■CFOのための最新情報■

会計・財務・IFRS・税務・ディスクロージャー・IR・株式公開(IPO)などの最新トピックスをやさしく解説! 公認会計士武田雄治(武田公認会計士事務所)提供。

■金融庁 第三者割当増資に情報開示規制強化 割当先など詳細開示へ

22日の日経新聞によると、金融庁は投資家保護の一環として、第三者割当増資に情報開示規制を強化するようです。

具体的には、第三者割当増資をする際に届け出る「有価証券届出書」において、資金の出し手調達資金の使途などの詳細な開示を義務付けるよう、関連する内閣府令を改正するようです(来年2月からの導入を目指す)。

割当先が、英領バージン諸島のSPCで、住所が「P.O.BOX 957」というような、資金の出し手が分からないケースが多いので、金融庁も動き出しました。

「P.O.BOX 957」についてご存知ない方は、下記のリンク先をご覧下さい(かなりおもろいです)。
証券取引等監視委員会の課長さんの講義録。
http://www.fsa.go.jp/sesc/actions/kouenkai/20080910a.pdf



【参考】

▼2009/4/14
経団連 提言「より良いコーポレート・ガバナンスをめざして(主要論点の中間整理)」より

…大規模な第三者割当増資によって既存株主の権利が希釈化されたり、会社の支配権の異動が生じたりすることや、割当先に関する情報開示が不十分であることを問題視する意見が寄せられている。特に、苦境にある企業が反社会的勢力等につけこまれて行われたのではないかと言われる事例が見られることから、市場の公正性、企業経営の健全性の観点からも看過できない。
発行会社としてのアカウンタビリティを充実させ、既存株主の権利が不当に毀損されないよう配慮する必要がある。企業の機動的な資金調達を阻害することのないよう十分留意しながら市場の公正性や既存株主の保護等の確保とのバランスの観点から、取引所において割当先に関する実質審査を充実するとともに割当先の資金手当ての状況の開示等、市場の信頼性のより一層の向上に向けた検討をすべきである。

▼2009/4/23
東京証券取引所上場制度整備懇談会「安心して投資できる市場環境等の整備に向けて」より

安心して投資できる市場環境等の整備




▼「P.O.BOX 957」についても取り上げられてます
兜町コンフィデンシャル―株式市場の裏側で何が起きているのか兜町コンフィデンシャル―株式市場の裏側で何が起きているのか
著者:高橋 篤史
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■「伝わる」IRとは

今週金曜日(27日)に、IRコンサルティング会社のアレックス・ネット株式会社主催のIFRSセミナーの講師をやることになっていますが、タイミングよく、現在発売中の「旬刊経理情報」(12/1号)の巻頭言にアレックス・ネットの加藤社長が御登壇されております
「誰に何を、そしてどのように伝えるか?」というタイトルで)。

IRというのは、決算作業の最下流にある業務だと思っていますが、このIRにおいてきちんと相手(アナリスト等)に言いたいことが伝わらなかったら・・・、と考えると恐ろしいことであります。

IRのプロフェッショナルである加藤社長は、「論理で感情を動かすことが最善手である」としながらも、情に配慮することの重要性を訴えておられます。「伝える」、「コミュニケーションをする」、そして、「人を動かす」ためには受け手の感情を動かさなければならない。

これは、IRに限ったことではないと思いますが、重要なことだと思います。

はたして、企業の決算説明会などのIR活動において感情を動かされたことはあっただろうか・・・と考えてしまいました。




■清和監査法人 RSMインターナショナルと業務提携へ

清和監査法人は20日、世界第7位の国際的会計事務所のネットワークであるRSM International(本部:ロンドン、代表:Jean Stephens)への加盟につき、基本合意に至ったと公表しました。

RSM Internationalとの業務提携基本合意について

清和監査法人は、2004年に設立され(当時の名称は「東京国際監査法人」)、現在、従業員数54名、監査関与会社は62社もあるようです(いつの間に…)。

一方、RSM Internationalは、1964年設立。世界72カ国、732のオフィスと提携し、約30,000人を擁する世界第7位のネットワークファームとのこと。

「週刊経営財務」(2009/9/7号)によると、クライアント数が上場会社10社以上ある監査法人29法人のうち、海外会計事務所等との提携・協力関係にある法人が18法人。
IFRS対応などを考えると中堅会計事務所の海外事務所との提携は今後も増えるかもしれませんね。

■包括利益 「2案」に絞り込みか!?

先日、ASBJにおいて「包括利益」の導入を暫定合意したと書きました。

その模様がASBJのWebcastで視聴可能です。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20091112/20091112_webcast.jsp

先日公表されたの暫定合意では「1案」「2案」両案を併記していましたが、ASBJの委員の中ではこのうち「2案」を支持する意見が大勢とのことで、「2案」に絞る方向でいるそうです。

ちなみに、「1案」とは、包括利益の計算が当期純利益から始まる方式、「2案」とは、少数株主損益調整前当期純利益から始まる方式。

ただ、公開草案が出るまでどうなるかは分かりません。
公開草案は来月公表される予定。



▼連結財務諸表における包括利益の表示方法(ASBJ HPより)
二計算方式
一計算方式

■幻冬舎(7843) 9億円着服の元管理部門責任者 逮捕

JASDAQ上場の幻冬舎(7843)の管理部門責任者が会社の銀行口座から預金を引き出し、私的流用していた事件で、この管理部門責任者が業務上横領容疑で逮捕されたようです。

不正の概要は以下の通り。
幻冬舎(7843) 元社員8年間で9億1230万円を着服!

毎日新聞によると、この管理部門責任者は、9億円を元手に総額35億円を馬券につぎ込んだが、逮捕前の預金残高は1万円以下だったとのこと(残りの元手26億円は競馬で勝ったのか?)。

幻冬舎の内部統制報告書では「重要な欠陥が存在する」と開示しています。

■この注記 読む投資家を 見てみたい

税務研究会などが募集していた「会計川柳」の最優秀作品・入賞作品が当選されています。

会計川柳 応募結果発表

標題の作品は、IFRSのことを言っているのでしょうか。
今、EUのIFRS適用会社の注記記載事例の研究・執筆をしておりますが、まさに同じことを思いながら日々眺めております…。

■IFRS 金融商品に関する基準の改正(IAS第39号をIFRS第9号に置換え)

国際会計基準審議会(IASB)は12日、金融商品に関する基準について従来の「IAS第39号」に代わる「IFRS第9号」を公表しました。

IASB completes first phase of financial instruments accounting reform

「持ち合い株式」は、時価の増減を包括利益で処理する場合でも、配当金の純利益計上を認め、日本の主張が世界に通ったことになりました(すごいことですぞ!)。

2013年1月1日以後開始事業年度から適用されます(早期適用可)。

金融商品に関しては昨今の金融危機への対応も踏まえて全面的な見直しを図っており、以下の3つのフェーズで見直しをしております。
●第1フェーズ・・・企業が保有する有価証券区分を簡素化
●第2フェーズ・・・減損処理の見直し
●第3フェーズ・・・ヘッジ会計

今回はその「第1フェーズ」に当たるもので、これで「第1フェーズ」は完了となります。


なお、「第2フェーズ」の減損処理の見直しについては、今月5日に、減損会計改正の公開草案が公表されております。
IASB publishes proposals on the impairment of financial assets

「第3フェーズ」のヘッジ会計については、引き続き現在も開発中。



■武富士(8564) CB社債権者に対して交換募集 資金繰り悪化で

武富士(8564) は、来年6月に繰上償還を請求する権利が付与されている2018年満期新株予約権付社債について、もし繰上償還された場合最大700億円の償還となることから、資金繰り対策として当社債権者に対し、(1)現金のみ、もしくは(2)現金と普通社債の組み合わせ、による交換の募集を行いました。

[武富士]2011年満期ユーロ円建普通社債の交換募集による発行等のお知らせ

新しい普通社債の年率は10%とのことですが、交換条件(交換対価)が良くないので、どれだけの社債権者が応じるのでしょうか。
武富士の9月末の連結有利子負債残高は2983億円で、当新株予約権付社債も含めると1年以内に約1890億円の返済期限が来ることになっており、当新株予約権付社債の残高を減らすことが急務であると判断したとのこと。

なお、スタンダード&プアーズ(S&P)は17日、消費者金融大手の武富士の格付けを「Bマイナス」から「CC」へ4段階引き下げたと発表しています。

以下、読売新聞(2009/11/17)より
CCは投機的要素が最も強いとされ、その下は債券の一部を償還しない「SD(選択的債務不履行)」となっている。

武富士は16日、2018年を償還期限とする転換社債(700億円)について400億円分を上限に、額面の50%以上の現金か、25%以上の現金と残額分の普通社債に希望に応じて交換すると発表した。S&Pは「交換が成立すればSDにあたる可能性が高い」としている。

交換募集の応募期限は12月2日まで。

■大証も独立役員を求める 上場制度の見直し

 大阪証券取引所は17日、上場制度の見直しを行い、12月にも実施すると発表しました。

コーポレート・ガバナンスの充実に向けた対応等に係る上場制度の見直しについて

大証も、希薄化を伴う第三者割当の規制、独立役員の設置等を求めるようです。
東証については、こちら参照。


■主な見直し内容
1.問題のあるコーポレート・アクションへの対応
・上場廃止基準(希釈化率が300%を超える第三者割当等,株主の利益を侵害する株式併合)の新設。
・開示の強化(希釈化率が25%を超える第三者割当等,MBO)等。

2.コーポレート・ガバナンスの充実に向けた対応
・上場会社が選択するコーポレート・ガバナンス体制の選択理由の開示等,コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みを求める。
独立役員の設置,公表

3.違反行為に対する措置の整理
・上場会社の違反行為に対する措置を,改善措置ペナルティ措置に区分。
・違反行為を繰り返す上場会社に対しては厳格な対応をとるとの基本的な考え方を維持しつつ,より横断的な対応をとる。


▼大証HPより
大証1

大証2

■税理士 インサイダー取引で82万円の課徴金納付命令

先日お伝えした、税理士がインサイダー取引を行った件で、金融庁は82万円の課徴金納付命令を決定しました。

株式会社ウィーヴ株券の公開買付者従事者からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の決定について


■プライム監査法人に対する検査結果に基づく勧告

ついに出たか!

[公認会計士・監査審査会]プライム監査法人に対する検査結果に基づく勧告について



・監査法人としての組織的な業務運営が行われていない

・監査の基準に準拠した監査手続が行われていない監査業務がみられる

・審査態勢は極めて不適切である


など・・・


■亀井静香 IFRSに前向きな発言

11月13日(金)に亀井静香氏の記者会見が行われ、その概要が金融庁のホームページにも掲載されてました。

亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

IFRSに関する質疑応答では、今、出ているスケジュール(=2012年を目処に国際会計基準を適用するか決めるという中間報告に書かれているスケジュール)自体を白紙にするという気はありません、と発言していることは注目に値します。

かつてはIFRSを真っ向から否定していましたが、「理想で言えば、世界中の会社が同じような会計基準でやったほうが便利であることは間違いない」と、トーンが変わってきてます。外圧、内圧があったのでしょうね。
世界の企業会計基準を日本が引っ張っていくぐらいの経済力が日本になければいけない」との発言は、ごもっともですが、日本が米国に次ぐ経済大国だったころでも“会計後進国”といわれてきたわけですし、IASBの理事にも日本人は1名(山田辰己氏)しか選任されない状況です(米国5名、欧州5名)。日本が世界の会計基準を引っ張る日が来るのはいつのことか分かりませんが、純利益の計上や持ち合い株の会計処理のように日本の主張が徐々に世界で受け入れられるようになってきましたので、そういう日が来たら嬉しいですけどね。


▼亀井静香大臣の過去の発言
10/27「一緒にやっていく努力はしていく必要がある」
10/9 「そんなことはやりません。」

■IASBプロジェクト計画表の更新について

国際会計基準審議会(IASB)は6日、IFRSの「プロジェクト計画表」を更新いたしました。

IASB completes first phase of financial instruments accounting reform

11月5日にIASBとFASBとの間でコンバージェンス作業を促進する声明が発せられたのを踏まえての更新と考えられます。

いくつかの項目について時期が変更されていますが、ASBJのコンバージェンス作業は基本的にこのIASBの作業完了を前提に計画されているので、IASB側が後ずれするとASBJの作業の遅滞が懸念されます。

例えば、金融商品会計の改正についても、当初は「来年6月までに完了」となっていましたが、「来年12月まで」に延期されています。

なお、本件については12日開催のASBJで報告がありWebcastで日本語の解説を視聴することができます。(会員でなくても見ることができます。)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20091112/20091112_webcast.jsp



([引用]「3C Library」会員向けメルマガより)

■百十四銀行(8386)の元支店長ら3人逮捕 特別背任容疑

香川県高松市が本店の地銀、百十四銀行(8386)の支店長が元暴力団組員へ不正融資を行い、特別背任容疑で逮捕されたというニュース。

以下、毎日.jp(2009/11/16)より引用
百十四銀行九条支店(大阪市西区)を巡る不正融資事件で、元暴力団組員側に1億円を超える不正融資をしたとして、大阪府警は16日、元支店長、木谷康敏(55)=兵庫県西宮市神楽町▽同支店の元課長代理、熊野宏昭(38)=愛媛県新居浜市港町▽元暴力団組員、小川哲生(40)=住所不定=の3容疑者を会社法の特別背任容疑で逮捕したと発表した。融資総額約10億5000万円の大半が回収できなくなっており、府警は巨額融資の実態解明を進める。

3人の容疑は07年8月31日、元組員が統括する建設会社など3社に、本店の決裁を得ないまま無担保で計約1億3800万円を融資し、同行に損害を与えた、としている。
(中略)
建設会社など3社のうち、2社は経営実態がなかったとされる。この3社を含め、小川容疑者が統括する4社には約半年で、総額約10億5000万円が融資された。しかし、昨年2月以降、まったく返済されておらず、約9億3000万円が焦げ付いているという。

一方、融資先の営業実態の精査を担当していた熊野容疑者は、木谷容疑者とともに小川容疑者から高級クラブでの飲食やゴルフの接待を受けていた。融資された約10億5000万円のうち数億円の使途が不明とされ、府警は巨額融資の動機や金の流れを追及する方針。

小川容疑者は堺市のマンション1棟約2億円と大阪府茨木市の一戸建て住宅約5千万円を個人名義で購入したとも報じられています。

■東理HD(5856) 福村康廣会長を逮捕

今朝エントリーしました東理HD(5856) の問題で、福村康広会長(元社長)が特別背任容疑で逮捕されたようです。

[東理HD]商法違反容疑による当社役員の逮捕及び強制捜査に関するお知らせ

先週もユニオンホールディングス(7736)の社長ら逮捕されたばかり。

■週刊東洋経済 『業界別でわかるIFRS超入門』特集

週刊 東洋経済 2009年 11/21号 [雑誌]週刊 東洋経済 2009年 11/21号 [雑誌]
販売元:東洋経済新報社
発売日:2009-11-16
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ついに「東洋経済」もIFRS特集を組みました。
約50ページにおよぶ内容です。

タイトルに「業界別」と付いており、業界別項目体系になっていますが、
 ・自動車業界=開発費資産計上の影響大
 ・商社業界=収益の純額表示の影響大
 ・ビール業界=酒税抜き売上計上による影響大
という具合に、内容は“各論”の説明です。

なお、本誌に東証上場部長の話が載ってますが、IFRSベースの決算短信の雛型(開示様式)は、「今年度内には示したい」と述べられておりますので、2010年3月末までには公表されると思われます。

また、現時点で上場企業のうち約600社が単体のみの開示をしており、これらの企業は「IFRS非適用会社」であり、「日本基準の財務諸表を開示すればよい」と本誌に書かれておりますが(P82)、中間報告では以下のように書かれており、現時点ではIFRSを適用しなくてもいいとは断念できませんのでご注意ください。
連結財務諸表を作成していない上場企業について、我が国の会計基準による個別財務諸表の作成を引き続き義務づける場合においても、追加的に監査を受けたIFRSによる個別財務諸表を作成することを求めることが考えられる
[出所]「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」より




▼お知らせ:IFRS適用による経営・財務への影響は?
IFRS採用による経営・財務への具体的影響と課題について

▼お知らせ:IFRS解説ページを作りました。
IFRS特集




■東理HD(5856) 会長強制捜査へ 警視庁 特別背任の疑い

東証二部の東理ホールディングス(5856)の会長(元社長)が、特別背任容疑で立件する方針が固まったとのニュース。

以下、msn産経ニュース(2009/11/15)より抜粋
東証2部上場の「東理ホールディングス(HD)」(東京都中央区)が平成17年に行った第三者割当増資の際、コンサルタント料名目で約17億円を社外へ流出させたとして、警視庁組織犯罪対策4課は15日、特別背任の疑いで、一両日中にも同社会長(53)の強制捜査に乗り出す方針を固めた。増資に伴う新株譲渡先に暴力団関係者がかかわっているとされ、同課で詳しい資金の流れを調べる。

捜査関係者によると、会長が社長だった平成16年12月、東理HDは「T投資事業組合」を引受先とする80億円の第三者割当増資を公表。会長は17年1〜3月、資産流出にあたると知りながら、実質的に支配している学習教材販売会社(東京、解散)とコンサルタント契約を結んで同社に約17億6400万円を支払い、東理HDに損害を与えた疑いが持たれている。

東理HDは16年10月、ダイカスト製品製造・販売会社「東京理化工業所」(東京都中央区)の完全持ち株会社として設立。会長は東理HDの創業者だった。

問題となっているコンサル料について、会長は今年9月、「コンプライアンス上の責任を感じた」などとして、東理HDに全額返金し、社長を辞任しかし10月には一転して「費用は妥当だった」とし、代表権のない会長職に就任していた

9月〜10月あたりによく分からないリリースが連発してましたが。。

■「すぐ分かる、詳しく分かるIFRS」

すぐ分かる、詳しく分かるIFRS (日経BPムック)すぐ分かる、詳しく分かるIFRS (日経BPムック)
販売元:日経BP出版センター
発売日:2009-11-13
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日経BP社より、『すぐ分かる、詳しく分かるIFRS』というムックが発売されております。

過去の日経ビジネスのIFRSの記事を大幅に加筆したものですが、さすが日経ビジネス、事例が豊富で分かりやすいです。

第2章は「各論」の解説が書かれていますが、取り上げられている論点は次の通りで、主要な論点はだいたい盛り込まれております。
・包括利益
・財務諸表の表示
・資本と負債の区分
・企業結合(正ののれんの非償却)
・資産除去債務
・金融商品(持ち合い株)
・金融商品の開示
・引当金(引当金要件の変更)
・投資不動産(賃貸等不動産)
・無形資産(資産計上の要件)
・減損(減損判断方法の変更)
・研究開発費(開発費の一部の資産計上)
・連結財務諸表(子会社売却益の資本直入、SPCの取扱い)
・関連会社(定義の違い)
・非支配持分(連結資本概念の違い)
・収益認識基準
・減価償却(方法、耐用年数等の違い)
・外貨換算(機能通貨、換算レートの違い)
・棚卸資産(LIFOの廃止)
・リース会計(全てのリース取引のオンバラ化)
・税効果会計(DTAの回収可能性)
・債権(債権区分等の違い)
・デリバティブ(認定範囲の違い)
・保険負債
・退職給付会計(簿外債務の費用処理)
・有給休暇引当金
・ストック・オプション
・セグメント(マネジメント・アプローチ)

他の章は、少し内容が薄い気がしますが、JTはIFRS適用で売上高が3分の1になる(4章)など、面白い事例も載っています。
全体として、これから「各論」を学ぶ方にはお薦めします。

■目次
1章 IFRSってなに、何が起きるの?
2章 あなたの仕事はここまで変わる
3章 しっかり知りたいIFRS用語集
4章 こう変えるIFRS経営
5章 経営リーダーならここまで知りたい


▼お知らせ:IFRS適用による経営・財務への影響は?
IFRS採用による経営・財務への具体的影響と課題について

▼「週刊東洋経済」も、ようやくIFRS特集
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■IFRS適用アンケートを読む!

前回の続きとして、東証の「ディスクロージャー制度等に関する上場会社アンケート調査報告書」の中から、「3.国際会計基準(IFRS)の適用について」について見ていきます。


■国際会計基準(IFRS)の適用について

先ずは、早期適用する会社がどれだけあるのかという点が興味あるのですが、以下のような回答になっておりました。
(n=1,416社)
1.特に検討していない (50.9%、721社)
2.前倒しで適用しない方向で検討 (29.0%、410社)
3.前倒し適用の要件に合致しないため、前倒し適用できない (10.9%、154社)
4.前倒し適用の要件に合致するよう対応可能な見込みだが、前倒し適用は予定していない (4.4%、63社)
5.前倒し適用することを予定 (4.0%、56社)


前倒し適用することを予定している56社の「適用開始想定時点」はいつかについては、以下のような回答になっております。
(n=56社)
1.2009年度 1社
2.2010年度 3社
3.2011年度 2社
4.2012年度 2社
5.2013年度 7社
6.具体的には決定していない 39社
つまり、IFRSの任意適用をする会社は非常に限られた会社だと思われます。



では、IFRSの適用に向けた検討をおこなっているのかどうかいう点については、以下のような回答となりました。
(n=1,416社)
1.検討を開始している (61.8%、875社)
2.検討を開始していない (38.0%、538社)


IFRS適用に向けて検討を開始している875社の検討段階は、以下のとおり。
(n=875社)
1.事前調査・勉強段階 (93.3%、816社)
2.対応計画段階 (3.9%、34社)
3.分析・評価段階 (1.4%、12社)
4.対応準備段階 (0.9%、8社)
5.対応実行段階 (0.5%、4社)

この結果より、IFRS適用に向けて検討を開始していない会社と、開始しているが事前調査・勉強段階という会社が538社+816社=1,354社(95.6%)あり、任意適用を考えている会社以外は、ほとんどこれからプロジェクトを実行に移す(=現在は実行段階ではない)といえると思います。

外部のコンサルティングサービスを利用するかどうかも未定であるという会社が、IFRS適用に向けて検討を開始している875社の過半数を超えておりました。(利用する場合は、私に是非ご一報ください!)。

IFRSが、そもそも強制適用されるのかどうか、されるとなると具体的にいつからなのか(2015年からなのか、2016年からなのか)、段階適用されるのか、開示の雛型はどうなるのか、単体は開示するのか・・・、といった情報が金融庁あたりから公表されないため、各社「様子見」なのかもしれません。
IFRS適用に向けた各社の具体的な対応開始は、早くても2010年(来年)、もしかしたら2011年、2012年あたりになるかもしれませんね。金融庁や会計士協会やASBJの方が、各種セミナーで「準備は大変ですよ」と訴えたところで、「はいはい、準備が大変なのは分かったよ。で、何すんの?」という状況でしょうか。先日の亀井静香氏の発言で及び腰になっているという話も聞きます。アンケートの自由回答の中にもありましたが、金融庁は「IFRSの導入時期・導入要件などを早期に明確化していただきたい」と思います (と、書いた所で、このブログは金融庁から閲覧できないようになっているらしいんですよね…LDブログだから…)。

あと、同じくアンケートの自由回答の中に「IFRS強制適用に伴い、開示書類は連結(IFRSベース)に一本化していただきたい」という記載がありましたが、これは前回書きました四半期開示におけるディスクロージャー制度改革と一緒に議論され、連結一本化になるものと予想しております。



■四半期開示アンケートを読む! (2)

前回に続いて、東証の「ディスクロージャー制度等に関する上場会社アンケート調査報告書」の中から、「1.四半期報告制度/四半期決算短信について」について見ていきます。



■四半期報告制度/四半期決算短信について(2)

前回のエントリーでは、実務側(企業側)には「投資家保護」の姿勢があり、四半期開示の過重な負担になっている原因は四半期決算短信の量的問題以外のところにある、というようなことを書きました。

ただし、四半期開示の後退(スクラップ)を望ましいとは思っていないという「投資家保護」の姿勢はあるものの、次のような結果も見えてきました。
・機関投資家・アナリスト向け決算説明会を開催している会社が極端に少ない。
・機関投資家向けの「四半期決算説明会」の開催や「四半期決算説明会」のための説明動画のHPの掲載をしている会社が極端に少ない。
・四半期補足資料の作成をしている会社が極端に少ない。

決算説明会は、知名度が高い東証上場企業でもない限り開催しても人が来ないという現状もあるため、これだけで「消極的」とは決め付けてはいけないと思いますが、法律やルールとして求められていることは積極的にやるが、そうでないことをやることは積極的ではないという企業が多いといえるのではないでしょうか。

四半期開示の話ではないのですが、上場企業のIRのサイトは適時開示を載せている程度のものが多く、サイト上で積極的にIRをやっている会社は非常に少ないように思います。「自主的なIR」ってものは非常に重要だと思いますし、上場企業なんだからWebを活用しようよ、って思うのは私だけでしょうか。

このアンケート結果全体を見て、実務側(企業側)は、(意外なことに)四半期短信を直ちに廃止すべきとは思っておらず四半期決算は投資家のみならず経営上も有用だと考えているが、限られた人員で決算開示を行っており、四半期開示における実務負担が過重であることが分かります。

このアンケート結果も参考に、四半期決算短信の簡略化、もしくは、四半期決算短信と四半期報告書の一本化が議論されるはずが、個人的にはIFRSが強制適用されるまでにはこのあたりのディスクロージャー制度の改革が行われると思っております。

■四半期開示アンケートを読む! (1)

東証の「上場制度整備懇談会ディスクロージャー部会」は6日、
「ディスクロージャー制度等に関する上場会社アンケート調査報告書」
を公表しました。

「ディスクロージャー制度等に関する上場会社アンケート調査報告書」

以下の項目について、上場企業へアンケートを取っております。
1.四半期報告制度/四半期決算短信について
2.財務報告に係る内部統制制度について
3.国際会計基準(IFRS)の適用について
4.業績予測の開示について


非常に興味深く、参考になるアンケート調査結果報告です。
今回は、この中で「1.四半期報告制度/四半期決算短信について」について見ていきます。



■四半期報告制度/四半期決算短信について

四半期報告書制度が法制化される前の中間決算短信や半期報告書と、法制化された後の四半期決算短信や四半期報告書を比較すると、圧倒的に情報の量・質ともに後退してしまっています。

これは、四半期報告書制度が法制化される前の2006年8月に、東証が『決算短信の総合的な見直しに係る決算短信様式・作成要領の公表について』を公表 し、決算短信開示の「スクラップ・アンド・ビルド」を発表したことによります。つまり、次期見通しの開示など開示の充実(ビルド)を図る一方で、会計方針や注記の多くを原則省略可能とする開示の簡略化(スクラップ)をしてしまった(詳細は私の本を ご覧ください)。ビルドよりも、スクラップの方が大きすぎて、投資家にとっては、四半期開示になってから、投資意思決定に必要な情報を十分に得ることができなくなってしまった。しかも、四半期決算短信と四半期報告書は、内容も開示のタイミングもほぼ同じであり、四半期決算短信の存在意義がよく分からな い・・・。

そこで、四半期決算短信の簡略化、もしくは、四半期決算短信と四半期報告書の一本化が今後本格的に議論されるものと思われます。
(東証斉藤社長のこの記者会見この記者会見においても、取引所が四半期決算短信に疑問を持っているようにも受け取れます。)

さて、このような状況であり、かつ、四半期開示が実務の過重な負担になっているという中で、アンケート調査報告をみると、実務側はこれ以上の四半期開示の後退(スクラップ)を望ましいとは思っていないことが分かります。むしろ、キャッシュ・フローやセグメント情報など投資家が必要と思われるものは積極的に開示していきたいと思っているし、現状よりも決算の早期化を目指そうと思っているという、投資家保護の姿勢がみてとれます。

さらに、仮に四半期開示のスクラップを行っても、決算早期化を達成できるというものではないという状況であることも分かります(この結果は、短信の早期提出を求める取引所としては想定外の結果ではなかったでしょうか)。その理由としては、四半期報告書の内容が事実上確定するまでの間は四半期決算短信が開示できない、という回答や、開示のスクラップを行っても通常の四半期決算は行わなければならない、という回答が上位を占めました。四半期決算発表にあたっての社内手続きを行う際に監査人のレビューを終了させる必要があるため、という回答もありました。
いずれの回答をみても、四半期決算の開示日数が短縮しない理由には、四半期短信の開示の量的問題ではなく、四半期決算短信(未監査)と四半期報告書(監査済)を、ほぼ同じ内容で、ほぼ同じタイミングで公表するという現行の制度やルールそのものにあるということを浮き彫りにしてしまったのではないかと思います。

■旧GWG買収めぐる脱税 「コリンシアンパートナーズ」の代表逮捕

旧グッドウィル・グループ(GWG、現ラディアホールディングス、東京都港区)による人材派遣会社の買収をめぐる脱税事件で、ファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」元代表取締役が逮捕されたと報じられています。

「コリンシアンパートナーズ」のオーナー兼元社長の公認会計士にも逮捕状が出ていますが、海外に逃亡し、所在が分からないようです。

「コリンシアンパートナーズ」の主な投資先の中には、大証2部上場の住宅建築会社「千年の杜」(現東邦グローバルアソシエイツ、港区)や、大証ヘラクレス上場の青果卸売会社「ビービーネット」(大阪市)なども含まれています。千年の杜については、オーナー兼元社長がファンドを通じて事実上買収し、同氏の知人を社長に就任させていました。

関係者によると、××容疑者側は「脱税マネー」などを原資に06年末、住宅販売会社「千年の杜(もり)」(現東邦グローバルアソシエイツ、港区)を買収。千年の杜は07年6月、熊本県内の不動産を約20億2000万円で購入し、約33億6000万円で都内の不動産管理会社に転売した。転売益約13億4000万円の一部が××容疑者か男性側に流れた疑いがあり、男性は6月、毎日新聞の取材に「(転売益の一部は)××容疑者に流れた。自分は受け取っていない」と語った。
[出所]毎日jp(2009/11/12)より、一部修正


千年の杜は19年12月、2014(平成26)年に行われるソチ冬季五輪に絡むリゾート開発計画を発表し、久間章生元防衛相を会長とする「ソチ冬季五輪協力委員会」の事務局を社内に設置。同社の株は開発計画の発表後に一時高騰しており、特捜部はこの経緯についても、不正がなかったか調べを進めているようです。


兜町コンフィデンシャル―株式市場の裏側で何が起きているのか兜町コンフィデンシャル―株式市場の裏側で何が起きているのか
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■新リース会計基準導入による影響は?

IFRSを導入すると、新リース会計基準の業績に与える影響はどうなるのか。

昨日の日経新聞(朝刊19面)に掲載されていましたので、一部引用します。
国際会計基準で議論されている新リース会計が導入された場合、リースを用いる機会の多い欧米企業などのDEレシオが平均で約13%上昇する可能性があることが分かった。米大手会計事務所PwCなどが調べた。費用のみの計上で済んでいたオペレーティングリース取引が貸借対照表に計上されれば、リース債務を含めた有利子負債が膨らむ。
(中略)
リース債務を含む有利子負債について、25%以上増加する企業数は全体の24%に達するとしている。

日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」の公表により、2008年4月1日以後開始する事業年度から、ファイナンス・リース取引は、原則として売買したのと同様に処理することとなり、その結果、そのリース資産は貸借対照表に計上されることとなりました(リースのオンバランス化)。

この点では、日本基準とIFRSの間に差異はなくなりましたが、日本基準では、ファイナンス・リース取引を、「所有権移転ファイナンス・リース取引」と「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に大別しているが、IFRSにはこのような所有権の有無による区分はありません

このため、「所有権移転外ファイナンス・リース取引」として、リース期間を耐用年数、残存価額を0として減価償却計算しているものについては、見直しが必要となる可能性があります。

また、日本基準では、リース期間が1年以内であったり、リース契約1件当たりのリース料総額が3百万円以下の場合には、賃貸借処理に準じた処理が簡便的に認められているが、IFRSには、このような数値基準はなく、簡便的な会計処理を認めていないため、取扱いの変更が必要になります。

さらに、リース取引については、今後、重要な変更が実施されることが予定されており、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分をなくすか、区分は残すものの、オペレーティング・リースを資産計上するかといった変更がなされる可能性があります。このため、いずれにしてもリース取引のほとんどが資産として計上されることになる可能性が高くなります

そのため、IFRSを導入すると、リース債務が増大する可能性が高いわけです。
すると、DEレシオのみならず、株主資本比率ROA(総資産利益率)といった経営管理指標にも影響を及ぼすことになります。リース契約額の大きな会社は注意が必要です。

[参考文献] 3C Library

■NESTAGE(7633) 大株主&社外取締役から訴えられた!

NESTAGE(7633)が、大株主であり、(元)社外取締役でもある、柏原武利氏(株式会社BgenuineTec)から訴えられたとリリース。

[NESTAGE]訴訟の提起に関するお知らせ

BgenuineTecから借り入れた金を返さなかったというもの。

当該社の代表取締役である柏原武利氏が保有する当社株式の大量の移動を平成21年10月26日に株主名簿管理人より到着した大株主移動報告(平成21年10月16日付)で確認しておりますが、・・・(中略)
なお、柏原武利氏は平成21年5月30日より当社社外取締役でありましたが、平成21年10月5日付でこれを辞任しております。
ん? 大株主でも、取締役でも無くなったのか!?
開示漏れ??

真相は謎ですが、なんだか一番敵に回してはならない人を敵に回してしまった感があるのですけど。

■IFRS 2009 日本語版が12月に販売されます!

去る11月2日に第3回対応会議が開催され、その内容が公表されました。

第3回 IFRS対応会議

(「IFRS対応会議」とは何かについては、こちらを参照。)

先日もご紹介したオーストラリア訪問報告も掲載されています。

また、翻訳委員会より、2009 IFRS Bound Volume の日本語版が12月中に発売されるとの報告がありました。
中央経済社から出るという噂ですが。。


■ミツウロコ (8131) 不適切な会計処理の社内調査結果

ミツウロコ (8131)の不適切な会計処理についての、社内調査結果が公表されました(11日)。

[ミツウロコ]不適切な会計処理の社内調査結果ならびに社内処分について

不適切な会計処理の手口は
(借方)               (貸方)
 負債の減少 or 資産の増加 / 仕入・経費の減少 or 売上の増加
 
 建設仮勘定の増加       / 経費の減少

というものだったようです。


ミツウロコは、平成21年3月期の連結売上高1543億円、当期純利益19億円という大きな企業ですので、各期において支店レベルで数千万円の不適切な処理をされても、会計監査人(あずさ監査法人)は気が付かないでしょう。

本件、内部監査において、特定の負債残高に疑義があったことから判明したとのこと。

なお、建設仮勘定を利用した粉飾は、以前も某上場企業でありました。固定資産の監査において、「建設仮勘定」はマイナーパスすることが多いかもしれませんが、金額的重要性が乏しくても質的重要性は高そうですね。今後注意したいと思います。



■茂木健一郎 3億数千万円の申告漏れ

稼いでますなぁ〜

asahi.com(2009/11/10)より引用
脳科学者の茂木健一郎氏(47)が、東京国税局から3億数千万円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。08年までの3年間に得たテレビの出演料や著書の印税などを全く申告していなかった。無申告加算税を含む追徴税額は1億数千万円で、茂木氏は既に期限後申告して納税も一部済ませているという。

茂木氏は「ソニーコンピュータサイエンス研究所」(東京)に勤務しながら、講演や執筆活動、テレビ番組の出演などもしている。同研究所の親会社のソニーは「これからはきちんと申告するよう指導した」としている。

茂木氏が同研究所から得た給与所得にかかる所得税は源泉徴収されるが、印税や出演料などの雑所得は確定申告をする必要がある。しかし、ソニーによると、茂木氏は多忙で、確定申告の時期になると「徹夜でやったけど終わらない」などと周囲に話していた。税務署から申告を求められたこともあり、その際には税理士を雇うようにと周囲から助言も受けたが、そのままにしていたという。
(以下省略)



仕事の流儀?


■IAS第24号(関連当事者)が改正されました

IASB(国際会計基準審議会)は4日、IAS第24号(関連当事者)の改正について公表しました。

IASB simplifies requirements for disclosure of related party transactions

IASBは、2007年2月に公開草案「国により支配されている企業および関連当事者の定義」を、2008年12月に公開草案「国との関係」を公表していました。今回は、それを受けての改正となります。

基本的な考え方に変更はないが、関連当事者の定義の整理や、国により支配されている兄弟会社等に関する開示の例外規定を設けています。

2011年1月1日以後開始事業年度より適用されます(早期適用可)。

■東証マザーズ開設から ちょうど10年

明日11日で、東証マザーズ開設から10年を迎えるようです。

日経新聞(10日)によると、
・過去10年間に新興市場に上場した企業1990社のうち、上場初日の時価総額と、2009年10月末の時価総額を比較すると、上昇率1位は衣料販売のポイント(約20億円→約1400億円)、上昇額1位は楽天(3700億円→8200億円)
・初日時価総額合計26兆円→2009年10月末14兆円
 (上場後に12兆円が消失した計算)
とのこと。

78%の銘柄が上場後に時価総額を減らしているようです。
リーマン・ショックの影響を加味しても、投資家の立場としては危険な結果です。
非常に面白いと思ったデータは、某大学教授の集計結果。2001年から2006年の上場企業を調べたところ、営業利益率のピークは上場の直前期だったようです。

上場審査での成長性の見極めが甘いことも原因かもしれません。投資家を保護すべき取引所は審査の厳格化をすべきでしょう。新規上場企業が減り、上場廃止企業が増えている現状において、新規上場企業を増やしたいというモチベーションが湧くと思いますが。
なお、マザーズとは関係ありませんが、最近裏口上場かと思われる事象が複数あったのも大きな問題かと思います。新興市場への信頼性を失うことにもなりかねないと思うのですが、取引所は静観でしょうか?

■IFRS対応に伴うシステム開発案件が増加

マイコミジャーナル(2009/11/10)より

ビーブレイクシステムズは11月10日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。
同社によると、最近、国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards、通称:国際会計基準)に対応するためのシステム開発案件が増加しているという。現在は主に2010年4月1日以降に始まる事業年度から適用される「セグメント会計」へのシステム対応が上場企業を中心に行われている。これより、IFRS対応に伴うシステム開発案件がより増加すると予想されている。


コンサルティング業界よりも先にシステム業界は動いています。
SEもIFRSを勉強しなければならない時代と思います。以下のテキストをどうぞ。

「新セグメント会計」への対応以外にも、「財務諸表の表示の変更」や、昨日述べた「包括利益」への対応、「廃止事業」への対応、「過年度遡及」への対応あたりが大変かと思います。あと、会社によっては、(会計・開示システム以外の)販売システム、固定資産システムなどの改訂は急務かと。

わかった気になる IFRS―SE・営業担当者のためのわかった気になる IFRS―SE・営業担当者のための
著者:中田 清穂
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■ASBJ 包括利益導入を暫定合意! 財務諸表の表示が変わる!

ASBJは、10月29日に開催された本委員会において、「包括利益」を導入することで暫定合意したようです。

第188回企業会計基準委員会の概要
(「1.財務諸表表示専門委員会における検討状況について」を参照


IFRSにおいては、IASBとFASBのDP(=財務諸表の表示に関する予備的見解)において、包括利益計算書は「一計算書方式」で、包括利益と当期純利益を表示する、としています。
(現行のIAS1では、「一計算書方式」と「二計算書方式」のいずれかで表示することを要求しているが、DPでは「一計算書方式」一本化を提案)


ASBJでも、これを受けて、財務諸表の表示をプロジェクト項目として取り上げておりました。

「週刊経営財務」(2009/11/9号)によると、今回の本委員会では、
●現行の「当期純利益の表示」と「利益リサイクリング」の維持を前提として、「包括利益」を導入することで暫定合意
●包括利益計算書の表示方法として、「一計算書方式」(単一の包括利益計算書で包括利益を表示する方式)と「二計算書方式」(当期純利益を表示する損益計算書と、当期純利益から始まりその他の包括利益を表示する包括利益計算書の2つの計算書で表示する方式)の選択適用を認める
●連結財務諸表だけではなく、個別財務諸表でも認める
ということで合意したようです。

ここで、「利益のリサイクリング」とは、過去に計上された「その他の包括利益」のうち、期中に実現した部分等を「その他の包括利益」から「当期純利益」に振り替えることをいいます。
例えば、その他有価証券を売却した際に、過去にその他有価証券評価差額金として計上していた金額を、売却損益として当期純利益に含める処理などをいい、日本基準では、原則として「利益のリサイクリング」が行われています。

「一計算書方式」と「二計算方式」の表示方法(雛型案)は、上記リンク先の「審議(1)-3 連結財務諸表における包括利益の表示方法」に載っています。2方式で合計5種類の表示方法が提案されていますが、これについては今後引き続き検討するようです(最終的に各方式1種類の雛型になると思います)。


「週刊経営財務」(2009/11/9号)によると、年内に公開草案を公表し、2010年(平成22年)4月1日以後開始する事業年度の年度末(=2011年3月期本決算)から適用が予定されているようですので(早期適用可)、あと1年半で、財務諸表の表示ががらりと変わることになります
経理実務担当者もさることながら、会計システム、開示システムの開発会社は短期間の開発が求められることになりますので大変なことになりそうです。特に早期適用への対応も行うとなると来年は大変なことになりますよ…。

■コスモスイニシア GC解消 

コスモスイニシア(8844)が、GC注記の記載解消

「継続企業の前提に関する注記」の記載解消に関するお知らせ

事業再生ADR手続が成立し、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断したことにより。へぇ。

■文教堂HD(9978) トーマツ→海南監査法人

文教堂グループホールディングスが、会計監査人を海南監査法人へ変更。

[文教堂]会計監査人の選任に関するお知らせ

最近ではオリコンも海南監査法人へ変更しています。

【セミナーの御案内】 「IFRS EUでの開示事例と日本の経営に及ぼす影響」

右上の「セミナー情報」にもリンクを貼っていますが、
株式会社スリー・シー・コンサルティング主催の無料IFRSセミナー
「IFRS EUでの開示事例と日本の経営に及ぼす影響」
を開催することになりました。
すぐに満員になると思いますので、お申し込みはお早めに!

■インスパーアー(2724) 元和→ワールドリンクス

インスパーアー(2724) が、またまた監査法人を変更
見解の相違が生じたため。

[インスパーアー]一時会計監査人の選任に関するお知らせ


この1年半の間に、どれだけ会計監査人を変えとるんだ・・・

トーマツ→KDA→近暁、降籏京二(*)→ウィングパートナーズ→元和→ワールドリンクス
(*)ただし、両氏との契約条件の詳細を確定させる過程で最終合意に至らず、監査契約の締結までには至らず



結局、元和は約3カ月で辞任。

一方、ワールドリンクスは今年4月に設立されたばかりの監査法人のようですが、
デザインエクスチェンジ(4794)
総和地所(3239)と、元WPクライアントを次々と獲得しております。
西では今年2月に設立されたばかりの堂島が、NESTAGE(7633)、リンク・ワン(2403)と、元WPクライアントを獲得しております。

■独立役員の確保の状況を届け出る必要があります!

東証は、「上場制度整備の実行計画2009」を取りまとめ、9月29日に公表しております。
詳細はこちら参照



これを受けて、東証は、本計画のうち「速やかに実施する事項」を10月29日に公表しました。
http://www.tse.or.jp/about/press/091029s.pdf (P23以降)



以下、気になる点をピックアップしました。



■独立役員について

今後、一般株主保護の観点から、上場企業に対して、「独立役員」の確保を求めることとしています。平成22年3月末日までに独立役員の確保の状況を届け出る必要があるようですので、ご留意ください(だだし、独立役員の確保の「状況」の届出であり、実効性確保は、その翌年の定時総会終了後からとなるよう経過措置を設けるとのこと)。

「独立役員」とは、社外取締役または社外監査役の中から、一般株主と利益相反が生じるおそれのない者を指すようです。よって、OBや親会社からの出向は認めないということだと思われます。上場企業から報酬を得ているコンサルタントや、メインバンクなどの取引先の者についても、一般株主と利益相反が生じるおそれがあるため、東証への事前相談が要請されています。

東証一部上場企業の社外取締役の過半数が「兼務」であるという調査結果もあることから、独立役員の選任は簡単ではないかもしれません。

なお、「独立役員」については、その指定理由等をコーポレート・ガバナンス報告書において開示する必要がありますので、こちらもご留意下さい。



■内部統制報告書の提出に係る適時開示

「内部統制に重要な欠陥がある旨などの記載を行う場合について、報道のみで投資者に伝達されている現状を踏まえ、上場会社自身による説明を求めることで投資者に対してより正確かつ公平な情報を伝える」ために、経営者が内部統制に重要な欠陥がある旨又は内部統制の評価結果を表明できない旨を記載する内部統制報告書の提出を行うことについての決定をした場合は、適時開示をしなければならないという制度になるようです。
これについては、異論ないでしょう。



■IFRS導入に向けた体制の整備

IFRS導入に向けた体制の整備の必要性があるのは分かりますが、ASBJへの加入を半強制的に義務付けるような内容になっています(上場規則に明文化)。
ASBJの会員マークの表示がもはや投資家保護に結びつくとは思えませんし、IFRS導入後にASBJが必要なのかどうかも分からないのに、取引所がなぜこれを盛り込むのやら。。。


【関連記事】
2009/11/2 ASBJの法人会員年会費を値上げ! 来年度から


■東証社長 短信は年2回でよいのではないか・・・

東証の斉藤社長の記者会見(10月29日開催)の要旨が公表されております。

記者会見要旨


気になる点をピックアップしてみます。


■四半期情報開示制度の見直し
この前も申しましたように、その問題も含めまして、東証では早稲田大学の黒沼先生にお願いし、ディスクロージャー問題を集中的に検討していただく研究会を立ち上げています。いずれ何らかの答申をいただけると思います。
(中略)
四半期、四半期と騒がないほうがいいのではないかというのが、私の考えです。年に2回でもよいのではないかと本当は思っていますが、いずれにしても、黒沼先生たちにお願いしていますので、それをお受けしてからということになると思います。

個人的には(も書きましたが)、四半期決算短信は廃止し、開示の質をもっと高めてほしいと思っています。


■IFRSについて
確かに、来年の3月から任意でできますが、果たしてどれくらいの企業さんがIFRSで公表されるのか分かりません。
経団連さんでも数十社集まって、検討会もされているようです。そこに東証もオブザーバーで出席させていただいておりまして、もしそういう企業が来たら、きちんと対応できるように、会計事務所などと勉強会はやっています。

という段階のようです。
「決算短信の新しい雛型を作っていかれるのか」という記者の質問についての回答がこれですので、決算短信のIFRS版というものは未だないようです。任意適用の会社も把握していないようで、えらくのんびりしたものだなぁーという印象です。





■バンドー化学(5195) 子会社従業員による架空取引

バンドー化学(5195)は、子会社従業員による架空取引があったとリリースしました。

[バンドー化学]当社子会社元従業員における架空取引と刑事告訴について

こちらも手形の現金化による着服のようです。損害は約1億円。


■ノリタケ(5331) 子会社で不正行為発覚

食器などで有名なノリタケカンパニーリミテド(5331) は、子会社のノリタケテーブルウェア(平成21年10月1日に親会社と吸収合併)において、元従業員による不正行為が発覚したとリリースしています。

[ノリタケ]当社元従業員による不正行為に関するお知らせ

受取手形の現金化の際に現金の一部を着服し、経理データを改ざんしたようです。単純な内部統制の欠陥ですが、ノリタケという大きな会社グループの中で、比較的金額の小さな不正でしたので、内部統制監査においても評価の対象外だったと思われます。
不正行為による被害額は、累計3億73百万円余。本人からの申告により判明したとのこと。

■IFRS適用第一号は、日本電波工業!? 2010年3月期適用へ

日本経済新聞(3日朝刊、5日朝刊)によると、水晶体大手の日本電波工業が、2010年3月期にもIFRS(国際財務報告基準)を前倒しで適用する方針のようです。
IFRS任意適用第一号企業となりそうです。

既に英文の年次報告書はIFRSベースで作成していたのですが、2010年3月期以降は、有価証券報告書等の国内向け業績開示もIFRSベースにし、業績開示をIFRSベースに一本化するようです。


現在、IFRSの任意適用をすると思われる企業は、次の通り。
2010年3月期  日本電波工業
2011年3月期  住友商事、日産自動車
2012年3月期  日本たばこ産業、日本板硝子
2013年3月期  丸紅
2013年12月期  旭硝子
(出所:日本経済新聞5日朝刊)



【関連記事】
2009/10/5 IFRS導入に関するアンケート調査 ―大和総研
2009/8/27 IFRS導入に向けての各社の情報収集状況

■ユニオンホールディングス(7736)の社長ら逮捕

東証2部上場の光学機器関連メーカーの持ち株会社のユニオンホールディングス(7736)の社長と仕手グループの9人が、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で逮捕されました。

報道によると、平成19年4月の10日間、グループ内で大量の売買を繰り返すなど仮装売買を行い、株価をつり上げた疑いのようです。平成19年当初は120〜130円台で推移していたユニオン社の株価は、5月には200円台まで高騰したが、同年12月には60円台まで暴落し、最近は10円前後にまで低迷。

ユニオンHDは「当社の関与は一切ない」としています。

証券取引法(現金融商品取引法)違反容疑による当社役員の逮捕及び強制捜査に関するお知らせ

ユニオン社は昭和23年、「ユニオン光学」の名称で創業。同37年には東証2部に上場。平成15年に現在の社名となり、持ち株会社化。21年3月期の最終赤字は約32億円で、5期連続の赤字決算。

以下、読売新聞より引用。
府警が事件の中心人物とみるユニオン社社長の横浜豊行容疑者は、旧2信組を巡る背任事件で公判中の2005年に死亡した東京の大物仕手筋・高橋治則氏の「側近」だった顔をもつ。

横浜容疑者が、ユニオン社社長に就任したのは2002年11月。直前に、高橋氏が率いる仕手集団「草月グループ」のメンバーとともにユニオン社を買収、事実上、同社を乗っ取った形だった。

同社元役員によると、高橋氏が死亡した後、横浜容疑者はワンマンぶりを発揮。取締役会を経ずに、租税回避地のカリブ海のケイマン諸島や英領バージン諸島に本店を置く会社などを株式の引受先とする不可解な増資を繰り返し、2年半で資本を100億円以上、増強した。

「俺は金融屋。本業には全く興味がない」と周囲に豪語し、会社に姿を見せることはほとんどなかったという。

 捜査関係者は「一連の増資も含め、ユニオン社が<マネーゲーム>の舞台にされた可能性が高い」とみている。
([出所] 読売新聞2009年11月5日より引用)

■鶴見製作所(6351) 貸付先がは反社のおそれ

水中ポンプ専業トップの東証一部上場企業・鶴見製作所(6351、大阪市鶴見区)は、8月に子会社で反社会勢力と関係がある可能性の個人に6000万円の貸付を行っていたと発表しましたが、それに対する調査委員会の結果報告が公表されました。

[鶴見製作所]不適切な取引に関する結果報告について

この調査報告について、山口弁護士は2つの疑問を投げかけられており、いずれも「なるほどー」と思ったのですが、私は以下の一文に疑問をもちました。
本貸付は、平成10年3月に金6,000万円を貸し付け、約定に従い、約4,895万円の返済を受け、平成21年7月末現在の貸付残高は1,105万円となっておりました。

約定通り返済を受けていたようですが、これ、もし均等償還しているとすれば、貸付期間が13年を超えることになります。まず、これがおかしいのではないでしょうか。
さらに、鶴見製作所の平成21年3月期有報をみると、連結B/Sの総資産は443億円で、単体B/Sの総資産は420億円。総資産の連単倍率は、たったの1.05倍で、子会社は6社あることから、1つの子会社の規模は極めて小さいと思われます。その子会社が、「6,000万円」を、「13年超にわたり」、しかも「個人に」貸し付けていたというのは、(連結ベースでの金額的重要性が乏しいにしても)おかしいと思わないといけないでしょう(監査人も含めて)。
再発防止策を読む限り、今まで内部監査部門や監査役は、子会社の監査を行っていなかったようですが、これも、(連結ベースでの金額的重要性が乏しいにしても)問題かと思います。(ついでに、その監査役を含めた社内メンバーを中心とする調査委員会の設置の実効性もどうよ?)



■衝撃! トヨタもF1撤退!

ブリヂストンに続き、トヨタもF1撤退を公表。しかも、今年いっぱいで。

トヨタ、F1からの撤退を発表

もともと若年層に弱かったトヨタが、その対策の一環としてF1に参戦して8年。あと一歩のところで初優勝をもぎ取れるところまできていたのに、残念でならない。
日本のメーカーが消えるだけではなく、中嶋一貴や小林可夢偉といった優秀な日本人レーサーもシートを失うことになりそうだ。あー残念。

以下、時事通信より。
トヨタ自動車が、自動車レースの最高峰F1世界選手権から2009年限りで撤退する方向で最終調整を進めていることが4日分かった。同日午後にも発表する。
トヨタは02年からF1に参戦。レースを統括する国際自動車連盟(FIA)とは12年まで出場する協定を結んでいたが、今期で2期連続となる赤字業績の立て直しを優先するため、数百億円の参戦費用がかかるとされるF1からの撤退を決めた。今後、F1チームの譲渡先を探すとみられる。
F1をめぐっては、ホンダが昨年限りでレースから撤退したほか、今月にはブリヂストンも来年限りでタイヤ供給をやめると発表しており、日本勢が完全に撤退することになる
トヨタは今年7月に、子会社が運営する「富士スピードウェイ」(静岡県小山町)でのF1レースを10年以降は開催しないと表明していた。 

■内部統制報告書 「重要な欠陥あり」68社に! (10月末まで)

10月1〜11月2日の間に、以下の4社が「重要な欠陥」の内部統制報告書を開示したようです。

1.アトラス
2.アルデプロ
3.ネクストジャパンホールディングス
4.明豊エンタープライズ


9月までに「重要な欠陥」を開示した会社と合わせると合計68社(「不備があり、内部統制は有効でない」と開示した1社を含めると69社)となったようです。
内部統制報告書を提出した企業は、11月2日までで累計2918社で、内部統制報告書を提出した企業のうち、重要な欠陥を開示した企業の割合は約2%

なお、過去の「監査法人別」、「市場別」の重要な欠陥がある内部統制報告書提出状況は、以下のサイトに掲載しております。
2009年10月15日現在内部統制報告書提出状況について


以下、ITPro 2009/11/2より引用
ゲーム関連事業を手がけるアトラスは、米国連結子会社の債権管理および人件費管理プロセスについて、日常的モニタリングが十分に設計されていなかったことを内部統制の不備として認識。この不備が重要な欠陥に該当するとした。

不動産のアルデプロは、過去の決算のうち一部の営業取引に起因する修正を実施。09年7月期決算の発表も遅延した。これを引き起こした理由として、「業容拡大のスピードに経理担当部門の人員配置が追いついていない事情もあり、監査法人との検証についても、時間的に十分な余裕をもって行われたといえない」など4点を挙げる。

遊技場運営会社などの持ち株会社であるネクストジャパンホールディングスは決算訂正を実施。事業年度末までに信頼性のある財務諸表を作るにあたって、必要なスキルを持つ人材を配置するに至らなかったことを原因としている。同社は10月上旬に経理経験が豊富な人員を外部から2人採用したほか、内部統制担当の人員を新たに任命し、対応に当たるとしている。

マンション販売などを手がける明豊エンタープライズは、決算・財務報告プロセスで複数の誤謬を監査人から指摘された。誤謬が発生した理由について、「不動産業界の経営環境の激変などにより、保有不動産の早期売却による資金回収、辞任の削減を中心とする間接費の圧縮など、財務内容の改善施策を最優先せざるを得ない状況となり、
開示書類の作成にかかわる知識および経験を積んだ複数の人材の確保、配置、教育が十分に行えなかった
」としている。

過去の事例をみても、人材不足・スキル不足・教育不足を理由に挙げている会社が多いように感じます。これからのコンバージェンスやIFRSアドプションを考えると、対応できるのかなぁ・・・と心配になりますが。


■国際会計基準検定(IFRS Certificate )というものが実施されるらしい

欧州最大規模の会計士団体ICAEW(イングランド・ウェールズ勅許会計士協会)が主催する「国際会計基準検定(IFRSCertificate)」の日本語試験の申込受付がスタートしました。

【試験日時】2009年12月13日(日)10:00〜12:00
【申込期間】2009年11月01日(日)〜2009年11月30日(月)
【場所】アビタス新宿本校、アビタス大阪校

60問のマークシート方式で、正答率70%で合格のようです。
出題範囲をみる限り、魅力的な試験ですが、試験料がアホみたいに高い・・・
(公認会計士試験でも19,500円で、高くなったなぁという印象があるのに)。

第1回:国際会計基準検定 日本語試験

■出題範囲
* 財務諸表の作成及び表示に関するフレームワーク
* IAS1:財務諸表の表示
* IAS2:棚卸資産
* IAS16:有形固定資産
* IAS23:借入費用
* IAS40:投資不動産
* IAS38:無形資産
* IAS36:資産の減損
* IFRS6:鉱物資源の探査及び評価
* IFRS5:売卸目的で保有する非流動資産及び廃止事業
* IAS32:金融商品:表示
* IAS39:金融商品:認識及び測定
* IFRS7:金融商品:開示
* IFRS4:保険契約
* IAS37:引当金、偶発負債及び偶発資産
* IAS17:リース
* IAS19:従業員給付
* IAS26:退職給付制度の会計及び報告
* IFRS2:株式報酬
* IAS18:収益
* IAS11:工事契約
* IAS20:政府補助金の会計処理及び政府援助の開示
* IAS41:農業
* IFRS3:企業結合
* IAS27:連結及び個別財務諸表
* ISA28:関連会社に対する投資
* IAS31:ジョイント・ベンチャーに対する持分
* IAS24:関連当事者についての開示
* IAS21:外国為替レート変動の影響
* ISA29:超インフレ経済下における財務報告
* IAS7:キャッシュ・フロー計算書
* ISA33:1株当たり利益
* IAS10:後発事象
* IFRS8:事業セグメント
* IAS34:中間財務報告
* IAS12:法人所得税
* IAS8:会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬
* IFRS1:IFRSの初度適用



■ASBJの法人会員年会費を値上げ! 来年度から

会計基準委員会(ASBJ)の母体である財務会計基準機構(FASF)は、2010年4月から法人会費を20万円から30万円へ改訂すると公表しました(個人会費は5万円のまま据え置き)。

公益財団法人への移行、法人名称の変更並びに来年度からの法人年会費の改定について

IFRS強制適用がほぼ決まり、将来のASBJの会計基準設定主体としての役割に疑問の声もある中でのこの値上げはさっぱり分からん。

今まで、法人会員約3,200社×会費20万円=6億4000万円もの収入があり、それ以外に一部の企業や監査法人からの寄付もあっても、「安定性を欠く状況」だと。。国際財務報告基準(IFRS)の開発に資金面で貢献するために値上げが必要だと。。
ん〜、御人好しばかりじゃないと思いますけど。

■ダイキサウンド(3350)  かがやき監査法人→清和

ダイキサウンド(3350) が、会計監査人の変更をリリースしました。
役員もよく変わる会社ですが、監査人もよく変わります。

会計監査人等の異動に関するお知らせ

新日本→かがやき となって、1年後に清和へ。
かがやきは上場クライアントがほとんどなくなったと思うのですが、HPの法人概要を拝見する限り、もはや監査を主たる業務としてない様子。

■ブリヂストン F1撤退

F1最終戦アブダビGPが昨日終わり、小林可夢偉の入賞に興奮冷めあらぬタイミングで、ブリヂストンが2010年をもってF1を撤退するとリリース。年間コスト負担が70億円もかかっていたようです。

現在唯一のタイヤ供給メーカーで、ピレリ、ミシュラン等も撤退済み。
これからのF1にどこがタイヤを供給するのでしょう・・・。

以下、ブリヂストンのリリースより引用。
当社は、大きく変化しつつある事業環境の中で、経営の最終目標を実現するには、経営資源を再配分し、革新的技術や戦略分野へ技術開発資源を重点的に集中させることが必要であると判断し、今回の決定に至ったものです。

F1を足元から支えることにより、当社の技術は格段の進歩を遂げました。それに加え、世界中の皆様にブリヂストンをグローバルプレーヤーとしてご認識いただくようになったことは、当社にとって非常に大きな意味を持ちます。F1から得た多くのことを財産とし、今回の契約満了を一つの区切りとして、更に取り組むべき大きな課題に向け邁進してまいります。
[出所][ブリヂストンリリース] F1タイヤの供給について


世界最速のF1タイヤ―ブリヂストン・エンジニアの闘い (新潮新書)世界最速のF1タイヤ―ブリヂストン・エンジニアの闘い (新潮新書)
著者:浜島 裕英
販売元:新潮社
発売日:2005-03
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■ロプロ(旧日栄、8577) 会社更生手続開始の申立て

商工ローン大手のロプロ(旧日栄、8577)が、会社更生手続開始の申立てを行いました。

[ロプロ]会社更生手続開始の申立てに関するお知らせ

創業者一族の退陣により経営体制を刷新し、会計士の社長が再建を目指していたと思うのですが、資金収支は悪化の一途を辿っていたようです。
スポンサーには、同業のJトラスト(旧イッコー、8508)が名乗りを上げていると報じられておりますが、同社は「そのような事実はございません」とリリースを出してます。

ロプロは、第2四半期(9月期)の短信、四報の開示・提出の見通しが立っていないとのこと。
監査法人は元和。

今年に入って上場企業の倒産は、20社目になります。
商工ローンではSFCG(旧商工ファンド)も今年2月に法的整理に追い込まれました。



■今年の上場企業の倒産(計20社)

11月
ロプロ(東証一部)

9月
シルバーオックス(東証一部)

5月
アプレシオ(セントレックス)
ジョイント・コーポレーション(東証一部)

4月
ライフステージ(ヘラクレス)
中央コーポレーション(名証二部)

3月
アゼル(東証一部)
エスグラントコーポレーション(セントレックス)
パシフィックホールディングス(東証一部)

2月
トミヤアパレル(大証二部)
SFCG(東証一部)
あおみ建設(東証一部)
小杉産業(東証二部)
ニチモ(東証二部)
日本綜合地所(東証一部)
中道機械(札証)

1月

サイバーファーム(大証ヘラクレス)
エス・イー・エス(ジャスダック)
クリード(東証一部)
東新住建(ジャスダック)

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■年末調整の仕方

ここ最近、アクセス解析をみると、「年末調整」「年末調整のしかた」というキーワード検索で本ブログに来る方が激増しておりますので、せっかくですから年末調整の仕方に詳しいサイトを詳細しておきます。

年末調整のしかた



セミナー情報
■企業研修会主催 4時間セミナー
 決算早期化を達成する決算実務

■Alex-net主催セミナー
 IFRS 経営・財務への影響

■イージフ主催セミナー
 IFRS 適用への準備事項

■ISID主催セミナー
 IFRS 開示のポイント

■スリー・シー・コンサルティング主催セミナー
 IFRS 開示例と経営への影響



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