川田龍平来年の参議院選挙。東京地方区は、定数が増えて5になります。そこに松本大学に勤務している川田龍平さんが立候補するのではないか?との見方が強まっています。東京の西部では、弁護士グループや中村敦夫さんの支持者たちも活発に動いているとか。いま都政では日本共産党が石原知事の四男について批判を続けていますが、次男の良純氏が参院選に出馬するという報道と重ねてみると、すでに激しい戦いが始まっていることが分かります。

私は、田中康夫さんが参議院の長野地方区(定数2)から立候補すると見ています。きょうのNHKの世論調査によると、田中さんが党首をやっている新党日本の支持率は0.1%に過ぎないから、比例区は厳しい。東京は公明党や共産党が激しく競り合う激戦地ですし、大阪の無党派は吉本興業の芸人を選ぶことが多いですから、田中さんとは芸風が異なります。田中さん自身、これまで何度も「大阪ではウケないんだよな〜」と語っていました。長野県の参議院は自民と民主が1議席づつを分け合う無風のような状態ですが、ここに06年の知事選で52万票を取った田中さんが出てくれば、民主党の羽田雄一郎さんの票が減る可能性が大きい。私は上田や佐久の田中支持者が羽田雄一郎さんの支持者と重なっているケースを見てきましたから、「羽田王国」の衰退が明らかになる展開を予想しています。

取材を進めている信濃毎日新聞の記者によると、「田中の知事には困るけど、まあ良いんじゃないの。参議院なら」という消極的な支持の声も多いそうですが、私も同感。何の存在感もない名前だけの参議院議員を選んでみても、面白みさえありません。松本から選ばれている共産党と社民党の現職県議は、ふたりとも田中さんの票を当て込んでいますから、田中康夫の復活は、共産と社民が参議院で独自候補の擁立をするかどうか?もポイントになりそうです。

岐阜の自民県連を舞台に、野田聖子と佐藤ゆかりの対決が話題になっています。どちらが小選挙区の候補になるか?ここで見落とされがちなのは、公明党の影響力です。自民の候補が2つに割れて、どちらが勝てるか?となったら、公明党の支持が大きな影響を及ぼすでしょうし、同じことは全国の自民党についても言える。つまり「刺客vs復党組」の緊張が高まれば高まるほど、結果的に公明党の政治力が強まるのです。しかし、この見方は大きく報道されていない。マスコミの編集が、政党ごとのタテ割りになっているからです。社民や共産の組織が高齢化している現状を見れば、公明党の支持者の若さは力強く見えるし、保守系と見られている松本市のK市議も公明党の票が3割ほどを支えていると言われている。それだけ地域に根深く浸透しているのです。

県議選については「どうして新しい候補者が出てこないんですか?」と記者に尋ねられたりもしますが、私は「もう、新しい人がしのぎを削るようなエネルギーが街に無いんですよ」と答えています。商業、農業、組合、あるいは青年会議所からも、候補が沸きあがってくるような雰囲気はない。今週は逗子市の市長に40歳の元市議が当選しましたが、若い政治家を育てている自治体と、年配の人たちばかりが組織にしがみついているような自治体の格差も広がっています。これは住民の意識によるところも大きいと思います。

小沢代表が就任するキッカケとなった偽メール事件は、たしかに若い議員の弱さも理由だったと思いますが、そうした議員を選んでしまう、あるいは選ばざるを得ないような地域の現状も深刻だと思いました。政党の公認があって、マスコミに出ていて、有名大学を卒業し、なんとなく若いくて英語まじりの話を器用にするような人が選ばれてしまった。普段から地域が若い挑戦者を育てていれば、国政や県政にも活力が湧き、たとえ知事が次々に逮捕されても、替わりの体制が築けるはずです。私は人々の期待が政治家から経済人に移りつつあるような変化も感じています。

先の総選挙に長野2区から挑戦した自民党の関谷りきさんですが、富士電機に勤務していたお父さんの同僚たちも、出身高校の同窓生たちも「もう応援しない」と明言している状態です。自民党と民主党の両方に応募して自民党の公認になった経緯や、高校を卒業したあと、ほとんど地元に戻ったことがないという話を候補が公然とするようでは、応援している人たちもガッカリだし、足を引っ張られる気持ちになります。たしかに東大を卒業し、弁護士として立派な活躍はされているんでしょうが、この程度の判断ができないのでは地元としては驚かざるを得ないですね。