4月1日より消費税が5%から8%に増税され、消費の落ち込みが心配されていたが、1カ月の結果は政府の予想より少ない落ち込みに終わったとかで政府も一安心している。


  ゴールデンウィークの後半がスタート。今年はカレンダーの並びもよくなく、また消費税増税で安短安な旅行が多いと言う。「毎日が日曜日」のリタイア組にとっては、わざわざ人出の多いゴールデンウィークに動く必要はないのだが、デフレ脱却のために消費に多少貢献しようと、宝塚阪急沿線にある神社仏閣を巡った。


1.清荒神清澄寺

  阪急宝塚の一つ手前に清荒神駅がある。駅から山門まで山道の1.2km、徒歩で約20分。結構厳しい坂道であるが、この間に約200軒の店舗と露店が並んでおり、退屈しない。参拝客もゴールデンウィークとあってか、結構年配者が多い。これだけの店舗と露店が並んでいるのだから日頃から参拝者は多いのだろう。大晦日から正月3が日は参拝客ですごい人出になるらしい。


  ここは「お荒神さん」の愛称で親しまれているが、896年に創建された、神仏習合(神仏混淆)の「清荒神+清澄寺」。寺は真言宗で本尊は大日如来。1193年には源頼朝によって再興されている、歴史のある神社仏閣である。

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  上図の左半分が清荒神で右半分が清澄寺。下図は清荒神正面の鳥居と天堂。


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  清澄寺本堂の横を流れる荒神川にある龍王滝。

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2.売布神社

  清荒神駅から一つ梅田寄りの駅、売布神社駅から徒歩で坂道を5分。こちらは駅前からなんの案内図もなく、尋ね尋ねての参拝。あまり人気はないようだが歴史は古い。


  605年の創建とされているから結構古い。大国主神の姫君、下照姫神とその夫君天稚彦神を祀っている。当地に来られた下照姫神は、里人が飢えと寒さで困窮しているのを憂いて、稲を植え、麻を紡ぎ、布を織ることを教えた。その後豊かになった里人が下照姫神を祀ったとされている。

  
  これくらいの階段は苦にならない。

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  拝殿は小さく、質素だ。

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3.中山寺

  売布神社駅から更に梅田寄りにひと駅。中山観音駅から徒歩1分に中山寺がある。清荒神から中山駅までは歩いても1時間少々であろう。参拝順路となっており、本来は歩いてていく道だろう。脚力に自信がない私は、ひと駅づつ電車で移動した。


  売布神社では参拝者は2組しかあわなかったが、ここ中山寺は駅前から凄い人出だ。それもお寺には縁が遠い若いファミリーやカップルがほとんどだ。


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  山門も大きく、立派だが、山門から人があふれている。
境内も下図のように広く、本堂の横にある大願塔の鮮やかな朱色がひときわめだっている。

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  山門に入ると、一般に寺院がもつ静粛さ・厳粛さからかけ離れて、活気があふれている。寺院と異次元の雰囲気を醸し出している世界だ。今日は、なにか祭りでもあるのだろうか。

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  中山寺は、聖徳太子が創建したされている真言宗中山寺派大本山、西国三十三所第24番札所として有名な寺であるが、安産祈願でも有名な寺であることを、初めて知った。

  安産祈願の霊場として、皇室、源頼朝などの武家、庶民からも長く信仰を集めている。豊臣秀吉が祈願して秀頼を授かったとされている。また幕末には中山一位局が明治天皇を出産する時に、安産祈願して無事出産したことから日本唯一の明治天皇勅願所となり、安産の寺としての歴史を誇っている。


  ということで、安産祈願の若いカップルや、お宮参りのファミリーでにぎやかだったのだ。

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  いくら、子供づれやお腹の大きな妊婦が多いとはいえ、階段の横にエスカレターがついているお寺に初めて出食わした。

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  本堂には、お参りの行列ができている。ほとんどがお宮参りというのか、ここはお寺なので出産のお礼参りで並んでいる。


  繁盛しているお寺だ。この本堂の後ろに五重塔を建設中であり(完成は二年後)、横には色鮮やかな大願塔が輝いている。

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  寺らしからぬ寺である。


  日本人は、昔から神道と仏教を違和感なく受け容れる知恵を持った。安産祈願やお宮参りは、神社でも寺院でもあり得る。いい加減と言えばいい加減と言えるかもしれないが、ここに日本人の知恵や文化があるのだろう。


  これからのお寺の新しいあり方の一つを知った。