中国の1-3月期のGDPは、+6.1%と出ました。目標の8%に比べれば弱い数字ですが、日本の09年の落ち込みが−5〜−6%だとすれば、中国が世界第2位の経済大国になる日は、2011〜12年あたりにやって来そうです。

長期金利日本の長期金利が最も低かったのは、03年の6月2日につけた0.435%です。この年、日経平均は4月28日に7,603円をつけて、「バブル崩壊後の最安値」といわれました。あれから6年が経って、09年の3月10日には日経平均が7,054円と、さらに落ち込み、最安値は更新されました。いまは「100年に1度の不況」と言われていますが、それでも長期金利は1.3〜1.45%あたりですから、ここ数年の株価との比較でみると、やや高いところで金利が動いているといえます。

金利しかし、80〜90年代を振り返れば、やっぱり今の日本の金利は低い。グラフは短期の政策金利の変化ですが、長〜いこと低金利に慣れてきた私たちには、当時の金利がとても高く見えます。ごく簡単に言ってしまえば、このところの20年で、日本では多少の波風がありながらも、だんだん魅力的な投資対象が国内から失われていったのだと思います。

日経きょうの日経には、「国内工場閉鎖100ヶ所超」と見出しが躍っています。「電機や機械、食品など幅広い業種が不採算事業を縮小。中国など新興国を中心とする 成長市場の開拓に軸足を移し、事業構造を転換する」。私は、1980年代の円高不況を思い出します。あのときもドル安(円高)が引き金になって輸出企業が打撃を受けました。日銀は政策金利を下げ「超低金利」と呼ばれましたが、それでも当時は2.5%でした。いまは、もっと金利を下げても、お金を借りる人を探すことが難しい。

この20年で日本の社会が老いたことは、誰の目にも明らかです。80〜90年代の映像がテレビに映るたびに、それを感じる人も多いでしょう。日本は、貿易黒字をガンガン稼ぐ黄金の時代から、シルバーの時代に入った。その変化を示しているのが、金利であり、貿易黒字の減少であり、所得収支の黒字の伸びなのだと思います。中高年の体に高い血圧が危ういように、日本の国内経済は、もう高い金利には耐えられない。いま仮に「住宅ローン金利が8%ですよ」といわれたら、「えーっ」と思う人が大半でしょう。

自分が年をとったことを認めるのは、あまり愉快なことではありません。黄金時代の自分こそが、本当の自分だと思いたい。でも、体は動かなくなるし、記憶力は落ちる。だとしたら年をとった現実を素直に認めてゆくしかありません。現役を退いた野球やサッカーの選手が、コーチやスカウト、あるいは監督として別の道を歩み始めるように、日本の社会も別の道を模索する時期に来ているのだと思います。