12日間。

五月末からのツアーを終えて、六月も半分が過ぎました。

長いツアーに出て、毎日公演があるという日々は、とてもシンプル。仕込んで、ステージをやり、撤収してアンケートを読む。食べて飲んで寝る。

普段とはまた違う集中力を使うし、体も動かすのでよく食べるし、そうするとごはんがおいしい。土地の旬のものをいただくと、それもまた特別おいしいのです。その地の焼酎、大好きなマンゴー、おかしな名前の魚。

シンプルな毎日は感覚が前面に現れます。


たまに、弾いている時は何を考えているの?と聞かれることがありますが、これはやはり毎日同じとはならず、心の景色はいつも違う。

幕が上がって最後の音が消えるまで、いくつもの感情の間を揺れ動く日もあれば、ひたすらここ、と留まる日もある。

深い深いところにあったものが、約二時間のステージとともに昇華されるようなこともあるし、楽器を弾いているからぶつけられるものもある。

それを音楽を通して共有できることは幸せなことなのだろうな…と思います。幸せ、という言葉はちょっと軽いかもしれないけれど。


この旅も、ひさしぶりの再会、新しい出会い、北海道からの応援。ありがとうございました!

五月も終わり。

明日で五月も終わり。

札幌は爽やかな陽気の毎日ですが、明日からは、私達にとってはおそらく真夏のような九州へ行ってきます。梅雨の前は暑いよ~!と聞いています。

初日は、何度もお世話になっている「ビストロときつ」さん。オーナーとお店のみなさん、いつもここへいらしてくれる方達のお顔が浮かびます。

がんばらなくては。


昨日、時々立ち寄る珈琲屋さんで、入りたてという様子の男の子がレジに。喫茶店とはまた違うので、注文の後、カップを用意し、スタッフに伝え、パンを温め、合間におつりを…とスピード勝負。男の子の周りでベテランとおぼしき女性が次々済ませていきます。初々しいなぁ、緊張してるだろうなぁ、微笑ましかった。

私もずいぶん前にクラシック喫茶でアルバイトをしていたことがあるのですが、母の若い頃からある長く続いているお店で、お客さんも年配の方が多いところでした。

慣れない頃は、コーヒーがソーサーにこぼれてしまったり、頼まれたCDを探すのに手こずったり(リクエストがあると、棚にランダムに並ぶオーナーのコレクションの中から探してかける、というシステムでした)…、あぁ私もそんなふうに見守ってもらっていたのかなぁと、当時を思い出しました。


最後になりましたが、先日の円山夜想ライブへいらしてくださった皆様、ありがとうございました。お花やメッセージもいただき、ありがとうございます。

夏に向けて、少しずつ開放的な気分になるこの季節、どうぞお元気でお過ごしくださいませ。

一足先に。

今回のツアー、蔵王から三日間一緒だったうさぎさんと、今朝、みんなより一足先に札幌へ戻りました。


初日は今金。久しぶりにお会いするみなさんも変わらずお元気で、目を潤ませながらすりおろしてくださる今金の味、季節の山わさびも堪能しました。

そこから函館、青森県大間町、五戸町、福島県相馬市、南会津町、栃木県大田原市、のり日があって、宮城県東松島市、塩竈市、十泊のツアー。

近くの町からいらして、前回も聴きました!と声をかけてくださる笑顔。

「ほんっとにまた会えないべか」と、心落ち着く方言で握手してくれた方。

終演後に「またやろう!」と次回の約束が交わされる時の、期待のふくらむ嬉しさ。

「津波で全て流されましたが、思い出はなくならない」アンケートに書かれたメッセージ。

のり日の温泉、男風呂で行われたらしい、可笑しな遊びの話や、この季節の、一番好きな緑がいっぱいに広がる山道。


今日、合間の時間にいろいろ振り返りながらこれを書き進めていましたが、仕事の事情はあるものの、先に帰らなければならないのは寂しいものだなぁ。

残りの公演、いいコンサートとなりますように!
高杉奈梨子"

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