■CFOのための最新情報■

公認会計士武田雄治のブログです。

企業不祥事

『CFO・財務経理担当者のための会計不祥事対応 コンパクト・マニュアル』/旬刊経理情報

中央経済社の雑誌『旬刊経理情報』(2021/4/20号)において

『CFO・財務経理担当者のための会計不祥事対応 コンパクト・マニュアル』

という記事が掲載されております。

本稿は、不正調査や証券訴訟に詳しい公認会計士・弁護士3名の連名によるもの。

会計不祥事や、会計不祥事の疑義が発生しても、その対応に慣れているCFO・経理担当者はほぼいないと思います。もし会計不祥事が発生したら、その対応に苦慮することになるはずです。

本稿は、会計不祥事に対して企業が取るべき対応について、調査、適時開示、開示書類の訂正、事後対応…といった時間軸に区分し、金商法、会社法、取引所自主ルール等に沿った各種対応や、証券訴訟への対応についてもまとめてくれております。

いつ何が起こるか分かりませんので、本稿は保存しておいた方がいいかもしれません。


中央経済社の専門誌が(ようやく)電子版で購読・閲覧・検索ができるようになったようです。詳細はこちらをご覧ください。

東証一部上場企業の常勤監査役がカラ出張繰り返し567万円私的流用 /監査役辞任、決算発表延期

美容室向けヘア化粧品製造・販売を営むコタ(4923)は26日、常勤監査役が複数年度にわたり会社の資金約 5,670千円を私的に流用していたことを発表しました。

[コタ]当社元監査役による不正行為及び 2021 年3月期 第3四半期決算発表予定日の変更に関するお知らせ

社内調査において発覚したようです。

監査役は、現地に足を運ばない「カラ出張」を繰り返し、11年6月〜21年1月に渡って旅費交通費名目で会社の資金を詐取。監査役は25日付で辞任した。

返済されるべき旅費交通費と不支給の役員退職慰労金の計3442万円を経費に戻し入れるため、決算発表を2月上旬に延期する。
([出所]京都新聞(2021/1/26)より一部抜粋)

常勤監査役のカラ出張ですか・・・。

有報を見ると、結構な額の報酬をもらってたようでしたが。

全上場企業の個人情報の漏えい・紛失事故88社 過去最多に/2020年 東京商工リサーチ調査

東京商工リサーチは15日、全上場企業の個人情報の漏えい・紛失事故の調査結果を公表しました。

[東京商工リサーチ]「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査(2020年)

2020年に上場企業とその子会社で、個人情報の漏えい・紛失事故を公表したのは88社、事故件数は103件でした。社数は2013年(87社)を上回り、調査以来の最多となりました。

2012年〜2020年までの累計では424社788件でした。全上場企業が約3800社ですから、すごい数です。

情報漏洩



原因別では「ウイルス感染・不正アクセス」が5割を占めました。「ウイルス感染・不正アクセス」による事故が年々増加している、とのこと。

情報漏洩2

2020年に不適切会計を開示した上場企業は58社(60件)、粉飾が4割 /東京商工リサーチ

東京商工リサーチは19日、2020年に不適切会計を開示した上場企業の調査結果を公表しました。

[東京商工リサーチ]2020年 全上場企業 「不適切な会計・経理の開示企業」調査

2020年に不適切会計を開示した上場企業は58社(前年比17.1%減)、60件(同17.8%減)でした。前年より減りましたが、前年は過去最多でしたので。

不適切会計_開示件数


内容別では、架空売上計上などの「粉飾」が4割、「誤り」も4割でした。
不適切会計_内容別件数


昨年に続き、子会社・関係会社での不正経理が目立つようです。東京商工リサーチの以前の調査では、不正の3割が海外で発生しているとありました。(海外)子会社等の内部統制構築、モニタリングに手が回っていない企業が少なくないですが、海外関係会社で最も多額の不正が発生したと答えた企業が24%もあるという調査結果もありますので、気をつけなければなりません。


【関連記事】
2020/10/26 子会社不正が生じた場合の、親会社の言い訳 /宇澤亜弓

FOI粉飾決算事件 みずほ証券に賠償責任/最高裁

FOI粉飾決算事件で、最高裁は22日、主幹事証券だったみずほ証券には賠償責任を認めました。

以下、日経電子版(2020/12/22)より一部抜粋。
半導体製造装置メーカー「エフオーアイ」(破産)の粉飾決算を巡り、上場時の主幹事だったみずほ証券を相手取って株主が損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が22日、最高裁であった。第3小法廷(宮崎裕子裁判長)は、みずほ証券の調査が不十分だったとして、同社の賠償責任を認めた。その上で損害額を算定するため審理を高裁に差し戻した。
(略)
みずほ証券はエフ社の粉飾決算を指摘する投書を2回受け取っていたが、信ぴょう性がないと判断して上場関連手続きを進めた。エフ社は2009年11月の東証マザーズ上場後に粉飾が発覚。売上高の97%が架空で、10年6月に上場廃止となった。

第3小法廷は判決理由で、金商法の規定について「証券会社が専門知識に基づいて審査することで、開示情報の信頼性を担保させるのが趣旨」と指摘監査法人のチェックを経ていても、その信頼性に重大な疑義を生じさせる情報を得た場合は調査確認が必要で、それがなければ免責規定は適用されないとの判断を示した。

その上で「2回の投書は粉飾の手法や内容を具体的、詳細に指摘しており、みずほ証券は必要な調査をすることが期待されていたが、十分な調査確認をしたとはいえない」と判断、免責を受けることはできないと結論づけた。免責を認めた二審・東京高裁判決を破棄し、損害額算定のため審理を差し戻した。(以下省略)

最高裁判例の全文はこちら

売上高の97%が水増しされていて、目論見書を見ただけでも違和感満載でしたが、粉飾決算を指摘する投書を2回受け取っていたのに信憑性がないと判断して上場関連手続きを進めたというのは、主幹事証券会社として調査不十分といわれても仕方ないと思います。

日本監査役協会「企業集団における不祥事防止を切り口とした監査体制強化の在り方」を公表

日本監査役協会は16日、「企業集団における不祥事防止を切り口とした監査体制強化の在り方」を公表しました。

[日本監査役協会]「企業集団における不祥事防止を切り口とした監査体制強化の在り方」を公表

企業集団の監査の在り方について検討した報告書です。

過去3年間で不正が発生した企業は54% 海外関係会社が多い/デロイト トーマツ「企業の不正リスク調査白書」を発表

デロイト トーマツ グループは3日、「企業の不正リスク調査白書」を発表しました。

[Deloitte]「企業の不正リスク調査白書 Japan Fraud Survey 2020-2022」を発表

上場企業・非上場企業を対象に、不正の実態、不正への取り組みについて調査したもの。
2006年より定期的に実施しており、今回で7回目(前回は2018年)。

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過去3年間で不正が発生したと回答した企業は54%もあったようです(前回2018年の調査時より増加しています)。海外関係会社で最も多額の不正が発生したと答えた企業が24%もあり、こちらも前回調査時より増加しています。
不正の発生状況



欧米で導入が進んでいるクローバック制度(不正発覚時に役員報酬を返還するもの)を導入済みもしくは導入を検討している企業は6.5%しかないようです。別のデロイトの調査でも、クローバック導入済の企業は8.3%という調査結果でした。
不正_クローバック制度導入状況



【関連記事】
2019/12/4 上場企業の会計不正 最多64社 3割が海外で発生
2020/10/26 子会社不正が生じた場合の、親会社の言い訳

ハイアス・アンド・カンパニー(6192)第三者委員会調査報告書公表 ー公認会計士が粉飾スキームを作り指南していた

ハイアス・アンド・カンパニー(6192)は26日、過去の不適切な会計処理の事実関係についての第三者委員会を公表しましたが、これはすごい内容です。。。

[HyAS]第三者委員会の最終調査報告書公表に関するお知らせ


上場準備段階から関与していた公認会計士が、粉飾スキームを作り、カネを抜いていたと。。。
ハイアス_調査報告書
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