為替はドル円が94と円安が進んでいますが、日経225の上値は重い。オイル・ショック後のアメリカで不況が続いたとき、それでも日本の電機やクルマが浸透していったことを考えると、不況下の日本にアジアの安い製品が普及してゆく可能性は高いように思えます。東芝のラジカセを壊してみせる議員がいても、保護主義を求める声が沸いても、アメリカの消費者は日本の製品を買い、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれた80年代は到来した。これから景気が回復してゆけば資源の価格は上がりますから、日本が貿易黒字に頼るばかりではなく、金融やサービスによって稼がざるを得くなる傾向は強まるでしょう。すると個人が持つ1,500兆円の資金を、いかに有効な投資へと繋いでゆくか?が焦点になってゆくわけですが、となると内向きなままのメディアは、より時代の流れに逆行することになります。
最近、近所の新聞社の支局に、大学の同期の男性が転勤してきました。名刺の肩書きを見たら「支局長」と書いてある。自分も40代の半ばですから、記憶力が確実に落ちています。覚えようとする外国語の単語など、すぐに忘れてしまう。先週は駅前のキャバクラで中国人女性が働いていることが分かったので、指名して中国語で話してみました。中国語の入門書には発音についての説明がありますが、「どこから音を出しているのか?」については、詳しく書いていないことも多い。「女」の"nu"は喉の奥から、「去」の"qu"は口先から、それぞれ音が出ていることは、じっさいに中国語を喋る人の隣に座って聞かないと、なかなか実感できない。私が「中国人はお金の話が好きだね」というと、「銭不是万能的 没有銭是万万不能的」という答えが返って来ました。
韓国系の動画サイトで、NHKスペシャル『沸騰都市サンパウロ』を観ました。砂糖黍からできるエタノールが放つ独特の甘い匂いがする排気ガスや、どこまでもどこまでも同じ光景が続くサンパウロ州の内陸部の畑が、なんとも懐かしい。エタノールを運ぶパイプラインの計画が進み、アフリカとの関係が強まれば、大西洋におけるサントス港の地位は上がるだろうと思いました。となれば、小野リサの歌にもなったグアルジャ島あたりの不動産も、人気になりそう。
きょうはFRBがアメリカの失業率が8%を超える可能性があると発表したようですが、まさかブラジルとアメリカの失業率が同じ水準になろうとは、90年代には想像もできませんでした。世界の景気後退は色濃く、なかなか好況の兆しは見えてきませんが、少なくとも先進国と新興国との差が縮みつつあり、また投資を呼び込もうとする政治が各地で衰えていないことは明らかであるように思えます。やはりトンネルの出口の光景は、入り口とは、かなり異なったものになりそうです。



産業構造の大転換もそうですが、不況期の今だからこそ、次なる成長に向けて何ができるかが大事なのだと思います。その点、ブラジルの資源・エネルギー政策の方向性は明瞭ですから、諸問題を克服しつつ経済大国になってゆくのだと思います。
翻って日本政府の資源・エネルギー政策は未だに迷走しています。そもそも政府主導で資源確保のための危機管理体制が整っていそうにないことが不安でなりません。いつまでも民間の商社まかせでいいのでしょうか?この点について、我々国民も真剣に考えなければならない状況になってきたと言えそうです。