東京図書館制覇!Blog版

東京23区の公立図書館を全て訪れたサイト「東京図書館制覇!」の管理人TakeniのBlogです。

カテゴリ: 【落語】

お知り合いに誘っていただいて林家彦いち落語組手に行ってきました。彦いちさんは、昔空手をやっていたということで、二人会のようなものを「落語組手」と称して開催しているんです。いや、二人会というと二人が噺を一つずつというのが普通だと思うので、彦いちさんの落語会にゲストを迎えるかたちという方が正確でしょうか。今日の組手の相手は、春風亭一朝師匠でした。

まずびっくりしたのは、幕が開いても前座がいなくて、そのかわりに彦いちさんがジーパン&シャツという姿で出てきて、前説を行っていたこと(笑)。彦いちさんは、その後の落語でもやや駆け足で舞台に登場してきたし、フットワーク軽い落語家さんなんですね。

ちなみに春風亭一朝師匠を師匠と呼ぶのに、彦いちさんをさん付けで呼んでしまうのは、多大に久米宏のせいです。彦いちさんはTBSラジオ土曜に放送している久米宏のラジオなんですけどに出ていて、私もときどき聴いていますが、あの番組での彦いちさんはやや小僧扱いされているような…(笑)。彦いちさんは林家木久扇の弟子なので、いじられキャラを受け継いだという理解でいいのでしょう、たぶん。

演目としては、

古今亭駒次 「鉄道戦国絵巻」
林家彦いち 「初天神」
春風亭一朝 「蛙茶番」
林家彦いち 「全身日曜日」

の後に、一朝師匠と彦一さんのトークがあるというかたち。駒次さんの創作落語は、東急東横線がJR陣営に寝返ってしまい、さあどうする東急線陣営という設定で、面白かったなあ。分断された目黒線と多摩川線が南北統一(=目蒲線復活)を目指すとか、弱っちい池上線だけにできることとか、東京の人にしかわからないネタ満載で大笑いしました。関西では関西の鉄道で噺を作るのだろうか、そういうのがあったらわからないけど聴いてみたいな。

初天神は彦いちさんが一朝師匠から教わった噺だそうで、でも最後のトーク部で一朝師匠が彦いちさんに「だいぶ変えたねえ」と言ってました。子どもが駄々をこねる噺ですが、彦いちさんの駄々のこねかた、及びその子を叱る親の様子といったら、まあ賑やかというかうるさいというか(笑)。そのトーク部で言っていたのですが、噺を教えてもらう際にテープに録音する許しをもらったにもかかわらず、録音ボタンを押すのを忘れて録れていなくて、彦いちさんがそれを正直に一朝師匠に言ったら、自宅で録音してポンと渡してくれたんだそうです。高座にかけたのを録音したものとかではなく、彦いちさんのために録音してポンと渡してくれたと。う〜ん、格好いい。しかもそれを一朝師匠の方はすっかり忘れているのも格好いい。

一朝師匠の蛙茶番はよかったですねえ。褌を締め忘れてお尻を出しちゃうというしょうもない噺なのに、こんなに味わって笑えてしまうのは、まさに噺家の技だよなあ。

全身日曜日は、日曜日は体に感謝して休めるべきだという夫の話から始まるシュールな創作落語。短い時間で話がバタバタと展開していくので忙しないという印象を受けてしまいましたが、ああいうシュールとナンセンスが同居しているようなのが彦いちさんの落語なのかな。私はこれまでラジオでのイメージしかなかったので、今後はちょっと見方が変わりそうです。

と、2時間強、落語を楽しんできました。場所が下北沢の北沢タウンホールだったので、個人的にも感慨深くて。私は浪人時代に下北沢から歩いて行ける距離の河合塾駒場校というところに通っていたのですが、北沢タウンホールはちょうどその年にオープンしたんです。当時は下北沢のミスドが満員だったりして勉強する場所がないときにここのフリースペースで勉強していた友達もいたような(私はしてませんが)。ホールに入ったのは初めてでしたが、初めてという気がしませんでした。

それにしてもやっぱりライブはいいですね。ここのところ、ネットの狭さという記事のコメント欄で五反田猫さんと情報の電子化についての話をしているのですが、落語や演劇といった無形のものもデータに残していけばいいというものではなく、生は生のよさがある。もちろん、データとして記録してくれたおかげで、亡くなった落語家の姿を映像で見られるという点もあるけれど。興味のあることについて、同時代に生で見ることができるというメリットはしっかり享受したいです。
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今日ははるばる三鷹まで、立川談春独演会を観にいってきました。

昔の上司にチケットを取っていただいたのですが、何と前から2列目の席!近いのは嬉しいけど、意外と高座を見上げる角度が高くなってしまい、もうちょっと後ろがよかったりして(笑)。上司自身も「もう少し後ろがいいよね」なんて話していました。

前座は立川こはる。一見男の子かと思ったけど、てぬぐいが花柄の可愛いものだったし、その後の談春さんのマクラで女の子であることが判明。元気があって、「金明竹」という早口で同じことを何度も言わされるという噺をしたのですが、もちろんつっかえることもすらすらと。でも、もうちょっと色気が欲しいですよね。女としてではなく、芸の色気が。まだまだ若いし、これからか。

談春さんは「不動坊火焔」と「木乃伊取り」。そんなに落語を知っているわけでもない私がいうのも生意気ですが、談春さんの噺は自由さを感じるというか、「落語を聴いている」というより「談春を聴いている」って感じなんですよね。「落語」の中に「談春の落語」があるのではなくて、談春が自分の表現方法として落語を選んでいる、みたいな。

「不動坊火焔」の利吉の妄想っぷりやら、の三人会でも見たけど、なぜか婆さん役を演じるときには胸に手を当てるあのキャラクター。「木乃伊取り」の清蔵なんて、若旦那を説得するときは会場内がしんとなるほどいいこと言うのに、その後の壊れっぷりと言ったら。

やっぱり生の落語はいいですね。これまでは、薦めてもらった人の独演会や○人会に行ってきたけど、演芸場みたいにいろんな人が出てくるところにもっと行ってみたい。国立演芸場だけしかいったことないので、池袋や上野に進出しますか。

今日は紀伊國屋ホールの柳亭市馬・立川談春・柳家三三 三人会 昼の会に行ってきました。

前半は「ちきり伊勢屋」を柳家三三→立川談春→柳亭市馬の順でリレーで演じる趣向。これ、面白い趣向でもあるけど、否が応でも各人の演技を比べてしまうという、落語家さんには厳しい趣向でもありますね。聴いてて、後の二人がのびやかな落語なのに対し、三三の落語がやけに堅いように感じてしまいました。緊張して聴いてないと集中力が途切れてしまいそうで。

今回の三人会、談春を生で聴いたことがない(というか、落語を生で聴くこと自体まだ少ないですけど)私にとっては、立川談春目当てという意味合いが高かったのですが、その談春は予想していたより遊びというか、自由さ、広さ、大きさみたいなものを感じました。もっと真剣で、それこそ緊張して聴いてないといけないような落語を想像していたので、こんなに愉快で楽しい落語をする方だったとは。

今回連れて行ってもらった昔の会社の上司の説明によると、前に演じた「芝濱」を立川談志にダメだしされて、それから少し軽く柔らかい雰囲気の落語に変わったのだとか。続けて聴いてきた人にはそれが嫌な人もいるらしいのですが、私にはすごく楽しかったんです。もっといろいろ聴いてみたい。元上司にもまたチケットを取っていただくようお願いしちゃったのですが、自分でもチェックしてみようっと。


三人会の後は、雑談などしていたのですが、そこでなるほどなと思ったこと。元上司は出版社で働いているのですが、例えば図書館の地域資料本などは、出版社に寄贈してって言えば、購入しなくても寄贈してくれると思うって言われたんですね。たぶん、図書館への寄贈という発想がなかったり、思いついてもどこにしたらいいかわからなかったりする出版社で、知っていれば本一冊くらい献本するよというところがあるのではないかと。

実際のところ、図書館への出版社からの献本がどれくらいあるのかどうかも私は知らないし、例えば資料的に貴重だけどあまり売れなさそうな地域資料本なら、図書館が購入することで少しでも出版社側がコスト回収できた方がいいという考え方もあるかもしれない。
でも、利用者に寄贈をお願いするのではなく、出版社に寄贈(というか献本)をお願いするというのは私にはない発想で、しかも出版業界人からそれはありだと言われると、図書館が呼びかけてみる価値はあるのかも、と思いました。やみくもに献本しろと言ってもたぶん無視されるけど、重点的に集めている分野があって、その中の一冊として並ぶことが、出版社にとってもアピールになるようなものならば。

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