債券が買われています。長期金利(日本国債新発10年)が、1.33%まで下がりました。理由は、3つ。(胴颪虜跳市場が売りから買いに転じ、日銀の短観が弱い景況感を伝えており、∪府の増税(=財政再建の路線)が明確になってきた。私は1.4%を割り込むことはないだろうと見ていたので、予想はハズレです。
今月は10年債の入札で野村證券が限度額いっぱいの買いを入れて注目されました。債券市場を短期的に見る限り、野村證券の判断は正しかったことになります。ただ、野村の存在感の大きさが話題になったのも久しぶりのこと。楽天証券、ライブドア証券、銀行窓口での投信の販売、ローソンでの株式購入、イー・トレードの上場、郵便局での投信販売・・・と話題が豊富なんですが、よく考えてみると全てが「野村包囲網」を意味している。私が使っている松井証券の画面には、ユナイテッドワールド証券との提携の話が出ているんですが、証券会社の買収や提携が進む中、ただひとり野村證券だけが孤高を続けているんですね。10年債の入札も、証券で囲まれつつある野村が、債券の分野で存在感を見せつけた場面、と考えることもできます。

FOMCの利上げは予想どおりで、アメリカの政策金利は2.25%です。多くの人が「サプライズなし」と書いてますが、今年の春先の状況を考えると、私は「よくここまで来たな」と思います。榊原英資さんなど「米国は利上げできない」と主張していた人も多かった。メキシコ通貨危機の再現を懸念する声もありました。米国の利上げが新興国からの資金の逃避に繋がるんじゃないか?という懸念だったわけですが、ここまで利上げが順調に来れたのも、それだけ新興国の経済が強くなった証と言える。

中国の人民元は、またも切り上げられることなく年を越しそうです。日本の新聞は、1月に書いていました。「今年こそ人民元の切り上げは避けられないだろう」。もう、こんなことが3年くらい続いている。そりゃ、いつか近い将来、中国が通貨を切り上げてくることは間違いない。ただ、中国はアメリカの財政赤字こそが問題だという主張を続けるだろうし、仮に切り上げとなる場合でも、「世界経済への安定に寄与するために、中国は通貨を切り上げる」という舞台を充分に作っておいてからの切り上げになる、と私は思います。つまり、「切り上げ」という外交カードを最大限、有効に切り出してくるだろうということです。為替は、マクロの数値だけでは説明できない。やはり政治の影響が大きい。

日本経済だって、ずーっと1ドル=360円でやっていて、その枠の中で多くの輸出企業が育ったわけです。いまの中国ほどではないにしても、当時は「日本経済の二重構造」という言葉が盛んに使われていた。日本の経済発展は確かに目覚しいが、都市と農村、大企業と中小企業の格差は大きい。そういう話が、必ずといってよいほど経済学の教科書に載っていたわけです。それを忘れたかのように、中国の格差や為替を言い立てるだけというのでは、ちょっと納得ができません。中国経済についての見通しが、年末年始の番組でも話題になると思います。私は、先進国のマクロの考えをそのまま中国に当てはめることはできない、という伊藤さんの主張が妥当だと思います。

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