Espresso Diary@信州松本

エスプレッソ・ダイアリー。信州松本のコーヒー屋の手記。 RSS feed meter for http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/

2006長野県知事選挙

知事選のあとの取材で思うこと。

昨日も東京の週刊誌から田中康夫さんについて、お尋ねの電話がありました。私は答えるたびに、田中さんが可哀相な人に思えてきます。あの人は「作家」というより「編集者」なんですね。新聞やテレビの見出しを作るためには必死になって働きますが、いったん話題が終了すれば、もう関心がない。「脱ダム」も、「脱・記者クラブ」も、市町村の合併反対も、長野から信州へ名称を変更する話も、県予算の1%をNPOなどに振り向ける政策も、地域通貨を重視するという主張も、河野義行さんを公安委員にした人事も、マスコミで話題になることだけが重要で、その後の政策は放りっぱなし。だから、田中さんが打ち出す政策を実現しようと頑張った人たちは、みな梯子を外されたような立場に追い込まれてしまう。これが、身近な人たちが離れていった最大の理由です。
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田中バブル崩壊の現場から。

国際21当確が出た村井仁さんを追うカメラの群れです。去年の夏には郵政民営化に異を唱えて消えたかと思われた69歳が復活するのですから、政治というのは分からないもの。祝勝会場となった長野市のホテル国際21では、挨拶に立った小坂文部科学大臣の一言が印象に残りました。「公共事業のムダを省いて、福祉にまわす」。長野県では、旧・竹下派の自民党議員までもが、このような挨拶をする時代になったんですね。

東京のキー局や週刊誌は、田中康夫の落選に驚き、そして対応に追われることでしょう。夕方には、ある週刊誌の記者から私のところに電話があったんですが、「どうして田中さんがダメなんですか?」と半ば驚いたような声で質問してきました。今回の知事選は、マスコミとクチコミとの戦いだったと言えます。いかにもありがちな「田中康夫=無党派市民層を代表する改革派」という神話を、もう長野県民は信じなくなった。遊説では若者の間から、帰れ!コールが沸き起こった場所もあるほどです。東京発の情報ばかりを信じている人には「村井仁の当選=旧勢力への後戻り」と見えると思いますが、実際にはマスコミを利用した巨大な詐欺事件が解決したような雰囲気が地元にはあります。

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メディアと政治。

松本では田中さんが逆転した、との声もあります。まだ結果は分かりませんが、各方面からの情報をつなぎ合わせている村井陣営には「厳しい」との見方も広がっています。

私が小学生の頃は、米ソが対立する冷戦の時代でしたから、日米安保が政治のメインテーマとして、よく取り上げられていました。これが30年前のロッキード事件あたりから大きく変化し、有権者(=視聴者)の関心は勧善懲悪のドラマへと移ってゆきました。いまは自民党の安倍晋三さんが次の総理と言われていますが、これもテレビが影響力を強めたがゆえに起きている現象に見えます。いくら自民党の中で派閥のボスをやっていても、国民的な(視聴者的な)人気がなければ、総理大臣にはなれない時代なのです。

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細川佳代子さんの応援演説。

細川佳代子スピーチは、もう抜群ですね。細川佳代子さんが、村井仁さんの応援のために松本に来ました。私は細川護煕さんの演説を日本新党ブームが湧いた93年に聞いているんですが、あれより巧いと思いました。女性としての力強さと可愛らしさが共存していて、嫌味がない。「10年ぶりに選挙の応援に入りました。長野県がどうなってしまうのか、心配でなりません。良識ある人なら分かるはずです」。おそらく護煕氏が選挙を戦っていた頃には、夫人の貢献が大きかったのではないでしょうか。

司馬遼太郎が熊本にある細川ガラシャらの霊廟を訪れたときのエピソードが印象的でした。案内した細川護貞(もりさだ)に司馬遼太郎が尋ねたそうです。「どうして細川家は長く続いたのですか?」。幽斎に始まる細川家は、信長、秀吉、家康の時代を生き延び、肥後54万石の大名として存続した名家。護煕氏の父の護貞氏は、「それは家臣団に恵まれたからです」と答えたそうです。いまの田中知事を支持すると答える長野県の職員は、わずか4%足らず。これでは誰が見ても、県がダメになってしまう…と、佳代子さんの話が続くんですが、戦国時代と現代とを繋ぎながらの演説は、さすが細川家という感じです。



 

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激戦なのに盛り上がらない知事選挙。

観葉植物松本は、日差しが強いっ!選挙というドラマの生々しさに目が疲れたせいか、ふと観葉植物を買ってしまいました。指宿(いぶすき)にあるBIGUPというお店に注文したんですが、鹿児島の南端の何とも鄙びた風景が紹介されているところに地域のリアリティを感じます。通販のサイトには、いかにも「バリバリ売ってますっ!」「ネットで成功、売り上げ×億円!」という感じのところもあるんですが、じっさいの地方の商売はジミ〜なところも多いと思います。
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動き始めた田中陣営。

田中演説ここは、松本パルコ前の通称「花時計公園」です。気だるく暑い空気の中、田中康夫さんの声が淡々と流れています。集まった人は、200〜300人くらいでしょうか。社民党の県議・田口哲男さん、しなやか会の吉江けんたろう市議、田中さんのお父さん、しなやか会の元幹事長・茅野俊幸くん、それに共産党の支持者や身障者の方などの姿が目にとまりました。さすがに前回、前々回の選挙に比べると、現場の雰囲気は弱い。演説を終えた田中知事は、広場に集った人たちに歩み寄っていましたが、それでも帰る人が多い。これまでの田中陣営に見られた握手を求める人々の混雑や、大きな集会のたびに感じられた余韻を確かめるかのような雰囲気は残っていません。
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長野県、実質公債費比率が全国最悪に。

松本では、村井仁さんの優位が動きそうもありません。小選挙区で村井さんと競ってきた民主党の下条みつ代議士は、村井事務所を訪れて激励。松本商工会議所の井上会頭も、村井さんの集会で挨拶をしました。「県議がズルイだよ。村井が引き受けざるを得なくなっただ」。そんな声も聞こえてきます。投開票まで、あと10日ほどだというのに、現職の田中康夫さんの陣営は動きが見えてきません。長野県で2番目の街で、街頭演説をしたとか、集会を開いたという噂さえ聞かないのです。田中さんの力をもってすれば、マスコミの紙面に「勝手連」とか「市民」という言葉を躍らせることは簡単です。しかし、現実の街を動かすことはできない。かつての支持者たちが離れてしまったのです。
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勝谷誠彦や日垣隆が伝えない長野県の知事選挙。

長野県の知事選は、終盤に入ろうとしています。田中康夫さんと村井仁さんの戦いは、ほぼ互角の展開。一部には、少しだけ村井さんが優勢ではないか?との見方も出てきました。2人が松本深志高校の卒業生という事に触れ、「松本が主戦場だ」とする報道もあるんですが、松本の街に住んでいる同じ学校の同窓生としては、全く実感がわきません。告示の日から私が選挙カーの音声を耳にしたのは、たった一度だけ。もう、お城や駅の周辺は中心と見なされないほど郊外化が進んでいるのでしょうか?松本の街頭で田中さんが演説したという噂さえ聞かない。新聞記者からは、「勝手連って、松本では誰がやってるんですか?」と尋ねられるほどです。しかし、マスコミ各社の論調は、なぜか「組織の村井、市民の田中」なんですね。長野県の選挙は、それぞれの地区によって情勢が異なります。きょうは、小選挙区の区割りに沿いながら情勢を解説したいと思います。
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村井仁、69歳の挑戦。

村井集会。「6年間で県の人事課長が8人も替わるようでは困る。8月からは、そうならないようにお願いします」。市会議員の上條徳治さんが発言しました。きょうは、田中知事の支持から批判に転じた人たちを中心に、村井仁さんとの対話集会が近所の旧開智ビルで行われました。共産党も自主投票を決めましたから、田中陣営は赤帽にポスター貼りを委託するようです。もう手足になって選挙を支える市民が少なくなっているんですね。佐藤立志さんが、「昔の利権勢力に市民活動家という構図になって、勝敗はもう明らか」などと、いい加減なことを書いていますが、これは現場の住民や選対の周辺の声を知ろうとしない人の見方です。

 

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長野県の知事選と、ゼロ金利の解除。

長野県の知事選は、田中康夫に村井仁さんが挑む形ですね。中央青山の若林健太さんが降りました。「なんだかつまらないなあ。もうちょっと面白くなりませんかね?」というコメントも寄せられていますが、多くの県民が似たような思いを抱いています。私は、「松本市長の菅谷昭さんの擁立は頓挫する。有力な候補は、務台俊介さん。波乱があるとすれば、猪瀬直樹さん」と予想してきました。務台さんも、猪瀬さんも、地方分権というテーマの最前線で仕事をしている信州人なので、政策を軸にして2人への流れが強まると私は考えていましたが、じつは長野県には、もっともっと大きなテーマが潜んでいたんですね。それは、高齢化。すったもんだを繰り返し、最後に69歳の元代議士に決まった経緯を振り返ってみて、私は「あぁ、信州は年老いたんだな」と実感します。
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村井仁さんは、どう戦えば良いのか?

「知事選の話は、どうなってるだ?」。お問い合わせの電話も寄せられるので、現状の解説などを書いてみます。今のところ立候補を表明しているのは、現職の田中康夫さん、元国家公安委員長の村井仁さん、公認会計士の若林健太さん、それに上田市の峯正一さんの4名です。基本的には、田中知事に村井仁さんが挑む構図ですね。会計士の若林健太さんは、その事務所開きにお父さんの若林正俊・参議院議員や県会議員も顔を出していたそうですから、必ずしも泡沫候補とはいえない。したがって、村井仁さんの陣営としては、?現職の田中康夫への対応、?同じ自民党系の支持者がいる若林陣営との一本化、?民主党など他の団体との連携、そして、次が一番大事なんですが、?無党派層への浸透という、4つの方面の作戦を考えないといけない立場になります。続きを読む

村井仁(むらいじん)陣営の課題。

猪瀬直樹さんが知事選への不出馬を表明しました。背景には官邸の意向があるとの憶測も飛び交っていますが、いまの状況を見れば困難であることが理解できます。菅谷昭さんの擁立は頓挫する。有力候補は、務台俊介さん。波乱があるとすれば、猪瀬直樹さん。繰り返し述べてきた私の見通しは不透明になったので、しばらくは静観したいと思います。「休むも相場」です。
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猪瀬直樹さんが立ち寄る店に行きました。

田中知事が、再選に向けて前進しました。帝国ホテルで行われた新党日本のパーティには、民主党の鳩山由紀夫さん、渡部恒三さんだけでなく、社民党の又市征治さんも登場。知事寄りで知られる『松本市民タイムス』は、芸能人の菅原文太が登場したことまで紹介しています。こうなると民主党は候補をぶつけにくい。もう、羽田雄一郎さんが出馬できる環境は消えました。県民の間には「もう、田中で決まりだろ?」という声が強まりそう。支持率も上昇しています。
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王国の黄昏(たそがれ)。

若林健太「何をゴチャゴチャやっているのか?」。「これじゃ、もう田中康夫の再選だ」。そんな声も増えてきました。今は知事選に向けて3つの団体が、それぞれに膠着している状態です。

ー民党の県連は、候補を公募。「若林健太を候補予定者」としましたが、党が一丸となって推すには程遠いのが現実です。若林健太さんは、7月から金融庁の処分を受ける中央青山監査法人の長野事務所長ですし、出身母体である長野青年会議所のOBたちの間でも推す人たちは少数派。県連の幹部には、「まずは青年会議所のOBだけでもまとめてくれないと推せない」という声もありますし、その県連の幹事長代理の望月雄内さんが、民主党のところへ出かけて羽田雄一郎さんの擁立をお願いしているようでは、自民党そのものがまとまっているといえない。¬閏臈泙慮連には羽田雄一郎さん擁立の動きがありますが、こちらは自動的に補選となってしまうので、連携を求めれば自民党との連携が難しくなる二律背反です。知事選は相乗りで、国政の地方区は対立で。そんな2つの選挙を同時進行でやったら、政党の意味が問われてしまう。1陛鎚杆郢里鮹羶瓦箸垢觧毀吋哀襦璽廚癲¬蛎羹啣陲気鵑箸いΩ補を失い、次の一手が難しい局面です。松本や安曇野などでは、「務台さんを諦めきれない」という声も強い。調整役となっている連合長野の近藤光さんは、候補の擁立を言いながら先延ばしを繰り返していますから、だんだん影響力を失っているように見えます。

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王国の黄昏(たそがれ)。

若林健太「何をゴチャゴチャやっているのか?」。「これじゃ、もう田中康夫の再選だ」。そんな声も増えてきました。今は知事選に向けて3つの団体が、それぞれに膠着している状態です。

ー民党の県連は、候補を公募。「若林健太を候補予定者」としましたが、党が一丸となって推すには程遠いのが現実です。若林健太さんは、7月から金融庁の処分を受ける中央青山監査法人の長野事務所長ですし、出身母体である長野青年会議所のOBたちの間でも推す人たちは少数派。県連の幹部には、「まずは青年会議所のOBだけでもまとめてくれないと推せない」という声もありますし、その県連の幹事長代理の望月雄内さんが、民主党のところへ出かけて羽田雄一郎さんの擁立をお願いしているようでは、自民党そのものがまとまっているといえない。¬閏臈泙慮連には羽田雄一郎さん擁立の動きがありますが、こちらは自動的に補選となってしまうので、連携を求めれば自民党との連携が難しくなる二律背反です。知事選は相乗りで、国政の地方区は対立で。そんな2つの選挙を同時進行でやったら、政党の意味が問われてしまう。1陛鎚杆郢里鮹羶瓦箸垢觧毀吋哀襦璽廚癲¬蛎羹啣陲気鵑箸いΩ補を失い、次の一手が難しい局面です。松本や安曇野などでは、「務台さんを諦めきれない」という声も強い。調整役となっている連合長野の近藤光さんは、候補の擁立を言いながら先延ばしを繰り返していますから、だんだん影響力を失っているように見えます。

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斉藤久典
信州松本のコーヒー屋。1963年生まれ。自作ホームページ→ヤフー掲示板→ライブドアBlogと移動してきました。




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