プーチンは、記者会見で、「金正恩はトランプとのゲームに勝った」、「金正恩は間違いなく賢明で成熟した政治家だ」と称賛している。


 確かに、今回の平昌オリンピックへの参加表明、南北会談の申し出は、北の思いのままに終わった。トランプも歓迎している。


 北朝鮮を擁護するプーチンも、北朝鮮の核保有には反対している。北朝鮮に核保有を認めれば、イラン、日本、韓国らも核保有を要求することになる。「核拡散防止条約」(NPT)で合法的に核保有が認められている米英仏中ロの特権が守られなくなる。核保有を止める根拠がなくなってしまう。



 北野氏は言う。米朝関係を解決する方法は、「トランプが全世界に向けて北が核を放棄すれば、北の体制を保証すると公言する」こと、という。しかし、金正恩はアメリカを信用していないので、核を放棄することはありえないだろう。



 で、米朝関係はどうなるか。このたびの時間稼ぎで、北は、核を乗せたアメリカ本土を狙えるICBMを完成させる。結果、アメリカは北朝鮮に強く出られなくなる、というオチになるのだろう。