デパートクレーム物語

そりゃ色々ありました。

カテゴリ: デパートあれこれ物語

ジャビットの憂鬱の日々の中、いよいよジャイアンツの優勝が決まる。
冠を「カープ応援ありがとうセール」に代えた催事のスタードだ。
となれば、やはり売上は欲しくなる。

幸い、メディアではM社が「ジャイアンツ優勝セール」をやること。
ただし、広島と名古屋は冠を代えてやること。
なので、商品的には「優勝セール」と同じお買得品が両店でも出されることなどを流してくれる。
期待大だ。

そして、いよいよセール初日。
「色々ありましたが、いよいよ本日からスタートです。ジャイアンツ優勝セールで手配した商品で売上を上げさせてもらうことになりますが、だからと言って我々は広島魂を売ることのないように!」
の朝礼で、すったもんだしたセールのスタートを切ったのである。


この時の決定が前例となり、その後はジャイアンツが優勝した場合は「カープ応援ありがとうセール」がしばらくの間定着し、ジャイアンツの優勝にヒヤヒヤすることはなくなった。
ただ、その後私は池袋店に転勤になる。
となると、ジャイアンツが優勝すればもう逃げることはできない。

池袋の連中は私がジャビットのオレンジ法被を着て店頭に立つのを楽しみにし。
また、意地悪くもその写真を広島店の連中に送ることまで計画していたようだが。

私が赴任していた2年の間に読売が優勝したか否かはここでは内緒にしておくことにいたしましょう。

完。

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ジャイアンツ優勝セールを広島と名古屋で開催するか否か?
長らくその回答は来なかったが、朝晩が涼しくなりジャイアンツ優勝まであと1カ月の猶予もないころ両店の要望を了とする通知が届いた。

商売人としては売上拡大のチャンスを逃す決定かもしれないが、果たして広島で開催したところで売上に貢献したかどうか?
むろん、野球に無関心で安く買えるならそのタイトルがどうだろうと関係なく買われる方もいらっしゃるだろうが、だからと言って広島に店を構えてながらジャイアンツの優勝を祝う店が存立できようか。
一時的に潤うことがあったとしても私は「存立などできない」と今でも思っている。

また、そのことより何より、ジャイアンツの歌が一日中流れる店内にオレンジのセール看板が林立し、オレンジの法被を着て店頭に立つなど想像するだけで悪寒が走るわけで、この決定通知に心底ホッとしたのである。

さて、目出度く優勝セールは回避し、そのタイトルは「カープ応援ありがとうセール」となりジャイアンツ優勝翌日から開催決定となる。
かつてそんなタイトルのセールはしたことなどなく、お客さんからすれば唐突感満載で売上への期待はあまりしていなかった。
が、優勝マジックが一桁を迎えようとした時期から本社手配の商品が次から次へと広島にも納品になる。
待て待て、そんなに入ってきてどうする?である。

しかも、その商品が入ったダンボールの一個一個には優勝セール用商品とわかるようジャビットのイラストの張り紙がバンバン張られている。
想像して欲しい、ジャビットだらけの職場風景を。
それが、どの階の裏通路に行ってもジャビットの山。
しばらくの間、お店の裏通路はジャビットに占領されることになったのである。

つづく。

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ジャイアンツ優勝セールの辞退を名古屋店とともに本社へ要望しようと名古屋の決定を待つ間にも本社から通達はやってくる。
本社でもセール用の商品を一括で手配をスタートするので「各店でもそれぞれ独自に手配をすすめるように」との通達である。

開催タイトルはペンディングだが、ジャイアンツ優勝セールの名目で取引先にお願いしたほうがさらに良い品が揃う可能性が高いのでその「優勝セール用」の名目で各取引先に商品をお願いする。

すると、どの取引先の担当からも「え?ほんまに広島でもやるんですか?」との返答がイの一番。
私の担当してた紳士服関係は関西の取引先が中心であったので、広島県民のカープに対する思いはよくご存知。
なので、どこへ頼んでも「ほんまでっか?」とか「それ、売れますかいな?」てな具合である。

しかし、そんな曖昧な気持ちのままだと取引先も真面目に商品を手当てしてくれない恐れもあるので「いやいや、間違いなく社をあげて大々的にやりますので」と言いたいところだが、私自身が乗り気でないので、気持ちの入らないままの発注となってしまったことは否めない。

そんななんとも気持ちがスッキリしないまま時間は過ぎ、やっと名古屋店も「ジャイアンツ優勝セール」の冠をつけたセールは辞退希望が決定。
福岡店も検討したようだが、福岡はソフトバンクは「リーグが違うので問題ないだろう」となったため、広島と名古屋の二店舗がジャイアンツの冠セール辞退の要望を本社に出したのであった。

あとは、本社としてそれを受け入れるか否か。
受け入れたとして、あとは読売側がそれでよしとするか否か。
固唾を飲んでその決定を待つことになったのである。

つづく。


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優勝セールの開催契約を読売と行ったM社。
その年は「ジャイアンツの優勝などあるもんか」と思っていたが、ペナントレースが進むにつれ雲行きが怪しくなる。
そう、夏頃には早くも優勝の可能性が見えてきたのだ。

となると、本社でも優勝セールに向けた準備も始まり、販売時に店員が羽織るジャビットのイラストがデカデカと描かれたオレンジ色の法被やセール看板の仕様などが次々と本社から発表される。
特に、広島店の社員に与えるジャビットのオレンジ法被の衝撃は大きかった。

ちなみに、東京に本拠地を置くM社ではあるが、広島の社員は広島出身者が多数を占める。
当然カープファンがほとんどである。
その法被のデザインを見て、また、それを自らが着る可能性を思い、多くの社員が唖然としたのは言うまでもない。

と言うより、そもそも広島で「ジャイアンツ優勝セール」をしていいのかどうか?
ジャイアンツ優勝の可能性が出てきてやっとその根本的なことが議論されることになった。

もちろん、社員大方の意見は「広島ではありえない」であり、「広島中を敵に回すことになる」や「店が壊される」との意見も出てきて、最終的に「ジャイアンツ優勝セール」は辞退し、他のタイトルでの開催を行いたいとの要望を本社に出すという結論になった。

その場合、中日の本拠地に店を構える名古屋店とも共同して要望を提出しようとしたようだが、名古屋店はいまだ「決めかねてる」と言う状況のようであり、その結論がでるまでしばらく要望提出を待つことになったのである。

つづく。

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私の勤務していたM社は、本社本店も東京なので昔からM社がジャイアンツが優勝した時「ジャイアンツ優勝セール」をやっていたと思われがちだが、実はそうではない。

それは2000年からで、それまでは有楽町の読売会館に「S東京店」が入居していた縁で「ジャイアンツ優勝セール」はS社がやっていた。
が、S社が経営破綻した時に読売からM社へその話が来て後釜に座ったというわけだ。

とは言え、デパートは様々なお客さんをお迎えしたい立場。
本拠地が東京にあるデパートとはいえ、東京には地方出身者の方も大勢いる。
皆が皆ジャイアンツファンなわけいし、お客さんに敵は作りたくない。
本社でも、ジャイアンツに肩入れした優勝セール開催の是非は議論されたようだが、最終的にはジャイアンツの商標を使用する事や、期間中グッズを販売できる契約をとりつけたのだ。

そして、その契約には「優勝セールは全国のM店舗をあげて大々的に開催」となっているとの情報が広島にも入ってくる。
その情報を知った私は「この広島でもジャイアンツ優勝セールせんといけんってこと?」と唖然。
ただ、そのころのジャイアンツはしばらく優勝から遠ざかっており、その年も「ジャイアンツが優勝などするもんか」とたかをくくっていた。

が、しかし、その年のペナントレースは…。

つづく。

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