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公認会計士武田雄治のブログです。

企業不祥事

中国恒大集団の清算人 PwCに1.3兆円賠償請求 監査に過失と主張

中国恒大集団の清算人が、PwCに対し計570億元(約1兆3000億円)の賠償を求める訴訟を起こしたようです。

[日経]中国恒大の清算人、PwCに1.3兆円賠償請求 監査に過失と主張

PwCは訴訟で、監査を依頼されたのは現地の監査法人だったと主張し、訴訟対象からの除外を求めている。一方、清算人側はPwCにはネットワークの評判を維持し、メンバーに対し監査の品質を担保する監督責任があったと主張している。
([出所]日経電子版(2026/5/19)より一部抜粋)

中国当局は2024年に、PwCの中国本土の監査法人に罰金や6カ月間の業務停止処分を科し、香港の証券・会計当局も先月、PwC香港に4億元強(約260億円)の罰金や6カ月間の業務停止を科しています。

デロイト トーマツ グループ 「グループ法人二社への指名停止措置について」を公表 人件費水増し請求

デロイト トーマツ グループは19日、グループ法人2社が総務省から指名停止措置を受けたことを公表しました。

[Deloitte]グループ法人二社への指名停止措置について

総務省は、2026年4月28日より、デロイト トーマツ グループの子会社であるデロイトトーマツテレワークセンター株式会社に3カ月間の指名停止措置を行いました。人件費の過剰計上を意図的に行ったようです。

また、デロイト トーマツ グループ傘下のストーンビートセキュリティ株式会社も、2026年4月10日より内閣官房から5ヶ月間の指名停止措置を受けています。

上2件の詳細はこちら参照。

さらに、中小機構は、2026年5月19日より、デロイトトーマツテレワークセンター株式会社に1年間の補助金交付等停止措置を行いました。不適切な稼働時間の計上を行い、委託費を過大に請求していたようです。

詳細はこちら

デロイトやアクセンチュアといった大手コンサルが指名停止措置を受けるとは、ホンマ信じられん。。

ファーストリテイリング柳井氏、盟友ニデック永守氏を惜別 「自分を客観視できず」/「日経ビジネス」より

カリスマ暴走


「日経ビジネス」(2026/5/18号)において、ファーストリテイリング柳井正会長兼社長が、一時期そろってソフトバンクグループの社外取締役も務めた盟友ニデック永守氏について語っています。

[日経ビジネス]ファストリ柳井氏、盟友ニデック永守氏を惜別 「自分を客観視できず」

柳井氏にとって5歳年上の永守氏は「僕の先生」であり、同志であったため、転落する姿は「本当に残念」と述べられています。

一方で、「自分を客観的に見なかったこと」が失敗の原因であるとも述べられています。社長といえど「1人の経営者でしかない」のに、「周囲にそんたくされて万能なように見え始め、神様のように思われていたのではないか」と。

この「万能感」を持ってしまうと、自分を見失うおそれがあるため、柳井氏は常に自分を見失わないよう律した、といいます。「了解しました、かしこまりましたと周囲の人間が言い始めたら、『おまえ、そんなこと言うなよ』と伝えるべきだ」「そんたくするような人が一番嫌い」との述べられています。

とはいえ、何年も何十年もカリスマ経営者と持ち上げられ、経営の神様のように言われ、「経営の『世界遺産』」(下図参照)とまで言われたら、自分を客観視することは難しくなり、「万能感」を持ってしまうのかもしれません。自分が指示したとおりの数字が下から上がってくるのですから、なおさらです。

柳井氏の、「本当に厳しいことを言ってくれる人はほとんどいない。」、「本当に厳しいのはお客様と銀行」、「自分の部下や社外取締役が厳しく言ってくれるという期待は、勘違い」、「自分が自分に対する一番厳しい批判者にならないといけない」という言葉は響きます。特に最後の一文。



今回の「日経ビジネス」の『カリスマ暴走』特集には、「過去の経営トップの暴走」と向き合ったキリンHDの磯崎功典CEOのインタビューなども掲載されています。社外取締役を重視して、経営トップの暴走を防ぐガバナンス体制の構築を率先して整えたという話など、有益な話が多く載っています。


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稲盛と永守

フクダ電子(6960) 代表取締役会長が経費 約1.5億円を不適切利用

フクダ電子(6960)は15日、代表取締役会長に経費の不適切利用等があったことを公表しました。

[フクダ電子]当社代表取締役会長による経費の不適切利用等と再発防止策に関するお知らせ

会社に私用車(最大28台)を駐車、会社の運転手を私用目的で利用、私的な交際費を会社に精算など。

不適正利用等に係る費用 約1.5億円は全額返済済みのようです。


フクダ電子


A&DホロンHD(7745)子会社従業員が会社資金2.7億円を横領 複数回にわたり

A&Dホロンホールディングス(7745)は13日、子会社従業員による会社資金の横領があったことを発表しました。

[A&Dホロン]海外連結子会社における不適切な支出事案に関するお知らせ

預金残高と帳簿残高との相違について監査人より指摘を受けたことを契機として社内調査を実施いたした結果、従業員が2026年2月〜4月にかけて複数回にわたり、会社の預金約25億ウォン(約270百万円)を所定の承認手続きを経ることなく引き出していたとのこと。

同日公表した2026年3月期決算短信には、2026年3月31日までの損害額である243百万円を特別損失に「横領損失」として計上しています。

子会社といえど、東証プライム上場企業でこれはマズイですねー。

監査法人はあずさ。

フォーサイド(2330)子会社で架空売上計上の疑義 特別調査委員会の設置へ

フォーサイド(2330)は13日、連結子会社において架空売上計上の疑義があり、特別調査委員会の設置に向けた準備を進めている旨を公表しました。

[Forside]当社連結子会社における不適切取引の疑義に関するお知らせ

取締役が関与し、複数の取引先との取引に関して、実態を伴わない稼働報告書を作成していたようです。

この子会社の当該事業の売上高は、2026年12月期1Qで10百万円しかないようですが、特別調査委員会を開くほどのものなのでしょうかね。特別調査委員会にそれ以上のコストがかかることは間違いないわけで。

フォーサイド・ドット・コム時代以来、HPを開きましたが、経営陣も事業内容もガラリと変わってしまいましたね。かつて資本金が100億以上ありましたが、いまは1000万円ですか。いろいろありましたね。あの頃も。

SAAFホールディングス(1447)臨時株主総会で定足数不足&定款に違反する決議 →東京地裁に仮処分申し立て

SAAFホールディングス(1447)は12日、同日開催された臨時株主総会において、法令及び定款違反があったことを発表しました。

[SAAF]臨時株主総会決議ご通知および当社の対応に関するお知らせ

もめてますねー。

取締役の解任議案で定足数不足、取締役の選任決議で定款の定めを超える数の取締役を選任、議長に一方的に可決を宣言。

当社は、本臨時株主総会の決議は法令および定款に違反し、不存在または無効であるものとして、本日、東京地方裁判所に対して、前氏提案取締役候補者が当社の取締役および代表取締役の地位にないことの仮処分申立てを直ちに申し立てております。

加えて、当社は、本臨時株主総会の決議の効力を争う各種裁判手続を行う予定です。

ニデック(6594)会計不正だけでなく品質不正も 設計変更など1000件超

ニデック(6594)は、)会計不正だけでなく品質不正も行っていたようです。

[日経]ニデック、モーター部品などで品質不正の疑い 設計変更など1000件超

会計不正を受けた社内調査を進めるなかで、品質に関する問題も見つかり、13日にも外部の弁護士による調査委員会を立ち上げるとのこと。

「社内調査で発覚したうち約97%は、顧客に承認を受けずに金型を更新したり、製造工程や設計などを変更したりしたものだった」ようです(残り約3%については、試験データや検査データの改ざん、生産地の不適切な表示等)。

「創業者の永守重信氏ら旧経営陣による過度な業績プレッシャーが、納期やコスト削減を目的とした品質の不正につながった可能性がある」とのこと。

もう、終わってるよ。



『週刊東洋経済』(2026年5月16日号)の「粉飾地獄 不正会計の闇」特集において、ニデックのことを「粉飾のデパート」と書かれていますが、「不正のデパート」だね。




【追記】(2026/5/13 13:00)

ニデックから、調査委員会設置のリリースが出ました。

[Nidec]当社及びグループ会社における品質に関する不適切行為の疑いと外部専門家で構成される調査委員会の設置に関するお知らせ

このたび、当社及びグループ会社が製造する一部の製品について、お客様の確認を受けずに行われた部材・工程・設計等の変更等の不適切行為の疑いが判明いたしました。

調査委員会による調査は 2026 年 8 月末を目途に完了する予定とのこと。





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『週刊東洋経済』(2026年5月16日号) 「粉飾地獄 不正会計の闇」特集

東洋経済
(※画像は週刊東洋経済のXより)

5月11日(月)発売の『週刊東洋経済』(2026年5月16日号)は「粉飾地獄 不正会計の闇」特集です。

本特集では、ニデックやKDDI、エア・ウォーター、オルツなどを舞台に続出している不正会計の手口を解説しています。

▼目次(一部抜粋)
【第1特集】粉飾地獄 不正会計の闇
[プロローグ]第三者委員会が暴いた ニデックの「粉飾地獄」
[第1章]不正の構造
 【ニデック/エア・ウォーター】 コンプラ欠如トップの罪
 【KDDI】 多角化経営に潜む落とし穴
 【オルツ】 不正見逃したプロの実力

[第2章]監査法人の堕落
 相次ぐPwC京都案件 機能不全のゲートキーパー
 筆頭「アリア」から交代した企業も 毀誉褒貶の「駆け込み寺」

[インタビュー] 提言 不正会計再発防止策
 日本公認会計士協会会長 南 成人
 元金融庁 証券取引等監視委員会事務局長 佐々木清隆
 弁護士 牛島 信

[第3章]不正の行く末
 企業調査のプロが伝授する 不正会計の見破り方
 金融庁の堪忍袋の緒が切れた 見破れない銀行に“喝

[エピローグ] 不正会計の大きな代償



週刊東洋経済 2026年5/16号(粉飾地獄)
週刊東洋経済編集部
東洋経済新報社
2026-05-11


トーシンホールディングス(9444) 会社更生手続開始 上場企業の倒産はオルツ以来

トーシンホールディングス(9444)は8日、東京地方裁判所に対し会社更生手続開始の申立てを行い、会社更生手続開始決定を受けたことを発表しました。

[TOSHIN]会社更生手続開始の申立て及び開始決定並びに再建計画の提示等に関するお知らせ

[帝国データバンク]トーシンホールディングス 会社更生法の適用を申請

[東京商工リサーチ]倒産・注目企業情報(株)トーシンホールディングス

[東京商工リサーチ]トーシンホールディングスの「信用調査報告書」

負債総額は159億9100万円。
上場企業の倒産は今年初。オルツ以来、10カ月ぶり。

管財人体制の下で内部管理体制の改善を進め、上場維持を目指す意向のようです。
セミナー開催情報
■マネーフォワード主催カンファレンス
2026/5/25(月)〜26(火)
オンライン
『経理とAIで描く、未来への第一歩 CONNECT with AI』

■CPAエクセレントパートナーズ主催カンファレンス
2026/7/5(日)
東京国際フォーラム
『会計人材カンファレンス2026』

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