August 02, 2005

雑木の庭


午前、A店舗内装の現場打ち合わせ。今日出るはずと思っていた見積り、工程が出てこない。若干の訂正の連絡と見積り提出期限を確認。
午後、T倉庫意匠図UP。メールで送る。R山荘構造のチェック・・終わらず。

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ここ何年か関わっている旅館の仕事を通して、雑木による庭造りの得意な造園屋さんと親しくなったこともあり、旅館に限らず自分の設計のなかで、雑木を主体とした庭(と呼べないような敷地周縁空間も含めて)のウェイトが大きくなってきている。周辺環境と建物との関わりと言う意味では小手先の建築デザインなどより庭の造りこみのほうがずっと効果的だし、むしろそれ抜きでは住宅は考えられない。

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木洩れ日の庭で/中谷耿一郎 読了

著者は東京から八ヶ岳の麓に移住してきた造園家。ちょっとメルヘンなタイトルから、自然に親しむ田舎暮らしのドキュメントかと思わせる。そういった色合いもないとはいえないが、本の後半では著者の仕事を通じた経験から、単に庭の設計にとどまらず建物、周囲の環境も含めた景観のあり方を論じていて興味深い。

「地形は庭の骨格ともいえるもので、地形づくりのうまくいっていない土地にいくら樹や花を植えて化粧を施しても、周囲の景観と調和しにくいだけでなく、庭自体がよくなることも少ない。」
「人の自然に対するかかわりが一番顕著に現れているのが、地表面である。」

そして何より著者が関わった庭の写真が美しい。

BGM:Nude Ants/Keith Jarrett  やっぱ"Oasis"はいいですね。

take4_archi at 23:00│Comments(0)TrackBack(0) 書評 | 

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