2006年05月02日

イマジナリーラインは超えないのが基本

p06050203カメラが切り替わった時に見ている人の方向感覚が混乱する事がある。例えばA、B、2人で会話しているシーンでそれぞれのアップを繋ぐ時、AもBも同じ側から撮れば画面に映る横顔は向き合う形になり、アップだけでもお互いに向き合っている事を認識できるが、Bを反対側から撮るとAもBも横顔の向きが同じになって向き合っているにもかかわらず見ている人には2人は同じ方向を向いているように感じられてしまう。こういう混乱を防ぐ方法のひとつにイマジナリーラインを意識したショットを心がけるという方法がある。イマジナリーラインとは対話線とも呼ばれ、わかりやすい例としては先にも書いた2人が対話するようなシーンで2人を結んだ想定上の線分を想像すればいい。先に書いたような方向の混乱を起こさないためには繋ぐ時にこのイマジナリーラインをまたがないというのが原則だ。さて実験した映像を上げてみる。カメラの配置は図を参照。クリックすれば大きな映像が表示できる。この図でカメラ3がイマジナリーラインを超えている。まずカメラ1からカメラ2に切り替える原則を守ったシーン。

カメラ1=>カメラ2

続いてカメラ1からカメラ3に繋ぐイマジナリーラインを超えたシーン。

カメラ1=>カメラ3

原則を破った方の映像はキックをしていたはずのキャラの方が蹴り飛ばされているような錯覚に陥る。このようにイマジナリーラインを意識した繋ぎはアップの繋ぎで混乱を起こさないために大切な原則である。しかし意図的にこの原則を破る事で見る者を混乱に陥れるなんて演出もアリなので、なかなか深いねぇ。



take_z_ultima at 22:37│Comments(0)TrackBack(1)映像編集 

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