【間違いだらけの酒常識】について

2005年10月13日

【間違いだらけの酒常識】について

 この小冊子【間違いだらけの酒常識】は、竹鶴酒造の地元竹原市、東広島市などで配布されているフリーペーパー、週刊「プレスネット」の二〇〇五年一月十五日号(NO.二六五)から四月二日号(NO.二七六)まで、計一二回の連載をまとめたものです。一二回といっても、一回目と一二回目は、「前口上」と「結び」なので、正味十話分を収めております。 

 まとめるに当たって、整合性にかける部分を統一したりはしましたが、内容的には、ほぼ掲載された文章そのままです。ただし全体のバランスから、第九話と第十話の順番を入れ替えております。

 竹鶴酒造の酒造りの方向性や酒質は、一般的な“酒常識”に当てはまらないことも多く、それに起因するクレームやお問い合わせを、以前より頂戴しておりました。それが、こういう連載をしよと考えたきっかけです。

 しかし、きっかけはそうであっても、竹鶴酒造の正当性を主張するだけでは、単なる言い訳じみてしまいますし、、みなさんのためにも酒のためにもなりません。そこで連載当初より、竹鶴の宣伝ではなく、日本酒をより深く理解していただくことを主眼にしました。

 内容的には、偏っているところも多々あろうかと存じます。ですから、ここに書いてあることを鵜呑みにしてもらうことが本意ではありません。また、私の考えに異論があることも当然でしょう。ただ、「少しでもお酒に興味や親しみを持ってもらえたら」との気持ちだけは、ご理解いただきたいと存じます。その思いがみなさんに通じることを切に願ってやみません。

 とりあえず十話で区切りましたが、「間違いだらけの酒常識」の題材は、まだまだあります。この度取り上げなかった“常識”、あるいはそのほかのことに関しても、疑問をお感じになることがございましたら、どうぞお問い合わせください。また、この小冊子を読んでのご感想やご意見、ご質問なども承ります。何なりとお寄せ下さい。

 酒とお付き合いしていただくことで、みなさんの日々の生活がより充実したものになることを、そして、そのためにこの小冊子が何らかのお役に立つことを、心より祈っております。では、みなさんの健やかで楽しい酒ライフに「乾杯!」

竹鶴酒造 杜氏 石川達也敬白

 ※この文章は竹鶴酒造の許可を得て(協力・山枡酒店)転載したものです。著作権は竹鶴酒造にあります。



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