やはり「世代」という言葉が浮上してきました。43才の前原誠司が代表に決まり、民主党は、その支持率がどうなるか?に注目ですね。郵政民営化が決まれば、次は年金と税金が焦点になりますから、政治のキーワードが「世代」になってゆく可能性が高いと思います。
前原さんの趣味は「鉄道全般」。私は「全般」という部分に注目しました。「鉄道ファンにも、車両とか路線とか、いろんなジャンルがあるんだけど、全般的に魅力を感じてますよ」というニュアンスが伝わってくる。2ちゃんねるに「鉄道総合」というカテゴリーがありますが、あれに近い感じ。奥さんが「あの世界は彼のサンクチュアリ(聖域)ですから。絶対に触れさせません」と語っているところにも、オタク的な何かを感じます。いわゆるアキバ系の人たちの間で民主党の支持が強いという報道がありましたが、パソコンの前の支持者たちが前原誠司さんを「政界の電車男」にできるか?が、これから問われることになるわけです。

きょうは愛知県で落選した小林議員が覚せい剤容疑で逮捕されてるんですが、民主党の若手は、良い意味でも、悪い意味でも若いんですね。60代の自民党の議員が覚せい剤に溺れる姿は、イメージしにくい。民主党の支持者には、これまでの選挙や政治が放ってきた「生々しさ」に対して、嫌悪感をもつ人が多いのかもしれない。「朝まで生テレビ」的な激しい討論や、叫ぶような演説ではなく、淡々と論理を語る姿勢が好まれそう。「燃える」選挙ではなく、「萌える」選挙を、政党が模索する時代に入ったのでしょうか。

当選した岐阜一区の佐藤ゆかりが、挨拶まわりをしています。印象的なのは、地方のOLたちが写メで佐藤さんの姿を撮っている場面。小泉総理を見ようと集まる群集について、新聞が「ケータイで撮っているだけで、話を聞いていないじゃないか」みたいなことを書いてましたが、いまはコミュニケーションが、絵的というか視覚的になってきてるんですね。ケータイで撮影するというのは、それだけ人々の「心の視野」に入っている証拠です。逆にいえば、多くの政治家が有権者の「心の視野」に入っていないから、票も入らない。したがって「写メで撮ってるだけじゃないか」と見下したように考えるのは誤りで、「写メで撮られるようになってる」と肯定的に考えないと現象を読み間違えると思います。

公職選挙法は、候補の写真を撮ってばら撒く行為を禁止しています。しかし、ケータイを持って渋谷に集まる群衆を、いちいち警察が取り締まることはできない。公選法とネットの関係を論じ、いわゆる「ネット選挙」の解禁を訴えるブログもあるんですが、それはネットの中心をパソコンだと考えているのであって、ケータイを中心に考えれば、とうに現実が法律を超えてしまっているのが実際の姿。ケータイ革命という大衆運動が広く静かに進行していて、それを専門家が指摘していないだけです。公選法、みんなで破れば怖くない。そこまで来てるんですね。だから、メディアを軸に考えると、今回の選挙は「パソコンの民主vsケータイの自民」という構図だったといえる。

選挙の現場を踏んできた私から見ると、ネットの中の論議は論理的であっても現実的でないものが多いんですが、それが政治を変えないとは言い切れない。あとは、ほんの少しの好奇心をもって、テレビ漬け、マスコミ漬けから一歩を踏み出し、街や地域の動きに目を向ければ、人々の受発信が影響力をもつ可能性が高いと思います。ただし、そこに火をつける候補者と、発火装置を作り出せる選対スタッフが必要。本格的なネット選挙の時代は、まだ到来していない。しかし、火薬は倉庫に積みあがっている。その火薬の名前は、「若年層の不満」になるかもしれません。

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