On Off and Beyondというブログに載っている話は、出るべくして出たものだと感じます。
これまでずっとなるべく言わないようにしていたのだが、もう平たく/明快に言うことにしました。1)日本はもう立ち直れないと思う。
だから、
2)海外で勉強してそのまま海外で働く道を真剣に考えてみて欲しい。
このブログを書いている渡辺千賀という人は、東京大学から三菱商事を経てスタンフォードでMBAを取ったという華麗な経歴の持ち主。まったく経歴が華麗ではない私も、長く地方に住み、海外で働く人が増えてゆく可能性を感じています。腕のある寿司や天ぷらの職人さんには、「海外で働かないか」と誘われたことのある人が珍しくない。ごく普通に仕事を探している30歳前後の男性にも、「大連や台湾で働くことを勧められた」と話す人がいる時代です。
日本の人口は、1億2,000万以上。うち首都圏に住んでいる人は3,500万人ですから、日本人の大多数は首都圏以外の場所で暮らしています。そこで何が起きているかといえば、就職難。繁華街も小さくなっているところが多い。増えているのは高齢者で、この傾向は20年は続きますから、たとえ日本に留まり続けても、海外に出ても、同じように覚悟がいる時代になってゆくでしょう。やはり、海外に働く人を送り出す仕事が目立つようになりそう。私は、いまさら留学を考えるような年ではなく、むしろ老後に備える年齢なので、介護や医療が日本人だけで担える時代の終わりを考え、アジアの若い人たちと楽しく会話ができることを望んでいます。
On Off and Beyondには、「アメリカ人は大恐慌ではなくただの不況だと思っているようだ」という文章も出ています。現在よりも、70年代の後半から80年代の初めあたりの方が悲観的な人たちが多かったという話。これは長期金利と株価の変化を見ても、納得ができます。ベトナム戦争で多額の出費をした米国は、ゴールドとドルとの交換を維持できなくなり(71年)、長いインフレと不況の時代に入ってゆきました。ヒットした映画にも時代の影が落ちていて、今から振り返ると75年の『カッコーの巣の上で』や、79年の『クレイマー・クレイマー』が、とても地味で内向的な作品に見えます。ただ、きょう発表された米国の失業率は8.9%と80年代初めと同じ高さなので、雇用の問題は、当時と同じように深刻だといえます。
原油は、58ドルまで騰がりました。いったん原油高が57ドルに戻ると、こんどはユーロがドルに対して上がる。大豆や砂糖なども、値上がりしています。CNBCには「不況は終わった!」と語る出演者も出ていますが、起きているのは緩やかなドル安で、それがある場面では原油高として、また別の場面ではユーロ高、あるいは穀物高、株高として現れているように思えます。日本では「円高」という日本を中心とした表現が浸透しているためか、世界的な「ドル安」のもたらす影響が、つねに過小にイメージされているのではないか?と感じます。基軸通貨ドルの下落が、資源の高値を呼び、「円高」として製造業にショックを与え、それが結果的に08年の日本の貿易赤字として統計に記された…と私は考えています。
いま起きているのは、数値としては小さくても、生活の実感としては強く感じられるような金利の上昇やドル安ではないか。日本の高齢化率が低く、かつ輸出産業のライバル国が多くはなかった冷戦下の70年代であれば、強いドル安も強く撥ねつけることができたが、いまの日本はドル安に対して弱くなっている。70年代には30歳ぐらいで住宅ローンを組んでいる人は少なく、結婚後に親と同居を続ける人も多かったし、クルマによる通勤ではなくバスや電車が足だという人の割合も高かったと記憶しています。
現代は、家計だけでなく国や自治体にも借金が多いので、金利の上昇は強い影響を与えるでしょう。3〜4%といえば、歴史的にはごく普通の長期金利ですが、長いあいだ超低い金利に慣れてきた日本でそんな状態になれば、利息の支払いは2倍以上ですから、「立ち直れない」状態に陥る自治体や企業が続出する可能性はあるといえます。日本が立ち直れないかどうか?は別として。
今は環境コンサルタントに機材をレンタルする会社にいますが、勤続一年で昇進しました。4人の部下がいます。フィリピンとアイリッシュと、パースと、どこか北の方のカントリー出身の奴。カントリーから来たのとは全く言葉が通じませんね。意思の疎通は20%位かな?。互いに困ってますが、言葉の通じない上司をもった部下には同情します。....鉱山向けの資材は全く注文が止まってしまいましたが、こちらでも、ようやく?環境回復の公共事業が本格化して、そっち方面でなんとか埋め合わせてる感じです。