中国で作られた餃子の問題は、食品業界の全体に影響を与えています。こんなことが続けば会社の存亡に関わりますから、社員が中国への出張や駐在を命じられているようです。入社して間もない20代の社員を派遣するわけにもいかないので、出るのは30代〜50代の経験のある人たち。業務は「2〜3泊すれば良い」という程度の仕事ではありません。つまり冷凍ギョーザの問題も、働く日本人が外へ出てゆく一因になっているわけです。
王老師のブログで紹介されていた『中国語発音の基礎 (CDブック)』を買いました。カタカナに頼らず、しかも発音だけを徹底的に重視した教材は、この他にあまり見当たりません。内容は「これでもか」というほどの単調な繰り返しですが、日本人である自分には、ちょうど良いでしょう。私は松本の焼肉屋で働いていた研修生の女性たちに発音を直してもらっていたのですが、どうやらバイトが会社にバレて叱られたらしく、最近は顔を見なくなってしまったので、音声をiPodに入れて持ち歩いています。他にも『すぐに使える中国語3分講座』、『大阪府立大学中国語ポッドキャスト旅行会話編』、『3字で学ぶ中国語』、『関西大学 Chinese Station 』などを使っています。
海外で働く日本人が増えてゆけば、問題になるのは教育。せっかく入った学校を変わるわけにいかない、という家庭も多い。シンガポールに移住したジム・ロジャーズは、娘の教育について質問され"Exelent"と答えていましたが、これからは日本の学校教育を見限る人も出てくると思います。実際、日本人の女性と結婚した外国人の男性には、自分の子供の容姿が多数の日本人と明らかに異なることから、イジメを深刻に受け止めて帰国する道を選んだ人もいる。もしも日本の教育が現状のままであれば、いっそ海外の大学を目指した方が有利だと考える日本人が増える可能性があると思います。
いくら偏差値が高い有名な学校を卒業しても、海外で働くとなれば、その意味は薄れてしまいます。早稲田や慶應のほかにも、世界には大学がたくさんある。いまは多くの新興国が国際競争力のある人材の育成に力を入れているし、「なんとしても豊かになりたい」という強烈な願望を持つ人口も増えるばかりですから、日本の受験競争などは、どこかの田舎の高校の序列程度の話題になってしまうかもしれません。そもそも国内の受験競争は、参加者の数が減っています。サッカーにせよ、野球にせよ、いまの若い世代は、子供の頃からグローバルな競争の舞台に憧れや夢をいだいていますから、経済的な成功や学術的な達成も、あらかじめグローバルな水準で考える若い世代が(世界中で)増えてゆくでしょう。
私も40歳を過ぎて、かなり記憶力が弱くなってきました。「えーっと何だっけ、あれ」と、人の名前が出てこないことも多い。少し前の40代であれば、組合やら業界団体やらの組織の中での安定を心がけることが大事だったのでしょうが、今は状況が違います。コーヒーの業界だけを見てもアジアの生産国の重要性は上がっているし、また消費国を見ても、欧米のスタイルを真似して改良しさえすれば日本で商売になったような時代は、もう過去になりつつある。
私は衰退する地方で、少子高齢化に直面していますから、自分にできることを少しでもやり続けるしかありません。世の中には、「日本の教育は、こう変えればいい」とか、「将来の少子高齢化に備えて…」という話をする人も多いのですが、私にはそれらが全て暢気に見えてしまいます。日本の少子高齢化や空洞化は、もしかしたら将来の不安などではなく、すでに過去の話題になったかもしれない。すでに勝負がついてしまった話を、将来の課題と呼ぶことには違和感があります。
残されたテーマは、外から人を入れるのか?それとも人が外に出るか?という問題だけ。日本の社会は、日々後者を選択しているように見えます。日本の税制、年金、外交、教育が、ある日を境にしてガラリと変わってゆく姿を想像することは、かなり難しくなったと思います。多くの問題が、"Yet and Again"ですから。

、毎回楽しく拝読しております





学閥意識は日本が一番弱いように思いますが。