つづき

テーブルゲーム収益をカジノと分け合うジャンケットオペレータに対して、ルートオペレータはマシンゲーム収益をカジノと分け合う存在である。もちろんタダで収益をカジノから頂けるわけではなく、ルートオペレータはジャンケットオペレータと同様にカジノの特定のコストを外部事業者として引き受けている。ルートオペレータがカジノから引き受けているコスト、それが設備投資費、いわゆるCAPEXである。

ここ10年ほどの間でマシンゲームの筐体価格はものすごい勢いで高騰している。単にリールが廻ってコインを吐き出せば良かった以前のマシンゲームと異なり、現在のマシンゲームは液晶タッチパネルの採用、TITOの導入、派手なギミックを使ったボーナス演出など、多様な機能が求められるようになった。それに伴いマシンゲームを構成するパーツ点数も格段に多くなり、マシンゲームメーカーにとっての製造原価が上昇する。そういった製造原価の上昇が、現在の筐体価格の高騰の原因である。

また、ゲーム開発のあり方の変化も筐体価格の高騰の一因である。伝統的なマシンゲームは、チェリーやベルに代表されるシンプルなシンボルがリール上で回転するだけで、お客様を楽しませることができた。しかし、現在のマシンゲームは、TV番組、映画、TVゲームなど他メディアコンテンツと連携する例も多く、マシン開発に版権コスト支払が必要となってきている。当然のことだが、そのような版権コストも最終的な筐体価格へと転嫁される。

正確な統計が手元にある訳ではないのであくまで私の感覚的な印象だが、平均的なマシンゲーム価格はここ10年くらいの間で1.5倍位には跳ね上がっているのではないかと思う。また、複数プレイヤーが参加できるような一部の大型筐体などにいたっては、1台の導入で数千万円かかるなんてのはザラにある話なのだ。



このような設備への積極的な投資はカジノが継続的にお客様を集め、そこから収益を生み出すためには不可欠なものである。しかし、マシンゲームの人気というのは「ミズモノ」であり、実際のフロアに導入してみなければなかなかその評価が難しい部分もある。現在の筐体価格の高騰はそのようなマシンゲームへの投資リスクを飛躍的に高めており、事業者にとっては非常に悩ましい現実的な課題の一つとなっているのだ。

そして、そこで登場するのがルートオペレータの存在である。

つづく




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