2012年12月06日

フェルナンジーニョ

以前からのフェルナンジーニョの所属球団への推定要求額と、今季の推定年俸の安さからして、フェルナンジーニョは、とにかくJでまだできることを示したかった。その上で、自分の実力に見合う年俸を要求する。


それは甲府に来て、その力を証明した以上、外国人助っ人としての立ち振舞いとしてごく当たり前だと思う。


実際守備を確立して負けないチームにはなっていた甲府を勝てるチームへ昇華させたのはチーム、ダヴィ、フェルナンジーニョの化学反応あってこそ。


その点の貢献度はダヴィ以上であり、クラブがダヴィに二億以上積む度量を持ち合わせるのなら、フェルナンジーニョ壱億という年俸は今季の安年俸からしても十分許容範囲だと考えてしまう。


条件面で折り合わずすでに退団濃厚とのことだが、もし来季への提示が新聞報道から想定される推定4千万程度なら、この件に関してのフロントの努力を認めるのはとても難しい。

(もちろん他の日本人選手たちの年俸との折り合いもあることは間違いないが、ダヴィにあれだけの提示をしているので今更…とも思うけど

もはやダヴィについては打診の時点であきらめており、新聞を通じて内外からの批判を避けるためのパフォーマンス提示で、フェルナンジー二ョには本気で残ってほしくてこの提示の線が強そう)



逆転残留や、手のひらを返せるような補強か、監督の的確なマネジメントにも期待しているが、それでも後ろ髪をひかれる魅力がフェルナンジーニョにはあった。残ってほしいなぁ



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2012年11月04日

VS熊本  〜足跡sokuseki〜

完勝

前半から常に主導権を握った。得意とするサイド攻撃からオウンゴールを誘い、先制。その後も井澤がダヴィとのワンツーで抜け出してゴールを決めると、守っても完封。J2優勝を決めたチームにふさわしいホーム最終戦だった。



足跡sokuseki

序盤戦 ダヴィとともに積み重ねた数字

振り返れば、いくつかのターニングポイントがあった。
開幕当初はダヴィ、高崎の強力2トップの破壊力を頼りに、勝ち点を稼いだ甲府。しかし、城福監督就任1年目ということもあり、チームの完成度は高くはなかった。ダヴィ自身も決定力を発揮していたとはいいがたい。それでも、数字としての結果をダヴィもチームも積み重ねていった序盤戦だった。

苦しんだ初夏 悔しさを魂に刻む

2トップを研究され、相手チームの対策が甲府を苦しめ始めた。内容は良くても勝ちきれない。内容に見合った勝ち点が手に入らない日々が続いていく。優勝決定後、城福監督は言った。勝っても負けても、常に試合に向き合った。悔しさを骨身に染み込ませてきた。その悔しさを特に感じさせたのが、ホームで惨敗した京都戦だった。

京都戦  プロビンチアの象徴にはなれないと言われた日

かつて甲府にプロビンチアの夢を見させた男、あるいは、城福監督が甲府にプロビンチアの象徴となれる何かを感じるきっかけを作り上げた人物、「大木武」
彼は京都の素晴らしい才能を持った選手たちを1年半をかけて育て上げていた。勝つか負けるか、その大味なフットボールスタイルこそ変わらないが、魅力あるチームだ。一方、序盤戦こそその片鱗を見せた城福「ムービングフットボール」。しかし、初夏にかけて、ストレスこそたまれど、心がムービングするような試合はなりを潜め、選手の躍動感も消えかけていた。一体、ムービングフットボールとは何なのだろう。その答えを求めて、京都戦を観戦した人も少なくはなかったはずだ。
結果、惨敗。内容も躍動する京都、なす術なく敗れる甲府。監督へのインタビューで、「プロビンチアの象徴になれるのか」という疑問が投げかけられるのも当然の出来であった。しかし、城福監督はこう言った。「もし、この試合だけで、プロビンチアの象徴になれないと言われるのであれば、それを忘れない。」と。それまで城福甲府に向けられていた追い風はこの日を境に強い逆風へ変わったという。

負けないチームへ

風当たりが変わる。外部からも、そして内部からも。監督の優勝後のコメントから、察するに恐らく、サッカースタイルについて、GMからの働きかけがこのタイミングで行われた。あくまでも推測。それは守備の確立。守備からチームを作る。昨年J1で構築することすら失敗した守備スタイルを監督へ要求した。そして、監督はそれを実行した。GMからの適切かつ、的確なアドバイスとして。そして、即座に結果を残す。危なげない鉄壁の守備。そのとき、チームは負けないチームへと進化した。この進化は、佐久間GMが三浦監督に託した守備構築、監督として行った指導、その素地があったればこそ。去年こそ失敗に終わったが、その経験値を城福監督は見事にチームの基盤づくりに活かしていった。しかも、GMと対立せずに、共存し、その理想を出発点として、さらなる高みを目指す。それまで半信半疑で城福監督を見てきた自分が、「この監督は!」と思えたのはこの時だった。


勝てるチームへ フェルナンジーニョ合流

負けないという土台を手に入れたチームが勝てるチーム、優勝に値するチームへと昇華した要因として、フェルナンジーニョの加入を挙げないわけにはいかない。ドリブル、キープ力はもちろんのこと、その視野の広さ、パスセンスのなんとハイレベルなことか。そして、彼の一番の魅力はパスの精度に他ならない。「寸分たがわず」という言葉は彼のパスにこそ当てはまる。柏のヘディングゴールを生んだあのクロスは、フェルナンジーニョが蹴る前に自分が思い浮かべた理想の軌道をなぞるようにして、柏の頭に吸い込まれていった。クロスが蹴りだされた瞬間に「決まった」と思わされる。鳥肌もののクロスだった。スルーパスもここに出ればいいのに、と思う場所にピタリ。サイドチェンジもイメージ通り。ゲームでもここまで理想通りのプレーをしてくれる選手などいないというのに。とてつもない選手が甲府にやってきた。数シーズン失った心臓を、1ランクも2ランクも上回る究極の攻撃的MFがそこにはいた。選手の努力、監督のマネジメント、フロントの選手補強すべてがかみ合い、甲府は怒涛の快進撃を開始した。

無敗記録、そして優勝

フェルナンジーニョの加入によってダヴィも変わった。信頼できる相棒を得て、周りを活かす意識が格段に増した。他のチームメイトも走れば寸分たがわぬパスが出てくるため、思い切った攻め上がりができるようになった。結果、マークも分散し、ボールも回る。粘り強い守備と、躍動する攻撃陣。サッカーが、観客の心が化学反応を起こすかのようにムービングを始めたのである。最終節を前にして、23試合連続勝ち点、そしてクラブとして初めてのタイトルとなるJ2優勝。城福甲府1年目は記録的な快挙を成し遂げるとともに多くの人の記憶にも刻まれるだろう。

最終節 京都戦に向けて

京都は最終節、勝つことによってJ1への自動昇格を決めることができる。
甲府は無敗記録の更新、そして、惨敗したホーム戦の雪辱をかけた試合となる。
大木監督率いる因縁ある相手との最終節は大いなる熱を帯びている。

2005年の昇格を知るものとして、彼は甲府にとって特別な存在であることに変わりはない。
だが、それ以上に城福浩が甲府にとって特別な存在になる1つの通過点になるべき試合である。

GMとの共存、鉄壁の守備を出発点としたムービングフットボールの育成。それは大木監督では絶対に成しえなかった偉業。

人材の育成に長け、尋常ならざる戦う姿勢を植え付け、サッカーをエンターテインメントと位置付ける勝つか負けるかの魅せるサッカーと、失敗も含めて甲府のポテンシャルを引き出し、情熱的に地道に積み上げてきた手堅きムービングフットボールの勝負の行方を熱くたぎる気持ちを胸に秘めながら見届けたい。

最終節 京都戦  甲府の歴史がぶつかり合うビッグゲーム。





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