作家別:絲山秋子

2008年05月05日

『逃亡くそたわけ』絲山秋子

逃亡くそたわけ』読了。これは不思議な本でした。精神科の病院に入院していた二人が病院から逃亡する短い小説で、一気に読んだのですが、逃亡の過程と一緒に読んでいるこっちも気分が左右されて。

以下、ネタバレ気味です。それでもいいという方はぜひどうぞ。続きを読む
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2008年03月16日

『沖で待つ』絲山秋子

沖で待つ』読了。不思議な終わり方をする小説ですね。小説として終わった感じがしない分、本当にあった話を友達から聞いているみたいな気もする。「小説」を読むぞ、って気持ちでいると、あれぇ?って感じ。でも肩透かしを食らうってわけでもなくて、何だか納得してしまう。

でも、描いていることが私にはイマイチわからないんですよね。たぶん、会社員の方なんかは同期に対するこの感覚とかわかるんだろうと思うのですが、組織にできる限り属さずに生きたい私には、絲山さんが会社というものに対して持っている印象が、頭では何となくわかっても、心情的によくわからないのです。

同期との奇妙な約束の小説「沖で待つ」だけでなく、同時に収録されている「勤労感謝の日」の方でも、学歴社会全盛期に学生時代を過ごして、そのまま大企業に入った人の臭いを感じるんですよね。「何らかの組織に属しているのが普通で、そうでない人は珍しい」という概念とでも言おうか。私も自分が独立するまでは、独立するってすごいことだと思っていましたけど、実際には珍しいことでもすごいことでもない。どちらも数ある道の一つにすぎないんですよね。

しかし、そんなことはどうでもよくて、この本を読んだのは、実はyoriさんのこの記事を紹介したかったからです(笑)。「沖で待つ」というタイトルからこんな内容を連想するとは、yoriさん、大好きです。でも、同性愛はともかく、飛び降り自殺というモチーフもあるし、全く無関係でもないような気がしたりして。

▼『沖で待つ』のレビュー
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