Espresso Diary@信州松本

エスプレッソ・ダイアリー。信州松本のコーヒー屋の手記。 RSS feed meter for http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/

中国株

ドル安が世界に金融のウェッブを広げる。

原油が96ドルにタッチ。これは信州の暮らしを直撃します。冬はクルマの燃費が悪くなるし、灯油代もかかる。営業や配達は、エリアが広い。エプソンのような大企業でも、稼ぎ手であるインクカートリッジの原価が上がります。近所の銭湯は、営業時間を縮めました。地方にはソフトウェアなど原油への依存度が低い産業が少ないですから、来年の春にかけて地方と都会との格差は更に広がることになるでしょう。

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バフェットも評価する東アジアの変貌。

バフェット旅の目的は、イスラエルの企業「イスカル」の工場を見ることだったようです。CNBCのサイトには、韓国と中国を訪れているウォーレン・バフェットの発言が出ています。韓国の株価については、「アメリカ株よりは、たぶん少し安い」「まだ魅力がある」。ドルについては、「他の主な通貨に対して安くなってゆく」。大連の工場については、立ち上げまでの期間が6ヶ月だったことに触れ、「こんな国は世界のどこにもない」と賞賛。ペトロチャイナの株を売ったバフェットですが、中国経済については「アメリカ人は、ここ中国のようにアメリカ以外の場所で起きている変化に注目すべきだ」と、かなり肯定的です。サブプライムの問題については、単なる金融の問題ではなくアメリカの個人消費に2年先まで影響を与える可能性があると言っています。
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G7への失望と、中国への注目。

楼アメリカと日本の株式市場の反発は、それほど強くありません。新聞には、「G7に失望」という見出しが目立ちます。シティが日興を、ウォルマートが西友を、それぞれ飲み込む話にも、海外で稼がざるを得なくなっているアメリカ企業が日本での販売を強化しようとする意図がありそう。

これといった明確なメッセージを出せないG7とは対照的に、注目が集まったのは中国の新しい指導部でした。人民銀行の周小川・総裁は、人民元が「自由化へ向かう方向性は変わらない」と強調。国家ファンドを率いる楼継偉・会長も、「我々には政治的目的は一切ない。利益至上主義でいく」と語り、むしろ国家ファンドは慎重で世界の安定に貢献していると反論しています。私は政治色のない中央銀行やファンドなどはありえないと思っていますが、それでも先進国から次々と出てくる「人民元の切り上げ要求」とか「政府系ファンドへの警戒」に対して、すぐに責任者が登場して対応する政治のスピードの速さに、いまの中国の強さを感じます。

 

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「マンガ中国株入門」。

マンガ注文しておいた『マンガ中国株入門』が届きました。主要30銘柄の解説となっていますが、QDII、A/H株の格差、8月のサブプライムショックまでの相場の変化が描かれているので、「あー、そうだったなぁ」と振り返りながら読みました。中国株の入門書は、これから次々と登場するでしょう。香港と本土との関係、世界と中国との関係だけでなく、市場の仕組みも変化しそうですから。株式投資は、静止した対象を評価するのではなく、つねに動いている流れの中でポジションを取る作業ですから、いくら財務が良くて業績が良い会社の株を買ったとしても、すぐに儲けが出るとは限りません。個別の企業の特徴や業績も、もちろん大事ですが、とくに現代の中国のように変化が大きい市場の場合は、「これまで市場は、何をテーマにして、どう動いてきたのか?」という流れの確認が欠かせません。したがって、この本は既に中国株を売買している私のような人でも、「まぁ買って損はないな」と思わせる内容があると思います。
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中国共産党大会とG7。

人民大会堂今週は2つの大きなイベントがあります。ひとつは、明日から21日まで続く中国の共産党大会。胡錦濤(フー・ジンタオ)による活動報告から、22日に出る人事まで注目が集まります。もうひとつは19日にワシントンで開かれるG7。この中央銀行の総裁と財務相の会議では、とくにアメリカと欧州との協調が注目だと思います。0.5%の利下げをして様子を見ているアメリカと、物価の上昇に直面している欧州の立場のズレが意識されるようなことになれば、市場への影響は大きい。政治は「欧米は一体である」と市場に確信させることができるでしょうか?
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Cash Position (キャッシュ・ポジション)。

香港香港H株指数は、19,218と5%以上の上昇。これだけ急騰しても平均のPERは30倍ぐらいなので、まだバブルとは呼びづらいと思います。ただ、こういうときこそ考えておきたいのが、キャッシュ・ポジション。例えば「全体の20%はキャッシュで持つんだ」と決めておいたとしても、株価が上がってゆけば、ただ放置しているだけで15%ぐらいに下がってしまいます。少し売ってキャッシュの比率を保ち、急落場面で拾えるように備えることは大事。そして急落した場合に買うかもしれない銘柄を想定しておきたいところ。私の場合なら、やはり中国の内需関連やHSBCのような銀行でしょうか。なにしろ日本は、銀行、証券、損保、生保と買いづらい金融機関ばかりなので、「アジアの中流層の拡大というテーマに沿う銀行は、HSBCかな…」などと漠然と考えてしまいます。続きを読む

国内少壮派vs海帰派。

レベッカ銅、ニッケル、原油などの資源が下落しました。CNBCでレベッカ・ジャルヴィスが"Oil versus Dollar(原油vsドル)"と言っているように、資源と米ドルとの綱引きは続いています。米ドルが原油に対して安いときは他の通貨に対しても安く、逆にドルが原油に対して上がったとき(原油高のとき)は、ドルが他の通貨に対しても値を上げやすい。いまは資源高が一服して、ややドルが強くなっている場面です。ドル円も117円に下落。先週はナスダックに上場している中国株に資金が向かいましたが、今週はグーグルやアップルなど米国のハイテク企業に向っています。続きを読む

「2010年 日中逆転」。

カナダ円アメリカの雇用統計は、予想よりも少し強い数字が出ました。円安が進んで、1ユーロは165円。私の為替FXのポジションは、カナダ円の売りだけ。ドル円だけを見ていると1USD=124JPYあたりから円高に振れたままですが、カナダ円のチャートを見ると、むしろ円安が強まっていることが分かります。いまは金融への不安が遠のいていますが、私はアメリカの消費の弱さが意識されてゆくだろうと考えています。アメリカの株が強く上がっても、金利が上がりやすくなりますから、住宅ローンの問題が根本的に解決したとは言えない。日本もアメリカの長期金利の影響を受けますから、週明けは日本の債券市場でも国債が売られそうです。アメリカでは、企業の業績へと注目が移ってゆきます。
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いつも反対の構図を考えておく。

香港H株は、さすがに反落。原油も80ドルに落ちました。ユナイテッド・ワールド証券のレポートでは、チャーリー嶋さんが「3分の1を売りましょう」と題して次のように書いています。続きを読む

Jib Jab "Big Box Mart".

中国電信中国電信(チャイナ・テレコム)が+13.230%の上昇。私は持っていませんが、レッドチップの市場では中国聯通(チャイナ・ユニコム)、中国移動(チャイナ・モバイル)、中国網通(チャイナ・ネットコム)が買われています。一昨日までは資源、昨日からは通信と、循環的に資金が回っている感じ。百度などナスダックに上場している中国株も、強く始まっています。きょうの日本株の上昇は外国人の買いが先導したようですが、ヤフー・ファイナンスには「香港やシンガポールからの資金ではないか?」という見方が出ていました。これからは日本株しか扱わないような人でも、中華系の資本が好む銘柄とか、その傾向などを学ぶ必要性が高まりそうです。
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PERからみた中国株。

ペトロチャイナ中国石油天然気が13ドルにタッチ。最高値を更新しました。チャートは06年からの週足。このような形で動く日本株は、ほんとうに少なくなりました。私は買い増しをするつもりはないですが、仮に買うとしたら移動平均線を割り込んだところが狙い目でしょうか。株価収益率は、まだ15倍。日本には同じような企業がないので比較しにくいですが、しいて比較するなら新日本石油が22倍です。
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ハード・カレンシーとしてのゴールド。

ドル円アメリカが0.5%の利下げをしても、ドル円は115円〜116円の落ち着いた動きです。もしも日米の金利の差に関心が集まっているのなら、円が買われてドルが強く売られるのが自然な流れです。実際、FOMCによる利下げのニュースが流れたとき、ユーロや韓国ウォンはドルに対して強く買われました。しかし、円はドルに対して弱くなる場面もあった。なぜ、アメリカが利下げをしたのに、ドル円は安定しているのか?まずは、この理由から考えてみたいと思います。続きを読む

日本の地方にも香港資本がやって来る。

松本の駅前では、風俗店の呼び込みの男が増えています。理由は3つあって、ひとつは「マッサージ店」で働く中国人の女性が増えていること。ふたつめには、日本人が所有するビルが古くなり、普通の事務所や飲食店が入居しにくくなっていること。みっつめには、日本人の若い男性が昔ほど酒を外で飲まなくなっていること。さらに深い背景を考えれば、中国人の研修生たちが残業に代る新たな収入源を求めていることや、中国本土の物価が強く上がっていることも影響しているといえます。最近では東京の銀座を歩いている男性にも声をかける中国人の女性がいるそうですから、同じような現象は全国に広がっていると思います。
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紫金砿業+10%、ゴールドは700ドル。

紫金鉱業ゴールドが700ドルを超えました。紫金砿業は+10%の値上がり。住友金属鉱山は−4%と冴えません。コモディティ(商品)と中国株に対して強気なジム・ロジャーズの予言どおりになっています。

なぜ資源の価格が高いのか?よく言われるのは中国やインドなど新興国の需要の強さなんですが、もうひとつ、先進国の通貨が弱くなっていることも見逃せないと思います。日・米・欧の中央銀行は、資金を潤沢に供給し、金利を据え置くことを市場から迫られています。それは先進国の通貨が、だぶつかざるを得なくなっている状況だともいえる。金1オンス=700ドルという等式は、ゴールドがドルに対して値上がりしたとも言えるし、逆にドルがゴールドに対して安くなっているとも読めます。

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中国の第5世代。

世界の株価は、まあまあ堅調ですが、アメリカが利下げをチラつかせているので、円売りが弱い。もしもアメリカの株が強くなれば、FRBへの利下げ期待が後退し、円は売られやすくなると思います。逆にダウやナスダックが弱いと、利下げへの期待が膨らんで、円が買われそう。今週の株価を左右しそうなのは、次々と出る統計と報告。火曜日にはISM製造業景況指数、水曜日には地区連銀経済報告(ベージュブック)とサブプライム問題公聴会、木曜日は小売大手売上高とISM非製造業景況指数、金曜日は雇用統計と卸売り売上高と続きますから、そのたびに注目が集まる展開になると思います。続きを読む
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