2010年07月01日

■公約違反の責任をなすりつけ合う民主党には政権を担う資格なし

 7月11日投票の参院選の争点は、政策ではなく「信義の有無」に尽きる。こんなことになるのも、出来もしない公約をし、それが果たせなくなると、うやむやのうちに「チェンジ」してしまう民主党の存在が原因である。どうせ守られるかどうか分からない公約ならば、政策論議をしても意味がないからである。
 民主党の醜態は、食言(ウソ)にとどまらず、小沢一郎・前幹事長と枝野幸男・現幹事長ら現執行部との責任の押し付け合いにまで発展している。
 小沢氏は、6月28日の遊説で、菅政権の消費税率引き上げ方針(これ自体ぐらついているが)に関して、「選挙で政権を取った(鳩山由紀夫前)内閣で『4年間は上げない』と言った。菅総理がどういうお考えで消費税ちゅうことを話しているか分からないが、私個人としては、国民の皆さんと約束したことは、どんなことがあっても守るべきだと思っている」と現政権を批判した。また、子供手当や高速無料化のトーンダウンについても「政権を取ったら、カネがないからできませんなんて、こんなばかなことがあるか。約束できないなら言うな。必ず私が微力を尽くして、約束通り実現できるようにしたい」「高速道路はすべて無料にするって言って選挙をやったのだから、約束は守るべきだ。消費税も、国民の皆さんとの約束はなんとしても守らないと社会は成り立たない。結果としてウソをついたことになる」と厳しく批判している。
 これに対して、政権や現執行部からは次のような反論が出ている。枝野幹事長は、29日に記者団に対して「法人税収の大幅な落ち込みなどにも拘わらず硬直的な考えをするのは、結果的に国民に迷惑をかける大衆迎合だ」と述べるとともに、昨年末に小沢氏の主導でガソリン税の暫定税率廃止を撤回したことに関して「小沢幹事長時代にマニフェストを手直ししたことをお忘れになっている」と言った。玄葉政調会長(公務員改革相)や野田財務相も、記者会見で相次いで、マニフェストの見直しは小沢氏を含む前執行部の下で作業が進んだ、という趣旨の発言をしている。
 両者の言い分にはどちらにも一理あるが、それをはるかに上回る非がある。小沢氏が「公約は何としても守るべきだ」と主張するのは確かに正論である。しかし、そもそも、実現不可能な政策を公約として掲げたことが問題である。一方、枝野氏らが、マニフェストといえども硬直的にとらえるのではなく修正すべきは修正していくというのは、現実問題としては否定されるべきではない。しかし、明らかに実現不可能なマニフェストを掲げていたことが大問題であった上に、それを変更するにしても明確な説明も何もない。こんな対応は「信義にもとる」という以外に表現しようがない。しかも、枝野氏は「マニフェストを墨守しようとすることは大衆迎合だ」と言っている。実に滅茶苦茶な話ではないか。これは、裏を返せば、大衆迎合のいい加減なマニフェストだったことの何よりの証拠である。
 小沢氏の言動は参院選後の主導権を握ろうとする意図がある、などという「政局評論家的」な解説はこの際不要である。小沢氏の意図などどうでもよい話である。問題なのは、民主党は、出来もしない公約をし、それを変更するに際してはうやむやのうちに行ない、挙句の果てに公約違反の責任をなすりつけ合うような政党であるということだ。昨年の衆院選の時に藤井裕久氏(元・財務相)が「財源のことは言うな。財源は探せば何とかなるものだ。なんとかならなければ、ごめんなさいと謝ればよい」と言っていた。何という無責任なことをいうんだと呆れたものだが、今や、「ごめんなさいと謝ればよい」と言った藤井氏が誠実にさえ思えてくる。
 このような信義のかけらもない民主党に、「今度こそ何かやってくれるだろう」と期待してしまう、目の覚めない有権者が少しでも減ってくれることを心から願ってやまない。政策論ではなくて信義の有無から問わなければならない選挙など、我が国にとって不幸以外の何物でもない。(了)


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takami_neko_shu0515 at 02:43│Comments(0)TrackBack(1) 民主党(日本) | 国内政治全般

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1. 結局、民主党のやったことは間違いだったという確認・・・  [ おたくのたわごと ]   2010年07月04日 19:27
'''米海兵隊司令部の一部、沖縄に残留…再編修正''' http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100702-00000744-yom-pol {{{  【ワシントン=小川聡】日米両政府が米軍再編実施に向けて2006年5月に合意した「再編実施のための日米ロード...

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