東京図書館制覇!Blog版

東京23区の公立図書館を全て訪れたサイト「東京図書館制覇!」の管理人TakeniのBlogです。
こちらでは、読んだ本や東京散歩など、図書館以外のことも書いてます。

マツダはなぜ、よみがえったのか?』読了。

日産の復活については何かととりあげられることが多いものの、マツダについてはとりあげられることが少なく、これはその少ない中の一つ。RX-8の開発を中心に、どんな復活をとげたかが書かれている。

日産はゴーンという強力なリーダーシップが効いたわけだが、マツダに送られてくるフォードの人間は短いサイクルで交代してしまう。

と言うと、コロコロ上が入れ替わる不安定な状態を想像するが、財務の専門→販売の専門→マーケティングの専門とそのときに必要な人間をうまく送りこんでいるのだ。

それにおそらく、廃止の危機にさらされたロータリーエンジンや新開発のスポーツカー(のちのRX-8)について開発担当者が入れ替わる役員達に何度もプレゼンすることで新車がコストやマーケティング面でも優秀なものになっていった。

新しい勢力が入ってくることで伸びた会社というのは、新しい勢力のよさと古い伝統のよさがうまく融合した結果なのだろう。言うは易しで、そう簡単にできるものではないけれど。

一応和解したフジテレビとホリエモン、フジサンケイグループの人間に、ホリエモンのよさだけ奪って、自分達の方が優れていることに関しては彼を説得してみせる、くらいの気概が欲しかったと思うのだが、そんな人はいなかったのだろうか。

▼『マツダはなぜ、よみがえったのか?』のレビュー
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百万ドルをとり返せ!(1977年)』読了。

ジェフリー・アーチャーの第一作目。初めて読んだわけじゃないのに、面白くて中断できず、食事し終わった後の大戸屋に2時間居座ってしまった。空いていたので、お許しを。

ジェフリー・アーチャーって好きなんですよ。騙し騙され知的ゲームも面白いし、テンポがよくて、すいすい読んでしまう。

それにこの作品、インチキ会社に投資して財産を騙し取られた者たちが知恵を使って取り戻すって話なのだが、誰も不幸にならないし、楽しい気分で読み終えられる。

しかも、著者が実際、インチキ会社に投資して財産を失って、それをどうにかするために書いたっていうんだからすごい。

その後も、無事国会議員として復帰できたと思ったら、偽証罪で実刑判決受けて服役し、でも、しっかり獄中記とか出しちゃったりして。小説の登場人物以上に、タフな人だ。

でも、そういった強さもさることながら、自分の嫌な経験から、こんな皆がハッピーな小説が書ける、そのポジティブさがいいんだなぁ。

亡国のイージス』読了。

どうも私とは相性が悪いらしい、この著者。

欺瞞や保身にまみれた社会で人を信じる続けること、そんなテーマは嫌いではない。4月1日のブログで私が書いたことも、そういうことだし。

ただ、それを読んでる私に印象づけるには、もっともっと細かいところを欺瞞や保身に満ち溢れさせないとそれでも信じる心を持ち続けるってことの大きさが伝わらないなぁって思ってしまう。

脇を固めるちょっとした人物やエピソードが簡単に人を信じすぎたりしちゃっているので、全体的に甘いこと言っているな〜って印象になってしまっているのだ。

この著者が、根本的にいい人ってことなのかな。細かいところでも意地悪になってくれたら、きっと私も面白く読めると思うんだけど。

▼『亡国のイージス』のレビュー
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マンガ夜話 Vol.9』読了。

NHK-BSで放送されたBSマンガ夜話という番組を書籍化したものなのだが、これ、めちゃくちゃ面白い。図書館で読んでて、くすくす笑っちゃった。花粉症でマスクしていると、こういうとき便利である。隠せるんで。といっても、ほどほどで切り上げて、貸出手続きして、家で遠慮なく笑わせてもらったが。

で、その本。私はその放送は見たことないのだが、一つのマンガ作品を取り上げて論客たちが1時間徹底的に語りつくす番組とのこと。この本には岡野玲子「陰陽師」の回と美内すずえ「ガラスの仮面」の回が収録されている。

で、最初手に取って読み始めたところが「ガラスの仮面」の方だったのだが、この回、荻野目慶子が出演していて、彼女本当にこの作品が好きらしく、同化しているような発言をするのだ。で、周りの出演者が「大丈夫か、オギノメ(笑)」とか「あなたはそのままでいい(笑)」とか言ってるの。

でももちろんバカにしているわけじゃなくて、こういう番組ってそれなりに入れ込んでいる発言がないとつまんないし、かと言って入れ込みすぎると「アブナイ」感じになってしまうが、荻野目慶子のそういう発言を使って面白い空気にちゃんとおさめている感じで。

もう一方の「陰陽師」。私はこのマンガ読んだことないのだが、それでも面白く読めた。のっけから、萩尾望都といしかわじゅんの評価が対立しているわ、萩尾望都がファンらしく、登場人物の源博雅を「ひろくん」とか呼び出して、しまいには司会者まで「ひろくん」と呼び出すわ(笑)。

この番組、見たかった!

と思ったら、どうもDVDが出ているらしい。う〜ん、見たい。でも値段が高い(笑)。

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来年の国語の教科書には、イッセー尾形や吉永小百合の文章が載ったりするらしい。

私が国語の勉強で接した文章で、一番印象に残っているもの。

予備校での試験で芥川龍之介の小説が出た。芥川龍之介はよく故事をもとにした作品を作るが、それもそんな作品だった。

その頃は、芥川龍之介なんて教科書でしか読んだことなかったし、教科書で芥川作品読んでから、「これが元ネタです」って感じでプリント渡されて、荷物が増えちゃったよ〜、くらいにしか思ってなかった。

しかし、偶然にもその試験の作品、元ネタを進研ゼミの漢文の問題で読んでいたのだ。問題に答えるために読み進むと、「これってあの漢文の話じゃん」と判明。そしてオチまで読み終わり…。

芥川龍之介はオチをこうしたのか(元ネタと違うのだ)。この方がずっといい。芥川龍之介ってすごい!

試験最中ながらも本当に感動した。

思えば、何かを下敷きにした作品なんて、その下敷きをいかにアレンジするかが腕の見せ所であり、下敷きを知らないと味わいも激減。不勉強な私にとって、これが最初の「下敷きを先に知っていた」ケースであり、初めてまともに味わえた瞬間であった。

『黄梁夢』/芥川龍之介
 −元ネタ 『枕中記』

Twelve Y.O.』読了。

ちょっとしっくりこないところもあったけど、ところどころ情景描写が多すぎて、早くアクションに移ってよ、と言いたくなるところもあったけど、まあまあ楽しめた。

それにしても、私が女だからだろうか、感情的な女性が出てくると(出てくるのだ、この小説に)、非常にうんざりしてしまう。

もしこの登場人物がその性格のまま男性だったら、くせのある登場人物だ、くらいにしか思わないのかもしれない。女性だと、自分はこんな人になりたくない、とかっていう余計な感情がくっついて、余計に反感を持ってしまう。

しかもまた、それに対して、小説内の周りの男がものわかりがいいというか、彼女のバックグラウンド(感情的になる所以たる過去を持っている)を思って、寛大に守ってあげちゃったりして、何だかな〜なんて思ってしまうのだが…単なる同姓のひがみなのだろうか、これは。

▼『Twelve Y.O.』のレビュー
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オーデュボンの祈り』読了。

伊坂幸太郎という作家は、トラックバックしていただいたことが縁で読ませていただいている活字の砂漠さんの記事で知ったのだが、読んでて心地よい文章を書く作家である。

この作品、劇中劇のような構造になっていて、非現実的な世界が描かれていて、登場人物さえその世界に疑問を持っていたりする。

それが何とも、空想世界の中で遊ばせてもらっているような実体のない楽しい気分を味あわせてくれる。

リアリティのなさって、ともすれば小説を全くつまらないものにしてしまうのにこんなに心地よい作品になっているなんて、素晴らしい。

あまり第一印象がよすぎると、他の作品を読むのに慎重になってしまうのだが、大丈夫かな?

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