さて、先週7日に行われた党首討論にてIR推進法案の問題点について説明を避ける安倍首相に対し、民進党の蓮舫代表が「息をするようにウソをつく。気持ちいいまでの忘れる力を何とかして下さい」と詰め寄ったことが話題になっています。しかし、その党首討論後に行われた記者会見にて、また蓮舫代表が「ブーメラン芸」をやらかしてしまいました。以下、12月8日の蓮舫・民進党代表の記者会見より。

民主党政権下の行政刷新会議における改革事項の中に「民間事業者によるカジノの解禁」が記載されており、当時の行政刷新担当大臣が蓮舫代表であったという事実。「当時と方針が変わったのか?」という記者の問いに対して、蓮舫代表は以下のように答えています。


当時の規制改革の数あるアイテムの中のひとつだと認識をしております。ただ、それをもってして議員立法をさらに進めるべきだと私が力を入れた事もありませんし、政府として成長の中にひとつの選択としてあるという程度の認識です。
 

ナルホド、民主党政権下のカジノ合法化構想は「政府として成長の中にひとつの選択としてあるという程度の認識」ですか。力強いお答えであります。それではここで民主党政権下、国土交通省で策定された「成長戦略」の公示文書をみてみましょう。以下、平成22年5月17日に発表された国土交通省成長戦略より。


国土交通省成長戦略
http://www.mlit.go.jp/common/000115442.pdf

2~3年後の実現を目指すもの
① ウィンターリゾート、医療観光等地域の特性に応じた観光拠点としての魅力の発掘を行う。医療観光に関しては、在留・訪日外国人の医療ニーズ等を踏まえつつ、院内対応の多言語化、関係医療機関との連携等による高度医療サービスの提供等について検討する。

また、カジノに関しては、導入による様々な負の副次的効果(青少年への悪影響、マネーロンダリング等)が懸念されることから、外国人に利用を限定する、クルーズ船上でのカジノに限定して認めるといった条件も検討した上で、カジノを含めた総合リゾート開発(IR)として参入を希望する外資などがあれば、法的措置を講ずることも含め慎重に検討する。また、その制度設計にあたっては、ライセンス供与による特別立法、利益の一部を公益的事業にあてる等公益性確保のための仕組み、導入による負の副次的効果回避の仕組みについてあわせて検討する。地域の特性を活かして2~3年間で観光拠点としての魅力を向上できるポテンシャルのある地域を選定し、省庁横断的に集中して支援を行うプロジェクトの実施を検討する。
 
 
おっと、2~3年後に実現を目指す成長戦略として、統合型リゾートの検討が入ってしまっていますね。当時のことは私もよく覚えていますよ。なんたって、私自身も民主党の政策調査会に招聘され我が国の統合型リゾート導入政策の在り方について解説させられた専門家の一人ですから。あの時の民主党は力強くカジノ合法化に向かって歩みを進めていました(棒

その後、民主党は様々な内紛を繰り返し、政権は瓦解してゆくわけですが、民主党政権が2010年の時点に「2~3年後の実現を目指す」としてお約束したものを、それからさらに3年遅れで今、安倍政権が実現しようとしている。そして野党に下って看板をかけかえた民進党が、今度はなぜかそれを批判している、というのが現在の構図であります。

で、何でしたっけ? 「息をするようにウソをつく。気持ちいいまでの忘れる力を何とかして下さい」でしたっけ?その言葉を本当に噛み締めるべきは、一体、どなたなんでしょうか?


facebook