私の決算早期化セミナーに参加された方には、ある「課題」を出しており、セミナー後に会社に戻ってからワークをしてもらってます(有料セミナー限定)。「課題」をやれば、決算早期化を阻害するボトルネックの特定、改善策、改善へのアクションプランが出来上がるというものです。

完成した「課題」は添削(レビュー)させて頂いております。これまで参加者のうち、3割前後の方が提出してくれました。

これらを全て拝見して感じることは、
 ●決算早期化を阻害するボトルネックは、1つではなく、複数ある
 ●決算早期化を阻害するボトルネックは、特定の業務ではなく、多岐にわたる
 ●決算早期化を阻害するボトルネックは、会社によって異なる

ということです。

複数あるボトルネックと改善策の中から、優先順位付けすることが決算早期化のポイントでありますが、これは極めて難しいことです。


他方で、(決算早期化を阻害するボトルネックは会社によって異なると書きましたが)決算早期化に悩む会社に共通しているものもあります。

それは、
 ●事前準備不足
 ●決算資料の網羅性・有用性の欠如

の2点。

決算資料の見直しはある程度の時間がかかりますが、事前準備の実施は直ぐにできます。事前準備をやっていない会社が、事前準備を徹底して実施したことにより、決算時の工数が数日間圧縮したというケースもあります。決算日前に実施すべきものと、決算日後に実施すべきものを明確に区分し、決算日前に実施すべきものは全てやりきる決算スケジュール表を作成すべきです。

例えば、3月期決算会社の場合、「決算業務は4月1日以降にまとめてやれば良い(まとめてやることが効率的)」と考えている方が少なから見受けられますが、決算業務を決算日後にやらなければならないなんて決まりはありません。決算日前にやれることはいくらでもあるはずです。

拙著『決算早期化の実務マニュアル〈第2版〉』P23〜P24において、決算前にできる決算業務をチェックリスト形式で例示しておりますので、参考にしてみてください。決算早期化(30日開示)を実現している企業は、ここに記載した項目は当たり前のように決算日前に実施しているものばかりではないかと思います。


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