鳩山由紀夫がまたわざわざ中国まで行ってやってくれたのはもう誰もが知っていることだと思うのですが、一応貼っておきます。

http://news.livedoor.com/article/detail/7806186/

「鳩山由紀夫元首相は27日、北京市内で開かれた清華大学主催のフォーラムに出席し、沖縄県・尖閣諸島について「ポツダム宣言の中で日本が守ることを約束したカイロ宣言は『盗んだものは返さなければならない』としており、中国側が(返還すべき領土の中に尖閣諸島が)入ると考えるのも当然だ」と述べた。」

この男のことを売国奴だという人は多いと思うのですが、自分はこの男は売国、というより棄国、つまり国家というものを棄てた人だと考えるわけです。実際、本人が「日本列島は日本人だけの所有物ではない」「これからは国境に固執する時代ではなくなり『地球市民』の時代になる」などと発言しているわけです。

おそらく、バブル崩壊後の日本という国があまりにも情けなかったために、日本人は大きく二つの方向に向かっていったのだと思います。ひとつは強い日本を取り戻さなければならないと危機感を強めた保守派の人々。もうひとつはもう国同士で戦って勝ち負けとかやるのをやめようよ、みんなで一つになろうよ、と考えた人たち。その代表者として鳩山由紀夫が元総理という肩書きを利用して、保守派に対して弾を撃ってきている。まさにこれは日本国家に対する攻撃であり、国家反逆罪とかなんかできないものかな……と、多くの人がやりきれない思いを抱いているでしょうし自分も抱いています。というかやりきれない怒りを感じています。

地球市民、すなわち世界を一つの政府、一つの通貨、一つの制度でまとめてしまおうという考え方は実はTPPにも通じるところがあって、あれも関税を撤廃し国のあり方というものを統一して国境を越えてヒト・モノ・カネが自由に動き回るようにしよう、というものなので、世界のトレンドがそういった考え方になってきている。しかしそれを先駆けてやったユーロがどういうことになったのか。ドイツだけが勝ち組になり、ギリシャやスペインはひどい状態で、若年層失業率は50%を超えるということになっている。そういう考え方は間違いである、というのは明らかだと思うのです。

ではなぜこうした考え方が駄目なのか。当たり前の話ですが、ドイツ人はドイツ人であり、ギリシャ人やスペイン人も自分たちの国民意識というものを持っている。我々日本人は、例えば東京都民が自分たちの税金で東北を復興させることに対して何も文句はない。私たちの支払った年金などで誰か関係のない国民の生活を支援することにも文句はない(自分も安定した生活を送れている限り、ですが)。それは私たちが東北や誰か関係のない日本人に対して同じ国家国民であるという意識を持っているからです。一方、ドイツ人にとってはギリシャ人やスペイン人は違う国家国民であるわけですから(虚しくなるくらい当たり前のこと書いてますが)、ドイツ人は自分たちの税金で違う国民を助けることなど許さない!ということになるわけです。

地球市民系の考え方とグローバリズムとは勝ち組と負け組を作るか作らないかで違うところもあるのかもしれませんが、「国家」というものを否定するという点では一致するのかなと思います。冷戦が終わったことで共産主義対資本主義の戦いは終わりを告げたわけですが、21世紀は資本主義、自由主義の中で、国民経済的な考え方と、地球市民やグローバリズムの対立というものが起きている。そして今私たちはTPPによってグローバリズムに呑み込まれようとしているわけですが、これ、せっかくネットが発達しているので、みんなでワーワー騒がないとダメだと思います。

グローバリズムではなく、各国の国家国民が、互いに協調し合い、みんなでウィン・ウィンの関係に持っていく。勝ち組と負け組などというものを作らない、1%だけが大儲けするのではなく、「まともに働く意思のある人」ならみんなが幸せになれる、そういう国際社会を作る。経世済民のための経済というものを実現し、それを世界に広めていく。それがアベノミクスなどによって行われるべきであり、安倍政権が~ではなく、我々国民がそれをやらなくてはいけない。そう思うわけです。

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