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公認会計士武田雄治のブログです。

法律

日本公認会計士協会 開示書類の一本化・簡素化、監査一元化を求める /会社法制見直し中間試案で意見

日本公認会計士協会は22日、法務省の会社法見直しに関するパブリックコメント(意見公募)に対する意見を公表しました。

[JICPA]「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」に対する意見について

開示書類の一本化会計監査の一元化に賛同しています。

開示書類の合理化の対象が「計算書類及び事業報告並びに連結計算書類」とされており、「附属明細書」の取扱いについては必ずしも明確ではありませんが、「附属明細書」についても、開示書類の一本化の対象に含めるべき、と意見を出しています。

監査品質の維持のための十分な監査期間の確保のため、「株主総会の開催時期を後倒しすることにより、十分な監査期間を確保できる制度設計とすること」を要望しています。

また、開示項目の削減による開示書類の簡素化も要望しています。会社法と金商法に基づく開示書類を単に物理的に統合することにとどまるべきではなく、「真に必要とする情報」について改めて検討することを求めています。これは私も激しく同意です。


以下の各団体も意見を公表しています。各団体とも同じような意見を出しています。

[経団連]会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案に対する意見

[経済同友会]会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する 中間試案に対する意見

[日本取締役協会]会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する 中間試案に対する意見

[日本監査役協会]『会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案』に対する意見

[関西経済同友会]会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案に対する意見


【関連記事】
2026/4/3 法務省 「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見募集を開始
2026/5/8 いよぎんHD(5830)4年連続個人株主からの嫌がらせ株主提案 「社名を(株)いよぎん株主阿鼻叫喚ホールディングスへ」

関西経済連合会 株主提案権 保有比率5%以上 保有期間1年以上に引き上げるべき /会社法制見直し中間試案で意見

関西経済連合会は19日、法務省の会社法見直しに関するパブリックコメント(意見公募)に意見書を出しました。

[関西経済同友会]会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案に対する意見

[日経]関経連「株主提案権の保有比率、5%に上げを」 会社法改正で意見

関西経済連合会は19日、法務省の会社法見直しに関するパブリックコメント(意見公募)に意見書を出した。株主提案のために必要となる総議決権の保有比率について「(現行の1%から)英国などと同水準の5%に引き上げるべきだ」とした。

保有期間も6カ月以上から1年以上に延長すべきだとしている。関経連は「企業の意思決定において中長期的な目線を有する株主の提案を重視すべきだ」とした。臨時株主総会の招集請求権の要件引き上げや実質株主確認制度の導入なども求めた。([出所]日経電子版(2026/5/19)より)

いずれも大賛成です。

議決権個数要件(300 個要件)については、「廃止すべき」という意見が書かれていますが、これも大賛成です。この議決権個数要件が「近年の株式分割等による投資単位の引下げを躊躇する要因となり得る」とも書かれています。

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法務省 「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見募集を開始

法務省は2日、「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見募集を開始しました。

[法務省]「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見募集

注目の中間試案が公表されました。意見募集は、2026年5月23日までです。


▼株主提案権の議決権数の要件の見直し
株主提案権

私は、議決権要件を廃止すべきと考えます。
毎年のように複数の明らかな嫌がらせの株主提案を受けていたTACはMBOにより非公開化することを選択しました。非公開化と株主提案の因果関係は不明ですが、日枝久氏を取締役に選任せよ(2025年)とか、提案株主が経営する北海道登別市の会社に本店所在地を変更しろ(2024年)とか、配当可能利益の5%を寄付しろ(2023年)とか、「パパ活」などの日本語を正しく用いろ(2022年)とか、従業員による風俗店利用を禁止しろ(2021年)といった株主提案もありました。明らかな「カブハラ」です。あまりにもふざけた株主提案に企業側が振り回されている状況は早急に何とかすべきかと思います。

経団連経営法友会も、議決権要件の廃止を提言しています。経団連によると、投資単位の引き下げなどにより、議決権300個の投資額は大幅に低下しており、ある会社では1989年末には約4.4億円であった議決権300個の投資額が、最近では400万円台にまで下がっているようです。



▼事業報告等及び有価証券報告書の開示の合理化
有報一体化


「日経ビジネス」(2026/3/30号)にも寄稿しましたが、法務省が既存の法規制の枠(会社法)の中で議論しているため、開示のスクラップどころか、経理部や監査法人の負担がますます増える方向に向かっています。
これまで多くの企業が株主総会当日もしくは翌日に有報を開示しているという状況において、株主総会の日の3週間以上も前に有報の作成を終え、監査も終えていなければならないというのは、相当ハードルが高く、経理部や監査法人の負担が増大することは間違いないでしょう。

そもそも、事業報告等を株主総会の日の一定期間前までに株主に提供する必要があるのか。株主は事業報告等を閲覧しているのか。それが意思決定に役立っているのか。そこを議論すべきではないでしょうか。
経団連は、有報の提出会社においては会社法上の開示を不要にすることを求めている。日本公認会計士協会も、金商法開示と会社法開示の一本化だけでなく、金商法監査と会社法監査の一本化も要望している。実務が求めているのは会社法開示と会社法監査を不要とすることです。

本年4月1日から住所・氏名の変更登記が義務化されます /法務省

本年4月1日から、住所・氏名の変更登記が義務化されます。

[法務省]令和8年4月1日から 住所等変更登記が義務化!

変更の日から2年以内に変更登記すれば良いようです。
義務化前(令和8年4月1日より前)の変更も対象となり、義務化前に住所や氏名・名称に変更があった場合は、令和10年3月末までに登記する必要があります。

スマート変更登記」というものを利用すれば、無料で手続できるようです。

2月2日(月)から休日を会社等の設立の日とすることが可能になります

2月2日(月)から休日を会社等の設立の日とすることが可能になります。

[法務省]休日を会社等の設立の日とすることが可能になりました

「特例」のようで、設立登記申請書に、「会社成立の年月日」として指定登記日を記載する必要があります。

特許庁 「2025年度知的財産権制度入門テキスト」を公表

特許庁は23日、「2025年度知的財産権制度入門テキスト」を公表しました。

[特許庁]2025年度知的財産権制度入門テキスト

知的財産権、産業財産権の制度等について解説してくれています。
無料でダウンロード可能です。

▼知的財産権の種類
知的財産権

▼産業財産権の例
産業財産権


特許庁は、10月に中小企業のための支援施策ガイド「知的財産スタートブック」も公表しています。

「悪意ある株主提案は、経営陣がはね返せばよい」/株主提案権立案 稲葉威雄弁護士

昨日(2025/8/4)の日経朝刊にて、1981年の旧商法改正によって導入された「株主提案権」の立案を担当した稲葉威雄弁護士(87)への取材記事が掲載されていました。

[日経]株主提案権、株主と経営者の「懸け橋に」 立案担当者が説く導入目的 [会員限定記事]

株主提案権は、(当時の)形骸化した株主総会を活性化することなどが目的だったようですが、いまは株主による乱用的な提案も散見されます。

これについて、稲葉氏は「そもそも株主提案権を創設した趣旨というのは、株主と経営陣との距離が近くなることが望ましいということ。悪意ある株主(提案)は本来想定にはなかった」と説明しています。

さらに、「悪意のある提案を排除するには、権利の乱用にて排除が可能と思われ、経営陣が精査のもと、はね返せばよい。悪しき提案を突っぱねないことこそ、他のまともな株主に対して誠意がないと考える。権利の乱用にて(提案を排除する)前例を作れば、同様の提案に対し、排除がもっと容易にかなうと思われ、正常な経営が早まる。あとは裁判でとことんやればよい」と、会社側が厳しい態度で臨むべきだとの考えを示しています。

株主提案権の要件が40年以上見直されていないことについては、権利行使できる人を大株主に限ってしまっては本来の趣旨が失われるため、見直しは「必要とは思わない」とのお考えのようです。

とはいえ、あまりにもふざけた株主提案に企業側が振り回されている状況は何とかすべきかと。経営法友会の報告書にも書かれていますが、「300 個以上の議決権」要件のみを満たす株主提案は、賛成率が低く、他の株主からの賛同をほとんど得られていません。そろそろ会社法を見直すべきではないかと思います。



会社法の解明
稲葉 威雄
中央経済グループパブリッシング
2010-12-01

法務省「令和8年4月1日以降の法定利率について」を公表

法務省は31日、「令和8年4月1日以降の法定利率について」を公表しました。

[法務省]令和8年4月1日以降の法定利率について

令和8年(2026年)4月1日〜令和11年(2029年)3月31日までの法定利率は、引き続き3%のままとのことです。

JPX 冊子「日本取引所金融商品取引法研究」第28号を発行

日本取引所グループ(JPX)は25日、冊子「日本取引所金融商品取引法研究」第28号を発行しました。

[JPX]冊子「日本取引所金融商品取引法研究」

今回は、以下のような内容です。
金融商品取引法の最近の判例−日産自動車有価証券報告書虚偽記載事件−
SPAC制度の在り方について
新たな会社形態の検討−米国におけるパブリック・ベネフィット・コーポレーション等について−
株主総会資料電子提供制度の運用上の諸問題




金融商品取引法研究

「バーチャルオンリー株主総会」開催可能に 会社法改正を月内にも諮問

バーチャルオンリー株主総会が定款変更等をせずに開催できるよう、会社法改正を月内にも法制審議会(法相の諮問機関)に諮問するようです。

[読売]株主総会「オンラインのみ」可能に、場所に関する要件緩和へ…会社法改正を月内にも諮問

法制審では、開催場所を定めなくてはならない会社法の要件を見直し特例で求められていた定款変更や法相・経産相の確認も不要とする方向で検討する。通信障害時のルールを整備するほか、IT機器を持たない高齢者株主の対策も議論する見込みだ。法改正案をとりまとめ、早期の国会提出を目指す。

バーチャルオンリー株主総会を開催する会社の招集通知も紙で郵送してくるって、なんか時代遅れだと思うので、そういうところも改正してほしいものです。


株主総会の類型
([出所]Yomiuri Onlineより)
セミナー開催情報
■日本経営協会主催
2026/8/24(月)
大阪対面&オンライン
『経理部門の役割と機能強化のすすめ方』(経理の本分セミナー)

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●武田公認会計士事務所 代表
●関西学院大学 非常勤講師

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