日本の空家率が、13.1%に上昇しました。最も空いているのは山梨県で20.2%、次が長野県の19.0%ですから、甲信地方では5軒に1軒が空き家です。かつては"あずさ2号"(77年)や"中央フリーウェイ"(75年)を聴いていた若者たちも、すでに立派な中高年。八王子や日野あたりでも、そのうち「昔の自然が戻って来た」というような話が出てくるかもしれません。

内需の拡大が叫ばれるたびに新築の住宅を買うよう勧める政策が出ますが、私には全国一律で同じ政策を続けることに無理が出てきたように思えます。たとえ住宅ローン金利が2%ぐらいの低さであっても、日本の潜在的な成長率は1%ぐらいだと日銀は言っていますから、収入が伸びにくい。地域によっては就労の機会が減っていて、おまけに住宅が余っていますから、地価は下落を強めています。したがって、いっけんすると低く見える住宅ローンが、実質的には大変な重荷になる可能性がある。せめて「2割が空き家」というような場所では、中古の住宅を中心にした政策に変わらないと、現実的な効果が期待できそうもありません。

usdCNBCでは、久々に「サマー・ラリー」という言葉がよく使われるようになっています。ダウが9,000を超えてきたので、強気派は「8〜9月も好調は続く」と言っています。反対に、原油価格の上昇や失業が個人消費を抑えると予想して、「楽観はできない」と言う慎重派もいる。ドル・インデックスが79を割り込んでいるので、ドル安傾向に注目する人の中は、「お金を守るためには、資源や新興国の株式への投資が良いと思う」と語る人もいます。

今週は企業の決算と共にアメリカの住宅をめぐる統計が出て、不動産の市場が底打ちしたのかどうか?が論議にもなっています。データそのものは強弱まちまちで、まだまだ底打ちとまでは言い切れませんが、日本人の私から見ると、やはり米国は広大で、多様な企業が多様な地域に広がっていることが改めて印象に残ります。労働者の15%は外国人で3億の人口も増えており、だからこそ将来の買い手はいるだろうと考えることもできる。財政破綻が話題になっているカリフォルニアについても、「政府はダメだが、グーグルなど新興企業の伸びは明らかで、新しく事業に参入しようとする人も大勢いる」という意見が出るので、「なるほど」と思えます。

市場のゆくえは分かりませんが、日本の中流層がお金について真剣に考える時代になったのは確かです。月々の給料をフローのお金だとすれば、不動産や株式は資産という名のストック。フローとストックのバランスを見ながら、どういう形で資産を蓄えたら良いのか?その変化は、どうなるのか?を考えないといけない。「品格」や「美しい日本」という精神論で生活を続けられるのは、マスコミ業界にいる人や宗教家ぐらいですから、現世に生きる人は、現実の変化を直視しないとやってゆけません。