本日は東日本大震災復旧・復興対策特別委員会が開催されました。


千葉県執行部との質疑応答の前に、放射線医学総合研究所の研究者の方にお越しいただき、2時間程度の講義を受けました。
内容は「放射線の人体に対する影響について」。


今回の内容をまとめると以下の通りとなります。
放射線の影響として考えられるのが、胎児の発生異常、血液の異常、不妊、やけど、脱毛、白内障、癌、白血病、遺伝性影響など。
それではそれぞれの症状は、どの程度の放射線量で顕著にあらわれるのか…。
それが一番の問題です。


この点に関して癌を例に取ると、過去起こった様々な原発事故を統計的に分析した結果、被曝した放射線量の総計が100ミリシーベルトを超えると、癌の発生リスクが高まるとのことです。
簡単な数値例で、どの程度リスクが増加するのかを説明します。
日本人が200人いたとすると、その内約60人が癌で亡くなります(あくまで統計上の数値です)。その200人が全員100ミリシーベルトの放射線を受けたと仮定すると、200人中61人が癌で亡くなると推計されるようです。また200ミリシーベルトの放射線を受けたと仮定すると、200人中62人が癌で亡くなり、1,000ミリシーベルトの放射線を受けたと仮定すると、200人中70人が癌で亡くなるとの推計になるようです。
ちなみに癌に関しては、喫煙によるリスクのほうが圧倒的に高いとのことでした。


同じように、胎児への影響は100ミリシーベルト以上、血液異常、不妊、やけど、脱毛は100〜数千ミリシーベルト、白内障は500〜数千ミリシーベルトの被曝量で観察されるようです。
また、遺伝性影響は人では報告されたことがないとのことです。


但し、この被曝量は一時に大量の放射線量を受けた急性被曝を想定しており、現在のような慢性被曝のケースでは、より影響が出にくいようです。
また、上記の被曝量以下で全く影響が無いとは断言は出来ないとのことでした。


それでは、現在私たちが被曝している放射線量はどの程度なのでしょうか。
現在ホットスポットと言われている松戸市では、毎時0.3マイクロシーベルト程度の空間放射線量が観測されております。
これを年換算すると約1.6ミリシーベルトになります。


今現在福島原発は小康状態を保っており、新たな放射性物質は殆ど飛来してきていないようですが、問題は土壌・砂などに付着してしまった放射性物質から放射線が出ているため、中々放射線量が低減しないのとともに、大人よりも低い位置にいる幼児への影響が心配されております。


今後、土壌や砂、草むら等への対応策を一刻も早く検討する必要があるかと思います。


尚、「統計的にはそれ程影響がないという結果が出たとしても、多くの方々が不安を抱えている中でどういう対応をするべきなのか。」
という質問に対して、放医研の方からは、
「研究者は結果を冷静に伝えるだけ。あとは政治的判断です。」
という回答がありました。
非常に難しい問題ではありますが、多くの方々からの声がある以上、それを行政へと伝えるのが政治の役割であり、また事実を多くの方々にしっかりと伝えるのも政治の役割だと思います。
兎にも角にも今の政治家に求められているのは、説明責任なのです。


今回はちょっと真面目な内容でした。
お付き合いいただきありがとうございました。


千葉県議会議員
松戸たかまさ