当な株式市場ですが、豪州に比べて配当成長率が高かった事で、急激な配当成長が起こって1979年12月末に10000円を投資した場合は2019年の年間配当金は10543円になっています。

配当狙いの場合は高配当な市場を狙うのも一策ですが、配当成長率が高くなる市場を狙えば、最終的には高い配当で報われる場合が出てきます。

最後にデータで確認しましょう


1979年12月末に10000円を投資した場合の配当金の推移
年度米国豪州日本ドイツスウェーデン
1980年566円399円196円409円696円
1981年593円566円192円588円513円
1982年621円547円242円256円616円
1983年583円339円208円203円398円
1984年711円514円204円239円662円
1985年686円432円223円199円628円
1986年581円378円189円309円591円
1987年472円356円202円397円769円
1988年424円374円208円264円618円
1989年447円601円265円271円778円
年度米国豪州日本ドイツスウェーデン
1990年692円898円431円434円1526円
1991年543円539円298円401円1272円
1992年596円508円401円401円1507円
1993年576円377円269円299円551円
1994年558円449円255円306円580円
1995年439円463円310円311円836円
1996年529円519円275円347円1223円
1997年583円592円294円353円1608円
1998年722円526円289円453円2061円
1999年740円496円229円633円2052円
年度米国豪州日本ドイツスウェーデン
2000年695円510円267円590円2272円
2001年784円505円278円728円3201円
2002年944円641円249円586円2813円
2003年717円660円242円575円2703円
2004年785円845円273円578円3023円
2005年860円1083円344円817円4629円
2006年1047円1346円473円1097円5808円
2007年1182円1549円571円1340円8019円
2008年1449円2332円763円2136円12042円
2009年730円871円397円1200円3635円
年度米国豪州日本ドイツスウェーデン
2010年786円1372円447円1073円4504円
2011年818円1455円543円1038円6282円
2012年845円1258円440円933円5894円
2013年1000円1504円412円1135円7581円
2014年1511円1829円668円1488円10726円
2015年1967円2060円688円1383円10169円
2016年2050円1646円847円1599円12322円
2017年1995円1674円789円1349円9156円
2018年2228円1920円985円1798円12811円
2019年2073円1719円912円1492円10543円
ここでは2008年→2009年の配当成長率を見てみます。
米国:-49.62%
豪州:-62.65%
日本:-47.97%
ドイツ:-43.82%
スウェーデン:-69.81%
これを見る限り、高配当で知られる豪州、スウェーデンは相対的に他の国に比べて大幅減配になっています。


今度は2008年→2019年で見てみます。
米国:+43.06%
豪州:-26.29%
日本:+19.53%
ドイツ:-30.15%
スウェーデン:-12.45%

米国は大きく配当成長していますが、ドイツが大きくマイナスになっています。
スウェーデンもマイナスですが、1979年年末時点で元本10000円を投資して2019年には配当金が10543円を得ているので、それでも大成功だったと言えますね。

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takachan:気象予報士の投資家でバレンシア王国のひよこの村に住んでいる卵の神様ですが、人間が卵を勝手に持ち去るのを見て常磐緩行線の地に再臨しました。主な投資手法はインデックス投資+個別株+円金利物です。株式投資している国は太陽系第三惑星の地球で米国、スウェーデン、デンマークが中心で、同じく日本への投資は定期預金や個人向け国債が中心です。
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