1USD=117JPYの円高と中国の経済統計の発表の遅れが影響し、東証は下落。人民元などのアジア通貨に引っ張られる形で円が買われたんですが、このアジア通貨高と日本人による円売りとの綱引きは、これからも続きそうです。日本がアジアとの繋がりを深めてゆくのは、円高への圧力。日本に投資対象が乏しいことが意識されてゆくのは、円安への圧力。私は、この2つのバランスが若干の円安に傾いてゆくと考えています。N.Yダウ平均も世界同時株安から回復ですから、日本株だけが世界から取り残されている感じ。G7が共同声明で「世界経済は過去30年で最も力強く拡大し、より均衡がとれている」と言っているのに、日本が遅れている状態なのです。

日本は、もう我慢比べですね。外国人を受け入れないまま、低い成長に甘んじるのか?それとも外国人との共存へ踏み出すのか?どちらも腹をくくらないとできない判断ですが、地方選の選挙カーは、そんな判断とは全く別の次元を走り続けています。別の世界を走っているのは、多くの識者も同じ。たとえば伊藤洋一さんの日記を見ていても、中国経済の話題が不自然なほど登場しません。「正しい、正しくない」という話の以前に、もはや中国の存在を無視できる時代でないことは、欧米系のメディアでも明らかすぎるほど明らかなのに。政治やマスコミがどうあれ、企業や個人は腹をくくらないといけません。で、覚悟を決めた人たちが、中国株を買ったり、外債ファンドを購入したり、為替FXに挑戦したり、あるいは自分の老後を頭の片隅に思い描きながら東南アジアへ出かけている状況だと思います。

昨夜の長野県は寒く、雪が降った場所もあったとか。私は知り合いの20代の日本人とJキャバに行きました。給料日まえで、平日。しかも小雨模様でしたから、松本の街は行き交う人も少なくガラガラ。にも関わらずキャバクラの扉を開けてみれば、店内は満席。地方でも、一部の場所だけでお金が回っている状態なのです。愛情の薄い私はJキャバでもお金の話をするんですが、群馬県の高崎市から来たキャバ嬢の質問の鋭さには、ほんとうに驚きました。「高崎はキリンビールの工場がなくなって水道料金が上がったんですけどぉ、どうして使う水の量が減ったのに、水道代が高くなるんですか?」。さすがは、水商売。私は、次のように答えました。「大口のお客さんがいなくなっても、ダムとか水道管とかを維持するためには、これまでと同じようにお金がかかる。そのお金を、こんどは他のお客さんたちに負担してもらわないといけないから、水道料金が上がるんだと思うよ」。

看護学校に行くためのお金を稼ぎたくて働いている、という女の子もいました。なんども「23歳で遅いんだけどぉ…」と繰り返すので、私は言いました。「そんなことはない!これからは看護師さんは取り合い。同じ大阪でも初任給が4〜5万円違うらしいし、こないだネットを見てたら、少し英語を勉強すればオーストラリアで給料が2倍になるって書いてあった」。反応は、「え?同じ仕事で、給料が2倍ってこと?」と、少し疑うような感じでした。ネタ元は、このブログに先日お寄せいただいた次のようなコメントです。

オーストラリアは、必要な職種を公開して移民をつのってます。移民申請が受理されるかも否かもポイント制(120以上)で簡単に自己判断できます。独立技術系移民といいますが、看護主任はもっとも求められる職業(60)で、専門学校卒(5)後、直近4年のうち3年は働いていて(10)、29歳以下(30/計105)ならば、英語をちょっと頑張ればOKです。看護主任が需要職にリストアップ(15)されたタイミングであれば、39歳以下(20)でも無理なく移民できますね。医療関係の給与は日本の倍はあると思います。なんか有能な日本の若い人が、もっといなくなる話になってしまいました。

つまりオーストラリアは「移民を入れる、入れない」という大雑把で情緒的な話ではなく、ルールづくりが現実的かつ具体的なんですね。どの職種が必要なのか?どういう人に来てもらいたいのか?それをポイントで表現しているわけです。日本の場合は、観光ビザで入国し、働いているうちにオーバー・ステイ。もっと日本にいたいから偽装結婚が増えてしまう。おかげで、まともに国際結婚をする人までが、変に疑われて迷惑している状態です。表玄関が整っていないから、裏口に人が押し寄せてしまう。英国の場合は、ポーランド人は受け入れてみたが問題もあるので、新しくEUに加盟したブルガリアは当面は別の扱い…と、状況に応じた対応になっているようです。やり方や考え方は、いろいろですが、少なくとも日本人だけでニッポンをやっていける状態は終わっていると思います。人を入れずに外国でモノを売ろうとすれば、日本人が外に出なきゃいけない。

地方選でも政治家の顔ぶれは、あまり変わらないと思います。投票に行くのは中高年層が多いですから、新しい人の顔や名前が浸透しにくくなっているんですね。2世議員が多いのは、有権者の高齢化との関係が深い。「あぁ、あの息子さんなら知ってるわ」という感覚が優勢になりやすいのです。日本の我慢比べは、いつまで続くのでしょう。現実が大きく変化しているのに制度や仕組みが変わらなければ、それで生じる軋轢は、働く現役世代の肩に重くのしかかるばかりです。