■CFOのための最新情報■

公認会計士武田雄治のブログです。

ASBJ「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」を改訂 ー「パーシャルスピンオフの会計処理」3月に基準公表予定

ASBJは21日、日本基準の開発に関する予見可能性を高めるため、検討状況及び今後の計画「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」を改訂し、公表しました。

[ASBJ]「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂(2024年2月21日現在)

主な変更点は以下1点です。

▼変更点
「パーシャルスピンオフの会計処理」について、「2024年3月に最終化することを目標としている」旨が追記されました。


▼現在開発中の会計基準に関する今後の計画
1. 開発中の会計基準
(1) リースに関する会計基準
  →借手のすべての資産・負債を認識する基準開発に着手することを決定
  →「リースに関する会計基準(案)」等を公表済
  →公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している

(2) 金融商品に関する会計基準 
  →予想信用損失モデルに基づく金融資産の減損について検討
  →2022年4月より、予想信用損失モデルに基づく金融資産の減損について、IFRS第9号「金融商品」の相対的アプローチを採用したモデル(ECLモデル)を開発の基礎として検討を進めている。現在、国際的な比較可能性を確保することを重視しIFRS 第9号を適用した場合と同じ実務及び結果となると認められる会計基準の開発を目的とした審議が一巡したことを踏まえ、IFRS第9号を出発点として適切な引当水準を確保したうえで実務負担に配慮した会計基準の開発を目的とした審議を行っている。

(3) パーシャルスピンオフの会計処理
  →事業を分離・独立させる手段であるスピンオフに関して、スピンオフ実施会社に一部の持分を残すスピンオフの会計処理について、検討を行っている。
  →公開草案を公表済。コメントを検討中。
  →2024年3月に最終化することを目標としている。

(4) 四半期報告書制度の見直しへの対応
  →四半期報告書制度の見直しへの対応として、半期報告書制度に対応する会計基準等について検討を行っている。
  →企業会計基準公開草案第80号「中間財務諸表に関する会計基準(案)」等を公表済。コメントへの対応を検討中。

(5) 上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い
  →上場企業等が保有する組合等への出資持分に関して、VC ファンドに相当する組合等の構成資産である市場価格のない株式を中心とする限定した範囲の会計上の取扱いについて検討中。


2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 金融商品取引法上の「電子記録移転権利」又は資金決済法上の「暗号資産」に該当するICO トークンの発行・保有等に係る会計上の取扱い 
  →資金決済法上の「暗号資産」に該当する ICO トークンの発行・保有等に係る会計上の取扱いについては、「資金決済法上の暗号資産又は金融商品取引法上の電子記録移転権利に該当するICOトークンの発行及び保有に係る会計処理に関する論点の整理」の公表済。現在、論点整理に寄せられたコメントへの対応を検討している。
(2) グローバル・ミニマム課税に関する改正法人税法への対応
 →実務対応報告公開草案第67号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)」等を公表済
 →実務対応報告公開草案第68号(実務対応報告第44号の改正案)「グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)」を公表済

(3) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
 →2017年10月より検討を開始している

3.その他の日本基準の開発に関する事項
(1) 日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管
 →移管のアプローチ等について検討を行う
 →会計基準等を体系化するための取組みについて検討を行う
 →「日本公認会計士協会が公表した実務指針等の移管に関する意見の募集」を公表済
 →今後、意見募集に寄せられたコメントを検討している
 →継続企業及び後発事象に関する調査研究を行っている。

(2) 開示に関する適用後レビューを実施
 →現在、「開示に関する適用後レビューの実施計画」に基づき適用後レビューの作業を実施している

なお、修正国際基準(JMIS)については、2022年9月に削除され、葬られました。

日本公認会計士協会 サステナビリティ報告・保証業務等に関するIESBA倫理規程改訂公開草案の解説資料を公表

日本公認会計士協会は22日、サステナビリティ報告・保証業務等に関するIESBA倫理規程改訂公開草案の解説資料を公表しました。

[JICPA]サステナビリティ報告・保証業務等に関するIESBA倫理規程改訂公開草案の解説資料の公表について

パワポ112ページに及ぶ解説資料です。作成された方には脱帽です。

後日、当該公開草案の日本語訳も公表予定のようです。

日本公認会計士協会 保証業務実務指針 2400「財務諸表のレビュー業務」等の改正案を公表

日本公認会計士協会は21日、保証業務実務指針 2400「財務諸表のレビュー業務」等の改正案を公表しました。

[JICPA]「保証業務実務指針 2400「財務諸表のレビュー業務」及び保証業務実務指針 2400 実務ガイダンス第1号「財務諸表のレビュー業務に係るQ&A(実務ガイダンス)」の改正」(公開草案)の公表について

四半期レビュー基準の期中レビュー基準への改訂及び監査に関する品質管理基準の改訂について(公開草案)」を受けて、レビュー業務の対象範囲の整理等を行ったものです。

日本公認会計士協会 「東京証券取引所の有価証券上場規程に定める四半期財務諸表等に対する期中レビューに関するQ&A(実務ガイダンス)」(公開草案)を公表

日本公認会計士協会は21日、期中レビュー基準報告書実務ガイダンス「東京証券取引所の有価証券上場規程に定める四半期財務諸表等に対する期中レビューに関するQ&A(実務ガイダンス)」(公開草案)を公表しました。

[JICPA]「期中レビュー基準報告書実務ガイダンス「東京証券取引所の有価証券上場規程に定める四半期財務諸表等に対する期中レビューに関するQ&A(実務ガイダンス)」(公開草案)の公表について

四半期財務諸表等に対するレビューについては原則任意とし、レビューを行う場合は、年度の財務諸表の監査を実施する監査人が行い、企業会計審議会及び当協会の実務の指針に基づく期中レビューを求めることとしています。

本実務ガイダンスは、このような東京証券取引所の上場規程に定める四半期財務諸表等に適用される財務報告の枠組み及び期中レビューに関して理解が必要と思われる事項について、会員の参考に資するために Q&A 形式によって解説しているものです。

日本商工会議所「中小企業等の成長資金調達の多様化に向けた提言 〜未上場株式や新事業への投資環境整備を〜」を公表 /投資型クラウドファンディングの市場拡大等

日本商工会議所は16日、「中小企業等の成長資金調達の多様化に向けた提言 〜未上場株式や新事業への投資環境整備を〜」を公表しました。

[日商]「中小企業等の成長資金調達の多様化に向けた提言 〜未上場株式や新事業への投資環境整備を〜」の公表について

投資型クラウドファンディングの市場拡大や、「未上場企業」の株式に関する発行・流通市場の整備などを要望しています。

▼主な要望事項
1.投資家向け情報開示が免除されている「少額公募」の上限額の引上げ
2.投資型クラウドファンディングの抜本的な拡充
3.地域の投資家からのエクイティ調達の活性化
4.未上場企業の株式発行・流通市場の整備


株式投資型クラウドファンディングについては、募集上限額が 1 億円未満に制限されており、また、一般投資家からの投資は1社(1銘柄)あたり 50万円までとの制限もあり、市場規模は20億円程度にとどまり、海外と比べて市場規模は小さいようです(米国は5億ドル)。そこで、募集上限・投資上限の拡充等の制度面の改善を要望しています。


投資型CF市場規模

投資型CF海外比較
([出所]「提言概要版」資料より)

金融庁 「資金」の定義に関する財規等の改正を公表

金融庁は19日、「資金」の定義に関する財規等の改正を公表しました。

[金融庁]「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について

資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」等の公表に伴い、財務諸表等規則等における「資金」の定義として「電子決済手段」を追加しました(財規第八条19)。

(改正前)
「資金」とは、現金(当座預金、普通預金その他預金者が一定の期間を経ることなく引き出すことができる預金を含む)及び現金同等物の額の合計額をいう。

(改正後)
「資金」とは、現金(当座預金、普通預金その他預金者が一定の期間を経ることなく引き出すことができる預金及び電子決済手段を含む)及び現金同等物の額の合計額をいう。

なお、電子決済手段は、B/Sの「現金及び預金」ではなく、「その他」に表示されることになります。(重要性が認められる場合には、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記する必要があります)。(「パブリックコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方」より)

GPIF 国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」を発表 ー伊藤忠、双日、Asahi、三菱UFJ、日立

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は21日、国内株式の運用を委託している運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」を発表しました。

[GPIF]GPIF の国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」

選出される企業は常連化、固定化してますね。
伊藤忠商事の統合報告書は毎年素晴らしいと思います。


▼「優れた統合報告書」、「改善度の高い統合報告書」
優れた統合報告


【参考】2023年2月発表
GPIF_優れた統合報告書


【参考】2022年2月発表
優れた統合報告書

【参考】2021年2月発表
優れた統合報告書

【参考】2020年2月発表
GPIF

【参考】2019年1月発表
統合報告書


「会計士の業務時間を3年後に3割減らす」(あずさ監査法人 山田裕行理事長)/日経「揺らぐ監査」より

日経新聞(日経電子版)に連載中の「揺らぐ監査」(上)(下)の記事のリンクを貼っておきます(いずれも会員限定記事です)。


[日経]揺らぐ監査(上) 監査法人、膨らむ業務と減る報酬 「保証はコスト」の壁
監査報酬が上がらないのはなぜか。根底には監査を受ける企業側の意識がある。ある監査法人がメーカーに報酬引き上げを要請したところ、交渉の場に資材などの購買担当者が現れた。「我々はコストなのだと再認識した。第三者による保証料ととらえる米企業と違う」(大手パートナー)


[日経]揺らぐ監査(下) 監査法人にESGとAIの衝撃 投資先行、「IPO難民」も
こうした対応(注:サステナ保証業務やAI監査対応)に追われ、監査法人は余裕が乏しくなっている。すでに大手法人は業務負担の大きいスタートアップの新規株式公開(IPO)監査を敬遠し始めている監査の引き受け手のいない『監査難民』が生まれかねない


[日経]揺らぐ監査 識者に聞く 「監査報酬、値上げ一辺倒は慎重に」(塩谷公朗 日本監査役協会会長)
「IT化が進むなかで、従来の単価と時間をかけ合わせる監査報酬が時代にそぐわなくなっている。新たな決め方を監査法人と企業は議論すべき時期にきている」
監査法人側はコスト構造の説明が一段と求められている。対話により透明性を高め、企業と監査法人の納得感のある状況が望ましい」


[日経]揺らぐ監査 識者に聞く 「監査、もっと時間をかけるべき」(町田祥弘 青学大院教授)
「日本の大手監査法人はサステナビリティーの保証業務に対応できる人材の育成など対応を急いでいる。ただ中小法人は人材への必要な投資ができず、保証業務をできないところも出てくるだろう。財務諸表だけの監査の時代であれば乗り切れたかもしれないが、サステナビリティーの保証業務が始まれば、監査の引き受け手がいない『監査難民』もいずれ現実になるかもしれない


[日経]揺らぐ監査 識者に聞く 「監査法人は規模問わず品質確保を」(野崎彰 金融庁企業開示課課長)
「監査報酬は顧客企業の規模や業種、取引の複雑性など多くの要因で決まり、一概に(米国などと)比べるのは難しい。一番の本質は監査品質の確保だ。リスクをしっかり踏まえて計画を作り適切に監査ができることが、報酬面からも担保されていることが重要だ監査品質を落とさないよう報酬はしっかり支払われるべきだ


[日経]揺らぐ監査 識者に聞く 「会計士の業務3割減らす」(山田裕行 あずさ監査法人理事長)
会計士の業務時間を3年後に3割減らすことを目指して施策を打っている。定型的で会計士がやらなくてもいい業務は切り分け、テクノロジーで自動処理したりアシスタントに代替してもらったりする。人工知能(AI)も活用して不正リスクが高い取引を抽出しておき、会計士が狙いを定めて監査する取り組みも始めた」



【関連記事】
2023/12/25 監査報酬も監査工数も右肩上がりに増加、但し大規模企業は監査報酬も監査工数も減少 /日本公認会計士協会『監査実施状況調査(2022年度)』を公表
プロフィール
公認会計士 武田雄治


●武田公認会計士事務所 代表
●関西学院大学 非常勤講師

武田雄治


■武田雄治本人によるコンサルティング、セミナー、執筆、取材等のご依頼は、武田公認会計士事務所のホームページよりお願いします。
■業者様からの営業はお断りしております
■ブログのコメント欄に、コンサルティング等のご依頼や、個別案件についてのご質問・お問い合わせ等を書かれても、回答出来ませんのでご了承ください。

武田雄治のYouTube
youtube_黒字社長塾
記事検索
Archives
経理アウトソーシング
経理アウトソーシング
「社長」の本分とは?
社長の本分_表紙
「経理」の本分とは?
経理の本分_カバー帯
『真の経理部』を作るためのノウハウ公開!
決算早期化の実務マニュアル第2版


決算早期化の原理原則!
決算早期化が実現する7つの原則
IFRSプロジェクトの進め方
IFRS実務
公認会計士の仕事
公認会計士の仕事












B面ブログ
公認会計士武田雄治のブログ
  • ライブドアブログ