フィギュア制作

2014年07月14日

3Dプリンター daVinci 1.0 を使ってみた その12

ダビンチは筐体が大きい割りに部材の固定が単純なのでどうも筐体の剛性が弱いみたいだ。だからヘッドが勢い良く動くとその反動で筐体が微妙に歪み、それがプリントに影響を与えているようだ。

それならばと言う事で実験をしてみた。まず高さ3cmくらいのこんなモデルを用意した。

fig08

プリントの設定はこんな感じ。

fig07

そしてこれはXYZwareでスライスし終わったもの。これを状態を変えてプリントして比較してみようってわけだ。

fig06

まず最初に考えたのがこれ。単に機械の上に水を張ったボールと水筒を置いただけ。早い話がヘッドが大きく振れてもそれより質量が大きいものが乗ってれば慣性が大きいから筐体自体は動き辛くなり、歪みも減らせるだろうと考えたわけだ。それに運動エネルギーも水が吸収してくれそうだし。大きさが違う2つの容器を置いたのは共鳴したりしないようにと考えてみたんだけど考えすぎかな。

fig01

そしてもうひとつの方法はPPバンドで台にがっちり縛り付けてしまうというもの。後ろのPPバンド外さないとカートリッジ交換できないけどw

fig02

fig03

そしてこれがプリント結果。見ての通り何もしなかったものに比べてかなり改善が見られた。

fig04

水タンクは単純だけどこれでも結構効果がある感じだな。

fig05

ただどれをとってもスライサーが出力した軌道を通らないために溝になっている段が定期的に現れているのがわかる。

fig09

PPバンドを使ったもので観察してみると、この溝は全周すべての位置で他の部分より窪んで溝になっている。つまり筐体が歪んでヘッドの位置が横にずれたために起きているのではない事がわかる(もしずれているなら片方で窪んだら反対側は出っ張るはずだもんね)。

さて、これだけ精度が上がったんだからそろそろいいかなと思って思い切って0.1ミリピッチのプリントに挑戦してみることにした。

マニュアルには、

最高の効果を得るために、0.2〜0.3mmの厚みが推奨されます。

って書いてあったので、0.1mmは機能としては可能だけど使い物にならないんだろうと勝手に決め付けて封印してあったw

最初の故障機と知らずに使っていた時の精度なら諦めるわなw

で、これがやってみたもの。おお、なかなかイケるじゃんw

fig10

鼻の部分はサポート材が空中に浮いてる状態でデータが作成されてるので仕方ないかなw これは自分でサポート作成しとけばなんとかなる。

全周に現れる溝だけど、0.1mmの結果を見てわかるのは、この溝が機械の故障によるものじゃなく、ソフトで意図的に出ているんじゃないかって事だ。だったらパラメータいじれば治るはず・・・かな?

そう思って久しぶりにメーカーのサイトを覗いたらXYZwareのマニュアルが5/7にアップロードされてた。以前に見たマニュアルは印刷パラメータについて詳細が書かれていなくて、なんだかわからなかったんだけど、ダウンロードしたマニュアルには詳細が書いてあった。それを見てわかったんだけど「3D密度」って内部のハニカム構造の密度だけじゃなくて表面の密度にも係わってくるようだ。

fig11

そこでピッチは0.2mmにして「3D密度」を「最高(90%)」にしてプリントしてみた。これがその結果(クリックすると大きくなるよ)。

fig12

見ての通り溝が細かくなった。スライサーで出力されるあの青い線で構成された立体物はヘッドの動く軌跡だと思っていたけど「3D密度」の設定によって間引きされちゃうのかな?

0.2mmでもかなり細かくプリント出来るようになったけど、プリント物内部も隙間無くフィラメントが詰め込まれてしまった。この仕様変えられないもんかな。0.1mmでのプリントも「3D密度」は「中(30%)」でやっているからこれを「最高(90%)」にすればさらに綺麗にプリントできるってことかな。

さっそくやってみたのが下の画像。目論見通りさらに細かくなった。表面にゴミみたいなブツブツが出てしまっているのは空中に描こうとしたサポート材のなれのはてだ。

fig13

中身が詰まっている弊害はてっぺんに現れた。材料があふれててっぺんだけボコボコな状態に。

fig14

これは正面から。

fig15

大きさがわかるように10円玉と比較してみた。

fig16

ここまで来ると、サポート材の編集が出来ないのが悔やまれるね。XYZwareの更なる進歩に期待かな。

まあいずれにせよ、筐体をがっちり固定すればプリント品位は上がるみたいだよ。水のっける時はひっくり返さないように気をつけてね。



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2014年06月25日

3Dプリンター daVinci 1.0 を使ってみた その10

新品になって戻ってきたダビンチでさっそくおかしかった多角形のプリントをしてみた。下がその結果。左下から4、6、8、16、32、64角形で、外接円の半径が1cmのものだ。

fig01

おお、綺麗に出てるw

寸法を測ってみると64角形はほぼ直径2cmになってるし、正方形は1辺が1.41cmになっている。

側面は6角形、8角形、16角形の直線部分に多少のうねりがあるけど、64角形はなかなか滑らかな円周になっている感じだ。

fig02

こうなってみると、前の状態でよく使ってたなって感じだなwww

まあ縦と横の線はキチンと出てたんだけどね・・・。

さっそく水耕栽培用の苗を固定する器具をプリントし始めてみた。園芸用の支柱の固定器具とか作らなきゃいけないものがいろいろあるので、これからしっかり活躍してもらわないとね。



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2014年06月19日

3Dプリンター daVinci 1.0 を使ってみた その8

ダニエル・キイス氏のご冥福をお祈りします。

「アルジャーノンに花束を」を知ったのはアニメのダーティーペアのネタからだったなぁ。

不具合も認識できなければ、それはそれで幸せなのかな・・・

ファームウェアも1.1Jになったので、ダビンチの性能テストをちょっとやってみた。そうしたら何だかおかしな現象が起こったのでメーカーに問い合わせたらどうやら何かの不具合だったようで、引き取り再調整と言う事になった。今までこんなもんかと気にしないで使っていたと言うアホな話はさておいて、症状は以下の通り。

まずプリントは全て下の設定で行った。

fig01

まずどのくらい細い角柱が立てられるのかと思ってやってみたのが下の写真だ。一番細いのが1mm角で、そこから1mmずつ大きくして1〜9mm角で高さ5mmの角柱になっている。

fig02

ダビンチのノズル径が0.4mmだからさすがに0.5mmとかは無理だろうと思ってやらなかったんだけど、1mm角でも一応角柱になった。

形状をフラットベッドスキャナでとって見たのが下の画像。小さいものは歪みが大きいのがわかる。全体的に左下から右上方向に伸びてひし形っぽくなってる感じだ。この歪みが出るのが問題の症状だ。

fig03

寸法を測ってみると以下のようになった。最大・最小は角柱の幅と奥行きの2つの寸法だ。

目標サイズ 最大 最小
1mm X 1mm 1.35mm 1mm
2mm X 2mm 2.15mm 2mm
3mm X 3mm 3.3mm 2.65mm
4mm X 4mm 4.3mm 3.85mm
5mm X 5mm 5.4mm 4.9mm
6mm X 6mm 6.2mm 5.45mm
7mm X 7mm 7.2mm 6.6mm
8mm X 8mm 8.15mm 7.5mm
9mm X 9mm 9.2mm 8.7mm

次に直径5mm〜25mmの円柱を5mm刻みで出力してみた。

fig05

これがスキャナの映像。だいぶ歪な円になってしまった。左下と右上の部分におかしな隙間が出来てしまっているのがわかる。

fig06

寸法を測るとこんな感じ。このゆがみは直径が大きくなっても殆ど変わらないのがわかる。

目標直径 最大 最小
5mm 5.5mm 4.3mm
10mm 10.45mm 9.3mm
15mm 15.55mm 14.4mm
20mm 20.5mm 19.35mm
25mm 25.3mm 24.3mm

中に円を描いてみた。かなりの歪みが見て取れる。

fig11

多角形もいろいろやってみたけどこの外形が歪む現象は同じようにあらわれた。

fig09

見たところ何角形でもあまり差は無いようだ。

四角形もXY軸方向に面を作るのと45°回転させて面を作るのでは下のような差が出た。

fig10

  幅1 幅2
回転なし 30.1mm 29.65mm
45°回転 30.7mm 29.55mm

たぶん回転なしの方も微妙にひし形に歪んでるんだろうな。

メーカーに写真とプリントの元になったデータを送って確認してもらったら、この現象が起きているのは自分の機械だけだと言う事が確認されて、引取り再調整となったわけだ。

いつもながら対応が早くて助かるなぁ。

何だか知らないけど、どーも自分は機械運が無いらしく、買うもの買うもの不具合に見舞われる。だから買う時は絶対に国内で対応してもらえるものしか買わないようにしているし、通販のみの会社はなるべく避けて実店舗があるところから買うことにしている。扱うものが複雑だと故障を説明するだけでも骨が折れるからね。以前インターネットの回線が突然切れた時もNTTの人にこっちの設定から疑われて説明するのに苦労した事があった。それも向こうの工事ミスで自分の回線が切られていたという顛末だったんだけど、説明しんどかったw

去年買ったキャノンのプリンターは諦めて使ってるしw

3Dプリンターは殆ど動作しているところを見たことも無いまま買っちゃって、値段も安かったから出力もこんなもんだろうと勝手に思い込んでたけど、正規の動作じゃなかったとは・・・。

我ながらアホ過ぎるw

調整後の出力がとても楽しみだなぁ。

サイはちょっとずつ塗装中。

fig12



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2014年06月11日

3Dプリンター daVinci 1.0 を使ってみた その7

新しいスライサーになってからプリントの際に最初に無駄打ちする部分がプラットホームの端に移動したんだけど、それがうまくプラットホームにくっつかないでヘッドにくっついてしまい、本番のプリントが酷いことになってしまうようになった。仕方が無いので無駄打ちが終わったところでうまいことヘッドにくっついたフィラメントを除去してプリントさせていた。どうしてこうなるのかよく観察してみると、ヘッドとプラットホームの間の隙間が大き過ぎて、フィラメントが冷えてからプラットホームに届き、プラットホームのところでフィラメントがカールしてしまい、浮いたフィラメントの先がヘッドにひっかかって全部はがれてしまうようだ。

そこでうまくいっていた頃の事を思い浮かべてみると、無駄打ちする時のヘッドはもっとプラットホームギリギリの高さで、その狭い隙間からフィラメントが押し出されてプラットホームにこすり付けられるような感じで伸ばされていたようだった。

そこで思い切ってプラットホームとヘッドの隙間を減らしてみた。

fig03

メーカーのホームページにあるムービーではプラットホームの高さは200〜250が推奨されていたけど、300まで上げてみた。

※300まで上げるとヘッドクリーニングの時にヘッドがプラットフォームに接触するようになるのでマネしない方がいいよ。これはあくまで苦肉の策でやってみたもので、最新のソフトではこんなことしなくてもうまくプリント出来るようになったみたいだ。

そしてプリントしてみたらうまいこと綺麗に無駄打ちが出来た。いいかもw

fig02

サイのフィギュアは脚までパテ盛りが終わった。もうちょっと修正したら塗装かな。

fig01



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2014年06月04日

3Dプリンター daVinci 1.0 を使ってみた その6

もはや3Dプリンターと言うよりフツーのフィギュア作りになっちゃったけど、 こんな工具を使って皺を掘ったりして、

fig02

だいぶサイらしくなって来た。削った後でサーフェイサーを吹いてある。

fig01

まだ脚の部分は3Dプリンタで出力してヤスリかけたままの状態だ。

脚に細かいブツブツをいっぱい作ろうと思って物凄く細いドリルの刃を用意して、

fig03

ピンバイスで爪楊枝の先にこんな穴をあけてみた。これを盛ったパテに押し付ければ、ブツブツが作れるかな。

fig04

3Dプリンターがもうちょっと細かいものまで出来たらいいんだけどねぇ。

光造形式のプリンターもようやく手が届くような製品が出て来そうなので期待したいところだね。



take_z_ultima at 21:50|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)
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